9月29日にイタリアで興味深い法案が可決されました。その名は「小さな自治体過疎化防止法案」。日本と同じようにイタリアでも限界集落や大きな街から離れた自治体の過疎化が急速的に進み、戦後に消滅した村は数えきれないほどです。国が過疎化を食い止めるため、人口5000人未満の村を対象に補助金を用意しました。その補助金のなかで多くの予算を占めるのが「サイクリングロード整備」。ぜひとも日本でも参考にしてほしいです。 イタリアで過疎化がとまらない理由 イタリアの歴史ある街並み ©Anci そもそもイタリア中部やアルプス地域では、無数の集落が存在しています。人口が少ないにもかかわらず、石造りの教会と小さな広場を中心に数百年の歴史を超える建物が多い。しかし、大きな病院や大きな幹線道路が近くにないことに加え、農業、林業や漁業以外は働き口がない理由で、若者の流出が止まらず、人口が著しく低下している自治体が多いので