(すでに書いたものの改訂版) 今回、バッシングがNGOメンバーの2人(とその家族)に集中したことと、「自己責任」という言葉が(きちんと理解されないまま)一人歩きしたこととの間には密接な関係があるように思われる。 そもそも「自己責任」という発想は新保守主義の台頭とともに言論界でも浮上してきたものである。小泉政権の支持率が高い現状で「自己責任」という言葉がブームになるのはその意味で不思議はないのだが、問題は新保守主義的な政策によって利益を得る人間がかなり限られている、という点である。アメリカならばまだしもおこぼれに預かる中間層がそこそこいるのだろうが、アメリカ主導のグローバリゼーションに巻き込まれた国が不用意に新保守主義的政策をとれば、一握りの富裕層をのぞいてみな没落…ということになりかねない。いかに損をする可能性があっても理念に準じてその可能性を甘受する、というのであれば結構な話だが、現