Bloombergに掲載されたRogoffのインタビューが大きな反響を呼んでいる。ハーバード大学で金融理論の第一人者であり、元IMF理事としては大胆な発言だ:アメリカ経済は、まだ最悪の状況を脱していない。すでに5000億ドルが失われたが、これはまだ序幕だ。ファニー・メイとフレディー・マックはすでに破綻しているので、ただちに国有化し、株式はすべて没収すべきだ。金融機関の破綻も、ベア・スターンズぐらいではすまない。バブルで大もうけした巨大銀行が、その崩壊によってもうけを吐き出して消えることは、金融システム正常化の過程では避けられないし、避けるべきではない。「日本版サブプライム」に同時進行でつきあった私の経験からいうと、つねにもっとも悲観的な予想が当たっていた。1990年初めに、当時もっとも悲観派といわれていたエコノミストが「日本の金融危機は、最悪の場合、アメリカのS&L(16兆円)に近い規模に