フォントについて意識したことはあるだろうか? 今年の3月奈良県生駒市の教育委員会があるフォントの導入を発表した。株式会社モリサワが開発した「UDデジタル教科書体」だ。 その特徴は児童にとってわかりやすく読みやすい。 実際、116人の小学生とともに行った実験では驚くべき結果をもたらす(下図)。果たして「UDデジタル教科書体」とは?
わからないことがあれば、手軽にインターネットで検索できる便利な時代。 みなさんも、日常のちょっとした疑問や、仕事のプレゼンに参考となる資料を検索したりしていることでしょう。 特に、プレゼン用のスライドに添付する資料やグラフなど、いわゆる「エビデンス」と呼ばれるものの質が、結果を左右すると言っても過言ではありません。 エビデンスを集めるために、インターネット検索を利用している方も多いことと思います。 欲しい情報がすぐに手に入るのはとてもいいことですが、問題もあります。 それは、インターネットの情報には「ウソ」も紛れているということ。 いわゆる「フェイクニュース」を信用してしまうと、後々たいへんなことになりかねません。 そこで、『一発OK! をもらえる人の エビデンス仕事術』の著者である光成章さんに、フェイクニュースが氾濫するこの時代に、どうやって信憑性の高い情報を入手すればよいのか、お話を伺
「国も医療者もメディアも、『早期発見・早期治療が大切』と口をそろえて唱えますが、必ずしもそうとは言えません」 【図表】大腸がん検診の有益性を検証した「ファクトボックス」 こう語るのは、沖縄の群星臨床研修センター長として研修医を指導する、徳田安春医師だ。 徳田医師は、臨床上の効果が高く、副作用や合併症の少ない、エビデンスが確立した医療行為を行なうことを目指す「チュージング・ワイズリー(賢明な選択)」というキャンペーンに共鳴し、日本で活動を行う一人だ。 「患者さんに賢明な選択をしていただくためには、受けようとする医療行為によって得られうる効果と被りうるリスクを、わかりやすくお伝えする必要があります」と語る徳田医師が、その一助として紹介するのが、ファクト・ボックスだ。 ファクト・ボックスとは、検査や治療など様々な医療行為について、「もし1000人が受けたとしたら(受けなかったとしたら)どうなるか
成長・発育過程にある子どもが菜食主義で栄養素を十分摂取可能かという疑問を、システマティックレビューで検討した結果が報告された。論文の著者らは、これまでのこの領域の研究では「菜食主義」の定義が統一されておらず、信頼のおけるエビデンスはほとんど存在していないと述べている。 菜食主義はエビデンスのないまま実践者が増加している 菜食主義の人気が長年にわたって徐々に高まってきている。例えば米国の国民健康栄養調査(National Health and Nutrition Examination Survey;NHANES)では、一般人口の2.3%が菜食主義であると報告されている。英国では過去半世紀にわたり劇的な増加かみられ、1940年代には人口の0.2%であったものが、2000年には3~7%になったと推計されている。 成人が菜食主義であるということは、同居する子どももその影響を受けている可能性が高い
「筋トレで筋肉を大きくする(筋肥大させる)ためには、バーベルの重量をどのように設定すれば良いでしょうか?」 この問に現代のスポーツ医学は、つぎのように答えています。 「筋肥大の効果はバーベルの重量(強度)では決まらない」 「軽い重量(低強度)でも重い重量(高強度)でも疲労困憊まで行えば筋肥大の効果は同じである」 「なぜなら、筋トレによる筋肥大の効果はトレーニングの『総負荷量』によって決まるから」 これまで、筋トレによって筋肥大の効果を高めるには重い重量で行う「高強度トレーニング」が常識とされてきました。しかし、現在ではこの常識は過去のものとなり、新たな常識として低強度でも高強度でもトレーニングによる総負荷量を高めることが筋肥大の効果を最大化させるという科学的根拠(エビデンス)が報告されているのです。 『筋力増強と筋肥大の効果を最大にするトレーニング強度の最新エビデンス』 『筋トレによる筋肥
