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  • 数千万ユーザーのビッグデータに機械学習モデルを適用するには(広告配信ソリューション実現の工夫紹介)

    ヤフー株式会社は、2023年10月1日にLINEヤフー株式会社になりました。LINEヤフー株式会社の新しいブログはこちらです。LINEヤフー Tech Blog こんにちは。Yahoo!広告にてデータアナリストをしている國吉です。 ヤフーでは、「Yahoo!広告」という広告出稿サービスを提供しており、それに付随して、広告を出稿するクライアントを支援するためのソリューションを提供しています。本記事では、私が開発に携わっている「Yahoo! JAPAN 予測ファネル」(以下、予測ファネル)という広告配信ソリューションについてご紹介します。予測ファネルを開発するにあたっては、ビッグデータを用いて機械学習モデルの作成と推論をするため以下の課題がありました。 学習時のメモリリソースの確保、推論時間の短縮が必要 ソリューションのリリース後には数多くのモデルが作成されモデルの管理が煩雑になる 本記事では

      数千万ユーザーのビッグデータに機械学習モデルを適用するには(広告配信ソリューション実現の工夫紹介)
    • 書評 「社会科学の哲学入門」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

      社会科学の哲学入門 作者:吉田敬勁草書房Amazon 本書は科学哲学の中で特に社会科学の哲学についての入門書だ.私は社会科学についても哲学についてもあまり詳しくはない.そして最近読んだ進化政治学の本においては著者が実在論にずいぶんコミットしているものの私が理解している科学哲学の実在論とはややニュアンスが異なるような印象もあってややもやもやしていたので,この際勉強しておこうと手に取った一冊になる.著者は科学哲学者で社会科学の哲学を専門とする吉田敬になる. 序章 社会科学の哲学を学ぶとはどういうことか まず本書の目的について,社会科学の哲学という分野がどのようなものであり,どのような議論が行われているかを紹介するものだとしている. そこから序章における概念整理がある. 科学哲学の問題領域には論理学(推論の方法は正しいかなど),認識論(知識とは何かなど),形而上学(扱う対象は実在するのかなど),

        書評 「社会科学の哲学入門」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
      • ジョン・ボルトン大統領補佐官解任について: 極東ブログ

        米時間で10日、ドナルド・トランプ米大統領は国家安全保障問題担当のジョン・ボルトン大統領補佐官の解任をツイッターで発表した。解任の理由は、ボルトン補佐官の考えに反対したためとのこと。他方、ボルトン補佐官は、自ら辞職したとして解任を、これもツイッターで否定した。おそらく真相は、辞任のほうだろうが、トランプ大統領の堪忍袋の緒が切れたといっても正しいだろう。二人の仲は険悪であり、その状態で国家安全保障が維持できるわけもなかった。 この「解任」をどのように考えるか? 前提として、米国の国家安全保障政策は全世界に影響を与えるし、特に日本では北朝鮮政策に関連してくるので、考える重要性がある。 簡単に思い至るのは、トランプ米大統領の気まぐれである。というのも、この「解任」はトランプ政権で3人目になる。2017年2月にマイケル・フリン元陸軍中将、2018年4月にH・R・マクマスター将軍に次ぐ。普通に考えれ

        • 【2019年7月版】世界史関連の面白そうな新刊35冊 - 歴ログ -世界史専門ブログ-

          2019年前半に発売された面白そうな世界史関連の本 半年ぶりの新刊紹介です。 半年もたつと山のように世界史関連の新刊が発売されるんですが、全部紹介すると大変なので、ぼくが「あ、これは面白そう」「これは読みたい」と思ったもののみ紹介します。それでも35冊ありますが、どうぞお付き合いください。 紹介順はおすすめ順とかではなく「正統派→マニアック→変わり種」という順です。 1. 図説 十字軍(ふくろうの本/世界の歴史) 櫻井康人著 河出書房新社(2019年2月14日発売) 図説 十字軍 (ふくろうの本/世界の歴史) 作者: 櫻井康人 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2019/02/13 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 現在のキリスト教世界とイスラームとの対立にも通じる十字軍は、今、その本質が見直されている。真の目的は何だったのか?約700年間に渡る十字軍史を、多様な角

            【2019年7月版】世界史関連の面白そうな新刊35冊 - 歴ログ -世界史専門ブログ-
          • ハーバート・A・サイモン『人間活動における理性』アンチョコ - 山形浩生の「経済のトリセツ」

            はじめに 数日前に、サイモン『人間活動における理性』の海賊訳を公開したら結構みんな喜んでくれて幸甚。 cruel.hatenablog.com が、これを実際に読んでくれた人でも、結構苦労しているらしい。 note.com でてくる用語として、馴染みのないものが結構ある、というのがつまづく原因となっているみたいだ。扱っている範囲が野放図に広くて、経済学の効用理論の話が認知心理学みたいな話に逸れつつ、そこから進化論の話に入って、それが制度論だのメディア論だのに飛び火して、という代物だから仕方ないといえば仕方ない。 が、実際にでている話はそんな面倒なことではない。馴染みのない用語の大半は、無視していいものばかり。ゲーデルとか、アリストテレスとかね。 そういうのはただの、インテリの符牒だから気にしなくていい。「アリストテレス云々」というのは、古来の正統派学問の伝統でずっと、という意味でしかない。

              ハーバート・A・サイモン『人間活動における理性』アンチョコ - 山形浩生の「経済のトリセツ」
            • コスマ・シャリジ「二重過程理論は『啓蒙思想2.0』に不要である:ジョセフ・ヒース『啓蒙思想2.0』書評」(2022年3月6日)

