横山秀夫(作家)×池上冬樹(文芸評論家)対談 「1行の行き場を探して、のた打ち回りながら書いていくしか上達のすべはない」 ※前回予告した横山秀夫さんの寄稿文「反省!」は、横山秀夫さんの「講座だより」の最後に収録しました。講評の副読本として最適です。前回繰り越した三番目の日暮健一「金庫」の講評も「講座だより」に足してあります。「その人の素顔」ともども加筆・ロングバージョンの「講座だより」をぜひごらんくださいませ。 第40回は作家の横山秀夫さん。前半のテキスト講評および寄稿文「反省!」で語られた確定作業から横山秀夫さんの創作方法、『64(ロクヨン)』が本になるまでの長い道程、テーマである個人と組織の関係などについて語っていただきました。 ◆最初の10枚で“確定”させる/みんな同じでみんな違う/まず状況を作る――「金庫」の講評で特に詳しく述べられた確定の仕事、つまり最初の10枚で主人公の人物像