タグ

ブックマーク / www.enpitu.ne.jp (11)

  • 活字中毒R。 - 「幕張のファンタジスタ」、ロッテ・初芝清伝説

    「Number.640」(文藝春秋)の日シリーズ特集記事「初芝清〜笑いと涙の野球人生。」より(文・村瀬秀信)。 【その日は、3日前に引退を表明した、初芝清のセレモニーが試合後に予定されていた。 6回の裏、代打に初芝の名が告げられると、満員のスタンドからは悲鳴にも似た大声援が轟く。「これが現役最後の打席になるかもしれない」。球場全体の視線がゆっくりとグラウンドに現れる背番号6を追いかける。 ソフトバンク三瀬が投じた初球。痛烈な打球が三塁線を襲う。だが、惜しくもファール。 「まだやれるぞ!」「やめないで!」 引退を惜しむ叫び声がスタンドのあちこちから上がった。 3球目――。悲壮な空気が一転、笑いに変わる。バッターボックスの後方、左足にデッドボールをらった初芝が、円を描くようにピョコタンとグラウンドを跳ねまわっていた。 「やっぱり、アンタはサイコーだよ!」 笑いながら涙を流すファンの姿。それ

    kohgethu
    kohgethu 2013/10/09
    この記事、村瀬さんのだったんだ…。何度、読み直したことか。
  • デーモン小暮閣下への質問「あの、へヴィメタって、なんですか?」

    『聞く力』(阿川佐和子著・文春新書)より。 (阿川佐和子さんが、デーモン小暮閣下にインタビューしたときのエピソードです。「ヘヴィメタ」という音楽を「ロックの一種とは認識していたが、どんなロックかチンプンカンプンだった」という阿川さんは、思い切って、「単刀直入にデーモン閣下に直接聞いてみた」そうです) 【こうして(スタッフとの)打ち合わせ通り、私はご人を前にして、できるだけ失礼にならないよう気をつけながら、質問してみました。 「あの、ヘヴィメタって、なんですか」 すると、驚きましたよ。デーモン閣下は親切! しかも説明がお上手! 私のようなロックシロウト相手に、それはわかりやすく教えてくださったのです。 「ハハハ。ロックというのは、わかりますね?」 最初に私に優しく断りを入れてから、こんなふうに話してくださいました。 「ロックがいろいろな枝葉に分かれていく中で、速さと激しさを追求したものをハ

    kohgethu
    kohgethu 2012/02/07
    やっぱり頭が良い人…いやいや、悪魔は違うなぁ。
  • 映画『踊る大捜査線』での、「青島刑事、最大のピンチ」

    『「踊る大捜査線」は日映画の何を変えたのか』 (日映画専門チャンネル編・幻冬舎新書)より。 (映画『踊る大捜査線』の大ヒットの要因、その功罪について、さまざまな関係者にインタビューしたものをまとめた新書の一部です。映画ジャーナリスト・斉藤守彦さんのインタビューから) 【「踊る」の一作目が公開されたとき、僕はある雑誌の依頼で、亀山(千広)プロデューサーに取材して記事を書きました。そのとき一番印象に残った言葉があります。 亀山さんは「踊る大捜査線」を劇場公開するにあたり、初め東宝の人たちと話し合いを持ったそうです。 すると東宝の人が、「この映画を当てるために青島刑事を殺してくれ」と言い出した。 なぜなら、主人公が死んだ映画というのはヒットするから。そして何と「主人公が死んで当たった映画のリスト」まで持ってきた。 それに対して亀山さんは、「なんで俺たちがここまで育てた青島を殺さなきゃいけない

    kohgethu
    kohgethu 2010/11/12
    昔、他人が創った型を破って成功した人がいた。しかし時を経て、その人は自分の創った型を破ることができなくなっていた。即ち、歴史は繰り返す、と。
  • 活字中毒R。:『花の慶次』誕生秘話

