「GNU Emacs」は高い拡張性とカスタマイズ性から、熱心なファンに支持されるテキストエディタです。プログラム開発用の機能も備えています。Linuxにはほかにも多くのエディタやツールがあります。
第791回では基本的なカーネルモジュールの作り方とそれをDKMSに対応させる方法を紹介しました。今回はカーネルの新しい機能のひとつである「Rustでカーネルモジュールを作る方法」を紹介しましょう。 UbuntuカーネルにおけるRustの対応 Linuxカーネルでは、Kernel 6.1からプログラミング言語である「Rust」の機能が取り込まれました。これは「Rust for Linux」の成果で、カーネルの機能をC言語やアセンブラだけでなく、Rustでも書けるようにするというものです。メモリー安全性や強い静的型付けなどの特徴を取り込むことで、カーネルのセキュリティ問題の原因の多くを占めるメモリー関連の不具合に対して、一種の対策になることが期待されます。 あらゆるケースにおいてRustに置き換えられるというわけではありませんが、今後カーネルのコードを読み書きする上でC言語やアセンブラだけでな
毎日のバックアップやログの集計などをはじめ、サーバーでは定期的に様々な処理が実行されていますよね。 当然ですが、管理者はこうした処理が失敗したことに気づけなければなりません。スクリプトの中でエラーをハンドリングしたり、あるいはスクリプトの戻り値を見てメールを送信したりSlackに発言したり……といった処理を仕込んでいるのではないでしょうか。 Cronでスクリプトの失敗時にメールを送信するありがちな例 0 0 * * * root /usr/local/bin/hogehoge.sh || echo "エラーメッセージ" | mail -s "エラーですよ" admin@example.com しかしこのアプローチには問題があります。サーバーに意図しない問題が起きている状態では、エラーメールの送信にも失敗してしまう可能性があります。その場合管理者は、正常に終了したからアラートが来ないのか、ア
これは TECHSCORE Advent Calendar 2017 の8日目の記事です。 今回は、Load Average は単純に平均をとっているわけではないよ、という話をします。 はじめに バッチサーバのように、ある時間帯だけ一定の CPU 負荷がかかるようなサーバを運用していると、Load Average のグラフがこんな形になるのをよく見かけます。 このグラフは CentOS 6 (Kernel 2.6.32-696.16.1.el6.x86_64) のサーバで 11:05 から 12:00 までの間、CPU 1コア占有する負荷をかけたときのものです。3本の折れ線グラフはそれぞれ過去 1, 5, 15分間の平均負荷です。平均をとる期間が長くなるほどグラフの立ち上がり・立ち下がりが緩やかになる様子が見てとれます。 次のグラフは 11:00 から 11:30 までを拡大したものです。
はじめに 本連載では、オープンソースのバックアップソフトウェア(以下、バックアップソフト)、Bacula(バキュラ)を使ってバックアップシステムの構築方法を紹介していきます。BaculaはLiunxの他、Solaris、FreeBSD、NetBSD、Windows、MacOS、HP-UXなど複数のOSに対応し、同時に多数のサーバおよびPCの管理をすることができ、エンタープライズレベルでの使用が可能なソフトウェアです。 メイン開発はスイスで行われ、240万件以上ダウンロードされています。ドイツ、フランス、スペインなどのEU圏のほか、ロシアやブラジルでも非常に人気があります。しかし数少ない日本語情報だけでは設定に手間どるという声もあります。 しかし、Baculaの導入および運用はITエンジニアにとって容易であり、それによって安定したバックアップを行うことができます。本連載を通じて、Bacu
英字キーボード配列にできて開発ユースに耐えうるノートPCがとても選択し辛い昨今、なんとなく安牌ポジションだったMBPについにさよならしました。 元々、Macを好んで使っていたというより、解像度が高くて英字配列にできて電池の持ちが良いというノートPCがMBPだっただけで使ってたのですが。 一番大きな要因がコンテナの利用頻度が増えて開発環境も含めてDockerを使う様になったので、Macだとどうにも面倒だという点です。 docker-machineのデフォルトとかdocker for Macのデフォルトが遅過ぎて話にならないし、dinghy使ってもdocker-sync使っても微妙でかつ面倒くさい。 普通にLinux上で直接動かせるなら、無駄な苦労だと思って、まず開発用PCをLinuxにしようと決めました。 そしたら新しいMBPが30万越えるのに、一世代前のCPUとメモリでドヤ顔してくるわ、キ
