知事選を来年に控えた沖縄。 与野党が伯仲する沖縄県議会でキャスティングボートを握る議長が、知事の玉城デニーとの間の溝を深めている。 議長と知事はなぜ決別し、対立を強めているのか。 沖縄の政界でいったい何が起きているのか。 (西林明秀、小手森千紗) 相次ぐ前哨戦 7月11日に投開票が行われた、那覇市議選。 来年秋までに行われる沖縄県知事選の前哨戦として注目された。 那覇市議会の定員は40。結果は城間市長の与党で党派を超えて玉城知事を支える「オール沖縄」の勢力が1議席減らして14議席となる一方、自民・公明両党など市長を支持しない勢力が選挙前より5議席増やして19議席と過半数まであと2議席まで迫った。 自民党にとっては、次の衆院選や知事選に向けて大きな弾みとなった。 沖縄では、知事選は県内政治決戦の天王山として特別な意味を持つ。 アメリカ軍普天間基地の名護市辺野古への移設計画も絡んで、中央政界も