              ヒースは私たちが理性や経験、自然、あるいは社会について学んできた重要な物事だけでなく、啓蒙のプロジェクトに伴って生じた失敗や悲劇の歴史についても、真剣に考えているのだ。 The Bactra Review: Occasional and eclectic book reviews by Cosma Shalizi 173 Enlightenment 2.0 Restoring Sanity to Our Politics, Our Economy, and Our Lives” Drafted 26 December 2021, posted 6 March 2022 『啓蒙思想2.0』は、大変面白い本だが、少々時代遅れになってしまった部分もあり、また非常に論争を呼ぶような主張もしている。私自身、本書についての自分の立場を定めかねているが、それを明らかにするために、書評を書くことに決めた。

                コスマ・シャリジ「二重過程理論は『啓蒙思想2.0』に不要である:ジョセフ・ヒース『啓蒙思想2.0』書評」(2022年3月6日)
              • 今さら聞けないオークション理論とDSP入札ロジック - CARTA TECH BLOG

                こんにちは。DSP(Demand-Side Platform)配信ロジックの開発に携わる新卒2年目の若手エンジニアohyan(@ohyan)です。 DSPはその名の通り、広告主や広告代理店など広告を配信したい側が使うインターネット広告配信プラットフォームです。媒体社(メディア)の広告枠を持つプラットフォームも存在していてSSP(Supply-Side Platform)と呼ばれます。DSPとSSPはRTB(Real-time Bidding; リアルタイム入札)で広告枠と広告のエクスチェンジを行っています。 この記事は、RTBの土台であるオークション理論および当社のDSPの入札ロジックについて説明します。 目次 目次 RTBについて オークション理論 財の価値 オークションタイプ RTB入札戦略・ロジック セカンドプライスオークション ファーストプライスオークション 入札ロジックの開発 ま

                  今さら聞けないオークション理論とDSP入札ロジック - CARTA TECH BLOG
                • 新たな装いで現れた日本軍「慰安婦」否定論を批判する ― 日本の研究者・アクティビストの緊急声明 ― | Fight for Justice 日本軍「慰安婦」―忘却への抵抗・未来の責任

                  PDF – 日本語 – English – 한국어 2020年12月、ハーバード大学ロースクール教授のジョン・マーク・ラムザイヤー氏が書いた論文「太平洋戦争における性行為契約」が、国際的な学術誌『インターナショナル・レビュー・オブ・ロー・アンド・エコノミクス』(IRLE)のオンライン版に掲載されました。2021年1月31日に、『産経新聞』がこの論文を「「慰安婦=性奴隷」説否定」との見出しで大きくとりあげたことをきっかけに、ラムザイヤー氏とその主張が日本、韓国そして世界で一挙に注目を集めることになりました。 タイトルとは異なり、この論文は太平洋戦争より前に日本や朝鮮で展開されていた公娼制度に多くの紙幅を割いています。実質的な人身売買だった芸娼妓契約について、ゲーム理論を単純に当てはめ、金額や期間などの条件で、業者と芸娼妓の二者間の思惑が合致した結果であるかのように解釈しています。ラムザイヤー

                    新たな装いで現れた日本軍「慰安婦」否定論を批判する ― 日本の研究者・アクティビストの緊急声明 ― | Fight for Justice 日本軍「慰安婦」―忘却への抵抗・未来の責任
                  • 「そこは統一して欲しい」日本の商品の賞味期限を見た海外の友人から『去年切れたのか来年切れるのかどっちなんだ』と尋ねられた

                    野田 俊也 @ゲーム理論の〈裏口〉入門 6/1発売 @himagegine 友人から「このワサビの賞味期限は去年切れてるのか来年切れるのかどっちなんだ」と聞かれた。今まで深刻なインシデントとか発生したことないんだろうか。 pic.twitter.com/C9d5BY2p1C 2020-09-01 10:17:27

                      「そこは統一して欲しい」日本の商品の賞味期限を見た海外の友人から『去年切れたのか来年切れるのかどっちなんだ』と尋ねられた
                    • 慰安婦だけでなく部落問題でも 米ハーバード大教授の論文に「撤回要求」相次ぐ | AERA dot. (アエラドット)

                      米国の名門ハーバード大学のラムザイヤー教授が慰安婦問題や日本のマイノリティー(少数者)について書いた論文が、国際的に大きな波紋を広げている。「先行研究を無視し文献の扱いが恣意的だ」などとして米国の大学教授や韓国社会から批判の声があがり、日本でも学者らが抗議の緊急声明を発表。論文掲載の撤回を求める声が相次ぐ一方で、日韓の保守・右派からは擁護論も出ている。論争はどのように広がっているのか。 慰安婦問題をめぐっては、朝日新聞編集委員・北野隆一氏が昨年8月、『朝日新聞の慰安婦報道と裁判』(朝日選書)を出版した。朝日新聞の慰安婦報道に対して右派3グループが朝日新聞社を相手に起こした集団訴訟に加え、米国での慰安婦を象徴する少女像撤去を求める訴訟の顛末も記し、慰安婦問題をめぐる論争が海外でも広がった経緯をたどっている。その北野氏が、今回はラムザイヤー氏の論文をめぐる論争を読み解いた。 *  *  * 論

                        慰安婦だけでなく部落問題でも 米ハーバード大教授の論文に「撤回要求」相次ぐ | AERA dot. (アエラドット)
                      • 第3回 「教授」以前の彼(その2)|「教授」と呼ばれた男――坂本龍一とその時代 |佐々木 敦|webちくま

