【1】ドキュメント9・30敗戦の弁を述べる佐喜眞氏(ANAクラウンプラザ、9/30、筆者撮影) 9月30日午後8時―。沖縄県知事選挙の投開票が始まるやいなや、玉城デニー氏に当選確実が出た。正直もう少し接戦になると思っていた。 私は、早くも敗北が確定した佐喜眞淳陣営が勢揃いしているANAクラウンプラザホテル沖縄ハーバービューへと向かった。県庁裏の高台に位置する、那覇市内屈指の最高級ホテルである。 午後8時15分、同ホテル2F大広間には、佐喜眞陣営の幹部らや支持者らが既に勢揃いして着席していた。むろん、報道陣も大挙詰めかけている。しかしこの大広間から発せられる空気は、無言の重圧にも似た鉛のような感覚であった。支持者らは誰も一言も発さない。談笑さえない。ただ真正面のテレビ画面を見つめている。いわゆる「お通夜状態」とはこの事を言うのだと私は痛感した。 大広間前面に設置された大型テレビからは、「勝利
在京の民放キー局4社が、労働基準監督署から違法残業の是正勧告を受けていたことが明らかとなりました。テレビ朝日に至っては2013年以降で4回目の是正勧告ですから、違法残業が慢性化していたと言ってもいいでしょう。 【参考リンク】労基署、全民放キー局に行政指導=違法残業の是正勧告など ところで“違法残業”と言われるとなんだかすごく悪そうなイメージを受ける方も多いでしょうが、実はそんなに大したことをしでかした、というわけでもありません。では、彼らはどんな違法行為をし、何を是正しろと勧告されたのでしょうか。 36協定で取り決めた上限が低すぎただけ会社が法定労働時間(1日8時間、週40時間)を超えて従業員に残業させるためには、労働者の代表と36協定と呼ばれる協定を結んだ上で、労働基準監督署に届け出ておく必要があります。その協定で延長できる残業時間の上限は月45時間、年360時間ですが、さらに特別条項を
6月25日に小規模漁業者が水産庁などにデモを行いました。主要メディアでも取り上げられたのですが、問題の本質が理解できておらず、漁業者の意図を誤解させる内容も少なくありませんでした。この記事では、漁業者がデモをせざるを得なくなった背景と、彼らが何を訴えたかったのかを整理してみます。 太平洋クロマグロは、国際的な枠組みで規制が行われており、国ごとに漁獲枠が配分されています。日本には、成魚(30キロ以上)の漁獲枠は、4882トン配分されています。これを水産庁が国内で配分したのですが、その大半が天下り先の大中型巻網(まきあみ)漁業に配分されています。理不尽な配分が、小規模漁業者を排除した場で、秘密裏に決められたことに憤りを感じて、漁獲枠配分の見直しを求めてデモを行ったのです。 では、論点を整理していきましょう。 小規模漁業者を排除して、一方的に漁獲枠を決めたこと多くの小規模漁業者が憤っているのは、
「これは非正規労働者に対するジェノサイドだ」――。雇用の現場でいま、そんな怒りが広がっている。今年4月から、パートやアルバイト、契約社員といった有期契約労働者が通算5年を超えて契約更新した場合、期間に定めのない無期雇用への転換を求めることができるようになった。ところが、この「無期転換ルール」のスタートを前に、各地で「無期転換逃れ」とみられる雇い止めが相次いでいるのだ。「非正規労働者が安心して働き続けられるように」という制度の目的とは真逆の事態。その現場を歩いた。(藤田和恵/Yahoo!ニュース 特集編集部)
<追記>(2018年5月10日) この記事で紹介した加藤大臣の「追及かわし」の手法を、筆者はツイッター上で「#ご飯論法」と名付けた。 <追記>(2018年5月16日) 上記の追記が不正確であったため、改めて追記しておきたい。国会から不誠実答弁を追放すべく、「#ご飯論法」とハッシュタグをつけて積極的に拡散したのは筆者であるが、「ご飯論法」という表現じたいは筆者の命名ではなく、ツイッター上からいただいたものである。初出について、確認の上、改めて追って追記したい。 <追記>(2018年5月17日) 「ご飯論法」の初出について、確認したところ、紙屋高雪氏(@kamiyakousetsu)が5月7日にこの記事を紹介いただきながら「ご飯論法」と言及されていたことが初出と確認できた。「ご飯論法」の来歴と拡散の推移については、次の記事で改めて取り上げたい。 ここでは「#ご飯論法」を、次のように定義しておき