    「九州スポーツ」2006年12月1日号の記事「ジャンプ653万部編集長・堀江信彦氏『マンガ編集人熱伝』」(構成・古川泰裕)より。 【「花の慶次」は、いろいろと思い出深いんだ。あれはちょうど連載担当がない時だったな、原(哲夫)君も「北斗――」が終わって何もしてなかったから、「次の連載何がいいかな」なんて考えながら神保町の三省堂にブラリと行ったんですよ。そしたら「男の中の男を見た」というポップがあって、偶然手に取ったのが隆慶一郎(1923-89)さんの「吉原御免状」だった。「おもしろいなあ、この先生に会いたいな」と思って、ツテをたどっていったら「今、病院にいる」と。僕は「人間ドックかな」ぐらいに思ってたんだけど、病院に会いに行ったら、点滴のスタンドを引っ張りながら来るご老人がいる。それが隆さんだった。ただ作品が面白いという思いだけで行ったから、年も病状も知らなかった。その時は「宮武蔵のような

    kohgethu
    kohgethu 2010/07/31
    最終回でケチ付いて一概には名作とは呼べなくなってしまった「リーダム」を作った編集者が、まだ熱かった時代のお話。/「盛者必衰」とはいえ、なにがどうなったらああなっちゃうんだろうなぁ…。
  • 「勝間さん、自分と違う人がいることはわかります?」 - 活字中毒R。

    『AERA』2009年10月12日号(朝日新聞出版)の対談記事「勝間和代×香山リカ〜『ふつうの幸せ』に答えはあるか」より。構成は小林明子さん。 【勝間和代:香山さん、家事は好きですか? 香山リカ:好きじゃないです、全然。 勝間:私、好きなんです。洗濯物がパリッとなったり、お皿がピカピカになったりするプロセスが大好き。自分の行動で物が変化するって、楽しくないですか。だから私、ご飯をべて「ああ、おいしい」と思うだけで毎日が幸せです。今日も昼間、子どもの友達とお母さんがうちに遊びに来たんですが、デリバリーでとったサンドイッチがおいしくて、幸せでした。 香山:ご飯で幸せになれるんだったら、別に仕事で成功したり、資産を増やしたりしなくてもいいんじゃないですか。 勝間:おいしいご飯のためには、そこそこの経済力とスキルが必要です。いいレストランが判断でき、素材を吟味できたほうがいい。使いやすいお玉や粉

    kohgethu
    kohgethu 2009/11/26
    基本スピーディーな突っ走り型の人にはこういうのわからないからなぁ。今、自分の周りにこういう人が割といて、こっちの気持ちを全く理解して貰えないので困り果ててます…。
  • 活字中毒R。

    『サンデーとマガジン〜創刊と死闘の15年』(大野茂著・光文社新書)より。 (「時期を同じくして(1959年3月17日)創刊された、「週刊少年サンデー」(小学館)と「週刊少年マガジン」(講談社)のライバル関係を描いた新書の一部です。「週刊少年マガジン」の看板となった『巨人の星』の誕生秘話) 【1965年の年末に、梶原(一騎)からマガジンへ『巨人の星』第1回の原作(文字)原稿が届いた。話は、戦前の巨人軍で幻の三塁手と言われた星一徹が、うらぶれた貧乏長屋で息子の飛雄馬と暮らしているところから始まる。父のスパルタ教育で、小学生にして驚異的な野球技術を身につけた飛雄馬が大騒動を巻き起こす……第1回目から息をもつかせぬ波乱万丈の筋立てである。 その文字原稿を読んだ上司の椎橋(しいはし)久局長がこんなことを訊いてきた。 「ときに、星一徹というのは何年ごろにジャイアンツにいた選手だったかな?」 創作であり

    kohgethu
    kohgethu 2009/06/05
    逆に言えば、当時はそんな雑な仕事でも読者に通じた、とも言えるのでは?今こんなことやったら単なるギャグ漫画やネタ漫画扱いなんだろうなぁ。
  • 活字中毒R。- 『ノイタミナ』の苦悩と『サザエさん』『ちびまる子ちゃん』の逆襲

    『創』2009年5月号(創出版)の特集記事「変貌するマンガ市場」の「マンガ原作のアニメ化、実写化をめぐる現状」(中川敦著)より。 (マンガ原作のアニメ化についての各テレビ局の現状を紹介した項の一部です) 【(日テレビの場合) これまで月曜19時台に放送されていた『名探偵コナン』と『ヤッターマン』がゴールデンタイムから撤退。この4月からそれぞれ土曜18時と日曜7時に移行する。これはテレビアニメ全体の苦境を象徴しているように見える。日テレビ編成局映画編成部チーフプロデューサーの中谷敏夫氏はいう。 「コナンとヤッターマンは、日テレビ系列の看板アニメですから、確かにさびしい気はします。ただ、苦しい中でもがいた結果、一つのヒントが見えてきた。昨年、話題となったものに8月に放送された『デスノート』の特別番組があります。深夜で放送していたアニメを再編集プラス新作カットという形で放送したのですが、視

    kohgethu
    kohgethu 2009/04/17
    ノイタミナ、DVD販売での回収で苦慮。もしかしたら、枠存続も危ういのか………?
  • 活字中毒R。

