将棋の指し手を記録する棋譜をAIによって自動的に作成するシステムが公式戦で初導入された。記録係の不足や3密の回避に役立つ一方、「頭で盤面が隠れて認識できなくなる」「秒読み出不具合が出る」など課題はまだ残る。 将棋の指し手を記録する「棋譜」をAIによって自動的に作成するシステムが公式戦でこのほど初めて導入された。棋譜を書き取る記録係が無人化でき、新型コロナウイルス感染拡大防止の「3密」解消にも期待される。一方、棋士独特の動きなど想定外の事態への対応なども課題となっている。 天井にカメラ設置 日本将棋連盟では年間3000局以上の公式戦で棋譜を残している。公式戦の記録係は通常、棋士養成機関「奨励会」の会員(棋士の卵)や女流棋士が担当。将棋盤の横に座り、両対局者の指し手と消費時間を記録している。 しかし、近年は学業優先で高校や大学に進学する奨励会員が増えるなど記録係を務める人員が減る傾向にある。「