元日に石川県能登地方で最大震度7を観測した地震。被災地では大規模火災や津波の被害が徐々に明らかになってきています。珠洲市周辺ではおよそ3年にわたって活発な地震活動が続いていて、珠洲市では2023年5月にも…
元日に石川県能登地方で最大震度7を観測した地震。被災地では大規模火災や津波の被害が徐々に明らかになってきています。珠洲市周辺ではおよそ3年にわたって活発な地震活動が続いていて、珠洲市では2023年5月にも…
理化学研究所(理研)生命機能科学研究センター 染色体分配研究チームの三品 達平 基礎科学特別研究員(研究当時、現 客員研究員)、京都大学 生態学研究センターの佐藤 拓哉 准教授、国立台湾大学の邱 名鍾 助教、大阪医科薬科大学 医学部の橋口 康之 講師(研究当時)、神戸大学 理学研究科の佐倉 緑 准教授、岡田 龍一 学術研究員、東京農業大学 農学部の佐々木 剛 教授、福井県立大学 海洋生物資源学部の武島 弘彦 客員研究員らの国際共同研究グループは、ハリガネムシのゲノムにカマキリ由来と考えられる大量の遺伝子を発見し、この大規模な遺伝子水平伝播[1]がハリガネムシによるカマキリの行動改変(宿主操作[2])の成立に関与している可能性を示しました。 本研究成果は、寄生生物が系統的に大きく異なる宿主の行動をなぜ操作できるのかという謎を分子レベルで解明することに貢献すると期待されます。 自然界では、寄生
ツクツクボウシの鳴き声のパターンが途中で変化するという現象は、世界的に⾒ても極めて珍しいが、途中で変化する鳴き声の⾏動⽣態学的意義については不明であった。 ツクツクボウシのオスに「オーシンツクツク」パートと「ツクリヨーシ」パートを単独で聞かせた時、それぞれのパートに対する応答の頻度が異なることを⾒出し、これらのパートがオスの異なる反応を誘発することを初めて明らかにした。 今後はツクツクボウシにおける⾳声コミュニケーションの実態解明に向け、鳴き声に対するメスの応答や交尾の成功率なども調べていく必要がある。 セミはオスのみが鳴き声を発する動物であり、その鳴き声をオス同⼠の競争やメスに対するアピールに⽤いていると考えられています。この中でもツクツクボウシというセミは、その鳴き声のパターンが「オーシンツクツク」から「ツクリヨーシ」へと途中で変化するという、極めて珍しい特性を持っています。⼀⽅で、鳴
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イリノイ大学医学部薬理学科 Assistant Professor 米国NPO法人 海外日本人研究者ネットワーク(UJA)理事 日本の国民は皆勤勉で真面目で働き者だ。ノーベル賞受賞者も多数輩出し、一昔前までは科学立国になることを期待されていた。ところが論文引用数や大学ランキングなどの数値で見る日本の地位は下がる一方だ。なんでこんなことになってしまったのか、ここから巻き返すにはどうしたらいいのか、そう考察する記事はいくつもある。当記事では在米研究者の目から見た日本の問題点と改善点について提案したい。 日本の科学の“現在地”は 1990年代後半から日本の科学の衰退は始まった。実際、データを見ると2000年過ぎからの大学からの論文数減少より前に、企業からの論文は1996年から減少傾向になっている。 そして、Top10%被引用論文数で見ると、1997-1999年頃は世界4位だったが、その後、どんど
プラスミドの増幅について ■ プラスミドが増えたり増えなかったりという経験はありませんか?3 mL の少量培養ならDNA がとれるのに、それを大量培養するとプラスミドの収量がとても少ない。同じ問題は、あるプラスミドクローンのovernight culture を培養し直した時に起こりました。全くDNA が無いわけではないのですが、大量培養にしては量が少ない。しかし、overnight culture そのものではプラスミドDNA がある程度は取れている。前培養をするとDNA の収量が減る。それはなぜか?もしかしたら、いったん菌が増えきったらプラスミドが脱落していくのではないだろうか? ■ そう考えて、log phase で増やし続ければ問題は起きないのではないだろうか、という前提のもとで実験しました。 08:00、プレートのsingle colony を4 mL の培地に植え付けました。
