2012年12月から日本の首相を務めている安倍晋三氏の名にちなみ「アベノミクス」として知られる政策は、日本経済の再活性化を図る大胆な試みだった。そのアベノミクスには3本の「矢」がある。財政政策、金融政策、成長戦略だ。この3本の矢は、安倍氏が約束した再生をもたらすのか。残念ながら、それはありそうにない。3本の矢のうち、最も強く放たれたのは金融政策だ。日本銀行は13年4月に開始した量的・質的金融緩
国内外で「アベノミクスは失敗した」との見方が多くみられるようになりつつあるなか、先日発表になった10月の完全失業率(季節調整値)は3.1%となり、1995年7月以来、約20年ぶりの低水準となった。 確かに雇用は堅調ではあるものの20年ぶりとなると、そこまで景気はいいかな?と首をかしげる人も多いのではないだろうか? 筆者はその違和感の要因の一つは右肩上がりの医療・福祉産業の就業者数にあるのではないかと考えている。本エントリーではこの辺りを幾つかのデータを示しつつ考察してみる。 まず、失業率の推移であるが、確かにリーマンショック前の最低失業率 3.6%を0.5%下回っており、2%台にとどきそうな勢いである。 この傾向は就業者数の推移にもあらわれており、労働力人口が減少する中、2012年中盤以降、少しずつではあるが増加傾向にある。 そしてその増加を牽引しているのが先に言及した医療・福祉産業、つま
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