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大江健三郎の検索結果1 - 40 件 / 63件

  • 岡田利規 | 未練の幽霊と怪物 | Performing Arts Network Japan

    岡田利規Toshiki Okada 1973年横浜生まれ、熊本在住。演劇作家、小説家。チェルフィッチュを主宰し、作・演出を手がける。2005年に『三月の5日間』で第49回岸田國士戯曲賞を受賞。以降、その活動は国内外で高い注目を集め続けている。2008年、小説集『わたしたちに許された特別な時間の終わり』で第二回大江健三郎賞受賞。2016年よりミュンヘン・カンマーシュピーレ劇場のレパートリー作品の演出を4シーズンにわたって務め、2020年には『The Vacuum Cleaner』がベルリン演劇祭の“注目すべき10作品”に選出。タイの小説家ウティット・へーマムーンの原作を舞台化した『プラータナー:憑依のポートレート』で2020年第27回読売演劇大賞 選考委員特別賞を受賞。2021年には『夕鶴』でオペラの演出を初めて手がけるなど、現在も活動の幅を広げ続けている。 チェルフィッチュ公式サイト ht

      岡田利規 | 未練の幽霊と怪物 | Performing Arts Network Japan
    • 芥川賞の市川沙央さん、障害当事者という取り上げ方「かまわない」…「中2病」でライトノベル

      【読売新聞】 第169回芥川賞に決まった作家の市川沙央さん(43)は、作家の島田雅彦さんや大江健三郎さんの作品を愛読し、20歳を過ぎた頃から小説を書き始めたという。受賞前の取材で、執筆への思いを語っていた。 ◇ ――執筆を始めた時期

        芥川賞の市川沙央さん、障害当事者という取り上げ方「かまわない」…「中2病」でライトノベル
      • 宮崎駿濃縮還元100%体験(笑)でした〜『君たちはどう生きるか』と威圧の強いタイトルと内容から「承継」を描いた物語としてとらえる - 物語三昧~できればより深く物語を楽しむために

        評価:★★★★☆星4.5 (僕的主観:★★★★星4つ) 2023年7月。君たちはどう生きるか?を見てきました。宮崎駿御大の最新作。この時代に前宣伝一切ないしという驚くべき手段で、僕は2日前くらいに予約したが、たった2日前ですら「本当に上映するの?」と思わせるほどの情報のなさだった。結果として、僕は「前情報完全ゼロ」の状態で劇場に臨むことになって、これは「宣伝が行き届いている今時代ではありえない状態」だし、なによりも、わざわざその手段を選択するという意味で、鈴木敏夫プロデューサーが、「このように見てほしい、見えるべきだ」という賭けに出たわけなので、良い悪いの判断は後にして、「そのように」臨みたかった。現在82歳という高齢を考えると、次があるかどうかはわからないから、同時代に生き、アニメーションを宮崎駿作品を愛したものとして、これは経験しておきたかった。日比谷ミッドタウンのTOHOシネマズで。

          宮崎駿濃縮還元100%体験(笑)でした〜『君たちはどう生きるか』と威圧の強いタイトルと内容から「承継」を描いた物語としてとらえる - 物語三昧~できればより深く物語を楽しむために
        • 売れないロックバンド【はっぴいえんど】なぜ日本の音楽史において重要な存在なのか?

          日本のロック、ポップミュージック史においてきわめて重要な存在だったはっぴいえんど はっぴいえんどが、日本のロック、ポップミュージック史においてきわめて重要な存在だったことは間違いない。けれどその活動時期も実質的には3年間あるかどうかだったし、リアルタイムで彼らを評価したのもごく一部の音楽ファンにすぎない。いわば知る人ぞ知るバンドだった。むしろ解散後のメンバーたちの活躍に伴って、はっぴいえんどは “伝説のバンド” として知名度を獲得していった側面もあったと思う。 この度、はっぴいえんどのオリジナルアルバム3作品(『はっぴいえんど』『風街ろまん』『HAPPY END』)が貴重な未発表音源を新たに収録し、CDとアナログ盤でリイシューされることになった。この機会にはっぴいえんどが日本の音楽の歴史に果たした役割を考えるために、彼らが活動した時代を振り返ってみたい。 世界的に見ても独特の音楽ムーブメン

            売れないロックバンド【はっぴいえんど】なぜ日本の音楽史において重要な存在なのか?
          • 坂本龍一さんも大江健三郎さんもいないけど…「事故から13年、脱原発をあきらめない」代々木公園で集会:東京新聞 TOKYO Web

            昨年亡くなった作家の大江健三郎さんや音楽家の坂本龍一さんらが呼びかけた「さようなら原発」運動の全国集会が20日、東京・代々木公園で開かれた。主催者発表で約6000人が集まり、一時雨が降る中、脱原発を訴え、集会後は周辺をデモ行進した。

              坂本龍一さんも大江健三郎さんもいないけど…「事故から13年、脱原発をあきらめない」代々木公園で集会:東京新聞 TOKYO Web
            • 大江健三郎が生きた“谷間の村” | NHK | WEB特集

