アメリカで事業を始めるシリーズ。優秀なexecutive候補に出会うための方法で「自分の会社(や自社事業)の素晴らしさを売り込む」とサラッと書いたが、これ、難易度高いです。 日本だと、自社事業を売り込む相手は 1.すでに他社の同様のサービス・製品を使っている見込み顧客や業界内の人など、「自社事業の領域をよく知っている人」 か、 2.まったく何も知らない人 のどちらかになることが多いかと思う。なので、この二つに対応する「売り込み方」はその業界で長くやってきた方や、起業家の方だったら皆さんお上手。 1.は専門用語をちりばめ、前提条件抜きにいきなり細部を表現することになる。 2.は大雑把な売り言葉になる。 しかし、アメリカで事業を始めるとなったら、1と2の間の人たちを巻き込むことが大変重要。あなたと話して、その事業がすごいとおもえば、本人はあまり関係ない仕事をしていても、誰かほかのより関係ある人
アメリカで事業を始めるシリーズ。優秀なexecutiveを雇うためのゴール設定・報酬体系のありかたに引き続き、どうやって優秀なexecutive候補に出会うか、です。 こんな流れでしょうか。 仕事内容を定める ターゲット顧客であるところのexecutive候補に、求人情報を知らしめる コンサルタント契約から入ることも検討する 1. 仕事内容を定める これは、当たり前田のクラッカー(←死語)、と思うかもしれないが、意外にもこれが難しかったりする。もちろん、最初から「わが社はアメリカでこれをする」という明快なゴールがあることもあるが、その方が稀だと思います。 あと、日本では、executiveを採用する場合に、あまり細かいバックグランドまでマッチできないのが普通で、 「いい感じの人だったら任せてみる」 みたいな、かなり暗中模索的な攻撃となることが多い。しかし、アメリカの場合、「コンシューマ系
さて、前回の「日本企業のアメリカ進出:組織づくりはトップから雇用する」の続きで、では、優秀なトップ(およびその下の数名)を雇用する枠組みについて。 前エントリーで書いた通り、「アメリカで売るものが決まっている」、そしてそのための手段として「ゼロから組織を立ち上げる」こともすでに決定済み、という前提です。 さて、まず第一に考えなければならないのが「報酬」。というわけで、「起業時の主要メンバーはトップのコネで連れてくる」でも触れた2008年のITベンチャーのマネジメントのアンケートを元に「相場観」をば。 左の数字がベースサラリー、右の数字がボーナスのターゲット。kは1000ドル。$1=100円と大雑把に換算すると、100k=1千万円なり。 CEO: 236k, 102k President/COO: 183k, 58k CFO: 168k, 49k Head of Technology/CTO
アメリカで事業を始めるシリーズ。昨日「アメリカで優秀なexecutiveを雇うためにはゴール設定が大事」と書いたが、ここで設定した「ゴール」を、アメリカ人は本当に文字通り受け取るので要注意という話し。 昨日のエントリーにこのようなコメントを頂いた。 米国と日本ではゴールの重みが違いますよね。米国では、一旦コミットしたらもうそれに向かって一直線というか。ゴールの達成のためなら、組織やマーケティ ング戦略などの変更も大胆に打っていく。下手にチャレンジングな目標を与えると、大きなリスクを抱えた運営になりがちです。また、逆にゴールに含まれてい ない指標は悪くなってしまってもあまりケアされない。おそらく、多くの日本人のマネジメント層は、このゴール設定の重要さに気付いていないのではないかと 思います。 これ、日米間のビジネスで随所に出てくるんですよねぇ。 つまり 「日本側はあくまで『イメージ』として語
コメントは承認制です。承認には数日かかることもありますが気長にお待ちください。 Listen-ITただいま仕込み中。代わりにIT系ニュースサイトから抜き出したデイリー英熟語やってます。最新コンテンツはこちら↓ RSSリーダーで購読する メールで更新を受け取る COMMENTS アメリカのテレビドラマは豪華な作りだけどいい加減 by sawako アメリカのテレビドラマは豪華な作りだけどいい加減 by 湯之上隆 日本企業のアメリカ進出:組織づくりはトップから雇用する by chika 日本企業のアメリカ進出:組織づくりはトップから雇用する by 東洋 アメリカのテレビドラマは豪華な作りだけどいい加減 by 貧困IT技術者 今日のお猫様 NEW ENTRIES « 業務連絡:夜のお仕事のできるウェブエンジニア募集 | Main 2009/12/09 On , Starting busine