                        比類なき輝きを放つ作品群を遺すとともに、「脱原発」など社会運動にも積極的に取り組んだ無二の音楽家、坂本龍一。その多面的な軌跡を「時代精神」とともに描き出す佐々木敦さんの好評連載、第3回の公開です! 1 4週間続いた新宿高校でのストライキ 新宿高校時代の有名なエピソードに、坂本龍一が中心となって行なった「ストライキ」がある。 3年生の秋ごろ、新宿高校でストライキをやりました。69年の秋ですから、当時としては遅い方なんですが、安保条約とかベトナム戦争とか、そういう一般的な問題ではなくて、ローカルな、学校の個別課題に関しての運動でした。たしか具体的な要求を7項目、学校に突きつけました。制服制帽の廃止、すべての試験の廃止、通信簿の廃止、等々。(『音楽は自由にする』) このときのことは、「3バカトリオ」の塩崎恭久と馬場憲治の対談「革命同志・坂本龍一を偲ぶ」(『文藝春秋』2023年6月号)でも語られて

                          第3回 「教授」以前の彼(その2)|「教授」と呼ばれた男――坂本龍一とその時代 |佐々木 敦|webちくま
                        • 誰でも分かるWeb3の原点(前編)|加納裕三/Yuzo Kano

                          Web3が昨今バズワードとなっていますが、定義はいまいち分からない状況で、これがWeb3、あれがWeb3と「ぼくのかんがえたさいきょうのWeb3」が乱立するという状況は、2014年に私がビットフライヤーを創業した時の「ブロックチェーン」に通じるものがあります。 やはり定義を考えるのは原点に返って見るということが良いと思い元イーサリアムのGavin Woodが書いた以下の「ĐApps: What Web 3.0 Looks Like」をDeeplで翻訳して、ブロックチェーンが少し分かってる初心者を意識して理解してもらえるように私のコメントを添えました。 原文はこちらです。 ĐApps:Web 3.0はどのようなものか 注:元々はgavofyorkのブログInsights into a Modern Worldに2014年4月17日(水)に投稿されたものです。 ・Appsです。ウェブ3.0はど

                            誰でも分かるWeb3の原点(前編)|加納裕三/Yuzo Kano
                          • 中学生から始める適応進化理論 - Life is Beautiful

                            これから何週間かにかけて、適応進化という考え方、それにまつわる誤解、集団遺伝学初歩、そしてゲーム理論について、やや長めですが、できるだけわかりやすく解説していきます。 本エントリーは、academist社ご協力のもと開催された、下記、講演会『数理で読み解く科学の世界』のフォローアップ記事です。 lambtani.hatenablog.jp 文責はすべて私の負うところにあります。論理的に不正確な箇所や、わかりにくいところがあったら、どんどんご指摘ください。 1. 生物の適応進化の考え方 1.1 遺伝する性質が進化する原理 キリンの首は長く、タンポポには綿毛があります。図鑑を眺めてみると、どの生物も異なる姿かたちをしているし、動物園に行けば、動物たちはさまざまな行動を私達に見せてくれます。野山に足を運んでふと見渡すと、草木や動物たちは、かくも素晴らしい多様性を私達に見せてくれます。 こうしたあ

                              中学生から始める適応進化理論 - Life is Beautiful
                            • スーパーテラショック定跡が76歩に34歩を全否定 | やねうら王 公式サイト

                              前回までのあらすじ) 先手番専用定跡s-book_blackが優秀すぎた。私が2年前に開発したテラショック定跡生成手法では到底太刀打ちできなかった。そこでやねうら王プロジェクトでは、新たにスーパーテラショック定跡生成手法というのを考案し、やねうら王に実装したのであった。 前回記事 : 先手番専用定跡s-book_blackの厚い壁 https://yaneuraou.yaneu.com/2021/11/01/thick-walls-of-s-book_black/ テラショック定跡生成手法のおさらい まず簡単にテラショック定跡手法をおさらいし、何が悪かったのかを書き、今回それをどう改善したのかを書く。 テラショック定跡は与えた棋譜の各局面に対して長い時間をかけて思考させる。1局面につき探索1スレッド×1時間でやっていた。1スレッドにしているのは、将棋ソフトは並列化効率が悪いからで、スレッド

                              • ノア・スミス「アメリカは台湾有事の備えができてない」(2023年10月15日)|経済学101

                                Photo by Breno Machado on Unsplash台湾をめぐる戦争の可能性は現実味を帯びている.そして,アメリカは備えができていない.「このあたりは,子供時代に見知っていたイングランドのまんまだった:線路沿いの野の花,赤いバス,青い警官たち――イングランドのなにもかもが,深い眠りにおちている.ときどき,不安を覚える――いつかこの眠りから私を覚ますものは,炸裂する爆弾の轟音なのではあるまいか.」――ジョージ・オーウェル,1938年 まるで,長い封印がすっかり解かれたかのようだ.2022年には,核兵器を持つ大国が隣国に侵攻して征服を試みる事態をぼくらは目の当たりにした.いまや,イランがイスラエルとの戦争に突入する脅しをかけている.アメリカは,その事態を抑止するために空母打撃群を同地域に派遣している.一方,アゼルバイジャンはアルメニアに侵攻する準備を整えつつあるおそれがあるし,

                                  ノア・スミス「アメリカは台湾有事の備えができてない」(2023年10月15日)|経済学101
                                • DXを阻む障害