Let's EncryptによるSSL適用 Let's Encryptは、無料でSSLサーバー証明書を提供してくれるは、2016年4月12日に正式サービスとなり、CiscoやHP Enterprise等がスポンサーとなり運営されています。 Let's Encryptで発行したSSLサーバー証明書は、90日毎に更新する必要がありますので、UbuntuやCentOSといったLinux系では、cronを用いて定期的に更新処理を実行すると良いでしょう。 Let's Encryptの導入 Mauticを導入したサーバーに対して、ソースからインストールします。 # cd /usr/local/src/ # mkdir cert # cd cert # git clone https://github.com/certbot/certbot # cd certbot/ # ./letsencrypt-a
第4回では、Windows Subsystem for Linux(以下WSL)を使う上での環境整備などを解説する。WindowsのコンソールとWSLの相性や日本語表示時の表示の問題などがある。 コンソールの問題はいくつかの解決策を挙げるが、具体的な方法としてはUbuntu Linuxにおけるアプリインストールの方法の解説を兼ねて、X Windowを導入してみることにする。 WSLのコンソール問題 WSLを使って最初に気になるのが、カラー表示したときに青で表示される文字の輝度が暗く、ディスプレイなどによっては非常に読みにくくなる点だ。ディスプレイの特性や輝度設定によっても異なるが、基本的に「青」自体の輝度が低く、カラー表示を行うlsやviなどの表示で文字が読めないことがある。 Windowsのコンソールは、VT100互換のエスケープシーケンスを処理できるようになったが、このエスケープシーケ
はじめに こんにちは、ピクトリンク事業部開発部サーバサイド開発課のkitajimaです。弊社サービスピクトリンクは、システム再構築の一環として
Xvfb (X virtual framebuffer) は X Window System の仮想ディスプレイを作ることのできるソフトウェア。 これを使うと実際にスクリーンがない状態でも GUI が必要なソフトウェアを使えるようになる。 今回使う環境には CentOS7 を選んだ。 $ cat /etc/redhat-release CentOS Linux release 7.2.1511 (Core) $ uname -r 3.10.0-327.3.1.el7.x86_64 下準備 まずは GUI を必要とするソフトウェアとして Firefox をインストールしておく。 $ sudo yum -y install firefox ipa-{,p}gothic-fonts ipa-{,p}mincho-fonts 次にランレベルを確認しておく。 単なるマルチユーザモードなので、通常であ
はじめに linuxのメモリ利用容量(空き容量)の考え方 linuxのメモリ利用容量/空き容量の計算方法 ■RHEL7 【freeコマンドとmeminfoの図解】 【計算方法】 freeコマンド表示例 /proc/meminfo表示例 ■RHEL6 【freeコマンドとmeminfoの図解】 【計算方法】 freeコマンド表示例 /proc/meminfo表示例 ■RHEL5以前 【freeコマンドとmeminfoの図解】 【計算方法】 freeコマンド表示例 /proc/meminfo表示例 蛇足 その1:無名ページとファイルページ その2:図解の内容のツッコミ その3:RHEL6の計算 その4:Inactiveを空き領域とすることは間違い。 はじめに linuxサーバを利用する上で何時も頭を悩ますものの一つが、メモリ利用状況の評価(メモリ利用率)ではないでしょうか。私も悩みます。そこで
人に教えるには自分が完全に理解していなければ、ということで調査・検証した結果。 動機 シェルからバックグラウンドで処理を行うには? nohup コマンド実行 & を使う。 コマンド実行 => Ctrl-Z => disown を使う。 定番は前者だが、両者の違いは何なのか? disownとは一体何をするのか? この機会に調べてみた。 結果のまとめ 長くなったので最初にまとめを。しかしまとめも長い。 (後自分が読む時に一番下にスクロールしたくないので…) ジョブテーブル シェルはセッションに紐づくジョブテーブルを持っている。 バックグラウンドジョブを登録している。 (フォアグラウンドジョブは未確認。ソースを読むしかないか) jobsビルトインコマンド で一覧を参照可能。 ここに見える限り、シェルのexit時にSIGHUPを送る。 この一覧にない場合、exit時にSIGHUPは送らない。 シェ
