東京12号線(都営地下鉄大江戸線)の延伸計画に暗雲が立ち込み始めている。新型コロナ、ロシアのウクライナ侵略の予期せぬダブルパンチに加え、岸田政権が立て続けにぶち上げた防衛費倍増計画、異次元の少子化対策の財源確保のため、増税や歳出カット、国有財産売却の嵐が今後吹き荒れることは確実で、延伸計画にとってものすごい逆風になりそうだ。 大江戸線は2000(平成12)年に全線開通し、都心をぐるりと回る「環状線」と都庁前駅(新宿区)から北西に伸びる「放射線」からなるが、JR山手線のように完全には周回せず電車はいったん放射線へと進む「6の字型」の運行スタイルをとる。 問題の延伸計画は放射線の終点・光が丘駅(練馬区)から同区西端の大泉学園町を抜け、 ・新座市(埼玉県) ・清瀬市(東京都) ・所沢市(埼玉県) を経て、JR武蔵野線東所沢駅に至るルートを想定し、総延長は約12.1kmに達する。便宜的に光が丘~大