2000年以降の自民党政権で官房長官を務めた元政権幹部が中国新聞の取材に対し、国政選挙の候補者に陣中見舞いの現金を渡す際に内閣官房報償費(機密費)を使ったと証言した。機密費は国の施策推進のために予算化され、機密を理由に使途は公表されていない。選挙への使用は目的外使用の可能性があり、元官房長官は不適切な支出だったと認めた。専門家は「外部チェックの仕組みを取り入れるべきだ」としている。
自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件発覚後初の国政選挙となった衆院東京15区、島根1区、長崎3区の3補欠選挙が28日投開票された。唯一の与野党対決となった島根1区では、立憲民主党元職が自民新人に勝利。自民は東京15区、長崎3区では不戦敗を余儀なくされており、3補選全敗となった。立憲は東京15区、長崎3区でも候補者を当選させ全勝した。 東京・島根・長崎 立憲が制す 岸田文雄政権下の補選で自民が全敗するのは初。衆院の残り任期が約1年半となる中、政権にとっては痛恨の敗北で、与党内に動揺が広がりそうだ。執行部の責任論に発展し、9月の自民総裁選を待たずに岸田首相(自民総裁)の交代を求める「岸田降ろし」が起きる可能性もある。 自民党の茂木敏充幹事長は28日夜、党本部で記者団に「非常に逆風が強かった」「自民に対して大きな厳しい目が向けられている」と言及。政治改革や物価高対策などを通じて「信頼をもう一度
神戸市中央区の人工島ポートアイランド。その一角に、神戸学院大のキャンパスがある。昨年12月中旬、頭にバンダナを巻いた上脇博之教授が柔らかい笑顔で出迎えてくれた。バンダナ姿は学生時代から変わらないという。 この人が、東京地検特捜部がメスを入れた自民党派閥裏金事件のきっかけになったとは、すぐに結びつかない。事件は安倍派や二階派への家宅捜索、現職国会議員の逮捕・起訴にまで発展した。昨年末から政界を大きく揺るがし、いまだに派閥の解消を巡る議論が続いている。 第三者である上脇さんが刑事告発をするのは、これが初めてではない。およそ四半世紀もの間、「政治とカネ」について告発し続けてきた。口で言うのは簡単だが、実際は膨大な資料を読み込み、分析して疑惑を見つけ出すという地道な作業の繰り返し。大学での講義や自身の研究で多忙であるにもかかわらず、この作業を長年続けてきた。上脇さんを突き動かす原動力は何なのか。(
ver.1.2 なかなか忘れられがちな過去の不祥事。思い出せるように一覧にまとめました。選挙の時などお役立ていただければ幸いです。 選挙区別一覧はこちらから
安倍晋三は人生最後の日の朝、奈良にいた。 五重塔で知られる古寺と、神の使いの鹿で有名なこの地方都市にやってきた目的はいかにも事務的で、市内の主要駅に面した街路の広い交差点で、地元選出の国会議員の再選を訴える応援演説をするためだった。 安倍は2年前に首相を辞任していたが、日本の歴代首相で最長の在任記録を持つ彼の名前には非常に大きな重みがあった。その日は2022年7月8日だった。 詰めかけた群衆が撮影した写真を見ると、後ろになでつけられた髪、チャコールの眉、気さくな笑みで安倍本人とすぐ認識できる男性が午前11時30分頃、急ごしらえの演壇に上がり、片手でマイクを握る姿がうつっている。 その周囲を自民党支持者の集団が取り巻いていたが、安倍の後方に立つ男に気づく者は誰もいなかった。グレーのポロシャツにカーゴパンツ姿で、黒いストラップを肩にかけていた。男は他の群衆が拍手を送るなか、ただ立ち尽くしていた