「野良エビデンス」 いつからかこんな言葉が、ときに脳裏に浮かぶようになりました。 エビデンスとは、いろいろな意見がありますが多くは「根拠」と訳されています。 そして野良は、のらネコの「のら」です。 SNSを眺めていて、誰からか聞いた単語なのかもしれない。 飲み会のテンションで誰かが口走ったことを聞いたのかもしれない。 もしかしたら色々な言葉の切れ端をもとに、自分が勝手に思いついた言葉なのかもしれない。 とりあえずググってもヒットしない言葉のようです。 この週末、第11回日本ヘルスコミュニケーション学会学術集会 にて「SNSにおける医療健康情報の拡散」についての調査結果をポスター発表しました 結論をざっくり言えば「Twitter や Facebook でどんな記事が拡散しているのかを調べてみると、きちんと根拠を調べて冷静に発信しているコンテンツの方がより拡散するような傾向が見えて来ていますよ
佐々木敏・東京大学大学院医学系研究科教授(公共健康医学専攻 社会予防疫学分野、M.D., Ph.D.) 1981年京都大学工学部卒業、1989年大阪大学医学部卒業、1994年同大学院医学系研究科博士課程修了(医学博士)、ルーベン大学大学院医学研究科博士課程修了(医学博士)。国立がん研究センター研究所、国立健康・栄養研究所などを経て2007年より現職。 厚生労働省の「日本人の食事摂取基準2020年版」の策定に尽力し、新型コロナウイルスパンデミックの前は、全国での説明に奔走していた。「月刊 栄養と料理」(女子栄養大学出版部)で長年連載し、栄養士や一般市民向けの情報提供にも務めている。 『わかりやすいEBNと栄養疫学』(同文書院)、『佐々木敏のデータ栄養学のすすめ 氾濫し混乱する「食と健康」の情報を整理する』(女子栄養大学出版部、twitterあり)など著書多数。(写真は2018年7月、監物南美
朝日新聞の記事によると、近頃日本社会で多用される「エビデンス」という風潮や文化について、疑問が呈されているそうだ。 著書「客観性の落とし穴」が売れている大阪大学の村上靖彦教授によれば、「(SNSでは)エビデンスという道具を使って、他者をたたきたいという暗い欲望が蔓延している」が、「個人のそれぞれの経験のなかにも、普遍的な事実」があり、「数値的なエビデンスや客観性がとる視点とは逆向きの視点の置き方」の重要性を指摘しているそうだ。数値化が重視される背景には、自然科学を始めとする近代学問の影響もあるようだ。 確かに、最近は、仕事やプライベート、現実の生活やネットに関わらず、「エビデンス」という言葉で結論を出したり、他者を攻撃している場面を見ることは多いが、皆様はこうした「エビデンス」の使い方に納得いかない場面を見たり、実際に経験したことはあるだろうか。数値化、データ化、統計化されない真実や現象を
【記者会見】第二波は来ない~科学的エビデンスに基づく新型コロナウイルスに対する知見~奥村康順天堂大学特任教授、上久保靖彦京都大学特定教授による見解と緊急提言 2020年7月27日13:30より、奥村康(おくむらこう)順天堂大学特任教授、上久保靖彦(かみくぼやすひこ)京都大学特定教授による、新型コロナウイルスに対する緊急記者会見が都内で開催される。奥村教授は日本の免疫学の権威、上久保教授は集団免疫理論の提唱者として国際的にも注目されている。 報道関係各位 《2020年7月26日》 《合同会社SIBA》 【記者会見】第二波は来ない~科学的エビデンスに基づく新型コロナウイルスに対する知見~ 〜 《7月27日13時半よりル・ポール麹町「エメラルド」にて開催》〜 2020年7月27日13:30より、奥村康(おくむらこう)順天堂大学医学部免疫学特任教授(医学博士)、上久保靖彦(かみくぼやすひこ)京都大
www.stoicclub131.com 欧米諸国とは異なり、特に我が国日本では大元の根拠となる論文や統計データーなどが狂っている為、僕はブログをやっていく上では少なくとも日本のものはあまり参考にしないですし、エビデンスや根拠というものにこだわらないのです。 特にこのブログは知らなかったんですが、いや、すごい。 エビデンス無視、根拠にも拘らない。 時代への逆行、反逆児、逆張り上等の無責任宣言。 つまりムーとか、実話ナックルズとか女性自身みたいな感じってことですかね。 不正確、あるいは害のあることも堂々と記載し、批判があれば「アンチ」の一言でやり過ごすんですから、それはそれですごい。 注意書きを出すのは、はてな仕事してるなって感じですが、だったらブックマークする際にも確認画面が出る仕様にすれば多少は互助ブクマも減るのでは? ブログの記事をいくつか読んでみると「〇〇のような研究結果がある」とさ
