厚生労働省は29日、花粉症などアレルギーの治療に使われる医薬品「アレロック」(成分名・オロパタジン)を飲んだ患者で、副作用が疑われる劇症肝炎により、男女2人が死亡していたと発表した。 厚労省によると、2008年4月〜11年3月の3年間で、アレロックとの因果関係が否定できない劇症肝炎で死亡した患者が2例報告された。亡くなったのは90代男性と40代女性。 アレロックは01年3月から販売され、推計で年間443万8千人が使用しているという。厚労省の指示で、製薬会社の協和発酵キリンは、医師向けの説明書の「重大な副作用」欄に劇症肝炎を追加し、経過観察をするよう医療機関に注意を促している。