SNSではホストクラブでの売掛(ツケ払い)禁止を条例制定すべきだと盛り上がっている。今回は悪質ホストクラブの問題解決にむけて2つの重要な点を書く。 1.営業は歌舞伎町に来る前から始まっている 「ホストにハマる」と聞くと、「いや、そもそもホスト行くなよ」というツッコミをしたくなる。そう、普通のイメージは、歌舞伎町で飲んで、ほろ酔いになった時、ホストの初回の声掛けに誘われて、「え、1000円でいいの?」となって行く感じのシーンを想像する。だけど、ホストの営業活動はもっと前から始まっている。 いまのホストはSNSを積極的にやっていて、Tiktokやショート動画、インスタで発信をしている。そこでいいねを押したりコメントを書いたりすると、ホストからDMが届いて、やり取りが始まる。そしてある程度仲良くなってから店に誘われるのだ。もちろん従来のように、歌舞伎町でキャッチに声掛けられてとか、ホスト通いして
「増税メガネ」は万事休すだ。政権浮揚を狙った内閣改造から6週間。衆参ダブル補選はほぼ敗北、恩着せがましく「税収増の国民還元」をうたう所得税減税をめぐって迷走する中、改造後の辞任第1号が早くも出た。 発売中の「週刊文春」にパパ活疑惑を報じられた自民党参院議員の山田太郎文科政…
23年前、ジャニー喜多川氏の性加害問題が国会で取り上げられたことがある。自民党衆院議員(当時)の阪上善秀氏が、警察庁や厚労省(当時は厚生省)の官僚たちに対し、「ジャニー喜多川社長が若い男性タレントに性的虐待をしている」と追及していたのだ。BBCも興味を持っていたという阪上氏の質疑とはいかなるものだったのか。息子が語った「父の思い」とともに振り返る。 【写真】NGリストに載っていたとされる女性記者はこの人 * * * 「ジャニー喜多川社長は、少年たちを自宅やコンサート先のホテルに招いて、いかがわしい行為を繰り返しておるという内容のものであります。なぜ少年たちがこんな行為に耐え忍んでいるかといえば、ジャニー喜多川社長に逆らうと、テレビやコンサートで目立たない場所に立たされたり、デビューに差し支えるからというのであります」 そして、独自の調査で手に入れたというジャニーズ事務所に所属していた少
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)について、盛山正仁文部科学相が解散命令を東京地裁に請求することを決定したことを受け、ジャーナリストの鈴木エイト氏が12日放送の読売テレビ「ミヤネ屋」に出演。盛山文科相の会見に「かなり細かい点まで踏み込んでおられた。家族被害、家庭の被害まで言われた。閣僚の会見で心を動かされることはあまりないのですが、鳥肌が立った」と長年取材を続けてきたエイト氏ならではの感慨が言葉をついた。 盛山文科相は教団が信者に強いた内容について「教団は遅くとも昭和55年ごろから信者の生活の平穏を害する行為を行った。信者は献金のために保険金や退職金など将来の蓄え、または貯金を家族に無断で使ってしまうなど、家族を含めた将来の生活に悪影響を及ぼした」と、具体的に1年かけて行った信者や元信者に対するヒアリングの結果を公表。解散命令の妥当性を示した。 岸田文雄首相が解散請求の要件とした「組織性」
盛山 正仁(もりやま まさひと、1953年12月14日 - )は、日本の政治家、官僚。自由民主党所属の衆議院議員(5期)、文部科学大臣(第30代)。義父は衆議院議長(第66代[4])の田村元[5]。 運輸省入省後、環境省地球環境局総務課長や国土交通省総合政策局情報管理部長を経て、第44回衆議院議員総選挙で初当選[6]。2009年の衆議院議員選挙で兵庫1区・比例近畿ブロックともに落選し[7][8]、同年10月、昭和女子大学客員教授、武庫川女子大学教授に就任[6]。その後、ひょうご環境創造協会兵庫県環境研究センター客員研究員、玉川大学客員教授、同志社大学客員教授、聖心女子大学講師を務め、第46回衆議院議員総選挙で当選[6]。当選後、法務副大臣兼内閣府副大臣(第3次安倍第1次改造内閣・第3次安倍第2次改造内閣)、法務大臣政務官(第2次安倍内閣)、衆議院厚生労働委員長、自由民主党国会対策委員会筆頭