今回のキーワードは,ワクチン未接種のLong COVID患者の症状改善にワクチン接種は有効で,sIL-6Rが上昇した人で効果を認める,ワクチン接種をした非入院者に対しパキロビッドはLong COVIDの発症を抑制しない,シンバイオティクスはLong COVIDの症状の改善に有効である,腸管粘膜組織は感染後数ヵ月間,SARS-CoV-2ウイルスを保持する,Long COVIDではアンチトロンビンIIIは低下し,トロンボスポンジン1とvWF因子は増加する,労作後倦怠感の原因として骨格筋の構造・機能異常があり,激しい運動で増悪する,中脳ドパミンニューロンにおけるSARS-CoV-2ウイルス感染後の炎症と細胞老化による消失です. Long COVIDの治療に関する論文を3つ,病態に関する論文を3つ,そしてパーキンソン病の原因となる中脳ドパミンニューロンの消失がSARS-CoV-2ウイルス感染による
矛盾する2つの意見 新型コロナウイルス感染症に対しては、専門家からさまざまな情報がもたらされ、その情報の洪水のなかで「何を信じてよいのか」と溺れそうになっている人が多い。特に、別々の専門家から矛盾する情報が発せられたとき、あなたはどちらを選ぶだろうか。 下の2つの例を見ていただきたい。 医師A 私はコロナ患者をこれまで500人以上も診ています。毎日24時間体制でコロナ患者に対応しており、疲弊しきっていますが、それでもそれが私の使命だと思って全力を尽くしています。そのため、これまで1人の死亡者も出したことがなく、誰よりも適切に治療に当たっているという自信があります。その私が断言します。○○をすれば、すべて解決します。 医師B 私は医師ですが、研究部門におりますので、直接コロナ患者を診ていません。しかし、現場の医師とたえず情報交換を行っています。毎日コロナに関する世界中の論文を読んでおり、も
筋力をアップさせるために、やみくもに高強度トレーニングをしている運動選手やトレーニーがいます。しかし、これでは効率的に筋力をアップすることは難しいでしょう。 そこで知りたいのが、確実に筋力をアップさせる「最小のトレーニング量」の科学的根拠(エビデンス)です。 最小のトレーニング量がわかれば、最低限やるべきトレーニング量の目星がつき、体調や時間に応じてその日のトレーニングを計画することができます。 そして、このエビデンスが最近になって示されました。 2020年、ソレント大学のPatroklosらは最新のメタアナリシスによって、筋力をアップさせるための最小のトレーニング量を明らかにしたのです。 *メタアナリシスとは、これまでの研究結果を統計的手法により全体としてどのような傾向があるかを解析するエビデンスレベルがもっとも高い研究デザイン 今回は、このメタアナリシスの結果をご紹介します。効率的に筋
anond:20230504193659 男女の労働時間の合計https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/r02/zentai/html/column/clm_01.html 日本女性(496分) 日本男性(493分) 女性の方がわずかに多い 田舎が富山並みにハードモードだった場合、東京はどれだけ男性が働いているのか推測日本男性の有償労働時間は453分 日本女性の有償労働時間は272分 田舎は男性並みに働かないといけないらしいから453分と換算する…のはさすがにやりすぎか 適当に中間ぐらいの360分有償労働しないと認められないとしよう 女性の無償労働時間は224分なので360分を足すと584分 田舎男性は無償労働をしないとなると453分なので差は131分にもなる ではそんな田舎の労働時間差を日本女性(496分)日本男性(493分)にまで戻
コーヒーは健康に良い飲みものなのでしょうか? 1991年、世界保健機構(WHO)がコーヒーを「がんを引き起こす可能性のあるリスト」に追加したことによって議論が巻き起こりました。 その後、1000を超える研究結果が報告され、これらをまとめて検証した報告が2016年にLancet Oncologyで発表されました。その結果は「コーヒーを飲んでも乳がん、前立腺がん、膵臓がんなどのさまざまな種類のがんを発症する可能性は低い」というものでした(Loomis D, 2016)。この報告をもとに、現在ではコーヒーは「発がん性が認められないリスト」に分類されています。 さらに2017年になると、コーヒーは発がん性を高めるどころか、がんのリスクを減少させることが続けて報告されています(Poole R, 2017、Grosso G, 2017)。これらの報告をもとに、ハーバード公衆衛生大学院の見解においても、
