ドライヤーの音が怖い聴覚過敏の男児の髪を切る酒井さん。酒井さんは使っていないが、怖さから男児は指で耳をふさいだ。この後、しゃがみこんだ男児の髪を、酒井さんはひざをついて切った=2021年12月8日午後2時13分、兵庫県丹波市内で 発達障がい児の散髪を長年手掛けている、「サカイヘアーサロン」(兵庫県丹波市山南町)の酒井泰成代表(45)がそのノウハウをつづった論文が、全国理容生活衛生同業組合連合会が主催する「2021年理容業界振興論文奨励賞」を受賞した。感覚過敏でバリカンやドライヤーの音が怖い、頭を触られることを拒む、多動でカット中にじっとしていられないといった子は、寝ている間に親が少しずつ髪を切るなど、当事者と家族は悩みを抱えている。酒井さんは、「論文が広く読まれ、業界で発達障がいへの理解が進むことを願っている」と話している。 27歳の時、近くの障がい者支援施設「みつみ学苑」から「髪を切って