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ブックマーク / synodos.jp (11)

  • 分析美学ってどういう学問なんですか――日本の若手美学者からの現状報告/森功次 - SYNODOS

    シノドス編集部から「分析美学について記事を書いて下さい」と依頼を受けたとき、困ったな、というのが正直な感想だった。ある学問について、よくわからないので知りたいと思うことはある。とりわけ新興の、目新しい学術分野が出てきたときはそうだ。神経倫理学とは? 人口経済学って何? 今回の「分析美学ってどういう学問?」という質問もおそらくこの種の質問だろう。 たしかに近頃、「分析美学」という学問分野は、新しく、盛り上がっている学術分野だという印象を与えているようだ。日では2013年に『分析美学入門』(勁草書房)、2015年には『分析美学基論文集』(勁草書房)といった翻訳が刊行され、2015年秋の分析美学をテーマにしたブックフェア(紀伊国屋書店新宿南口店開催)は記録的な売り上げを残した(注1)。だが困ったことに、分析美学というのは、新しく現れてきた学問でも、最近盛り上がっている学問でもないのだ。 この

    分析美学ってどういう学問なんですか――日本の若手美学者からの現状報告/森功次 - SYNODOS
  • 「月曜日のたわわ」を人々はどう見るか/田中辰雄 - SYNODOS

    1.はじめに 日経新聞に載った「月曜日のたわわ」の広告は波紋を呼んだ。「月曜日のたわわ」は青年漫画誌の連載漫画であり、その漫画のキャラを使った広告が不適切であるとして批判されたのである。批判の趣旨は、広告で描かれた絵は女子高生を性的に扱っており、新聞の広告として不適切という点にある。これに対し、表現の自由で許される範囲であるという反論がなされ、活発な論争が起きている。 これに類似の論争はこれまでに何度も繰り返されてきた。古くは、人工知能学会表紙事件(2014年)、新しくは宇崎ちゃん献血ポスター事件(2019年)、そして直近では温泉むすめ事件(2020年)が記憶に新しい。 これらの論争では、人々がその表現をどう受け取るかが争点の一つである。しかし、騒動の渦中に人々がその表現をどう受け取っているかが調べられた例は多くはない。稿ではこれを試みる。この広告に対して批判する意見、容認する意見はど

    「月曜日のたわわ」を人々はどう見るか/田中辰雄 - SYNODOS
    globalhead
    globalhead 2022/04/21
    結局こんなもんだろ。
  • 消費税増税で日本はデフレに逆戻りしないのか? / 中里透氏インタビュー | SYNODOS -シノドス- | ページ 2

    ――先日(10月15日)、安倍総理から19年10月に予定通り消費税率を10%に引き上げるとの表明がありました。もっとも、この点については、デフレへの逆戻りを懸念する声も聞かれます。そこでまずお聞きしたいのですが、「デフレ」とはそもそもどのようなことなのでしょうか。 そうですね。デフレについてのご質問にお答えをする前に、ちょっとだけ先日の安倍総理の「表明」について簡単にふれておきたいと思います。世の中にいろいろと誤解があるようなのですが、先日の表明によって消費税について何か新しいことが決まったり、19年10月の消費税率引き上げが確定したりしたわけではありません。後ほど詳しくお話しますが、先日の表明をめぐっては安倍総理の閣議での実際の発言と、新聞やテレビで報道されている内容の間には大きなギャップがあります。 そのもとで、ではデフレとは何なのかということになると、この点については2つの見方がある

    消費税増税で日本はデフレに逆戻りしないのか? / 中里透氏インタビュー | SYNODOS -シノドス- | ページ 2
  • ISから迫害を受ける少数派「ヤズディ教徒」とは? / 玉本英子×荻上チキ | SYNODOS -シノドス-

    過激派組織「IS」から迫害を受ける少数派・ヤズディ教徒とは? およそ20年にわたり中東各地の紛争地帯を訪れ、ヤズディ教徒、イラク軍、ISの元戦闘員へなどの取材も行ってきたジャーナリストの玉英子氏にお話を伺った。2017年6月22日放送TBSラジオ・荻上チキ・Session-22「ISから迫害を受ける少数派ヤズディ教徒 第54回ギャラクシー賞・報道活動部門・優秀賞を受賞したジャーナリスト玉英子さん取材報告」より抄録。(構成/大谷佳名) ■ 荻上チキ・Session22とは TBSラジオほか各局で平日22時〜生放送の番組。様々な形でのリスナーの皆さんとコラボレーションしながら、ポジティブな提案につなげる「ポジ出し」の精神を大事に、テーマやニュースに合わせて「探究モード」、「バトルモード」、「わいわいモード」などなど柔軟に形式を変化させながら、番組を作って行きます。あなたもぜひこのセッション

