米国で昨年1年間に発生したとして連邦捜査局(FBI)に報告された特定の人種や宗教などへの偏見による憎悪犯罪(ヘイトクライム)は計7783件で、前年と比べて同性愛や宗教への偏見による犯罪が増加したことが23日、FBIが公開した統計資料で分かった。 2007年に報告されたのは計7624件で、全体では約2%増加。FBIはヘイトクライムの要因を人種、性的嗜好(しこう)、宗教、民族などに分類しており、同性愛者などへの偏見による犯罪が約11%、宗教への偏見による犯罪が約9%それぞれ増えた一方で、人種と民族への偏見による犯罪はともに減少していた。 米上院本会議は10月、これまで人種や宗教に関する偏見に限られていたヘイトクライムの適用対象に、同性愛者への偏見に基づく犯罪を加える条項を盛り込んだ法案を賛成多数で可決している。(共同)