twitter @higashi_yashiki
2017年12月に初めて動画投稿した「トウキョウダイバアフェイクショウ」がいきなりニコニコ動画の殿堂入りを果たして以来、群雄割拠のボーカロイドカルチャーの中でも異端の存在として注目を浴び続けているボカロP・ツミキ。2021年2月3日にリリースした初のフルアルバム『SAKKAC CRAFT』は、とんでもなく情報量の多いトラック、その中から突き抜けてくる美しいメロディ、繊細な感性と独自の言葉選びが光る詞世界、細部までこだわったジャケットビジュアル&歌詞カードデザインに至るまで、ツミキをとことん堪能できる作品だ。彼にとって初だというインタビューにて、その音楽ルーツやクリエイターとしての美学、信念に迫る。 ――初のフルアルバム『SAKKAC CRAFT』、リスナーの方から多くの反響があるのではないでしょうか。 ツミキ:はい、ありがたいことに。形となった自分の作品を誰かに手に取っていただけるっていう
ヒップホップやR&Bなどを専門に扱う雑誌『ブラック・ミュージック・リヴュー』改めウェブサイト『bmr』を経て、現在は音楽・映画・ドラマ評論/編集/トークイベント(最新情報はこちら)など幅広く活躍されている丸屋九兵衛さんの連載コラム「丸屋九兵衛は常に借りを返す」の第37回。 今回は今年8月11日で50周年を迎えるヒップホップについて開催されている5つのオンラインイベントから、抜粋を3回に分けてお届けします。 <関連記事> ・【特集】ヒップホップ・ゴールデン・エイジ ・「Black Lives Matter 2020」:繰り返される人種問題と抗議運動 ・米国上院にて8月11日を「ヒップホップ記念日」にすることが制定 1973年8月11日:ヒップホップが生まれた日 2023年はヒップホップ誕生50周年! それは、この日付から数えているから。ニューヨークはブロンクスの1520 Sedgwick A
マッドチェスター (Madchester) とは、1980年代後半から1990年前後にかけて、イギリスの都市・マンチェスター(Manchester)を中心に起こったムーブメントであり、マンチェスターと「狂った」という意味のマッド(Mad)からの造語である。マンチェスター・サウンドとも呼ばれ、ダンサブルなビートとドラッグ文化を反映したサイケデリックなサウンドが特徴とされるロックのスタイルを指す。 解説[編集] 当時のダンスミュージックの台頭に伴うレイブカルチャーやドラッグの流行とあいまって、ロックの分野でもオープンで享楽主義的な音楽性を志向するバンドと、それを享受する多数のファンが発生した。そうしたバンドはレイブ同様に共同体意識のもと、アーティストと観衆の上下関係や垣根を取り払うことを目指したことから「これからは(ステージの上のバンドではなく)オーディエンスの時代だ」とも言われた。同時代の『
はじめまして。 2011年ごろからだらだらとボカロを聴いていたら6年が経っていて、時間って早えなオイって思います。 はじめましてということで、初めて強烈に刺さって、自分をボカロの世界に引きずり込んだ「ローリンガール」について書こうと思います。 特に今回は初回なのもあるので、自分語りが多めになります。よろしくお願いします。 ローリンガール/wowaka いやぁ、今聴いてもいい。 やっぱ良い曲は色褪せませんね。 何よりもBPM195で展開されるこの強烈なサウンド。所謂「高速ボカロック」の原型とも言える楽曲ですよね。 ただし、その原型となってしまったことにはwowakaさんの中でも葛藤があったようですが… (このことについてはカメントツさんの取材記事と初音ミク10周年記念のインタビューの中で詳しく語られています) はてさて、それでは曲の方に入っていきたいと思うんですが…その前に。 まず自分は音楽
ヒップホップサウンドの本質とは? この記事は以前私が書いた「ヒップホップのはじまり〜グランドマスター・フラッシュとターンテーブルの奇跡の出会い」の続きとする。上記の記事ではグランドマスター・フラッシュが「ヒップホップ文化」をつくり、広めるにあたって彼がどのような研究をしたのかという内容を書いた。それをふまえてヒップホップサウンドってそもそもなんなんだろうか?という漠然とした疑問を突き詰めていきたいと思う。 私はいろいろなジャンルが好きなのだが、やはりヒップホップが好きだ。小学校3年ぐらいのときになんとなく買った「100% Funk」というファンクのコンピレーションCDをきっかけに「なんとなく似たジャケット」を買い漁っているうちにヒップホップにはまったのである。 そんな私が以前書いた「よく聞く「最近の若者は先人たちをリスペクトしない」という批判について」という記事を書いているときに気になった