                                  DXを阻む障害 2021.07.22 Updated by Ryo Shimizu on July 22, 2021, 09:12 am JST いわゆるDX、デジタルトランスフォーメーションする必要性を多くの企業が迫られている。 ところが、これがなかなか難しい。 たとえば、DXをコンサルティング会社に依頼するも、そもそもそのコンサルティング会社そのものがDXしてないので「DXのようなもの」しか提案できない。 とあるコンサルティング会社が顧客先にDXを提案する資料を見せてもらったことがあるが、一言で言えば、それはDXというよりも「OA化」と呼んだ方がいい段階の提案に留まっていた。 たとえば、「AIの活用」という項目では、「FAX書類に書かれた文字の自動読み取り(AI-OCR)」という項目があるだけで、そもそも我々のような生粋のIT企業では、仕事上の文章は全てE-mailやPDFでやり取りさ

                                    DXを阻む障害
                                  • 経済を無理なく理解するにはどうしたら?(経済書ブックガイド2019) - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

                                    経済問題を最小の時間で、でも基礎学力をつけながら学んでいくにはどうしたらいいのか? 1)いいテキスト 2)いい教師(授業、講演などでの出会い)、3)適切な時間配分 4)無理しない これらのバランスが必要でしょう。ここでは主に1)の「いいテキスト」を紹介していきます。上から下にいくほどレベルアップ。 なんといっても小学生でも読める(でも大人が読んでも面白い)以下の二冊がやはり最も簡単な経済書の地位をいまだにキープしているでしょう。『レモン』の方は経済学の要の市場(しじょう、マーケット)のメカニズムを、『続レモン』は若干レベルアップしててインフレのメカニズムの解説になっています。 新装版 レモンをお金にかえる法 作者: ルイズ・アームストロング,ビル・バッソ,佐和隆光 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2005/05/21 メディア: 単行本 購入: 3人 クリック: 83回 この商

                                      経済を無理なく理解するにはどうしたら?(経済書ブックガイド2019) - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ
                                    • 人間を超えたゲームAIの基盤となった経済学 〜ナッシュ均衡とその計算アルゴリズム〜 | | AI tech studio

                                      AI Lab 経済学チームの森下(@GotaMorishita)です. 今年7月に複数人のポーカーで圧勝したポーカーAI, Pluribus[1]が話題になりました. Pluribusやその元となったLibratus[2]で用いられた理論は, ミクロ経済学の一分野であるゲーム理論のナッシュ均衡でした. ポーカーを展開型ゲームとして定式化し, そのゲームのナッシュ均衡を求め, それを最適戦略としたのです. ナッシュ均衡を求めるアルゴリズムはコンピューターサイエンスでは盛んに研究されており, LibratusやPluribusではCounterfactual Regret Minimization (CFR)と呼ばれる展開型ゲームのナッシュ均衡計算アルゴリズムを応用したものが使われています[3]. 弊ブログでも, 先日, CFRアルゴリズムを花札「こいこい」に適用させた例を紹介しました(こちら

                                        人間を超えたゲームAIの基盤となった経済学 〜ナッシュ均衡とその計算アルゴリズム〜 | | AI tech studio
                                      • とある漫画にのっていた”囚人のジレンマ”の解説、致命的なミスに笑いを堪えられない人が続々「クソゲーム理論って呼ぼう」

                                        kanna @kanna21st ナッシュ均衡は{容疑者Aの行動、容疑者Bの行動}={自白しない、自白しない}ですね。 全員黙秘、やったね!! twitter.com/dobato_pigeon/… 2020-04-24 23:15:44

                                          とある漫画にのっていた”囚人のジレンマ”の解説、致命的なミスに笑いを堪えられない人が続々「クソゲーム理論って呼ぼう」
                                        • 書評 「最後通牒ゲームの謎」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

                                          最後通牒ゲームの謎---進化心理学からみた行動ゲーム理論入門 作者:小林 佳世子日本評論社Amazon 本書は最後通牒ゲーム(および独裁者ゲーム)の謎についての本である.著者はミクロ経済学から学問の世界に入り,ゲーム理論の魅力にはまり,行動経済学,進化心理学と視野を広げてきたという経歴を持つ小林佳世子.経歴通りにこの面白い現象を多面的な視野から捉え,さまざまなトピックについてきわめて明晰かつ分かりやすく網羅的に解説されている好著である. 冒頭「はじめに」で最後通牒ゲームとは何かについて解説がある.このゲームで多くの参加者が経済的短期的合理解を選ばないことが大きな謎であること,そのため人間を対象とした実験の中で最も頻繁に行われてきたものであること,これが「ヒトの持つ合理性とは何か」という大きな問いにつながっていくものであることが簡単に紹介されている. 第1章 謎解きの道具 ここではこれからの

                                            書評 「最後通牒ゲームの謎」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
                                          • 30年前の暗号通貨とタブレット―、早すぎて普及しなかったプロダクトとその教訓 | Coral Capital

                                            ビジネスの世界では「半歩先」の時代の先取りが良いと言われます。あまり時代の変化に先駆けて何かをやっても事業は立ち上がらないし、遅れてしまうと、競合に勝てないからです。最近、知人と暗号通貨の話をしていて、1990年代後半の暗号通貨の熱狂を思い出しました。 この記事では登場が早すぎて普及せずに消えていったプロダクトを2種類、紹介したいと思います。程度の差こそあれ、それぞれ登場時には普及が期待され、熱狂があったものです。 ビットコイン誕生の20年前、1989年の暗号通貨 2010年代初頭に始まったブロックチェーンをベースとした暗号通貨技術の急速な発展を見て、突然彗星のように現れた技術だと感じている人もいるかと思います。コロンブスの卵のような発想で既存の暗号技術とゲーム理論を組み合わせて「ビザンチン将軍問題」を現実的に解決したブロックチェーンは、大きなブレークスルーです。しかし「暗号通貨」というく

