「自助」「自己責任」が好きな日本人 以上のように、総じて日本人は、現状では「共助」を忌避する傾向が強い。この事実に対して、「別にそれで構わないのではないか? 寄付やボランティアはやりたい人だけがやり、やりたくない人はやらなければ、それでよい。困っている人を助けるのは、政府の役割・責任だろう」というリアクションがあるかもしれない。 もちろん、筆者も「公助」がもっと広まっていくこと自体には賛成である。確かに、結果的に困っている人が救われるのであれば、「共助」か「公助」かは、それほど重要な区別ではないのかもしれない。 しかし、困ったことに、日本人は「公助」による人助けについても、他国に比べれば冷淡な態度をとる人が多い。ISSP(International Social Survey Programme)が35カ国を対象に2016年に実施した「政府の役割」調査3によると、日本は他国に比べると、社会