日産自動車の元会長カルロス・ゴーン被告は日本を出国し、レバノン入りした。1年余り前の衝撃的な逮捕で幕を開けた事件は無断出国という予想もしない展開を迎えた。同被告は会社法違反(特別背任)の罪などで起訴された後、保釈中で公判待ちだった。 NHKによれば東京地裁は31日夜、ゴーン被告の保釈を取り消す決定をした。保釈保証金15億円は没収される見通しで、東京地検が取り消しを請求していたという。また、レバノンの外務省は同被告が合法的に入国したとの声明を発表したが、どのように日本を出国しベイルートに到着したかは不明とした。ダウ・ジョーンズの報道によれば、レバノンは同被告を法的措置の対象としない。 ゴーン被告は31日、「わたしは今レバノンにおり、もはや日本の不正な法制度の人質ではない。日本の法制度では有罪が確実で、差別がまん延し、基本的人権が否定されている」との声明を電子メールで公表。「私は正義から逃げた