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ブックマーク / www.msz.co.jp (8)

  • タコの心身問題 | 頭足類から考える意識の起源 | みすず書房

    心は何から、いかにして生じるのだろう。進化は「まったく違う経路で心を少なくとも二度、つくった」。一つはヒトや鳥類を含む脊索動物、もう一つがタコやイカを含む頭足類だ。哲学者であり練達のダイバーでもある著者によれば、「頭足類と出会うことはおそらく私たちにとって、地球外の知的生命体に出会うのに最も近い体験だろう」。人間とはまったく異なる心/内面/知性と呼ぶべきものを、彼らはもっている。書は頭足類の心と私たちの心の性を合わせ鏡で覗き込むである。 海で生まれた単細胞生物から、現生の頭足類への進化を一歩ずつたどれば、そこには神経系の発達や、感覚と行動のループの起源、「主観的経験」の起源があり、それは主体的に感じる能力や意識の出現につながっている。「タコになったらどんな気分か」という問題の中には、心とは何か、それは物理的な身体とどう関係するのかを解き明かす手がかりが詰まっている。 知能の高さゆえの

    タコの心身問題 | 頭足類から考える意識の起源 | みすず書房
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    fiblio 2018/11/18
  • 遠読 <世界文学システム>への挑戦:みすず書房

    テクノロジーや流通の革命・発達により世界がネットワーク化する今日、ごく少数の「正典(カノン)」(世界で刊行される小説の1%にも満たない)を「精読」するだけで「世界文学」は説明できるのか? 西洋を中心とする文学研究/比較文学のディシプリンが通用しえない時代に、比較文学者モレッティが「文学史すべてに対する目の向けかたの変更を目指」して着手したのが、コンピューターを駆使して膨大なデータの解析を行い、文学史を自然科学や社会学の理論モデル(ダーウィンの進化論、ウォーラーステインの世界システム理論)から俯瞰的に分析する「遠読」の手法だ。 書には、「遠読」の視座を提示し物議を醸した論文「世界文学への試論」はじめ「遠読」が世界文学にとりうるさまざまな分析法を示す10の論文が収められている。グラフや地図、系統樹によって、世界文学の形式・プロット・文体の変容、タイトルの傾向や登場人物のネットワーク……が読解

    遠読 <世界文学システム>への挑戦:みすず書房
  • 拝啓 市長さま、こんな図書館をつくりましょう | みすず書房

    だけでなく映画音楽ゲームなど多彩な文化との出会いや交流をはぐくむ町の「文化的エンジン」。老若男女、見ず知らずの人が混ざり合い、ときに会話や議論の場が生まれるような「民主主義のゆりかご」。インターネットを無料で利用でき、生活に必要な情報や公共サービスが受けられる「地域のサービスセンター」。少子高齢化、失業、不登校など〈孤立〉が課題となる社会における「人の居場所」——公共図書館だからこそ担いうる社会的役割をいまこそ再発見し、市民活動の核になるような、私たちの時代の図書館をつくっていこう。 運営方法、企画、建物、内装etc. 世界のユニークな参考例を取り上げながら、これからの図書館に必要な発想を示していく。 多目的で開かれた「知の広場」としての図書館像を提案しつづけてきた著者による、新しい図書館論第2弾。 「私たちには今後ますます図書館が必要となるが、もちろんそれは新しいコンセプトの図書館

    拝啓 市長さま、こんな図書館をつくりましょう | みすず書房
    fiblio
    fiblio 2016/04/24
    読んでほしい“かの人”には届かないであろうことは残念ではあるが落ち着いたらぜひ本書を読んで「商業観光施設」ではない「知の集積」空間としての図書館を考えたい。
  • 不健康は悪なのか | 健康をモラル化する世界 | みすず書房

    なぜ私たちは健康でなくてはならないのだろうか? なぜ私たちは肥満していてはいけないのだろうか? そしてなぜ私たちは、性的にも精神的にも遺伝子的にも健康でなくてはならないのだろうか? メディアによって作られる美意識、公共広告によって喧伝される新たな疾病——今日の「健康」という概念には、医学的問題を超えたイデオロギーが含まれている。精神医療、遺伝子医療、原子力政策、グローバルヘルス・サイエンス……私たちの「健康」は誰に、またどんな歴史的背景から生み出され、どのように私たちの日常生活に溶け込んできたのだろうか。 いまや資主義経済を駆動させ、ときに法措定的な力にまでなっていく「健康」という新しいモラル。書を通して、この新たなモラルの出現によって、いかに私たちそれぞれ固有の健康が危機にさらされているかが実感されるだろう。 K・ルベスコ「肥満パニック、そして新しき道徳」、J・マスコ「原子力への異常