発表者 カビール アハマド(東京大学 大学院農学生命科学研究科 附属水産実験所 博士課程3年) 家田 梨櫻(東京大学 大学院農学生命科学研究科 附属水産実験所 博士課程3年:研究当時) 細谷 将(東京大学 大学院農学生命科学研究科 附属水産実験所 助教) 発表のポイント ゲノム中を動き回る性決定遺伝子を、フグ類の中にみつけた。 この遺伝子を取り囲む特殊なゲノム構造が原因で、この遺伝子は動き回らざるをえなかったという仮説を提唱した。 本研究の成果は、性染色体が急速に置き換わるしくみの解明につながるとともに、これまで困難であった一部の水産生物の性判別マーカー開発(注1)に重要な指針をあたえる。 発表概要 図1 トラフグの仲間たち(一部) (© 長嶋祐成) 今回はトラフグをふくむ12種の近縁種を調べたが、その中の5種がこの絵に描かれている。 (拡大画像↗) 図2 ゲノム中を動き回るフグ3類の性決
「鳥の言葉」の解読に成功した若手研究者がいる。京都大学白眉センター特定助教の鈴木俊貴さんは、10年かけてシジュウカラの鳴き声を集め、鳥が言葉を話すことを突き詰めた。「僕は、シジュウカラという動物を世界で一番見てるんで」と話す鈴木さんの生態を、フリーライターの川内イオさんが取材した――。 世界で初めて鳥の言葉を解明した男 「今、ヂヂヂヂッて鳴いたでしょ。シジュウカラが集まれって言ってます。向こうに何羽か残ってるから、こっちに来てって呼んでますね」 「今、ヒヒヒって聞こえました? あれはコガラが『タカが来た』と言ってます。それを聞いて、シジュウカラも藪やぶのなかに逃げたでしょ。日本語と英語でダイレクトに会話しているような感じで、ほかの鳥の言葉も理解してるんです」 某日、まだ雪が残る軽井沢の森のなかを、京都大学白眉はくびセンター特定助教の鈴木俊貴とともに歩いた。シジュウカラの研究を通して、世界で
統合失調症を発症する原因の1つとして、自身の抗体が関わっている可能性があることをマウスを使った実験でつきとめたと東京医科歯科大学のグループが発表しました。 この研究成果は、東京医科歯科大学の塩飽裕紀 助教などのグループが発表しました。 統合失調症は、幻覚や妄想などの症状が出る病気で、およそ100人に1人が発症するとされます。 グループでは、統合失調症の患者220人余りを対象に血液などを詳しく調べたところ、およそ5%の患者に脳の神経細胞のシナプスにある「NCAM1」と呼ばれるたんぱく質に対する抗体が見つかり、この抗体が脳の情報伝達を妨げている可能性があることをつきとめました。 さらに、この抗体をマウスに投与すると脳のシナプスが減少したり、大きな音に過敏に反応したりするなど統合失調症のような症状が出ることを確認したということです。 グループによりますと、統合失調症の発症にはさまざまな仕組みが関
健康な人を新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に曝露して意図的に感染させる実験から1年、最初の論文が発表された。参加者のうち、感染したのは半数だけであり、その大半が軽症だった。 ヒトチャレンジ試験の参加者たちは、鼻水や咽頭痛など、他の呼吸器感染症でよく見られる症状を訴えた。発熱はそれほど多くなかった。 Credit: MORTEZA NIKOUBAZL/NURPHOTO VIA GETTY 健康な若者を新型コロナウイルス(重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2;SARS-CoV-2)に意図的に曝露して感染させる、世界初の「ヒトチャレンジ試験(human-challenge study)」から、未査読ではあるが、最初の報告がプレプリントサーバーに投稿された。それによれば、この試験では、参加者は感染したとしても軽症にとどまっていたことが分かった。ヒトチャレンジ試験は、ウイルス感染症を最初か
ヒトの「からだの設計図」ともいわれる遺伝情報「ヒトゲノム」について、アメリカの研究機関などはこれまで解読が困難だった部分も含め、完全な解読に成功したと発表しました。 ヒトの遺伝情報「ヒトゲノム」は2003年、日本やアメリカなどの研究機関が参加した「ヒトゲノム計画」のもとで解読が終了したと発表されましたが、ゲノムを構成する2つで1組となる塩基配列30億対のうち、およそ8%は繰り返しの配列が多いなどといった理由で正確な解読ができていませんでした。 3月31日、アメリカの国立ヒトゲノム研究所などで作る大規模な研究グループは、これまで技術的に解読が困難だった部分も含め、完全な遺伝情報のデータベースを作成したとする論文を科学雑誌「サイエンス」に発表しました。 それによりますと、研究グループは染色体の末端にあって老化すると短くなる「テロメア」と呼ばれる部分などを解読する新たな手法を開発し、ヒトゲノムの
