購入した農産物に記載してある識別番号を自宅のパソコンや携帯電話から情報提供ウェブサイトに入力すると農薬、肥料の使用状況などの生産履歴に加え、農産物を収穫した畑の位置をすべて航空写真上にピンポイントで示し、産地のロケーションを見ることができる。まさに画期的なシステムだ。 「食の安全・安心を単なるイメージでは語らない」を経営理念に、世界で初めて、このシステムを開発し導入したのが、今回紹介する有限会社松本農園だ。 松本農園は、こうした自社ブランド野菜を『「畑が見える」松本農園の野菜』のネーミングで販売している。 医薬品営業から転身 熊本空港から車でおよそ10分、東に阿蘇山を望む熊本県益城町を中心とする三市町村で、松本農園はニンジン、ゴボウ、ダイコンなどの根菜類を栽培する。 140ケ所に分散した延べ50haの畑で生産された野菜は、洗浄や袋詰めまでして量販店や外食チェーンに出荷するほか、その一部