威圧的な受講者にムカッ 怒りや不安などの感情に、どのように対処したらよいのか? このようなニーズに応えて、私は各地で「感情のケアプログラム」講座を開き、具体的なスキルをお伝えしています。あるとき、その講座の1つで、私自身が「怒り」を感じる出来事に遭遇しました。 その日、参加者の1人に、医療関係者がいらっしゃいました。その方はやや威圧的な態度をとる人。グループディスカッションでも自分の意見を論理的に語り続け、ほかの人を黙らせてしまうような雰囲気がありました。 私は気にかけつつ講座を進行。ところが話をしている途中で、その方は遮って、 「その話にエビデンス(データによる裏付け)はあるんですか」 と質問してきたのです。私は内心、ムカッとしました。 「あ、僕は、あんまりエビデンスというものを重要視していないんです」 「はあ、そうなんですか」 その人は腕を組んで、明らかに不服そう。この瞬間、私はこの方
とある日の 葉桜と鳥居 桜の木の下の宴会という文化(?)が消えましたね。 元に戻らない文化・習慣も多くなりそうな気がします。 先日、Twitterで 論文をたくさん書く同僚がいるけどなんで? お金にならないのに無駄だよね といったニュアンスのつぶやきが流れてきました。 複数のコメントがついていましたが 同調するようなものでした。 リファードネットワークスの西川社長が会社のバリューの一つとして「Learn or Die (死ぬ気で学べ)」を唱えています。 彼、曰く 「エンジニアはマグロのようなものだ」 マグロは泳ぐのをやめてしまうと酸素を取り込めなくなり、やがて死んでしまうといわれている。 だからマグロは海の中で常に泳ぎ続けている。 マグロと同じように、エンジニアも新技術を常に取り入れ続けなければ死んでしまう。 だからエンジニアはマグロのようなものなのだ。 常に学び続けなければならない。 こ
「がん治療」を紹介する約250のインターネットサイトのうち、医学会の診療ガイドライン(指針)を根拠にしたものは1割程度しかなかったとする調査結果を、日本医大などのチームがまとめた。自由診療など科学的根拠(エビデンス)がはっきりしないのは4割に上った。チームは「インターネットには、がん患者とその家族を食い物にする商業目的のサイトが少なくない。信頼できる公的機関や大学病院などの情報を頼ってほしい」と注意を促す。 インターネットサイトが紹介する「がん治療」の信ぴょう性を調べるため、チームは2016年6月、グーグル(日本版)とヤフージャパンの検索エンジンに「乳がん治療」「肺がん 治る」などがんに関係する用語12種類をそれぞれ入力。用語ごとに表示された上位20、計480サイトのうち、重複を除く247サイトを専門医が分析した。
すっかり冬ですね。おでんを作るときに、もっと汁に浸したいのに、はんぺんが汁から浮き出てこようとするのでイラッとすることはありませんか? こんにちは。林岳彦です。このブログではご無沙汰しており大変申し訳ありません。ずっと本を書いているのですが、完成する気配はありません。 さて。 12月の前半に2件ほど発表する機会をいただいたので、今回はその講演資料をアップします。 1件目は哲学オンラインセミナーで発表機会をいただいた、「科学的エビデンスの政策利用のための議論枠組みの提示」をテーマとした発表です。直近に公開された英語論文(Kano and Hayashi 2021)の内容の紹介が中心です。(当日の発表では時間が足りなくなって後半をかなり飛ばしてしまいました。大変申し訳ありませんでした) 2件目は応用数理学会ものづくり研究会で発表機会をいただいた、「因果推論の諸理論の統合的理解」をテーマとした発
10年前の就活生にとって、ロジカルシンキングの習得は学歴や実績に次いで重要な課題であった。 照屋華子の『ロジカル・シンキング』に始まり、バーバラ・ミントの『考える技術・書く技術』を読み込むまでが就活生のマナーであった。 ロジカルさよりもノリと勢いが評価されるのが大学生活である。 そんなノリと勢いしかない大学生が付け焼き刃でバーバラ・ミントを読んだところで、急に論理的になれるわけがない。 就活が始まるまでバーバラ・ミントとキス・ミントの違いすら知らなかったのだ。 結局、なんだか小難しいロジカルシンキングの用語だけ少し覚えて、肝心の中身は全て忘れた。 とりあえず結論から話し、理由をつけて、まだ話しても良さそうだったら具体例を話す。 いわゆるPREPと呼ばれる、論理展開の型に従うくらいが精一杯で、面接中の会話でさえ筋が通っていたかは疑わしい。 意識の高い就活生の間ではコンサルタントが書いたロジカ