    ISから迫害を受ける少数派「ヤズディ教徒」とは? / 玉本英子×荻上チキ | SYNODOS -シノドス-
  • 生物と非生物の境界、ウイルスとは何か/中屋敷均 - SYNODOS

    世に多くある「境界」の中でも、人にとって最も冒しがたく明確な境界というのは、「生」と「死」の境界であろう。「生きている」ことと「死んでいる」こと、あるいは「生物」と「無生物」。その間には相互の往来が不能な絶対的な境界があると、思われがちである。しかし、結論から言えば「生物」と「無生物」の境界は、一般に思われているよりはるかに曖昧なものだ。その曖昧さを生み出している存在の一つが、稿の主役、ウイルスである。 昨年『ウイルスは生きている』(講談社現代新書)というタイトルのを上梓させて頂いたが、このタイトルに対する反応には、正反対の二つのものがあった。一つは「ウイルスが生きてるって、当たり前じゃないの?」というものであり、もう一つは「こりゃまた、ずいぶんと挑戦的なタイトルですね」というものである。典型的には、前者は一般の読者から、後者は生物学に知識がある人からの反応である。 「ウイルスが生きて

    生物と非生物の境界、ウイルスとは何か/中屋敷均 - SYNODOS
  • カシュミール問題は「対立」と「対話」の歴史の象徴だ/井上あえか - SYNODOS

    イギリスの植民地であった時代、インドには560を超える藩王国が、イギリスへ服属しつつ、領内の自治を認められて存続していた。英領インドは、こうした藩王国とイギリスの直轄領という二つの部分からなっていたのである。 英領インドは1947年に独立する際、一つのインドとしてではなく、そこからパキスタンが切り離され、二つの国家となって独立したが、その際、それぞれの藩王国は、インドとパキスタンのいずれかへ帰属するかを選択することになった。 そうした中、カシュミール藩王国は帰属の意向を明らかにしないまま独立を迎えた。独立の可能性を模索していたともいわれるが、カシュミール藩王領がどちらに帰属するかという問題が、パキスタンとインドの間で70年近くにわたって解決されないまま今日に至り、両国間の不和の核心部分をなしている。 カシュミール問題は、インドとパキスタンという二国間の領土をめぐる問題であるが、時間の経過と

    カシュミール問題は「対立」と「対話」の歴史の象徴だ/井上あえか - SYNODOS
  • 多宗教世界インドの怪談――暴力と姦通と名誉殺人/田中雅一 - SYNODOS

    およそ怪談(幽霊話)というものは、幽霊が現れるという話(幽霊出現譚)とその由来となる縁起から成立している。かけ離れた二つの話を結びつけるのは、時間的には幽霊が執着する「なにか」であり、空間的にはそのようななにかが存在していたとされる場所(たとえば家屋)である。 死者がこの世に幽霊となってとどまるのは、やむを得ない理由があるからだ。なにかに執着し、なにかを生者に伝えたいから残ろうとする。こうして、数年後あるいは数十年後に人は悲劇の起こった場所で幽霊に出会うことになる。執着が取り除かれるならそこで幽霊は消滅する(*1)。 日でもヒットしたタミル映画『チャンドラムキ――踊る!アメリカ帰りのゴーストバスター』(2005年、原作はマラヤーラム映画(*2))では、ある男が新ガンガーのために購入した屋敷で、150年前に非業の死を遂げた踊り子チャンドラムキの幽霊に苦しめられる。ガンガーがチャンドラムキ

