2024年3月21日、英・JiscとTaylor & Francis社は、新たに2年間の転換契約を締結したことを発表しました。 これまでの契約が更新されたもので、今回締結された2024年から2025年までの契約では、前回の転換契約に基づいてオープンリサーチを促進し、特に人文・社会科学分野における英国の研究の影響力を更に高めることを目的としているとあります。 人文・社会科学分野の最大手出版社の一つであるTaylor & Francis社との契約更新は、科学・技術・医学分野の研究者と同レベルの資金援助を受けることができない人文・社会科学分野の研究者にとって、オープンアクセス(OA)ルートとして特に重要であるとしています。 今回の契約により、Jisc参加機関の研究者は、新たな248タイトルを含む同社の2,400誌以上のジャーナルと、オープンリサーチ出版のプラットフォームであるF1000 Rese
早稲田大学図書館と慶應義塾大学メディアセンターによる早慶和書電子化推進コンソーシアムが、学生・教職員向けの電子書籍プロジェクトを2024年4月以降も継続すると発表しています。 同コンソーシアムは、株式会社紀伊國屋書店と協働して国内出版社5社と和書の電子化を推進する実験的プロジェクトを、2022年10月から2024年3月までの期間限定で立ち上げていました。 今回、新たに国内出版社3社(株式会社アルク、株式会社中央公論新社、株式会社PHP研究所)と、当初からの継続となる株式会社岩波書店を含めた4社から賛同を得て、2024年4月以降も実験を継続することとなったとあります。これにより、プロジェクト期間中、両大学の学生・教職員は、出版社から提供を受けた約1,200点の電子書籍タイトルの利用が可能となります。 「早慶和書電子化推進コンソーシアム」2024年度新規コンテンツ提供開始(慶應義塾大学メディア
2024年4月4日、東北大学が「東北大学総合知デジタルアーカイブ」を公開しました。 これは、同大学が所有する学術・文化資源(古典籍、歴史文書など)を統合的に公開するものです。これまで大学の各部局で所蔵する資料についてはそれぞれの組織で公開してきましたが、これにより横断的な検索が可能になります。 発表日時点では、附属図書館本館及び医学分館、史料館のコンテンツが公開されています。他の学内組織のコンテンツについても順次追加予定とあります。 「東北大学総合知デジタルアーカイブ(ToUDA)」を公開しました。(東北大学総合知デジタルアーカイブポータル, 2024/4/4) https://touda.tohoku.ac.jp/portal/news/2024-04-04 「東北大学総合知デジタルアーカイブ」を公開しました(東北大学附属図書館, 2024/4/4) https://www.librar
2024年3月28日、学術文化コミュニティを支援する米国の非営利団体Ithakaの調査部門Ithaka S+Rが、米国の公立大学図書館における検閲と学問の自由に関する調査報告書“Censorship and Academic Freedom in the Public University Library”を公開しました。 現在は政治環境が二極化しており、大学や大学図書館もその論争の渦中にあるとし、公立の研究大学図書館における影響が調査されました。多様性・公平性・包摂性、性別・ジェンダー・セクシュアリティ等に関連する取組の支援プログラム等を制限する法律を制定したり、政策を既に決定したりしている州と、逆に、同様の法律案が議会等で審議されたものの頓挫したり否決されたりした州の二つに分類し、それぞれに該当する5州の公立大学の図書館幹部計10人にインタビュー調査が実施されました。 主な調査結果とし
CRL(Center for Research Libraries)は、4月12日、NERL(NorthEAST Research Libraries Consortium)※がSpringer Nature社とOA(オープンアクセス)出版契約を締結したと発表した。契約は3年。 これにより、対象7機関はすべてのSpringerジャーナルにアクセスでき、対象機関の著者はSpringerポートフォリオのハイブリッドジャーナルに論文をOAで出版できる。 なお、本契約に参加したのは、Rutgers University、Syracuse University、Temple University、 the University of Notre Dame、University of Pennsylvania、University of Miami、Vanderbilt Universityの7機関だ
ITHAKA S+Rは、4月23日、生成AI(Artificial Intelligence、人工知能)が学術出版の戦略に与える影響について調査を開始したと発表した。 本調査は、急速に変化するAIツールのユーザーのニーズと期待、学術出版の課題軽減に対する生成 AI の可能性、生成 AI がもたらすリスクを認識することで、学術出版における生成 AIの意義を検討することが目的。 生成AIの学術出版の既存の目標・プロセス・インフラへの統合、生成AIによる現在の出版社の役割や目的の変化、生成AIの倫理的導入に必要な技術的・社会的共有インフラなどについて調査するという。 ITHAKAは2023年の春にも、出版社、図書館員、助成機関などを対象としたAIのDXに関するインタビューを実施。2024年の初めに、その結果をまとめた"The Second Digital Transformation of Sc
Wiley社は、4月24日、香港のJULAC(Joint University Librarians Advisory Committee)とのOA(オープンアクセス)契約を拡大したと発表した。 新たにCity University of Hong Kong、Hong Kong Polytechnic University、Hong Kong University of Science and Technology、Lingnan Universityが加わり、本契約の参加機関は7機関となった。 同契約の参加機関は、同社が出版するジャーナルポートフォリオの閲覧に加え、約2,000タイトルの同社のゴールドOAやハイブリッドジャーナルに論文を出版できる。 同社とJULACは、2023年1月1日から3年間のOA契約を締結している。 [ニュースソース] Wiley and JULAC Expand