【1000個中の 482個目】 こんにちは!研究者せしおです。 今日のキーワードは「エビデンス」 前回紹介した教育経済学の中室牧子さん。 中室さんはエビデンスよりエピソードを重視することに違和感を抱き、エビデンスを重視した教育に変えたいと考えているようです。 エピソードはわかりやすく、人の記憶にも残りやすい。 「不利な状況から私はこうやって成功した」「こうやって幸せになった」 しかし、実験データに基づいていなかったりして間違った情報もたくさんあります。 (僕のブログもこんな感じかなー。。。) 一方、エビデンスは無機質で、そのままでは人の記憶に残りにくい。 実験データが絶対的に正しいわけではないですが、異なる研究者から同じようなデータが出てくることで信頼性が高まっていく。 人間は多様なため、人間を扱う実験には工夫が必要。 境遇が違った双子の実験や、ランダムに割り振った実験の結果を行うらしいで
コロナウイルス (COVID-19): 重症管理に役立つエビデンス この特集号は、COVID-19に関する2つの特集のうちの1つであり、クリティカルケアに関連するエビデンスに焦点を当てています。 別の特別コレクション:コロナウイルス(COVID-19):感染管理と予防対策も参照してください。 2019年のコロナウイルスのアウトブレイクは、2020年1月30日に世界保健機関(WHO)によって世界的な公衆衛生の緊急事態として宣言されました。 関連するシステマティックレビューへの迅速なアクセスを確保するために、このコクランライブラリースペシャルコレクションは、重症急性呼吸器感染症で入院している人々の管理に最も直接的に関連すると特定されたコクランレビューを集めた、特集を組みました。 この特集ではCochrane Acute and Emergency Careがコロナウイルス (COVID-19)
うがいも民間療法も、コロナウイルスに対して有効ではない。ならばどうすればいいのか――。 拡散される誤情報より先に、エビデンスのあるWHO(世界保健機関)が発信する情報を押さえておこう。免疫研究の第一人者、宮坂昌之大阪大学名誉教授が緊急翻訳! 英語圏では情報提供が進んでいる マスコミは毎日、多大の時間や紙幅を割いて、中国での新型コロナウイルス感染について報道をしている。そこでは、日本政府の初動が遅く、その後の対応や一般人に対する新たな情報提供がスピーディーに進んでいないことが指摘されている。 そして、これが原因の1つと思われるが、巷では、「健康食品がいいのでは」とか、「漢方が効くのでは」とか、「気功で対策できるのでは」とか、エビデンスにまったく欠ける情報が独り歩きしはじめている。 この点、アメリカ、イギリスの医学雑誌はオンライン上で新型コロナウイルスに関する貴重な情報を論文の形で素早く公開し
筋トレによる効果には主に筋肉を大きくする「筋肥大」と、筋力を強くする「筋力増強」があります。現代のスポーツ科学は、この2つの効果を最大化させるための方法論を明らかにしつつあります。 筋肥大の重要な因子とされているのが「トレーニングの総負荷量」です。 総負荷量とはトレーニングの負荷量(強度)、回数、セット数をかけ合わせた総量のことをいいます。さらに、インターバルの時間、運動速度、関節を動かす範囲(可動域)、筋肉の収縮様式、週の頻度が筋肥大の効果の最大化に寄与する因子とされています。 筋肥大の効果=トレーニングの総負荷量(負荷量×回数×セット数)×インターバル時間×運動速度×関節可動域×収縮様式×週の頻度 これに対して、筋力増強において重要な因子とされているのが「高強度の負荷」です。 筋肥大の効果は高強度でも低強度でも回数、セット数を増やして総負荷量を高めれば同じような効果を得られますが、筋力
