「“再生可能エネルギー×IT”は、重要なのにぽっかり空いてしまっている分野。この分野で心踊る人材を増やしたい」 グ―グルのエンジニアや、楽天、RettyのCTOなどを経て、数十社の技術顧問を兼任——。そんな輝かしいキャリアを歩んできた樽石将人さん(44)が、たった一人で副業として始めたプロジェクトがある。 そのプロジェクトとは、太陽光パネルや蓄電池、複数台のEVを備え、ITを活用した再生可能エネルギーの効率的な利用を追求する研究拠点を作ることだ。 多額の費用がかかる研究開発は、資金が潤沢な企業がR&D(研究開発)事業として取り組むのが一般的だ。しかし、樽石さんはあえて一人で会社を設立。その上、企業からの出資や国の補助金などはこれまでほぼ受けず、自己資金で研究を進めている。 企業から引く手あまたの現役のITの専門家が、なぜ1人で再エネ研究に取り組む道を選んだのか? 樽石さんがデジタルの世界に