デカン高原の大国・ハイダラバード藩王国の帰属問題 イギリス統治時代のインド亜大陸には、数多くの藩王国が存在しました。イギリス時代には藩王国は550~600程度存在したと言われます。 これらの藩王国はイギリス進出以前からあった独立王国で、イギリスの「至上権」を認める代わりに内政権を保証されました。 イギリス直轄領のインドではガンディーやネルーなどのインド国民会議派は独立運動を進めましたが、これらの藩王国はその枠外にあり、インドが独立した後に政治的な帰属が問題となりました。 デカン高原にあった最大の藩王国であるハイダラバード藩王国は、統治層はムスリムでしたが住民の大部分はヒンドゥー教徒、かつ国内に3つの言語があるという地域。 最終的にはインド軍による侵攻でインドに統合されるのですが、パキスタンのように独立を目指す動きも存在していました。 1. ハイダラバード藩王国とは Image by Jka