「なぜ日本からグーグルが出ないのか」という問いは、思考実験として意味がなくもない。しかしその問いは、楽天やライブドアに向けて発するべきものではなく、むしろ人材の厚みを技術の蓄積から考えれば、日立、東芝、富士通、NEC、ソニー、松下といった日本のIT産業、コンシューマー・エレクトロニクス産業を牽引してきた大企業に向けて、「半導体に飛びついて電子立国・日本を達成し、PCにも飛びつき巨大なPC関連産業を日本にもたらしたのに、なぜインターネットにはとびつけなかったのか?」と問うべきで、そのほうが、より本質的な議論ができるはずである。 日本のIT産業(特に大企業)が日本語ワープロ専用機を率先して開発したにも関わらず、日本語ワープロ専用機も、そしてその流れを汲んだ日本語ワープロソフトも事実上市場では淘汰されました。その理由はシンプルですが、日本語ワープロ専用機の歴史を語る上では無視されているように思い