IA(Internet Archive)は、4月19日、4出版社によるIAに対する著作権侵害訴訟の控訴手続きにおける最終準備書面を提出したと発表した。 IAは、digital lending※を制限することで、出版社によるライセンスのみのビジネスモデルや訴訟戦略による知識へのアクセスの不平等が永続化されると主張。 また、本訴訟を通じてIAは、図書館のコアバリュー(保存・アクセス・教育)を守るというミッションにおいて揺るぎない姿勢を貫いてきたなどとコメントしている。 ※図書館が所蔵資料をデジタル化し、貸し出しできるようにするモデル。 [ニュースソース] Internet Archive Stands Firm on Library Digital Rights in Final Brief of Hachette v. Internet Archive Lawsuit - Internet
Lyrasis・BTAA Libraries・CDL、ダイヤモンドOAに関する連携強化について共同プレスリリースを発表 Lyrasis、BTAA Libraries(Big Ten Academic Alliance Libraries)、CDL(California Digital Library、カリフォルニアデジタル図書館)は、4月18日、ダイヤモンドOA(オープンアクセス)に関する連携強化について共同プレスリリースを発表した。 本プレスリリースでは、同3機関の代表者が参加した "Global Summit on Diamond Open Access"(2023年10月、メキシコ開催)にて世界規模のダイヤモンドOAに関わる取り組みが明らかになったと説明。米国がこの世界的な動きに参加するには、国家規模でこのモデルを開発するための協力的な行動が必要であるとし、米国における図書館やリポジ
IOP Publishingは、4月16日、米国の国立研究所5機関とTA(Transformative Agreement、転換契約または移行契約)を締結したと発表した。 契約を締結したのは、Argonne National Laboratory、Idaho National Laboratory、Lawrence Livermore National Laboratory、Oak Ridge National Laboratory、Pacific Northwest National Laboratory。 本契約により、5機関に所属する研究者は、機関が費用を負担することで、研究成果を無償でオープンに公開できる。 IOP Publishingは、北米におけるOA(オープンアクセス)への関心が高まっており、IOP PublishingとTAを締結する機関が増えているとした。 [ニュースソー
東京農業大学は、4月1日、「東京農業大学オープンアクセスポリシー」を制定したと発表した。 本ポリシーでは、同大学に在籍する教職員などに対し、原則として、学術研究成果を同大学の機関リポジトリによって公開することを定めている。 同大学は、4月より、在籍する教職員などによる学術研究成果を、インターネット上の機関リポジトリを通じて適正に無償公開するという。 [ニュースソース] 「東京農業大学オープンアクセスポリシー」制定のお知らせ - 東京農業大学 2024/04/01 (accessed 2024-04-17)
Taylor & Francis社、米国のRowan Universityとread & publish契約を締結 Taylor & Francis社は、4月15日、米国のRowan Universityとread & publish契約を締結したと発表した。契約期間は3年。 本契約により、同大学に所属する著者は、2,100を超える同社のOpen Select(ハイブリッド)ジャーナルに論文をOA(オープンアクセス)で出版できる。 また、同大学に所属する研究者は、1,400以上のタイトルを含んだ同社のHSS(Humanities and Social Sciences、人文社会科学)分野のコレクションHumanities & Social Sciences Libraryに無制限にアクセスできるという。 [ニュースソース] Empowering Rowan University Autho
IFLA、OAに関する用語集"IFLA Open Access Vocabularies"を公開したと発表 IFLA(International Federation of Library Associations and Institutions、国際図書館連盟)は、4月15日、OA(オープンアクセス)に関する用語集"IFLA Open Access Vocabularies"を公開したと発表した。公開日は4月11日。 IFLAは、OA、オープンサイエンス、スカラーシップ実現のために図書館全体で協力することが不可欠であることに言及。 その一助として、最も広く使われている用語の「カテゴリ」「対訳(スペイン語、中国語、アラビア語)」「定義」「情報源」「解説」をまとめた本用語集を公開したという。 [ニュースソース] A common goal, a common language: IFLA
CHORUS、"CHORUS Forum: 12 Best Practices for Research Data Sharing"の開催報告を公開 CHORUSは、4月11日、"CHORUS Forum: 12 Best Practices for Research Data Sharing"の開催報告を公開した。 本フォーラムでは、STM、DataCite、Crossrefが発表した研究データ共有に関する12のベストプラクティスを示した共同声明について、各機関の取り組みなどが紹介された。 STMは、研究データ共有における課題を認識しつつ、研究データ共有の促進が科学や研究の発展に不可欠であるというコミットメントを堅持していることなどに言及。DataCiteは、研究成果を公開する際、研究者はデータやそのほかの関連成果をPID(Persistent Identifier、永久識別子)が付与さ
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