言語学者として有名なノーム・チョムスキーは社会問題や平和問題にも積極的に発言してきたが、今回のアメリカ主導の「反テロ戦争」に対しても批判的なコメントやインタヴューを行ってきた。2001年9月から10月初旬までに行われたインタヴュー集が『9.11』として出版され、日本語訳も同年11月30日に出されている。 チョムスキーの立場は明快であり、彼は「あらゆる」テロに反対する。彼はアメリカの公式文書に現れるテロの定義、すなわち「政治的、宗教的、あるいはイデオロギー的な目的を達成するため、暴力あるいは暴力の威嚇を、計算して使用すること。これは脅迫、強制、恐怖を染み込ませることによって行われるthe calculated use of violence or threat of violence to attain goals that are political, religious, or ideo