    多宗教世界インドの怪談――暴力と姦通と名誉殺人/田中雅一 - SYNODOS
  • 被災地で聞かれる怪異譚/鈴木岩弓 - SYNODOS

    東日大震災が勃発してから、1700日。この間警察庁は継続的に被災状況の詳細を公表してきたが、10月9日現在の死者総計は15,893人、宮城県内の死者だけで9,541人に上っている。かかる情報は、震災直後には毎日更新されていたが、2014年3月からは月一回、毎月10日前後の更新に公表原則が変更された。 変更された背後には、震災からの経過時間と共に、被害状況がほぼ正確に把握されたという認識があったものと思われる。震災被災地のある部分は、震災以来の激動の波の渦中から、徐々に脱却しつつあるのかも知れない。 とはいえこうした死者の大部分は、東日大震災が起こらなければ亡くなるはずではなかった。年間死者数が22,000人ほどであった宮城県の2011年の死者総数が30,047人、例年の1.4倍の死者数を記録する特異な年となったことが、そのことを示してもいる。 換言するなら、ここにあげた犠牲者の多くは徐

    被災地で聞かれる怪異譚/鈴木岩弓 - SYNODOS
  • なして福島の食はさすけねえ(問題ない)のか――原発事故のデマや誤解を考える/林智裕 - SYNODOS

    2月1日のNHKの報道で、福島県内在住者が料品を購入する際に、県産品への回帰が顕著であるとの報道がありました。 「消費者団体が福島県内の1200人あまりを対象に行った調査で、料品を購入する際に「県産を購入する」と答えた人の割合が去年より9ポイント増えて87%を超え、県産の品への回帰傾向がいっそう強まっていることがわかりました。 (中略)「現在の検査体制のもとで流通している品なら受け入れられる」とした人が県内では年々増えているのに対して、主に県外の人を対象にした消費者庁の調査では受け入れられない人の割合がわずかに増えていて意識の差が広がっているとしています。」(NHKの報道より) この報道を詳しく調べようとしてインターネットで検索してみると、ニュースに対して以下のようなコメントが並んでいました。 「地産地消してフクシマ産を他県に流通させないでくれ 。外なんかに混ぜられると困る」 「

    なして福島の食はさすけねえ(問題ない)のか――原発事故のデマや誤解を考える/林智裕 - SYNODOS
  • 異性愛中心社会とゲイ・コミュニティ――東京レインボー祭りが照らし出すもの/砂川秀樹 - SYNODOS

    私が、自分が同性に惹かれていることを初めて意識したのは、小学四年生の時だった。同級生への強い胸の高鳴りを感じながら、必死にその思いを打ち消していたことを思い出す。そして、それから成長するにつれ、私は孤独感を増していった。いつもその時々に良い友人がいながらも、「周りと違う」という意識がつきまとっていた。家族の中でもそうだった。思春期はもっとも孤独感に苛まれた時期で、ゲイ雑誌を通じてゲイと出会うようになっても、同じような人は非常に数少ないと思い込み、どこか空虚感を抱えていた。 そんな私にとって、その孤独感や空虚感を薄れさせてくれたのが、ゲイバーが多く集まる街、新宿二丁目(以下、二丁目)だった。二丁目に足を運び始める少し前から、ゲイ解放運動のグループに顔を出したり、HIV/AIDSの市民活動に参加したりして、同じ志を持つゲイ仲間と出会い力づけられる経験をしてはいた。しかし、数多くの様々なゲイと出

    異性愛中心社会とゲイ・コミュニティ――東京レインボー祭りが照らし出すもの/砂川秀樹 - SYNODOS
  • 何のために学ぶのか、何のために考えるのか?/飯田泰之×finalvent(『考える生き方』著者) - SYNODOS

    『考える生き方 空しさを希望に変えるために』(ダイヤモンド社)は、月間30万PVのアクセスを誇る「極東ブログ」と「finalventの日記」を主宰するアルファブロガーで、1日1冊の読書を30年以上もつづけているfinalvent氏の第1作。シノドス・マネジングディレクターで経済学者の飯田泰之が、大きな話題を呼んでいる処女作への想いを聞いた。(構成/乙丸益伸・編集集団 WawW ! Publishing、宮崎康二) 飯田 『極東ブログ』で色々ぼくのを取り上げていただきありがとうございます。いまでこそアベノミクスが盛り上がっていていますが、かつてはリフレ派の論客の議論を正面切って取り上げて下さる方はかなりかぎられていました。そんななかで、すでに3年前からリフレ政策に注目していたという点で、finalventさんにはとても興味を持っていたんですよ。 『考える生き方』はfinalventさんの処

    何のために学ぶのか、何のために考えるのか?/飯田泰之×finalvent(『考える生き方』著者) - SYNODOS
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