                                              30年前の暗号通貨とタブレット―、早すぎて普及しなかったプロダクトとその教訓 | Coral Capital
                                            • 山口周氏が語る「どんどん不幸になっていく人」の特徴 不確実性の高い社会を生きるために大切なこととは

                                              「どんどん不幸になっていく人」の特徴 山口周氏(以下、山口):二宮金次郎は幼名が金次郎で、大人になってからは二宮尊徳になったけど、『二宮翁夜話』というものがあって。その中にある、ものすごくシンプルなアドバイスなんですが、「損得の一念に徹せよ」と書いてあるんです。損なことをするな、得のあることをしろと。ここで言う得は「徳が高い」とかじゃなくて、要するにお金で言う損得だけですね。 僕、気がついたんですが、どんどん不幸になっていく人は損になることばっかりやっているんですよ。詐欺がよく来たり、投資詐欺をからかうためにわざと引っかかったようなふりをして連絡するって、何の得もないでしょう? 三浦宗一郎氏(以下、三浦):そうですね。もうちょっとおもしろい遊び方がありそうですよね。 山口:そう。子どもの頭をなでてあげるとか、奥さんと話をするとか、本を読むとか、いくらでも得になる時間の使い方があるんだけど、

                                                山口周氏が語る「どんどん不幸になっていく人」の特徴 不確実性の高い社会を生きるために大切なこととは
                                              • 現在に至る種を広範囲にわたってまきつづけてきた悪魔的な天才──『未来から来た男 ジョン・フォン・ノイマン』 - HONZ

                                                アナニヨ・バッタチャリヤ (原著), 松井信彦 (翻訳) 出版社: みすず書房 発売日: 2023/9/21 この『未来から来た男 ジョン・フォン・ノイマン』はその名の通りジョン・フォン・ノイマンの伝記である。1903年生まれの1957年没。数学からはじまって、物理学、計算機科学、ゲーム理論、気象学など幅広い分野で革新的な成果をあげつづけ、史上最高の天才など、彼を称える言葉に際限はない。彼と同時代を生きた人物に、クルト・ゲーデルやアルベルト・アインシュタインなどそうそうたる人物が揃っているが、その三人すべてを知る人物も、フォン・ノイマンが飛び抜けて鋭い知性の持ち主だと思っていたと語る。 実際、それが誇張表現ではないぐらい彼が一人で成し遂げたことは凄まじかった。たとえば子どもの頃、フォン・ノイマンは古代ギリシャ語やラテン語をマスターし、母語のハンガリー語だけでなくフランス語、ドイツ語、英語も

                                                  現在に至る種を広範囲にわたってまきつづけてきた悪魔的な天才──『未来から来た男 ジョン・フォン・ノイマン』 - HONZ
                                                • ノア・スミス「世界を救った研究がノーベル経済学賞を受賞」(2022年10月12日)

                                                  [Noah Smith, “An Econ Nobel for research that saved the world,” Noahpinion, October 12, 2022] [ノーベル経済学賞の委員会も,授賞の発表でこの映画を引用してるよ!] バーナンキ,ダイアモンド,ダイビッグは,銀行が破綻する理由を解明した――ひいては,銀行破綻で経済が道連れになる理由も 2022年のノーベル経済学賞は,ベン・バーナンキ,ダグラス・ダイアモンド,フィリップ・ダイビッグにおくられた.受賞理由は,銀行破綻・金融危機に関する彼らの研究業績だ.今回の授賞は,おくられるだけの理由がたっぷりあるとぼくは思ってる――現在進行で経済を救う研究をやった経済学者なんて,ほとんどいない. ただ,同時に,今回の授賞はちょっぴり意外にも思った.というのも,ノーベル経済学賞ってのは――自然科学の賞とちがって――たいて

                                                    ノア・スミス「世界を救った研究がノーベル経済学賞を受賞」(2022年10月12日)
                                                  • フィクションにおいて想像はいかにして伝達されるのか キャサリン・エイベル『フィクション 哲学的分析』書評

                                                    フィクション作品の内容はいかにして決まるのか。鑑賞者はフィクションの内容にどうアクセスするのか。フィクションとノンフィクションの違いはなにか。虚構的存在者(キャラクター)とはどのような存在者か。本書は、フィクションにまつわる広範な問いに一貫した答えを与えようとする野心的な試みである。 フィクションではない言明(例えば、信じていることの報告)を理解することは難しくない。会話の聞き手は、文字通りに伝えられる内容だけでなく、より深いところで話し手が暗に伝えようとしている内容でさえ特定できる。というのも、(1)現実世界のあり方に関する知識と、(2)話し手がそこから大きく逸脱しているわけではないという仮定があれば、相手の意図した内容を(平たく言えば)察することができるからだ。フィクションではそうはいかない。作品内の世界と現実世界のあり方はしばしば根本的に異なり、鑑賞者もそのことを踏まえている。現実世

                                                      フィクションにおいて想像はいかにして伝達されるのか キャサリン・エイベル『フィクション 哲学的分析』書評
                                                    • Rで機械学習モデルの解釈手法たちを試してみる - 渋谷駅前で働くデータサイエンティストのブログ