これからいくつかのエントリーに分けて「日本企業・日本人アントレプレナーの米国進出方法」についてまとめていきたいと思います。先日セミナーで話したことを元にしています。私のこれまでの社会人経験の総括に近いので、かなり長くなりますが。 まずは「企業」が進出する場合。主にIT系企業がシリコンバレーに進出することを念頭において書きます。今日は「アメリカでの組織づくりはトップから雇用する」です。 まずは前置きで全体像をば。 日本企業がアメリカに進出する場合、日本企業の「したいこと」には次の4つのパターンがある。 売るものが決まっている 日本で売ってきた製品(含サービス)をかなり変更する必要がある 日本でも売っていないものをアメリカ向けにゼロから開発する 何をしていいかわからない また、進出の「手段」としては次の4つがある。 ゼロから組織を立ち上げる 米国企業に投資する 米国企業を買収する 米国企業とジ
アメリカで事業を始めるシリーズ。日本企業がアメリカに進出する場合で、売るものが決まっている場合は、ゼロから組織を立ち上げるのもありだ、と書いた。ありではあるのだが、そのためにはゴール設定を明快にして、高い報酬を払ってでも優秀なトップを採用し、戦略のズレが生じたらこまめに話しあって方向修正をし、だめだったらトップを切って他の人にする、といったことが必要だ、と書いた。 これ、ムチャクチャ難しいですよね? 実行するためには、今は存在しない外国の組織の3年後をイメージする、ってなことが必要です。 「そんな大言壮語するより、まず小さくやってみようよ」っていうのじゃだめなの? ダメです。そういう人は、アメリカにこない方がいいです。失敗するから。こういう感じで来る会社を、大企業からベンチャーまで、たくさん見てきましたが、残念ながら watch a train wreck in slow motion で
こういう人もいる、ということで。その名も「G」。Gurbakshという名前の頭文字をとってGと呼ばれている。 サンノゼにあるインドからの貧しい移民の家で育ち、16歳で起業した会社を$40 millionで売却し、21歳で起業した会社は去年Yahooに$300 millionで売却。20代半ばにして自己資産100億円超。次は芸能界、ということで、ビバリーヒルズのタレントエージェンシーと、PR会社を起用、自分のプロモーション中。 超有名なOprahのテレビ番組にゲスト出演し、これから、本の出版と、The Secret Millionaireというリアリティーショーへの出演が予定されている。現在はサンフランシスコの37階ペントハウスに住んでいる。記事いわく You’ll find the world of G at the top of a 37-story elevator ride up t
(1) 時代観――無限の選択肢のある時代 僕が大学を出たのは今から25年前の1983年です。1983年に大学を卒業する人と、2008年に大学を卒業する人とでは、全く違う人生が広がります。おそらく、さらに25年後に大学を卒業する、みなさんの息子や娘の世代も、まったく違う環境のなかに生きることになります。みなさんは、だいたい二十代、つまり1977年生まれから87年生まれくらいだと思いますが、そのくらいの時期に生まれたということが、人生を大きく規定しています。そのときに使えるリソース、その時点で可能になっていることがある。1960年生まれの僕とは全く違う可能性をみなさんはもっています。それがまず第一にうらやましい。なぜならば、圧倒的に自由度が大きいから。1980年代の前半というのは、それほどカジュアルに海外に行くという時代ではなかったし、日本はもっと貧しかったし、海外に留学する敷居の高さも、今と