かつて、これほど裁量労働制が話題になったことがあっただろうか(いや、ない)。 それほど、毎日、裁量労働制の話題で持ちきりです。 というのも、上西充子教授が追及している偽データ問題が発端です。 その件に関しては私が何か付け足すことはありませんので、ぜひ、以下の渾身の記事を読んでもらいたいです。 ・なぜ首相は裁量労働制の労働者の方が一般の労働者より労働時間が短い「かのような」データに言及したのか(その3まであります) ・裁量労働制の方が労働時間は短いかのような安倍首相の答弁は何が問題なのか(予算委員会に向けた論点整理) ・データ比較問題からみた政策決定プロセスのゆがみ:裁量労働制の拡大は撤回を(公述人意見陳述) そもそも裁量労働制って? とはいえ、裁量労働制ってどんななの?という人もいると思いますので、簡単に説明します。 裁量労働制は、現行法にもあります。 現行法では、労働基準法38条の3以下
<要旨> ●1月29日の衆議院予算委員会で長妻昭議員は、裁量労働制のもとで働き、過労死に追い込まれた事例を複数紹介した。これに対し安倍首相は、「厚生労働省の調査によれば、裁量労働制で働く方の労働時間の長さは、平均的な方で比べれば一般労働者よりも短いというデータもある」と答弁した。 ●この「平均的な方で比べれば」について、データの出所である平成25年度労働時間等総合実態調査結果を確認したところ、裁量労働制で働く労働者と一般の労働者のそれぞれの労働時間の平均値の比較ではなかった。それぞれについて、「平均的な者」のみを取り出して、その労働時間の平均値を比べたものであった。裁量労働制では長時間労働に歯止めがなくなるという指摘に対して示すデータとしては、不適切である。 ●裁量労働制の方が通常の労働時間制の労働者よりも長時間労働の者の割合が高く、平均で見ても労働時間が長いという傾向は、厚生労働省の要請
「わたしの仕事8時間プロジェクト」が厚生労働省担当者に対し、「働き方改革」一括法案の問題点について質疑 「8時間働いたら帰る、暮らせるワークルールをつくろう」というネット署名活動(※1)に取り組んでいる「わたしの仕事8時間プロジェクト」(※2)が、これまでに集まった署名15,044筆と1,500件あまりのコメント一覧を2017年12月6日、厚生労働省に提出した。 署名提出の際に、「わたしの仕事8時間プロジェクト」のメンバー6名が厚生労働省労働条件政策課の担当者に対し、「働き方改革」一括法案(要綱)(※3)について質疑を行っている。その概要の一部が、下記の署名提出報告に掲載された。 ●「わたしの仕事8時間プロジェクト」署名提出のご報告(2017年12月16日) 年明けの通常国会に提出が見込まれている「働き方改革」一括法案(現在は「要綱」のみ公開)には、「残業代ゼロ法案」と言われてきた「高度プ
例年ほど暑くなかったとはいえ、神奈川県の湘南海岸にはこの夏も大勢の観光客が訪れた。湘南海岸の1キロほど沖合には、サザンオールスターズの「チャコの海岸物語」にも歌われた烏帽子岩も浮かんでいる。しかし、この有名な海岸が1950年代まで米軍基地だったことを知っている人は、そう多くないかもしれない。湘南に限らず、かつては首都圏や関東各県にも多くの米軍基地が置かれていた。それにとどまらず、日本本土には33都道府県に東京ドーム約2万9000個分の米軍専用施設があった。米軍機の事故や米兵による犯罪も頻発し、今の沖縄と同様、基地反対運動が激しかったという。この夏、基地の跡地を歩きながら、今に通じる歴史を探した。 (Yahoo!ニュース 特集編集部)
「真面目」と「ロック」という言葉は、反義語といっていいほど極端な温度差を感じる。でもザ・クロマニヨンズは11年間でシングル16作、アルバム10作を発表し続け、年間約70本の全国ツアーをやり続けている、どこまでも真面目なロックバンドだ。もっというと甲本ヒロトと真島昌利はザ・ブルーハーツ、ザ・ハイロウズ時代から30年間、愚直に、純粋にロックをかき鳴らし続けている。そして10月11日には11枚目のアルバム『ラッキー&ヘブン』をリリースした。その作品に込めた熱い想いを語る……ことはなく、甲本も真島もどの作品についても「成り行き。楽しいからやっている」という一貫した答えしかない。マイペースで自然体。楽しく真面目にロックを奏でている。だから真面目というのはもしかしたら「違う」と、二人からは言われかもしれないが、二人の言葉からロックンロールへの深い愛、そしてバンド活動への愛を感じて欲しい。結論からいうと
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