    『hon-nin・vol.05』(太田出版)より。 (吉田豪さんのインタビュー記事「hon-nin列伝・第六回」の一部です。ゲストは江頭2:50さん) 【吉田豪:それで大川興業に入ってから、江頭さんの中では将来どうなりたいっていう目標はあったんですか? 江頭2:50:う〜ん……たとえば大川総裁が田中角栄邸に突撃する話とかが大好きでしたから、やっぱりそういうのになりたいって思ってましたね。 吉田:その方向性だと、テレビにはまず出られないという危惧とかもなく。 江頭:ああ、まったく全然テレビとか気にしてなかったですね(キッパリ)。だって、大川興業って、たとえば小田急の向ヶ丘遊園で営業やるじゃないですか。普通だったらステージでネタだけやればいいのに、違うんですよ。目の前のお客さんじゃなくて、「関係ない遠くの人たちを笑わせてこい」とか振られて。俺、走りながら考えましたよ。そしたら、そこにちょうどジ

    kohgethu
    kohgethu 2008/09/17
  • 活字中毒R。

    『絶望に効くクスリ Vol.9』(山田玲司著・小学館)より。 (山田玲司さんと各界で活躍している人々との対談を漫画化した作品の一部です。高木ブーさんの回より。) 【山田玲司:「何もできない人」のキャラクターをやっていても、ブーさんはそんな人じゃなかったわけですよね。 高木ブー:んー。まあひととおりの楽器もできて楽譜もかいてましたからね。まったくのバカじゃないですよ。ウクレレもギターも、ものすごく練習したしね…これは長さんだとうまく弾けないかなと思って、楽譜を書き替えたりね…… 高木さんのマネージャーの山さん:ブーさんのカバンっていうのがあるんですけどね… 山田:カバンですか? 山:両サイドに6つのポケットがあって、それぞれに「針と糸」とか「ばんそうこう」とか入ってて…何かあったらみんながブーさんの所に行くんですよ。 山田:ドリフの救護班だったんですね… 高木:で…みんなが忘れ物とか楽屋

    kohgethu
    kohgethu 2008/09/17
  • 宮崎駿監督を悩ませた、『風の谷のナウシカ』の「3つのラストシーン」 - 活字中毒R。

    仕事道楽―スタジオジブリの現場』(鈴木敏夫著・岩波新書)より。 【『ナウシカ』というと、ぼくがいつもふれるエピソードが二つあります。 一つは製作終盤のときの話。当然のように、どんどんどんどん制作期間をっちゃって、映画がなかなか完成しない。さすがの宮さん(宮崎駿監督)もあせった。じつは宮さんというのは、締切りになんとかして間に合わせたいタイプの人なんです。それで、彼が高畑(勲)さんとかぼくとか、関係する主要な人をみんな集めて訴えた。「このままじゃ映画が間に合わない」と。 進行に責任を持つプロデューサーは高畑さんです。宮さんはプロデューサーの判断を聞きたいと言う。そこで高畑さんがやおら前に出て言った言葉を、ぼくはいまだによく覚えています。何と言ったと思います? 「間に合わないものはしようがない」 高畑さんという人は、こういうときよけいな形容詞を挟まない。しかも声がでかい。人間っておもしろい

    kohgethu
    kohgethu 2008/09/17
  • 活字中毒R。 - 村上春樹「ネット空間にはびこる正論原理主義を怖いと思う」

    『いつやるか? 今でしょ!』(林修著/宝島社)より。 (『東進ハイスクール』のカリスマ講師・林修さんが2012年に書かれたの一部です) 【ずいぶん前に。高校の先生と現代文の指導について話していたときのことです。生徒の成績表を見ながら、あれこれ話していたのですが、そのとき妙なことに気づきました。 上位の生徒は「明子」、「良子」、「宏美」など普通に読める名前が圧倒的で、特に「子」がつく名前が多いのです。一方、下位になればなるほど「これなんと読むんですか?」と聞かなければならないような「難読」名が増えるのです。かなりの数のクラスがありましたが、すべてそうでした。 「こういう難しい名前の生徒の親は、クレームも多いんですよ」 高校の先生は、そうもおっしゃっていました。僕は、これは単なる偶然ではないと思っています。 親は自分の子どもが立派な人間になることを願って名前をつけます。あくまでも究極の目的は

    kohgethu
    kohgethu 2008/09/17
  • 1