ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領。首都キーウで。大統領府提供(2024年4月29日撮影、提供)。(c)AFP PHOTO / UKRAINIAN PRESIDENTIAL PRESS SERVICE 【5月5日 AFP】ロシアは4日までに、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領を指名手配した。これを受けウクライナ政府は、ロシアが「破れかぶれ」になっていることの表れだと一蹴した。 ロシア内務省のサイトの「指名手配」リストに、ゼレンスキー氏の名前が掲載された。「刑法の条文に基づく」ものとしているが、詳細は不明。ロシア当局からのコメントもこれまでのところ得られていない。 ウクライナ外務省は、「ロシアの国家機構とプロパガンダが破れかぶれになり、注目を集めるためのでっち上げに躍起になっている」ことを示すものだと述べた。 ゼレンスキー氏に加
ウクライナ侵攻から2年が経過した。日本社会にはロシアに対する非難めいた論調や嫌悪感が色濃くある。ロシア語専攻の学生らの多くも、「なぜ敵国の言語を学ぶのか」と心ない言葉をかけられるなど、風圧の強まりを実感している。侵攻が始まった当時、高校2年生だった大学1年生は今、なぜロシア語を選び、どのような思いで学習に励んでいるのか。神戸市外国語大のロシア学科を卒業した記者(29)が、後輩たちに聞いてみた。(共同通信=小島拓也) ▽祖母は「あり得ない」と冷たい反応、同じ志の仲間がモチベーション 取材にはロシア学科1年の福田拓人(ふくだ・たくと)さん(19)、菊田暖音(きくた・はるね)さん(19)、土井真理奈(どい・まりな)さん(19)、下野江翔平(しものえ・しょうへい)さん(19)の4人が応じてくれた。 ―なぜロシア学科を選んだのですか? 福田 もともとロシアについてあまり知らなかったのですが、戦争をき
米宇宙技術会社マクサー・テクノロジーズが提供した、ウクライナ東部ドネツク州の激戦地アウディーイウカ。攻撃で破壊される前(左、2021年10月16日撮影)と後(右、2024年2月17日)。比較写真は2月24日提供。(c)AFP PHOTO / Satellite image ©2023 Maxar Technologies 【2月25日 AFP】宇宙技術会社マクサー・テクノロジーズ(Maxar Technologies)は24日、ロシアによるウクライナ侵攻開始から2年となるのに合わせ、攻撃前後の各地の衛星画像を公開した。 画像では、ロシア軍の攻撃を受けて大破した住宅や、2023年6月に爆発が起き決壊したロシア支配地域にあるカホウカ(Kakhovka)水力発電所のダムと、その影響で広範囲にわたって水没した住宅地の状況などが見て取れる。 今月に入ってロシアが「完全制圧」したと発表したウクライナ東
プーチン政権に「NO」を突きつけられるか? 戦時下ロシアにおける選挙と野党 2024-02-22 油本真理(法政大学教授) 「ロシア関連」研究会 FY-2023-4号 「研究レポート」は、日本国際問題研究所に設置された研究会参加者により執筆され、研究会での発表内容や時事問題等について、タイムリーに発信するものです。「研究レポート」は、執筆者の見解を表明したものです。 1. 戦時下における異論表明 ウクライナ侵攻開始後、ロシア国内への締め付けは著しく強化された。侵攻開始直後の2022年2月末から3月にかけては各地で反戦デモが起こったが、こうした動きは徹底的に弾圧された。さらに、侵攻直後に制定された法律により、進行中の「特別軍事作戦」に関連する言論の自由が大幅に制限され、SNSなどでの投稿に対しても監視が強まった。ロシア国内でプーチン政権やウクライナ侵攻に対して批判的な立場を表明することは極め
さて、そのプーチンは選挙キャンペーン中であり、こちらに見るとおり、2月2日にはトゥーラ市の軍需企業を訪れて、「全ロシア国民戦線」の主催する「すべてを勝利のために」というフォーラムに出席した。勝利というのは、プーチンの選挙での勝利と、ウクライナでの勝利と、ダブルミーニング的になっているのだろう。この席でプーチンがロシアの軍需産業について語っているので、主な部分を抜き出してみる。 プーチンいわく。ロシアで「防衛産業コンプレクス」に属する企業は6,000社あり、350万人を雇用している。膨大な数だ。しかし、これらの純粋な軍需企業とは別に、それと何らかの形で関わりを持ち、軍需の同盟者であり、請負業者を務める企業が1万社もある。この1年半だけでも、軍需産業では52万人の新規雇用を創出した。しかし、これはただ単に人がやってきて給料をもらうというものではない。誰もがそこで懸命に働いている。2交代制、場合
