『DRAGON BALL』は声優に関しても、話題が多い番組だった。悟空を演じた野沢雅子をはじめ、宮内幸平、八奈見乗児、鶴ひろみ、田中真弓、小山茉美、古谷徹、鈴置洋孝、古川登志夫と、中堅からベテランまで豪華なメンバーが揃っていた。 特に素晴らしかったのが、野沢雅子だった。彼女の芝居が、悟空の明るさ、力強さを充分に表現していた。アニメ『DRAGON BALL』のメジャー感の何割かは、彼女が担っていた。今となっては、大人になった悟空を野沢雅子が演じているのを、僕達は当たり前の事として受け止めている。しかし、『DRAGON BALL』の途中で悟空が青年になり、それを彼女が演じたのは、正直言って意外だった。女性声優が少年役をやるのは当たり前だが、大人の男性を演じた例なんて、ほとんどないだろう。しかも、悟空はアクションものの主人公だ。しかし、彼女が演じた青年悟空にはなんの違和感もなかった。これには驚い