                                                      この記事の前段として、まず事前に昨年書いた機械学習モデルの解釈性についての記事をご覧ください。 僕が知る限り、機械学習実践のデファクトスタンダードたるPython側ではLIMEやSHAPといった解釈手法については既に良く知られたOSS実装が出回っており、相応に実際に使ってみたというレポートも見かける状況です。一方、R側ではそこまでメインに機械学習を回す人が多くないせいか、あまりこれまで実践例を見かけないなぁと思っていました。 そんなことを考えながら先日ふと思い立ってググってみたら、意外にも幾つかの解釈手法については既にOSS実装があり、中にはCRANに上がっているものもあるのだと今更ながら知ったのでした。 ということで、二番煎じなのか何番煎じなのか分かりませんが、これらのRによる機械学習モデルの解釈法実装を今更ながら僕も試してみることにします。検証に使うデータセットは統一してUCI ML

                                                        Rで機械学習モデルの解釈手法たちを試してみる - 渋谷駅前で働くデータサイエンティストのブログ
                                                      • 羅芝賢・前田健太郎『権力を読み解く政治学』 - 西東京日記 IN はてな

                                                        『番号を創る権力』の羅芝賢と『市民を雇わない国家』の前田健太郎による政治学の教科書。普段は教科書的な本はあまり読まないのですが、2010年代の社会科学においても屈指の面白さの本を書いた2人の共著となれば、これは読みたくなりますね。 morningrain.hatenablog.com morningrain.hatenablog.com で、読んだ感想ですが、かなりユニークな本であり教科書としての使い勝手などはわかりませんが、面白い内容であることは確かです。 本書の、最近の教科書にしてはユニークな点は、序章の次の部分からも明らかでしょう。 この教科書ではマルクスを正面から取り上げることにしました。それは、マルクスの思想が正しいと考えるからではなく、それを生み出した西洋社会を理解することが、日本をよりよく知ることにつながると考えたからです。 20世紀以後の日本の政治学は、欧米の政治学の影響を

                                                          羅芝賢・前田健太郎『権力を読み解く政治学』 - 西東京日記 IN はてな
                                                        • ベイズ最適化(実験点提案)アプリをStreamlitで構築するぜ! - Qiita

                                                          はじめに Streamlitって気づいたら神アプデしてますよね。もっと大々的に宣伝してほしいものです(←自分で情報取りに行け)。 さて、化学メーカーに勤めている"自称"データサイエンティストとしてはやはりベイズ最適化したい衝動に駆られます。Notebook上では実装できていたのですが、もっと簡単に使いたいし、周囲に広めるためにもアプリの方が便利だなぁと思いました。 世の中にはそんなアプリがあるけど、ダウンロードが必要だったり(社内申請めんどくさい)、お金がかかったり・・・そうだ!自作しよう! ということで、Streamlitでベイズ最適化による実験点提案アプリを自作しました。 ひとまず必要最低限の機能だけ実装したので、今後アップデートしていきます。 メインライブラリ streamlit==1.30.0 scikit-learn==1.4.0 ガウス過程回帰、ベイズ最適化 ・scikit-l

                                                            ベイズ最適化(実験点提案)アプリをStreamlitで構築するぜ! - Qiita
                                                          • ハーバード大学教授による「慰安婦は売春婦だった」との論文に韓国メディアが大騒ぎ、「河野談話に反しているぞ!」と叫ぶ……

                                                            「慰安婦は性奴隷ではなく売春」…日本政府から叙勲されたハーバード大学教授の論文が波紋(朝鮮日報) 「慰安婦、性奴隷でなく売春」 ハーバード教授の論文が波紋…日本「意義が大きい」(中央日報) 「慰安婦被害者は性奴隷ではない」というハーバード大学教授の論文をめぐり波紋広がる(ハンギョレ) 知日派に分類される米国ハーバード大学ロースクールの教授が、日本軍「慰安婦」被害者は強制動員された性奴隷ではなく売春だったという内容の論文を発表した。日本軍慰安婦被害者を性奴隷と規定した国際社会の普遍的認識だけでなく、日本政府が慰安婦動員の強制性を認めて謝罪した1993年の河野談話とも反する内容で、論争が予想される。 ハーバード大学のジョン・マーク・ラムザイヤー教授は、3月に出版予定の学術誌「インターナショナル・レビュー・オブ・ロー・アンド・エコノミクス」第65巻に「太平洋戦争における性契約(Contracti

                                                              ハーバード大学教授による「慰安婦は売春婦だった」との論文に韓国メディアが大騒ぎ、「河野談話に反しているぞ!」と叫ぶ……
                                                            • 自由と平等のブロックチェーン──倫理、人権と技術を接続する|星 暁雄(ITジャーナリスト)

                                                              次のような状況を考えて欲しい。ある日あなたは、社会的影響が大きなサービスを作るプロジェクトの設計と運用の方針を作る必要に迫られた(このサービスはクラウド上で動いているかもしれないし、パブリックブロックチェーンにデプロイされたWeb3アプリかもしれない)。プロジェクトには高いコストパフォーマンスが求められるが、一方で設計や運用を間違えれば、多くの人々がプライバシーを侵害されたり、資産を失ったり、健康を害したり、暴力の脅威にさらされる可能性がある。このようなプロジェクトでの設計と運営の方針を作るにあたり、私たちはどのような思考の枠組みを採用すればいいのだろうか? このような問いに正面から回答を試みた論考を読む機会が最近あった。「コインの両面:ブロックチェーン、倫理、人権」(Sebastian Porsdam Mann, Max Schmid, "Two Sides of a Coin: Blo

                                                                自由と平等のブロックチェーン──倫理、人権と技術を接続する|星 暁雄(ITジャーナリスト)
                                                              • 若者に蔓延する「社会主義への憧れ」が危険な訳

