夢は必ず実現する――。瀬戸内海に浮かぶ小さな島で生まれ育った日本代表の岩政大樹選手(鹿島アントラーズ)が地元に大きな勇気と希望を与えている。先輩に続けとばかりに真剣に夢を追い始めた子どもたちもいる。島民の期待を一身に背負い、あす25日未明、岩政選手らサムライブルーが決勝トーナメント進出をかけた大一番に挑む。(東郷隆) 山口県周防大島に暮らす父、薫さん(61)は、代表選出後、多くの人に声をかけられるようになった。中でも、うれしかった言葉が「子どもたちに夢を与えてくれてありがとう」。小さな島であっても、世界とつながっている。そのことを教えてくれた岩政選手への感謝が込められていた。 19日のオランダ戦。薫さんは妻、英子さん(57)と一緒に、島内に特設されたパブリックビューイング(PV)で観戦した。岩政選手の出番はついに来なかったが、会場では約350人のサポーターが声をからした。 薫さんの目