    不健康は悪なのか | 健康をモラル化する世界 | みすず書房
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    fiblio 2015/05/05
    すべては自分で決めればいい話。“なぜ私たちは健康でなくてはならないのだろうか? なぜ私たちは肥満していてはいけないのだろうか?”
  • ヘイト・スピーチという危害 | みすず書房

    多くの民主主義国家がヘイト・スピーチを規制する法律を持つ中で、アメリカは日と同じく法的規制がない数少ない先進国である。言論の自由の法的保護の下、ヘイト・スピーチも保護の対象とされている。では、ヘイト・スピーチの標的にされた人々は我慢すべきなのだろうか。そして、ヘイト・スピーチの標的にされていない人々は無関係なのだろうか。 そうではない。ヘイト・スピーチは社会の基盤に重大な危害を与えるものである。ヘイト・スピーチは、標的とする人々の社会的地位を普通の市民以下に引き下ろし、尊厳を危うくすることを意図する。ヘイト・スピーチは尊厳を攻撃することで、社会の基盤にある「安心」という公共財を掘り崩してしまう。 では、ヘイト・スピーチ規制と言論の自由を両立するためにはどうしたらいいか。そのポイントの一つが、尊厳と不快感との峻別である。ヘイト・スピーチ規制は、不快感から守るためではなく、個人の尊厳を守るた

    ヘイト・スピーチという危害 | みすず書房
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    fiblio 2015/04/07
  • ジュンク堂×リブロ(池袋) 「みすず」読書アンケート号フェア | みすず書房

  • 本は友だち | みすず書房

    は友だちである。いつ、どのようなきっかけから友情が結ばれたのか、実をいうと、よく憶えていないのだ。きっかけがあったはずなのに、なぜか思い出せない。気がつくと、かたわらにいた。何かのおりに、また会いたくなる。さりげなく知恵をかしてくれる」 (「あとがき」) 会いたい人に会うようにを読む。大切に読んできたたちについて、友だちを紹介するように綴る。それぞれのには、自由で、自立した精神でコツコツと生きた、魅力的な人生がそのまま映し出されている。 たとえば岡武司(1935‐2002)。定年退職後の人生を「好きなこと」にあて、ロシア沿海州の猟師「デルスウ・ウザーラ」の足跡を追った。「自分の生き方と結びついているからこそ、「好きなこと」が無限に遠くへ人をつれていく」。たとえば森於莵(1999‐1967)。鷗外の長男、解剖学者にして印象的な文章をいまにのこす。「老いた父親が求め、めざし、ようや

    本は友だち | みすず書房
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    fiblio 2015/01/14
  • 図書館に通う | 当世「公立無料貸本屋」事情 | みすず書房

    編集者、翻訳権エージェントとして、出版界で60余年を生きてきた著者。第一線を退き、今度は好きの一市民として、街の図書館の奥深さと変貌を、つぶさに経験する。 同時に、みずからの半生と対話しながら、たくさん読んできたエンターテインメントのこと、むかし営んだ貸屋のこと、貧しいハンガリー移民のピューリツァーが、アメリカ図書館を学校として育った逸話、図書館と著作権の問題をはじめ、誰も書かなかった、と人を繋ぐエピソードを満載。 アイデアにみちた提案とともに、デジタル・ネットの時代に、図書館も書店も出版社も、ともに活躍できる道を探る。 はじめに——図書館は「公立無料貸屋」ではいけないのか 1 出版社がこしらえた図書館 2 『広辞苑』と『第二の青春』 3 『未刊行初期短篇』の公表 4 貸屋と漫画喫茶 5 キングと『夏草』 6 『われらにとって美は存在するか』 7 『彼もまた神の愛でし子か』 8

    図書館に通う | 当世「公立無料貸本屋」事情 | みすず書房
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    fiblio 2013/05/19
    "編集者、翻訳権エージェントとして、出版界で60余年を生きてきた著者。 第一線を退き、今度は本好きの一市民として、街の図書館の奥深さと変貌を、つぶさに経験する。"
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