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ブックマーク / zenn.dev/satoru_takeuchi (6)

  • Linuxのプロセスのコマンドライン引数についていろいろ

    2022/10/16 以下ご指摘をもとに内容を修正および追記 https://zenn.dev/link/comments/463223a4de9ec2 はじめに Linux上でコマンドを実行したときのコマンドライン引数についてつらつら書きたくなったので書きます。 プロセスのコマンドライン引数とは、たとえばfoo bar bazというコマンドを実行したら、通常はコマンドライン引数はfoo、bar、およびbazになります。直観的には引数は”bar”と"baz"だけのようにおもえるかもしれませんが、とにかくこういう定義です。 コマンドライン引数はプログラムの中からはCやC++ではmain関数のargv配列引数から参照できます。上述の例であればargv[0]には実行ファイル名が入ります。それ以降の"bar"はargv[1]に、"baz"はargv[2]に入っています。argvに相当する変数はシェ

    Linuxのプロセスのコマンドライン引数についていろいろ
  • Linuxカーネルから見た「コマンド名」

    はじめに Linuxを使っているみなさんは普段からLinux上で様々なコマンドを実行していると思います。それらを識別するときに「コマンド名」という単語を使っていると思いますが、文脈によってこの単語が意味するものは異なります。記事ではLinuxカーネルがいうところのコマンド名がどういうものかについて書きます。 一番最初に短い結論、その次に具体的な説明、そして最後にこれについて調べようとしたきっかけ、およびその後の調査プロセスについて書きます。 結論 Linuxカーネルから見たコマンド名は実行ファイル名のbasename(ファイル名からディレクトリ部分を除いたもの)の先頭15バイト カーネルのメモリ内のプロセス(正確にはカーネルレベルのスレッド)ごとに存在するtask_structという名前の構造体の中のcommという16バイトのフィールドにNULL終端文字列として格納されている カーネルの

    Linuxカーネルから見た「コマンド名」
  • 「バグを意図的にバグのまま残す」という選択肢がある

    はじめに gcc v12.1において、C++の正規表現ライブラリstd::regexに、正規表現のバリデーションを改善するパッチ(以下"改善パッチ"と表記)が取り込まれました。改善パッチによって、これまではバリデーションにひっかからなかった不正な正規表現文字列が"正しく"不正なものと認識されて例外が発生するようになりました。 これだけ聞けばいいことだけのように思えるかもしれませんが、実はそうでもなかったりします。経験豊富なかたであれば見た瞬間ゾッとしたかもしれません。記事では、この一見問題なさそうな改善パッチによって発生しうる問題、および、その具体的例について紹介するとともに、この手のパッチを当てるかどうかは難しい判断になるという知見を共有します。 結論 改善パッチによって発生する問題 発生条件 gcc v12.1以降、あるいは改善パッチをバックポートされた任意のバージョンを使ってC++

    「バグを意図的にバグのまま残す」という選択肢がある
    noritada
    noritada 2022/07/31
    すごくよくわかる話。「数バージョンは警告の表示のみに留める」「前の誤った入力を検知したらコンパイルが失敗するようにする」のような選択肢がありそうな気がするので、意思決定の経緯が気になる。
  • LinuxにおけるOOM発生時の挙動

    はじめに これはLinux Advent Calendar 2015 3日目の記事を2016/2/2に編集したものです。 Linuxにおいてシステムの物理メモリが枯渇したOut-Of-Memory(OOM)という状態になった際の挙動について説明しています。OOMに関連が深いsysctlパラメタを紹介するとともに、カーネルの内部論理についても触れました。 記事に記載されているファイル名は、とくに断りが無ければカーネルソースのトップディレクトリからの相対パス名です。調査に使用したカーネルバージョンは4.3です。 書は話を単純化するために、細かい動作論理については説明を省いていることをご承知おきください。また、書の中に誤りを見つけたかた、および、私が追いきれなかったソースについての詳細をご存知のかたは、指摘していただけると助かります。 Out-Of-Memory(OOM)とOOM-kill

    LinuxにおけるOOM発生時の挙動
  • プログラマに必要になっているプログラミング以外の技術の一例

    はじめに よくソフトウェア技術者にはプログラミング以外にもたくさんの技術が必要といわれます。では具体的に何が必要なのか…というと、実のところ個々人が置かれた状況によって全然異なるので何とも言えません。ただこれだけだと実務経験が無い人には全然ピンと来ないと思うので、現役職業プログラマである私が今の仕事で必要になっている能力について書きます。 私が現在なにを作っているか 私がやっていることはオンプレのインフラ基盤であるKubernetesクラスタの開発、およびその上で動くストレージ基盤であるRook/Cephクラスタの開発です。簡単に言ってしまえばこれらを作るのが現在所属しているプロジェクトのミッションです。 その中でもわたしのわかりやすい仕事はRookの開発です。上記インフラ基盤に必要な機能の開発、バグ修正が中心です。Rookはメンテナとして開発に参加しているので、それ以外にもコードレビュー

    プログラマに必要になっているプログラミング以外の技術の一例
  • ソフトウェア開発者人生に影響を与えてきた本

    はじめに なんとなく書きたくなったので書きます。詳しいレビューなどは書きません。書いても一言程度。実は昔似たようなエントリを書いたことがあるんですが、そちらは初心者+αくらいの人に勧めるについてのもので、こちらはあくまで私に刺さったです。 達人プログラマー ソフトウェア技術者としての考え方のいくつかはこのの影響によって身に着けました。この手のは抽象的でスカスカなことが多いのですが、このは著者の文書作成技術が高いこと、例が具体的なこともあって、ずいぶん納得できることが多かったです。わたしが読んだのは第一版ですが、あえて第二版へのリンクを張っています。 プログラミング作法 よいプログラムをどう組めばいいかということを学べました。いろいろな言語を題材にしていますが、どういうものを使っていても役に立つ実践的なことが書いています。 珠玉のプログラミング アルゴリズムについて、具体的にどう役

    ソフトウェア開発者人生に影響を与えてきた本
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