作曲家のケンカイヨシが、ネットカルチャーのシーンで活躍するボカロPなど作曲家の楽曲分析をして、さらに「合ってますか?」と本人に答え合わせをする新連載『この楽曲分析、合ってますか?』。 初回は、「人マニア」のヒットで注目を集める原口沙輔が登場。 原口沙輔×ケンカイヨシ 対談インタビュー ー新しく始まる連載「この楽曲分析、合ってますか?」ですが、これは作曲家のケンカイヨシさんの楽曲分析をご本人に渡して答え合わせする企画で。原口沙輔さんにはその初回に登場していただきます。 原口沙輔(以下、沙輔) 面白いですよね。通常レビューって一方的にされるものなはずなのに、この企画には確認のターンがある(笑)。 ーもし沙輔さんから見て気になるところがあれば、反論できるようになっています(笑)。 ケンカイヨシ(以下、ケンカイ) 僕はちょっとドキドキしちゃうよね(笑)。沙輔とは5年くらい友達の仲だから音楽的なルー
アンチワーク哲学者を名乗り精力的な執筆活動を続け、多くのフォロワーを獲得しているホモ・ネーモが、『World without Work』を引っ提げて2023年音楽界に彗星のごとく現れた。いや、それは彗星というより、音楽界という生態系を破壊し尽くす隕石のようなものだろう。しかし、破壊の後に創造がある。ホモ・ネーモが新たに思い描く音楽界、いや世界とは一体どのようなものなのだろうか? 『夜明けの歌』のリリースも控えるホモ・ネーモに本誌が独占インタビューを決行した。 −普段は哲学者として活動されているホモ・ネーモさんですが、『World without Work』『夜明けの歌』の二曲はどのような想いで制作されたのですか?ホモ・ネーモ(以下、ネーモ): まず、アンチワーク哲学の公式テーマソングを制作するという話が前提としてありました。アンチワーク哲学は象牙の塔で議論されるような難解なものではなく、人
音楽制作ツールには、Cubase、Studio One、FL Studio…のように汎用性の高いDAWソフトのほかにも、マスタリングに特化したソフトや波形編集に特化したもの、最近ではAI作曲機能が強力なものなどがあります。そうした中、それらとはまたちょっと異なるアプローチで、、作曲という部分に特化した音楽制作ツールもあります。その一つが、ハンガリーのソフトウェアメーカーであるMusicDevelopmentsのRapidComposerというWindowsでもMacでも使えるソフトです。 もともと2010年に誕生したこのソフトは、コード進行の作成やフレーズの生成にフォーカスしており、作曲における作業を効率よくこなせて、アイディア出しにも使えるツールとして進化してきた歴史があります。最新バージョンは4.7となっていますが、RapidComposerは国内に代理店がないこともあり、日本のDTM
筑波大学卒業。大学三年の二十歳のときに難病になり、十三年間の闘病生活を送る。そのときにカフカの言葉が救いとなった経験から、『絶望名人カフカの人生論』(飛鳥新社/新潮文... 私は「現代音楽」が好きです。 そう言うと、たいていこう聞かれます。 「現代音楽? 最新の音楽が好きって意味?」 まあ、もっともな疑問です。 「現代音楽」という名称にそもそも問題があります。 これは文学のほうでも同じようなことがあって、「ヌーヴォー・ロマン」というのがあります。 フランス語で「新しい小説」という意味です。 でも、実際には、1957年にその当時の小説の最新の潮流に対してつけられた名称で、1960年代後半くらいからはその流れは変化していきます。 今も日々、小説は新しく書かれていますが、それは「ヌーヴォー・ロマン」ではありません。 「ヌーヴォー・ロマン」は、古典というには早すぎるかもしれませんが、今はもう書かれ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く