かんぽ生命保険が、保険の乗り換えで顧客が不利益を被った事例が5年間で2万件以上あると発表した。健康状況の告知などで新契約が結べなかったり、告知書類の記入不備などで保険金が受け取れなかったりしたのだという。契約者からの二重徴収の疑いも発覚し、法令に抵触する可能性も指摘されている。 この問題については、2018年4月にNHK「クローズアップ現代」が、「郵便局が保険を“押し売り”!?~郵便局員たちの告白~」として取り上げている。それから1年以上たち、金融庁からも報告を求められたことで、しぶしぶ実態を認めたのだろう。 NHKの番組は、「高齢の母が、郵便局員に保険を押し売りされた」という1通のメールから取材が始まった。同様のトラブルがないかSNSで情報提供を呼びかけたところ、わずか1カ月で400通を超えるメールが届き、その大半が現役職員など郵便局の関係者からだった。「郵便局というだけで、高齢者の場合