                                                                大きくは社会の仕組み、身近なところでは働き方や地域経済との関わり、そのよい面と悪い面が、コロナ禍の中で浮き彫りになった。僕たちは、今までとは明らかに異なる経験や頭の使い方をした。リモートワークも住まいとその近辺のみで過ごすステイホームも、平時にはありえなかったはずだ。 しかし、この特異な経験を次にどうつなげていくか。具体的な行動や判断は非常に難しく、安易な決定が危険であることはコロナ以前も以後も変わらない。 僕は『週刊東洋経済』8月3日発売号の特集「コロナ時代の新教養」において、非常事態の渦中で今はまだモヤッとしている思考に確かな軸を、そして新しい視点を与えてくれる本を5冊挙げた。このうち本記事で2冊を紹介したい。 アイデアは既知のもの同士の組み合わせ まずは、『アイデアのつくり方』だ。1940年初版の本だが、ロングセラーとして読まれ続け、1988年の日本初版からも、30年以上経つ。アメリ

                                                                  若者に蔓延する「社会主義への憧れ」が危険な訳
                                                                • 「Data Gateway Talk vol.5」に参加しました&全発表まとめ #dgtalk - u++の備忘録

                                                                  データアナリスト/データサイエンティストの登竜門 (Gateway to Success) となることを目指した勉強会「Data Gateway Talk vol.5」に参加しました。 data-gateway-talk.connpass.com 対象を絞った勉強会で以前から関心はあり、今回が初参加です。 本記事では、全発表について概要と所感を述べます。 データ分析業務を1年間やって実感したこと 発表資料 概要 所感 「データ分析」の解像度を上げたい 発表資料 概要 所感 GBDTアルゴリズム Gradient Boost Decision Tree with Iris Data 発表資料 概要 所感 Hivemallを使ってSQLで機械学習 発表資料 概要 所感 SHAP(SHapley Additive exPlanations)で機械学習モデルを解釈する 発表資料 概要 所感 リサー

                                                                    「Data Gateway Talk vol.5」に参加しました&全発表まとめ #dgtalk - u++の備忘録
                                                                  • やめよう!「囚人のジレンマ」! - にゃにゃにゃ工務店の事件簿

                                                                    〔お知らせ〕 昨日の缶バッチ、 ご希望 いただいた方には 普通郵便で 発送しております! 着荷の連絡や お礼など (ブログに記載、はてブコメントなど) 一切ご不要です! 使って いただければ ただただ それだけで うれしいですので^^ もちろん 住所なども 一切 収集しておりませんので ご安心を^^ 〔本文〕 昨日 読んでて 琴線に 触れた 記事 news.yahoo.co.jp ジャーナリストの 神田敏晶さんが 書かれた もので ざっくり 言えば 「スーパーの空っぽの棚ばかりクローズアップして報道して不安を煽るな」 という 内容 中でも 「囚人のジレンマ」 について 書かれた 箇所に 非常に 感銘を 受けた 〔以下引用〕 ■『囚人のジレンマ』に踊らされる人々 『囚人のジレンマ』というゲーム理論がある。 お互いに協力する方が協力しないよりもよい結果になることが分かっていても、協力しない者が

                                                                      やめよう!「囚人のジレンマ」! - にゃにゃにゃ工務店の事件簿
                                                                    • 「慰安婦」めぐるラムザイヤー論文、撤回を求める声相次ぐ。国際的に波紋

                                                                      ハーバード大ロースクールのJ・マーク・ラムザイヤー教授が書いた「慰安婦」についての論文が国際的に波紋を広げている。学術的に成り立たないとして、アメリカ国内の学術界や韓国社会で批判が強まり、日本をはじめとした各国の学術関係者らも声明を出して論文を批判するなど余波が広がっている。 ラムザイヤー教授は2020年12月、「太平洋戦争における性行為契約」という論文を国際学術雑誌「International Review of Law and Economics(IRLE)(法と経済学の国際レビュー)」に発表した。ラムザイヤー教授は、論文の中で、経済学のゲーム理論を元に、日本軍の慰安婦制度が「商行為」であったとした。

                                                                        「慰安婦」めぐるラムザイヤー論文、撤回を求める声相次ぐ。国際的に波紋
                                                                      • 京都への原爆投下を主張したノイマンの「悪魔性」と「虚無感」(高橋 昌一郎)

                                                                        ロスアラモス国立研究所で原爆開発のための「マンハッタン計画」に参加することになった、最恐の天才フォン・ノイマン。人類史上初の核実験は大成功を収め、日本への原爆投下は刻々と迫っていた――ノイマンの生涯と思想に迫った本日発売の最新刊『フォン・ノイマンの哲学』の一部を特別公開します! 「爆縮型」原爆の設計 ロスアラモス国立研究所顧問として、ノイマンが中心になって推進したのが「爆縮型」原爆の設計である。これはノイマンが発見した重要な理論の一つだが、原爆の威力を最大限にするためには、落下後に爆発させるのではなく、上空でプルトニウムに点火させる必要があった。 そこでノイマンらが考えたのは、臨界点に達していないプルトニウムの周囲に32面体型に爆薬を配置して、一定の高度で爆薬に点火、その爆発の衝撃によってプルトニウムを臨界量に転化させる方式である。彼らは、この一連のプロセスを正確に制御するための複雑な数値

                                                                          京都への原爆投下を主張したノイマンの「悪魔性」と「虚無感」(高橋 昌一郎)
                                                                        • サイバー攻撃被害に係る情報の意図しない開示がもたらす情報共有活動への影響について - JPCERT/CC Eyes