今回のキーワードは,増殖するウイルスの形態とD614G変異体,2例目の再感染例,若年入院患者の重症化の危険因子,黒人で感染・死亡が多い理由,COVID-19診療に使用されるポータブルMRI,パンデミックがパーキンソン病や脳卒中に及ぼす影響,ワクチンの第3相試験の保留とワクチン誘発性横断性脊髄炎,小蛋白質を用いた新しい治療アプローチです. 今週の一番の関心事は,ワクチンの第3相試験の一時中止ではなかったかと思います.詳細は不明ですが,Nature誌はワクチンの安全性の評価の重要性をあらためて強調しています.有害事象と噂される横断性脊髄炎とワクチン接種の関連についても既報のまとめがありますのでご紹介したいと思います. ◆ウイルスの構造(1)気管支線毛細胞で増殖するウイルスの姿. SARS-CoV-2ウイルスをヒト気管支上皮細胞に接種し,96時間後に,細胞を走査型電子顕微鏡を用いて観察した写真が
論破王・ひろゆき氏に「完全勝利」 相手を説得するための要素として必要なのが、「定義の設定」「エビデンスの提示」「ロジックの組み立て」「結論」です。 まず、「定義」の大切さについてお伝えするため、次のエピソードをご紹介させてください。 2022年2月に、私はNews Picksの番組で2チャンネルの創設者・ひろゆきさんと「デフレ」をテーマにした討論を実施しました。ひろゆきさんとは12年前にも1度討論したことがあるのですが、その際、私は圧勝したとネットでは言われています。もちろん、ジャッジがいたわけではないので勝敗は公式にはついていないです。 そして、2回目の討論でも、私はひろゆきさんに「完全勝利」だと言われました。もちろん、この討論もジャッジがいたわけではないし、勝敗は公式にはついていません。みなさんがどう感じるか、いまでもオンライン上でその討論の一部が見られるので、ご興味のある方はぜひ見て
のむら・せいこ/早稲田大学法学部卒業後、編集プロダクション、ゴルフ関連出版社を経て、10年からフリー。主に医学、医療、健康関連の媒体で取材・執筆。16年より週刊ダイヤモンド記者。主な担当特集「不妊治療最前線」「水道クライシス」「美術とおカネ」「医学部・医者で食えるのか?」など。趣味は宝塚とパグ犬鑑賞。 免疫力の嘘 バックナンバー一覧 「ウイルスや菌を除去する」というエビデンスを掲げて「空間除菌」をうたう商品は多いが、新型コロナウイルス感染拡大により次亜塩素酸などニューフェースも登場し、業界は百花繚乱だ。しかしメーカーが出している空間除菌のエビデンスにはカラクリがあり、健康被害が出る恐れのある商品も存在するという。特集『免疫力の嘘』(全13回)の#6では、メーカーが商品の効果の根拠とする、エビデンスの信頼度を見抜く方法を伝授する。(ダイヤモンド編集部 野村聖子) 手洗いなどの原始的な感染対
健康診断を受けて高血圧と診断されたので、医師の指導で減塩に励んでいる人は少なくないだろう。しかし、「減塩はムダ」だと言うのは、医師の大脇幸志郎氏だ。健康診断と医療ビジネスの裏側について、9月22日(金)発売の「プレジデント」(2023年10月13日号)の特集「知らなきゃ大損!『健康診断』のウラ側」より、記事の一部をお届けします――。 I.健診編 1.健康診断にメリットがないエビデンスとは 健康診断は、健康状態を確認し、病気を予防する目的で行われます。ですが、結論から言えば、健康診断に健康上のメリットはほとんどありません。 2019年に、過去の研究データをすべてまとめた論文が発表されました。その中で、健康診断を行った人と行わなかった人で、病気による死亡率に差がつくかどうか検証しています。論文の要旨にはたった一行こう記されています。 〈全体的な健康チェックが有益である可能性は低い〉 この結論は
なぜ、多くの人がダイエットのあとにリバウンドしてしまうのでしょうか? この難題に栄養学や運動生理学、脳科学などの現代の科学が挑んでおり、ひとつの解として挙げられているのが「恒常性」です。 ダイエットにより脂肪が減ると、減った脂肪を取り戻そうとする恒常性が働き、脳の視床下部を通じて食欲を増大させ、エネルギー消費量を減少させることによってリバウンドが生じます。 『ダイエットを成功させたいなら「リバウンドのメカニズム」を知ってこう!』 そして近年、リバウンドのもうひとつの要因が明らかにされつつあります。 それが「筋肉量の減少」です。 ダイエットをして体重が減少すると、減るのは脂肪だけではなく、筋肉も減ってしまいます。この筋肉量の減少がリバウンドを生じさせる要因になることが示唆されているのです。 今回は、ダイエットによる筋肉の減少がリバウンドの要因であるという近年の研究報告をご紹介しましょう。 T
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