こう言い換えろ→論文に死んでも書いてはいけない言葉30 読書猿Classic: between / beyond readers を書いたとき、「あとは穴埋めしたら論文を出力してるものが作れないか」みたいな話があったので、作ってみた。 何であれ、文章を書く骨法は、書きたいことではなく、書くべきことを(そしてそれだけを)書くことである。 問題は何を書くべきかであるが、幸いにして、論文については後述するようにほとんど決まっている。 結論から言えば、以下の表を埋めていくだけで、論文の骨組みができあがる。 必要な項目は揃い、しかるべき順序で並ぶ。 論文穴埋めシート こんな簡単な穴埋め表がこれまであまり取り上げられなかったのは、わざわざ作るまでもないことも勿論あるが、その他にも次のような理由がある。 つまり、こうした穴埋め表が、 あなたは論文が書けないのではない。 研究ができないのだ。 という目の当
マスクの着用が新型コロナウイルスの感染予防に効果があるかを検証するため、アメリカの大学などのグループがバングラデシュで大規模な調査を行ったところ、マスクの着用率が高い地域では新型コロナに感染する人の割合が低かったとする研究結果を発表しました。 この研究はアメリカ イェール大学などのグループが行い、科学雑誌の「サイエンス」で発表しました。 グループは、おととし11月から去年4月にかけて、バングラデシュの農村部のおよそ600の自治体を対象にマスクを配って着用の啓発を行った自治体と行わなかった自治体で新型コロナウイルスの感染に違いがあるかを調べました。 その結果、マスク着用の啓発を行わなかった自治体ではマスクの着用率は13.3%だったのに対し、啓発を行った自治体では着用率が42.3%と高くなり、新型コロナの感染が疑われる症状が出た人の割合は11.6%低くなっていたということです。 また、抗体の検
日本一クジラを解剖してきた研究者・田島木綿子さんの初の著書『海獣学者、クジラを解剖する。~海の哺乳類の死体が教えてくれること』は、海獣学者として世界中を飛び回って解剖調査を行い、国立科学博物館の研究員として標本作製に励む七転八倒の日々と、クジラやイルカ、アザラシやジュゴンなど海の哺乳類たちの驚きの生態と工夫を凝らした生き方を紹介する一冊。発売たちまち重版で好評の本書から、内容の一部を公開します。第23回はとある「レジェンド」スタッフについて。 博物館に非常勤スタッフとして通い始めてから、博物館の中ではさまざまな人が、本当にさまざまな仕事をしていることを知った。普段、一般の方たちが博物館で見かけるスタッフは、展示室の入口にいる受付の人や展示会場で解説してくれる人たちではないだろうか。 しかし、その奥の部屋や研究施設には、多くの人がさまざまな仕事を担って働いている。展示物に勝るとも劣らない魅力
日本語の元となる言語を最初に話したのは、約9000年前に中国東北地方の西遼河(せいりょうが)流域に住んでいたキビ・アワ栽培の農耕民だったと、ドイツなどの国際研究チームが発表した。10日(日本時間11日)の英科学誌ネイチャーに掲載された。 【写真】歴史見つめ…100歳 日本語(琉球語を含む)、韓国語、モンゴル語、ツングース語、トルコ語などユーラシア大陸に広範に広がるトランスユーラシア語の起源と拡散はアジア先史学で大きな論争になっている。今回の発表は、その起源を解明するとともに、この言語の拡散を農耕が担っていたとする画期的新説として注目される。 研究チームはドイツのマックス・プランク人類史科学研究所を中心に、日本、中国、韓国、ロシア、米国などの言語学者、考古学者、人類学(遺伝学)者で構成。98言語の農業に関連した語彙(ごい)や古人骨のDNA解析、考古学のデータベースという各学問分野の膨大な資料
ツボ刺激は神経回路を介して炎症を抑える 🐁の足ツボ(ST36)を電気鍼で刺激 →Prokr2ニューロンが活性化 →足から脊髄を経由し、迷走神経-副腎軸に作用 →LPSによる敗血症の症状が改善(IL-6やTNFなど炎症↓・生存↑)… https://t.co/p13f1cGJfB
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