                                                                          はじめに 先日、JPCERT/CCが事務局として参加した、専門組織同士の情報共有活動の活性化に向けた「サイバー攻撃による被害に関する情報共有の促進に向けた検討会」の報告書が公開され、関連成果物のパブリックコメントが始まりました。 経済産業省 サイバー攻撃による被害に関する情報共有の促進に向けた検討会 https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/sangyo_cyber/cyber_attack/index.html JPCERT/CCはこれまでに下記の取り組みを通じて、情報共有活動の促進に向けたルール整備に取り組んできました。 令和2年度総務省「サイバー攻撃の被害に関する情報の望ましい外部への提供のあり方に係る調査・検討の請負」の調査報告(2021年7月公開)[1] 「サイバー攻撃被害に係る情報の共有・公表ガイダンス」(2023年3

                                                                            サイバー攻撃被害に係る情報の意図しない開示がもたらす情報共有活動への影響について - JPCERT/CC Eyes
                                                                          • 書評 「Adaptive Markets 適応的市場仮説」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

                                                                            Adaptive Markets 適応的市場仮説: 危機の時代の金融常識 作者:ロー,アンドリュー・W.発売日: 2020/05/29メディア: 単行本 本書は金融学者で自身クオンツファンドに関わる経験もしているアンドリュー・ローによる効率的市場仮説についての本である.本書の中に進化心理学的な議論もあるというので読んでみた一冊.原題は「Adaptive Markets: Financial Evolution at the Speed of Thought」.邦書としては珍しくアルファベットそのままの題がついている. 効率的市場仮説というのは株式市場などの金融市場の性質についての仮説であり,基本的に市場で決まる価格が合理的であるということを主張する.効率的市場仮説には強いバージョンと弱いバージョンがあり,強いバージョンは「どのような市場価格も合理的だ」と主張し,弱いバージョンは「市場価格は

                                                                              書評 「Adaptive Markets 適応的市場仮説」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
                                                                            • 鈴木太郎、行き当たりばったりblog

                                                                              ゲーム理論の最適解について考えるに、恐らく、それは、「本末転倒」だろう。戦いの究極解は、寝てても生活できる。つまり釈迦の涅槃の姿なのだ。戦いは、起きなく、常に富が集まる。もう、ゲーム理論の最適解を使えたら、人間では、いられなくなる。人々に幸せになる方法を教える代わりに、自分は、社会に生かされる。 具体的にどうするか? ・・・を問われたら。相手に得を与える。自分を殺しに来る者にも惜しみなく得を与える。これだろう。そこに、私利私欲は、無く。人々を幸せに導くことのみが、役目となる。お金のない者には、お金の稼ぎ方を、お金を持ってる者には、お金を稼ぐことでは、得られない幸福を、心の安定を与える。そうすることで、自分が生きていける環境を自分の周りに作り出す。そんな事を続けていると、必ずそれを面白く思わない者が現れる。そう言う者、全員を屈服させて、神と呼ばれる。これが、ゲーム理論の最適解を続けた者の姿だ

                                                                                鈴木太郎、行き当たりばったりblog
                                                                              • ノーベル経済学賞2020 トトカルチョ - 山形浩生の「経済のトリセツ」

                                                                                最近、ニコ動のノーベル経済学賞予想がなくなってしまって、真面目なトトカルチョをしなくなったのであれだが、FBで聞かれたのでちょっと考えて見た。 が、どうだろう。まずノーベル賞そのものは、科学系以外のものはどんどんおかしくなってきていると思う。ノーベル平和賞を何もしてないオバマにやるとか、あまりにひどかったし、文学賞のボブ・ディランだの一回休みだの、ありゃなんですか。次におかしくなるのは、絶対経済学賞だと思うんだ。 だから平和賞をWFPにやったりしたみたいに、世界銀行に! とかIMFに! とか言い出したらいやだなー、とは思っている。が、そこはスウェーデン中央銀行が選んでるはずなので、そこまでバカなことはするまい、と信じている面もある。 で、去年のデュフロ&バナジーで、「そろそろ歳寄りの在庫処理で受賞者決めるのやめるからねー」というメッセージが出たと思う。その一方で、まあ歳寄り全部ハブるのもど

                                                                                  ノーベル経済学賞2020 トトカルチョ - 山形浩生の「経済のトリセツ」
                                                                                • 地政学は現実主義か――存在論的安全保障で考える/渡辺敦子 - SYNODOS

                                                                                  はじめに 地政学ブームが続いている。今年発売されたものだけでも出口治明・立命館アジア大学長の『教養としての地政学入門』(日経B P)、船橋洋一監修の『こども地政学』(バウンド)など、「地政学」をタイトルに掲げた本の勢いはここ数年、止まるところを知らない。変化の激しい現代においてこの5年ほどの間に、「地政学」と言う言葉は、出版・言論界で例外的に不動の地位を築いたようにさえ見える。 だが、地政学とは何なのか。近年刊行されたビジネス書などによると、地政学は、世界の動きを正確に把握するために不可欠である。【注1】それは世界の「見え方」であり、「勝利の方程式」であり、知れば知るほど面白い、現代人必携の知識であるらしい。しかしこれらの本に登場するのは、ナチスドイツと繋がりがあったと言われるカール・ハウスホーファー(1869-1946)、英国帝国主義の理論家ハルフォード・マッキンダー(1861-1947

                                                                                    地政学は現実主義か――存在論的安全保障で考える/渡辺敦子 - SYNODOS