その時代、「G」は粛清の憂き目にありました。 英語の「G」にあたる、ウクライナ語のアルファベット「Ґ(ゲー)」。 この文字が一時期、公的に消されたのです。 一体なぜ?その後、何が起きたのか? そこにはロシアからの独立を目指した、ウクライナの長い、長い歴史がありました。 (国際部記者 吉元明訓、ネットワーク報道部記者 杉本宙矢) ロシアとの戦いは”独立運動”? ロシアがウクライナに軍事侵攻を始めてからまもなく11ヶ月。今なお、激しい戦闘が続いています。 ロシアのプーチン大統領は当初、“ウクライナ東部のロシア系住民の保護”を大義名分に掲げ、その後“祖国防衛のための戦い”に切り替えたと指摘されます。 一方で、ウクライナ側にとってこの戦いはどんな意味があるのでしょうか? 「現在のウクライナのロシアとの戦争は、”独立運動“と言えると思います」 こう指摘するのは、ウクライナ史が専門で東京大学の中井和夫
開戦以来ロシア軍はずっとウクライナの破壊を続けている。そのことを鑑みると、ロシアにとってウクライナ、とくにキエフは故地であり、それを失うことはナショナル・アイデンティティにとって考え難いことなのである、というこれまで自分を含むロシア史研究者がしばしば行なってきた説明が本当に正しいのかどうか疑わしくなってくる。ロシア政府もロシア軍も、およそウクライナの土地を、その歴史的建築物も含めて、尊重しているようには見えないのである。ただひたすら破壊と殺戮を行なっている。ナショナル・アイデンティティ上大事な土地だから手放したくないということではなく、ただ単にあそこは自分の勢力圏であると決めつけて、勢力圏である以上自分たちが支配するのだという考えのもとに侵略行為を繰り広げているだけなのではないだろうか。支配欲、権力欲を満たすということだけが、それ自体として目的なのである。 このことはさらに、ロシア史研究者
ロシアのRIAノーヴォスチ通信は暮れに、2023年のロシア経済十大ニュースを発表した。それを整理すると、以下のとおりとなる。 1. 経済の崩壊ではなく成長が生じた 2. 記録的な失業率の低さ(それと裏表の人手不足) 3. 物価沈静化に奔走も年末には卵が高騰 4. ガソリン不足 5. 為替安定のため対策に追われる 6. 過去最大の財政歳出 7. 冶金・化学の大企業中心に超過利潤税を課税 8. 富豪YouTuberの課税逃れに対する取締強化 9. 石油輸出国機構(OPEC)+の枠組みでの石油減産続く 10. 対露制裁拡大、ロシアは友好国との連携強化 トップの項目にあるとおり、無謀なウクライナ侵攻を続け、国際的な制裁包囲網を敷かれながら、23年もロシア経済が崩壊することはなかった。23年に国内総生産(GDP)が3%前後のプラス成長を記録することは、確実視されている。プーチン大統領に至っては3.5
Ukrainska Pravda紙は2023年の戦いを総括する記事の中で「自分達で作り出した罠に嵌った」「我々はロシア人を嘲笑し、軽蔑し、無能で馬鹿な集団として描かなければ敵に同調していると疑われた」と吐露し、社会全体がロシアを必要以上に蔑んだことが今年の結果を招いたと主張した。 参考:Год крови, пота и слез 1つ目の罠:膨らんだ期待2022年後半の勝利は国内において新たな勝利、色鮮やかで壮大な勝利への序曲として受け止められていたが、ロシア軍の占領状態が続くハルキウ州とヘルソン州を解放する戦略的好機は2023年初頭まで失われており、ウクライナ軍は新たな成功の保証がないまま反攻作戦を開始しなければならなかった。 さらにウクライナ政府が人々の期待を煽ったことも間違いないが、社会全体における異論への不寛容とレッテル貼りの傾向も同様に重要な役割を果たした。懐疑論者の多くは反攻
ロシア大統領府(クレムリン)のドミトリー・ペスコフ報道官(2023年10月10日撮影)。(c)Sergei BOBYLYOV / POOL / AFP 【11月11日 AFP】ロシア大統領府(クレムリン、Kremlin)のドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)報道官は10日、受刑者がウクライナの戦場に送られ、恩赦を与えられている問題について、受刑者は「血で罪をあがなっている」として動員を正当化した。元交際相手を殺害して懲役17年を宣告された元受刑者が恩赦を受け、物議を醸している。 ロシアでは、殺人やレイプなどの凶悪犯罪で有罪となった受刑者数万人が恩赦と引き換えに兵士としてウクライナに派遣され、前線で戦った後に自由の身となっている。 ウラジスラフ・カニウス(Vladislav Kanyus)元受刑者も、元交際相手の女性を殺害した罪で懲役17年を言い渡され、最も警備が厳重な刑務所で