Lunascapeは6月16日、米国シリコンバレーのSan Joseに100%子会社となる「Lunascape Inc.」を設立したことを発表した。 Lunascapeは2004年8月の設立。同社が開発するウェブブラウザ「Lunascape」は現在累積で900万ダウンロードとなっているほか、Luna.TVをはじめとした自社運営サイトは2008年6月時点で月間1000万ページビューを誇っている。 設立する子会社の資本金は30万ドル。Lunascapeでは、子会社を「グローバル展開するための布石」と位置付け、研究開発および英語圏をはじめとした多言語対応のグローバルサービスの提供を進める。当初はタブブラウザLunascapeのローカライズが中心になるが、「いくつかのプロダクトの開発も予定している」(Lunascape)という。 子会社はエンジニアを中心に5名程度の規模となる予定だ。代表には日本法
Coming to America: Getting visas to do business in Silicon Valley One of the parlor tricks I like to perform when starting off any Silicon Valley talk or presentation is to ask the audience to raise their hand if they currently live in the area. Most people raise their hand. I then ask the people who were born in Silicon Valley to leave their hands up. Generally, in a room or say 1,000 people, may
ビザとは ビザとは、外国人の入国に必要な入国許可申請証明の一部である。(wikipedia「査証」) 本来の意味は、入国の可否の判断材料となる通行手形のようなものであり、滞在許可とは異なる。だが、俗には、滞在許可を含めて、外国人の入国・滞在資格を証明する公的な書類という意味で使うことが多い。以下では、この通俗的な意味においてビザという言葉を使うことにする。 人が外国で滞在するとき、命の次に大切なものは何か。それはビザである。どんな異質な国でも、言葉が通じなくても、しばらく住んでいれば気心の知れた現地人が現れるものだし、そうした縁で仕事先も見つかったりするものだ。しかし、たとえ現地人がその外国人を雇いたくても、就労可能なビザがなければ話にならない。そして、ビザを発行するのは入出国管理行政という巨大な官僚機構であり、血も涙もない。これが、21世紀の人類が置かれたある種の非人道的な状況である。
概要 東京から直通電車で20〜30分くらいのところに、経済特区を作る。 仮にJシリコンバレー特区と呼ぶことにする。 この特区では、英語が公用語。 役所、医療施設、学校、レストラン、スーパー、電車、交通標識など、あらゆるものが英語で運用される。 この特区内の企業に年収500万円以上で採用された外国人には、この特区内だけで働けるワーキングビザが発行される。 当面は、インド、中国、西欧、北米、旧共産圏などの高度知識労働者をこの都市に集めることを目指す。 この特区内では、所得税が一律10%のフラットタックス。 目標として、50年かけて世界中から1000万人の高度知識労働者をこの都市に集めることを狙う。 彼らに、世界的ベンチャー企業をどんどん生みだしてもらう。 アメリカのシリコンバレーは「アメリカ」ではない そもそも、アメリカの中でも、シリコンバレーというのはかなり特殊な土地だ。 アメリカ人全てがシ
近藤さんは、シリコンバレーで世界に通用するサービスを作ろうとした。 英語圏向けのサービスを。 サービスは一人では開発できない。 一緒に開発してくれる優秀なエンジニアが必要だ。 近藤さんに言われたとおり実装するだけの、イエスマンエンジニアではだめだ。 仕様の細部まで親身になって話し合いながら一緒に開発していく、企画センスも兼ね備えた頭の切れるギークが欲しいところだろう。 英語圏向けのサービスを開発するのだから、当然、英語圏の空気の読めるエンジニアが望ましい。 そこで近藤さんは、現地でそういう人材を採用しようとしたのではないか。 しかし、シリコンバレーでそういう優秀なエンジニアを採用するには、いくつもの問題をクリアしなければならない。 まず、具体的なWebサービスの企画が必要だ。 いくらシリコンバレーのギークたちが、梅田望夫さんのいうようにお互い褒めあい、陽気にオプティミズムを貫いている人たち
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