大阪市立城東図書館「懐かしラノベ」関連イベントを振り返る 大阪市立中央図書館・松岡章子(まつおかあきこ) 自分にとって思い入れのある本を,誰しも一つくらいは持っていると思う。1980年代以降に中高生を中心とした若年層を主な購読者層として発行され始め,現在では「ライトノベル(ラノベ)」と呼ばれる娯楽小説に格別な思いを持つ人もいる。 そのラノベを大阪市立城東図書館で取り上げることになったのは,思い入れのあるラノベを紹介する「#懐ラノ(ハッシュタグ ナツラノ)」の活動に,同館の相宗大督館長が気づいたことがきっかけである。「#懐ラノ」とは,今では大人になった人が青少年期に読んで影響を受けた作品を語ろうというTwitter上の活動で,発起人は「懐かしラノベ愛好会」というTwitterアカウントを立ち上げた,「10代」をテーマにした古本屋,大吉堂(大阪市)の店主である戸井律郎氏だ。戸井氏はラノベの面白