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アベノミクスの10年、労働者にツケ…「意外。教科書にはなかった」 元首相の指南役・浜田宏一氏インタビュー 大規模な金融緩和を中心とした安倍晋三元首相の経済政策「アベノミクス」の指南役として、当時内閣官房参与を務めた浜田宏一米エール大学名誉教授(87)が本紙のインタビューに応じた。浜田氏はアベノミクスの10年間について、大企業で利益が出ても中小企業や労働者に恩恵が波及しなかったことに「意外で、いびつな状況」との見解を示した。主なやりとりは次の通り。(原田晋也)
内閣改造と自民党役員人事を経て16、17日に実施された毎日新聞世論調査で内閣支持率が横ばいだったことを巡り、与党からは落胆の声が上がり、野党は勢いづいた。 「通常は『ご祝儀』を含めて改造で少しプラスになるものだが……。改造が評価されていない」。自民の閣僚経験者は毎日新聞の取材に対し、こう述べた。自民の別の閣僚経験者は女性閣僚数が増えたことへの評価が限定的だったことに着目し、「副大臣、政務官に女性が入りませんでしたよね。その辺もあったのかな」と振り返った。 自民中堅は茂木派会長の茂木敏充幹事長や麻生派会長の麻生太郎副総裁、安倍派幹部の松野博一官房長官ら「骨格」がそろって留任したことを…
13日のフジテレビ系「日曜報道 THE PRIME」では、「能動的サイバー防御」やサイバー人材の確保などをめぐって、与野党の論客が議論した。 「能動的サイバー防御(アクティブサイバーディフェンス)」とは、サイバー空間での安全保障を強化するため、攻撃者を監視して先手を打つなどの対抗措置を取ることで、昨年12月に政府が閣議決定した「国家安全保障戦略」などに明記されている。 自民党の佐藤正久元外務副大臣は、「サイバーは、攻撃側が圧倒的に有利だ。守る方は大変だ」とした上で、「日ごろから怪しいと思ったら、そこを見ておく。1回攻撃を受けたら攻撃側を特定し、(場合によってはマルウェアを送って)無力化しないと、二の矢、三の矢を防ぐことができない」と指摘した。 そして、能動的サイバー防御の法整備の必要性を強調し、「立憲民主党が賛成したら、議論は加速化される」と述べた。 立憲民主党の中谷一馬衆院議員 この記事
今井絵理子・松川るいが参加した「パリ視察」全スケジュール…研修はわずか6時間、セーヌ川クルーズ、シャンゼリゼで買い物 社会・政治 投稿日:2023.08.06 06:00FLASH編集部 自民党女性局長の松川るい参院議員(52)、局長代理の今井絵理子参院議員(39)が、7月下旬のフランス視察中にSNSに投稿した写真が、まるで観光旅行ではないかと批判され、炎上している。 松川議員は8月1日、党本部で謝罪したが、視察に次女を同行させていたことが本誌報道で明らかになった。自民党中堅議員が、こうぼやく。 関連記事:今すぐやめてほしい「タレント議員」生稲晃子4位、今井絵理子3位、圧倒的1位の大御所は?【500人アンケート】 「松川さんの謝罪が、いかにも歯切れが悪かったうえに、直後に次女の件が明らかになった。世間が納得しないのは当たり前で、松川さんも後ろめたいことがないなら、自分から説明をするべきだっ
この男がいなかったら、日本というブラックボックスは永遠に闇の中だった。 ジャーナリストの鈴木エイトが、きょう21日、日本外国特派員協会の「報道の自由賞」を受賞した。 権力に不都合な案件でも記者会見を開く特派員協会だからこその授与である。この日はジャニーズの性加害を追及した『週刊文春』も受賞した。 昨年7月、安倍晋三元首相が、統一教会信者2世に殺害された事件を機に、教団と与党自民党との関係が一気に表に出た。 鈴木エイトは20年も前から統一教会を追い、10年前からは安倍首相と菅官房長官(両者とも肩書は当時)が統一教会と裏で取引していることを追及してきた。 マスコミに持ち込んだが、あまり響かなかった。10年の歳月と共に転機が訪れた。安倍元首相暗殺事件である。 エイトは綿密な取材で長年蓄積していたデータをマスコミ各社に無料で提供した。 「メディアが監視できていなかったから(政治と教団の)関係が強ま
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