やはり、野田佳彦首相は「近いうち解散」に踏み切る気は毛頭ない-。今回の内閣改造はこのことを証明する究極の「内向き人事」だ。民主党代表選の論功行賞、さらなる党分裂を防ぐための田中真紀子文部科学相の起用…。野党が早期解散を求める中、首相は身内への配慮を示す改造人事に、脱「解散」のメッセージを込めた。だが、民主党の遠心力は、小手先の人事では食い止めることができないレベルに達している。 首相は1日の記者会見で、自民、公明両党に党首会談を呼びかけながら、両党が年内実施を求める衆院解散をきっぱり否定した。 「党首会談で私から解散の時期うんぬんとかいうことを言及することはない」 わずか2カ月前、両党党首に約束した「近いうちに国民に信を問う」という言葉はどこに行ったのか。 その代わり、首相が記者会見でしつこいほど強調したのは「政府・与党の連携」という言葉だ。そこには、来年夏の衆参ダブル選挙を画策する輿(こ