ロシア・ダゲスタン共和国マハチカラ市の空港の駐機場に侵入したデモ隊。テレグラムチャンネル「@askrasul」に投稿された映像より(2023年10月29日撮影)。(c)AFP PHOTO / Telegram channel @askrasul 【10月30日 AFP】イスラム教徒が大半を占めるロシア南部ダゲスタン(Dagestan)共和国で29日、イスラエルとイスラム組織ハマス(Hamas)の戦闘が激化する中、イスラエル発の航空便が到着するとのうわさが広がり、イスラエル人とユダヤ人を探すためとして群衆が空港に乱入した。 スウェーデンの航路追跡サイト「フライトレーダー24(Flightradar24)」によると、テルアビブ発の航空便は同日午後7時にダゲスタンのマハチカラ(Makhachkala)空港に着陸した。 ソーシャルメディアやロシア国営テレビRTなどに投稿された動画には、イスラエルに
ロシア鉄鋼大手の生産は、2022年に制裁圧力で落ち込んだが、その後生産は回復しつつある。セヴェルスターリの2023年1~9月の粗鋼生産量は835万tで、前年同期比5%増だった。マグニトゴルスク冶金コンビナート(MMK、トルコを除いたロシア分のみ)は961万tで、19.5%増だった。しかし、2021年1~9月では、セヴェルスターリが862万t、MMKが1,003万tだったので、まだ危機前の水準は回復していない。 ちなみに、危機前の2021年通年の粗鋼生産量は、ノヴォリペツクが1,740万t、MMKが1,360万t、エヴラズが1,360万t、セヴェルスターリが1,160万t、メタロインヴェストが490万t、メチェルが350万tであった。 ロシア統計局の発表によれば、2023年1~8月のロシアの粗鋼生産量は4,010万t(前年同期比5.5%増)、完成鋼材は4,300万t(2.8%増)であった。
新1000ルーブル紙幣に描かれた尖塔(せんとう)とロシア正教の教会だった建物(2023年10月16日撮影)。(c)Natalia KOLESNIKOVA / AFP 【10月19日 AFP】ロシア中央銀行は18日、新1000ルーブル紙幣に描かれた教会の丸屋根に十字架がないとの抗議をロシア正教会の司祭らから受け、発行を中止した。問題の教会は現在博物館となっており、実物にも十字架はない。 ロシア正教の影響力は、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)政権下で著しく増大している。 中央銀行は今週、1000ルーブルと5000ルーブル紙幣の新デザインを発表したばかりで、こうした撤回は珍しい。 中央銀行はまだ「広く流通していなかった」と説明した。 新1000ルーブル紙幣には、頂点にイスラム教を示す三日月が設置されている尖塔(せんとう)と、丸屋根の頂点に十字架がないロシア正教の教会が描かれ
【10月16日 AFP】ウクライナ西部にある捕虜収容所で、食卓に着いていたロシア人捕虜たちは食べ終えると立ち上がり、ウクライナ語で「ごちそうさまでした!」と声を張り上げた。 AFPは、ウクライナ政府が企画した捕虜収容所のプレスツアーに参加した。食堂での様子は、その際に報道陣が目にした一場面だ。 ウクライナ側には、ロシア側の対応とは対照的に、収容したロシア人捕虜を人道的に扱っていると印象付ける狙いがある。 ウクライナ当局と西側の人権団体は、ロシアで捕虜が虐待され、収容所への国際監視団の立ち入りも制限されていると非難している。 一方、国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)のボルカー・ターク(Volker Turk)高等弁務官は3月、捕虜の虐待はウクライナとロシア双方で行われており、時に即決処刑が行われた証拠もあると明言。ウクライナ側はこれに反発している。 ■捕虜交換までとどまる最後の場所 ロシ
ロシア極東サハリン島(2006年9月29日撮影、資料写真)。(c)DENIS SINYAKOV / AFP 【10月5日 AFP】ロシア極東(Far East)に住む高齢女性がCT検査を受けたところ、脳に長さ3センチほどの針が刺さっていることが分かった。生まれて間もない頃から80年間、針が刺さったまま生きてきたとみられている。 医師らは、親が口減らしのために乳児だった女性を殺そうとしたと考えている。状態を悪化させる恐れがあるため、針の除去は行わないという。 サハリン(Sakhalin)州の保健当局は、長期にわたる飢饉(ききん)の際にこうした事例は珍しくなかったと説明している。女性は第2次世界大戦(World War II)中に針を刺されたとみられ、「生まれた時から」針とともに生きてきたことになるという。 第2次大戦中はソ連全土で食糧不足がまん延し、多くの人が極度の貧困にあえいだ。「針は女性
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