出生時に割り当てられた性別と、自認する性が異なるトランスジェンダーを巡り、インターネット上で「性犯罪が増える」といった根拠のない差別投稿が相次いでいる。なぜヘイトスピーチをするのか。さまざまな背景が考えられるが、千葉県の由佳さん(36)=仮名=は新型コロナウイルス下の外出自粛でネットを見る時間が増え、差別に加担してしまったという。取材に「恐怖心から注意喚起をするつもりだった。今は後悔している」と話した。誤った情報やデマが広まりやすい現状に対し、正確な知識を発信する情報サイトも立ち上がった。(共同通信=石嶋大裕) ▽コロナで一変、社会問題追ううちに… 由佳さんにとって、ネットは元々楽しい空間だった。好きな漫画や音楽ライブに関する情報を仲間と共有するためにツイッターを使っていた。コロナ禍でライブは相次いで中止になり、外出も減ると、ネットを見る時間が一気に増えた。目についたのは差別や女性の権利と