<ミャンマーの声> 日本サッカー協会(JFA)がミャンマーサッカー連盟(MFF)とパートナーシップ協定を交わした。期間は3年で、若手選手の育成や女子サッカー強化を支援するという。だが、ミャンマーでは2021年2月に起きた軍事クーデター後、国軍の弾圧で多数の市民が死亡。MFF会長は国軍に近い政商だ。今、協定を結ぶべきなのか。(北川成史、曽田晋太郎)
卒業式や入学式での「日の丸・君が代」強制を20年以上続ける東京都教育委員会。今年も、過去に不起立を理由に処分を受けた教員の再任用を拒否した。国際機関は是正を求めてきたが、強制の根拠となる通達は撤回されていない。思想・良心の自由を掲げる教員らは、都教委からの圧力が変わっていない現状を訴える。(宮畑譲)
新型コロナウイルス禍の入国制限が緩和されて難民認定を申請する外国人が急増する中、申請中のアフリカ出身の外国人男性らが東京都内の公園で3カ月にわたり、集団で野宿生活を送っていた。難民認定の審査に時間がかかり就労ができない上、公的支援も得られず、行き場がなかったという。認定を巡っては認定率の低さだけでなく、こうした申請中の人たちが置かれている状況も深刻化している。(中村真暁)
入管庁が提出した動画の一部。職員5人がかりで男性を押さえつけ、うち1人は男性の太ももに乗ってひざを立てている=一部画像処理 難民申請が不認定になったアフリカ系男性が強制送還される際に、出入国在留管理庁(入管庁)職員から暴行を受けたとして国に450万円の損害賠償を求めた控訴審の判決が19日、東京高裁(志田原信三裁判長)であった。判決は送還の手続きが違法だったとした上で、職員の行為についても「執行行為は全て違法」と認め、国に50万円の慰謝料支払いを命じた。東京地裁の一審判決は送還手続きは一部違法としながらも、職員らの行為は適法として、国による慰謝料を3万円にとどめていた。
審査役111人いるのに1人に集中、全体の25%を担当 難民審査で入管庁公表 柳瀬房子参与員が昨年1231件 入管難民法改正案について、政府が法改正が必要な根拠として引用する「難民をほとんどみつけることができない」との発言をした柳瀬房子・難民審査参与員の年間審査件数が2022年で全体の4分の1を占めていたことが分かった。25日、参院法務委員会で出入国在留管理庁(入管庁)が資料を提出した。参与員が111人いる中、1人に審査が集中する格好で、同発言を法改正の根拠とすることに一部野党や難民支援者から疑問の声が強まっている。
外国人の収容・送還に関するルールを見直す入管難民法改正案の国会の衆院審議がヤマ場を迎えている。法案の柱は、難民認定を求める人の申請回数を原則2回に制限し、3回目以降は申請中でも強制送還できるようにする新ルールの導入。外国人支援団体などは「本来救済されるべき人が命の危険にさらされる」と危機感を強めている。(池尾伸一)
新型コロナ禍初期に、未承認の薬でありながら、「観察研究」の名目でコロナ患者への投与が続けられた「アビガン」。厚生労働省は、その使用実態に関する調査結果を2月中旬、しれっと発表した。本紙「こちら特報部」の情報公開請求には「不当に国民の間に混乱を生じさせる」として、全て黒塗りで伏せてきた、にもかかわらずだ。発表はA4の紙1枚。結局、アビガン観察研究とは何だったのか。そんな簡単な報告で終わっていいのか。(木原育子)
【ソウル=相坂穣】韓国統計庁は22日、昨年の合計特殊出生率(女性1人が生涯に産むと見込まれる子どもの数)が0.78だったと発表した。前年比で0.03下がり、1970年の統計開始以来、最も低い。急速な少子化により経済成長や社会保障の維持が困難になると懸念される。 韓国の出生率は21年の日本の1.3を大きく下回り、経済協力開発機構(OECD)加盟国でも10年連続で最低水準となる見通し。新型コロナウイルス禍の影響もあり、結婚や出産を控える傾向が続くとみられる。韓国政府の予測では数年以内に0.6台まで下がる可能性がある。 昨年の出生数は前年比4.4%減の24万9000人で、20年前の約半分となった。一方、昨年の死者数は同比17.4%増の37万2800人だった。出生数が死者数より12万3800人少なく、20年から3年連続の人口自然減となった。
内装工事業スリーエスコーポレーション(本社・京都府宇治市)でアルバイトとして働く人たちがつくる労働組合は9月30日、東京都内で会見し、「賃金など待遇が差別的」と正社員化を求めてストライキを実施していると明らかにした。正社員化を求めたストは異例という。 組合によると、10人はマンションなどの内装作業の現場責任者として、正社員と同じ仕事をしている。長く勤める人が多く、5年以上同じ企業に勤めると無期契約に転ずる権利が発生するルールにもとづき全員が無期雇用となった。しかし、その後も会社はアルバイトとして扱っているという。賞与も支給されず、給与も一時間1800円の時給制で、年収は他の正社員に比べ3割から5割程度低いという。 団体交渉で正社員化や待遇改善を求めたが、会社側は「愛社精神がない」と要求を拒否。組合はストライキを実施した。組合代表の大橋翼(たすく)さんは「会社にいくら貢献しても一生アルバイト
東京都教育委員会が7月12日の安倍晋三元首相の葬儀に合わせ、半旗掲揚を求める文書を都立学校全255校に送り、複数校が掲揚したことが分かった。専門家は「政治的中立を求める教育基本法に反する恐れがある」と指摘。同様の依頼は川崎、福岡市などでも判明している。(中山岳) 都教委などによると、文書は通夜があった11日に都総務局が作った「事務連絡」。半旗掲揚について「特段の配慮をお願いしたい」とし、11、12日の掲揚を依頼した。教育庁を含む各部署にメールで送り、教育庁が都立高校や特別支援学校に転送した。 「『日の丸・君が代』不当処分撤回を求める被処分者の会」などによると、23区内外の複数の都立高校で半旗が掲揚された。都教委の担当者は取材に「事務連絡を転送しただけで、掲揚するかは各校の校長に任せた。弔意を強制したつもりはない」と回答。総務局の担当者は「安倍元首相は東京五輪をはじめ都政にご尽力いただいた。
物価高と賃金の伸び悩みへの対応は、参院選の大きな焦点になる。30年近く上がらない賃金では、現在の物価急騰をカバーできないからだ。アベノミクスの柱といわれた金融緩和は円安を助長し、さらに物価を押し上げる副作用も指摘されている。与野党には生活の防衛策の提示だけでなく、現在の政策が国民に及ぼす影響への検証も求められている。(渥美龍太)
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