はじめに クラウド上に構築するシステムにおいても、SMTPサーバの重要性はオンプレミスと変わりません。アプリケーションからのメール送信、監視システムからの通知メール、管理者向けのroot宛メールの転送、などなど...sendmailやpostfixなどを使ったSMTPサーバの構築は今もなお一般的に行われています。 しかし、Linuxサーバなどからメール送信テストを行おうとしても、通常GUIを備えたリッチなメールクライアントなどはありません。このためCUIでコマンドラインによってメール送信を行う必要があります。 本投稿ではコマンドラインでメールを送信するmailxコマンドの使い方をまとめました。 mailxコマンドの使い方 mailxのインストール Amazon LinuxやCentOSでは、初期状態でmailコマンドが入っていません。このためmailxパッケージを追加インストールします。
今回は、CentOS 7で新しく搭載された管理ツール「OpenLMI」について解説します。 CentOS 7のOpenLMIによるシステム管理 Linuxシステムの管理には、様々なコマンドがあります。例えば、OSの論理ボリュームを管理するLVM一つをとっても、物理ボリュームやボリュームグループの管理コマンド、論理ディスクの管理コマンドなど様々なコマンドやオプションを覚えなければなりません。OSの管理コマンドもバージョンによってオプションや書式が変わるものも少なくありません。また、管理コマンドをいくつも駆使する場合は、ユーザーがバッチ処理用のスクリプトを個々に作成しなければならず、一連の管理の自動化を行うためには、管理者のコマンドの利用知識とスクリプト開発のスキルに依存している場合が殆どです。近年、Linuxシステムを取り巻く世界では、管理の簡素化、自動化を実現するための標準化の必要性が高ま
こんにちは。斎藤です。 最近、Dockerなどのコンテナ型仮想化技術、Chef, Ansible, Itamae などによるITインフラ構築・運用自動化技術の利用が進んでいます。一方で、何年も動いて「歴史」を積み重ねているシステムも数多くあります。そして、私を含めてそれらの運用に関わる事もあるでしょう。そんな「歴史」のあるシステムも、何とか運用を効率化したいと思う事があるかもしれません。 今日は、バッチジョブや複数サーバに対する運用を効率化するRundeckを取り上げます。「何ができるの?」「はじめかた」そして「利用時の留意点」の3点についてお話しします。 ※OSはCentOS 6系、Rundeck はバージョン 2.4.0、Java VM は Oracle JDK 1.7.0_72 を利用しています。 cron。Linux系OSに標準搭載されているジョブスケジューラです。標準で使えるため
いろいろあるLinuxコマンドを区別するためのメモ。 w系 wログイン中のユーザについて、実行中のコマンド名も含め表示する whoログイン中のユーザについて、ログイン時刻を表示する usersログイン中のユーザのみを表示する id自分の実ユーザ名、実効ユーザ名、所属グループを表示する whoami自分の実効ユーザ名のみを表示する last成功したログイン履歴を表示する lastb失敗したログイン履歴を表示する(要root権限) lastlog各ユーザの最終ログイン時刻を表示する $ w 22:44:42 up 12:19, 3 users, load average: 0.03, 0.02, 0.05 USER TTY FROM LOGIN@ IDLE JCPU PCPU WHAT user pts/2 192.168.56.1 21:16 2.00s 0.77s 0.00s w $ wh
従来との違い 管理者のパスワードを忘れてログインできなくなった場合はシングルユーザモードに入ってパスワードを変更する、というのがCentOSのみならずLinux全般でのお作法であった。 しかしCentOS 7では旧来のシングルユーザモードに相当するレスキューモードに入ってもrootユーザのパスワードを要求されるので、その手は使えなくなっている。 エマージェンシーモード(レスキューモードとの違いはルートパーティションだけ読み取り専用でマウントする)というのもあるが同様にrootユーザのパスワードを入力する必要がある。 CentOS 7では以下のURLに書かれている方法を使用するが、検証の結果、手順に多少誤りがあるようなので、より良い手順を書き出しておく。 https://access.redhat.com/documentation/en-US/Red_Hat_Enterprise_Linu
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