              今年3月に亡くなったノーベル賞作家、大江健三郎さん。その作品の数々に何度も登場するのが、自身のふるさとをモデルにした「谷間の村」です。 なぜ大江さんは「谷間の村」を描き続けたのか。「谷間の村」の物語を通して、私たちに何を伝えようとしたのか。そのメッセージを探りました。(松山放送局ディレクター 小島 遙)

                大江健三郎が生きた“谷間の村” | NHK | WEB特集
              • 微温化され中産階級向きにされる大江健三郎 - jun-jun1965の日記

                9月13日の昼過ぎ、今日都内のホテルで、大江健三郎のお別れの会が開かれたというニュースをX上で見た時、あっ私は呼ばれなかったんだという悲哀が突き上げてきた。衝撃を受けつつあちこち調べてみると、大江についての本を書いた榎本正樹は呼ばれたが行かなかった、高原到も呼ばれたが仕事があっていけなかったとかポストしており、かなり幅広く呼ばれたらしく、もしや蓮實重彦も呼ばれなかったのではと思ったが呼ばれていたようだし、私がパージされたのは明白で、私は衝撃のため二日ほど仕事が手につかなかった。 そこで私は「眠れる森の美女」の舞踏会に呼ばれなかった魔女のごとくタタリ神となって以後は語るが、近年、大江健三郎は中産階級向け、お茶の間向け、テレビ向けに微温化され、デオドラント化されている。スピーチしたのは黒柳徹子、山内久明、朝吹真理子というあたりがすでに微温的ではないか。 そもそも私が中学3年の時『万延元年のフッ

                  微温化され中産階級向きにされる大江健三郎 - jun-jun1965の日記
                • 落選がもたらした中上健次との出会い:私の謎 柄谷行人回想録⑦|じんぶん堂

                  記事:じんぶん堂企画室 近所の公園を散策する柄谷行人さん=篠田英美撮影 書籍情報はこちら ――1967年3月に東大大学院の修士課程を修了して、最初は国学院大学の非常勤講師として英語を教えていたそうですね。 柄谷 当時は、英文科を出てまず英語の教師になるというのは、よくあるパターンでした。いきなり英文学を教えるというのはなかなか難しいから。実は最初に、ある東大の教授から、ある大学の専任講師の職があるということで、面接に行ったんだよ。ほぼ内定していたらしいんだけどね。週3日授業を持ってくれと言われたので、忙しいから週2日にしてほしい、といった。そしたら、その場でもう「さようなら」ということになってしまった。それを斡旋してくれた教授は、僕のことを怒っていたらしい。 ――メンツ丸つぶれだったんでしょうね。それは、指導教官だった大橋健三郎さんではないんですか? 柄谷 別の人です。大橋さんは僕のことが

                    落選がもたらした中上健次との出会い:私の謎 柄谷行人回想録⑦|じんぶん堂
                  • ChatGPTは大学の課題もできる!?「大江健三郎と三島由紀夫における、時間と空間をめぐる想像力の特性について述べよ」と聞いてみた - 逆寅次郎のルサンチマンの呼吸

                    PCを買い替えたので、昔の古いフォルダなどを整理していると。 こんなのを見つけた。 大江健三郎と三島由紀夫における、時間と空間をめぐる想像力の特性について述べよ ああ、こんな課題あったな、大学時代にやったよ。 どれどれ、自分はどんな風に提出したんだっけかなと。 古いワードファイルをポチっと開く。 大江健三郎と三島由紀夫の時間的表象や空間的表象を比較する際、ラカン的解釈に基づけば、その差異は鮮明に浮かび上がる。大江は<自由に選べる分岐点=対象a>を、象徴界において求め続ける運動を行っていたのに対し、三島は<現実界に存在する禁忌=対象a>を手に入れてしまったことで、象徴界からの離脱が展開されていると私は思う。 不可逆的な時間を可逆にし、現実を変更可能なものとしようとする大江の試みは、象徴界の不可逆的時間軸から逃れる試みであり、それを実現するため、大江は時間を空間化する。オリエンテーリングのよう

                      ChatGPTは大学の課題もできる!?「大江健三郎と三島由紀夫における、時間と空間をめぐる想像力の特性について述べよ」と聞いてみた - 逆寅次郎のルサンチマンの呼吸
                    • ノーベル賞 これまでに受賞した日本人は米国籍取得者含め28人|ノーベル賞2023 NHK NEWS WEB

                      ノーベル賞 これまでに受賞した日本人は 米国籍取得者含め28人 2023年9月29日 ノーベル賞を受賞した日本人は、アメリカ国籍を取得した人も含めて2022年までで28人います。 1900年代 日本人が初めてノーベル賞を受賞したのはいまから74年前、戦後まもない1949年で、湯川秀樹(ゆかわ・ひでき)さんが、物理学賞を受賞しました。 湯川秀樹さん(左) 朝永振一郎さん(右) その後、1965年に朝永振一郎(ともなが・しんいちろう)さんが物理学賞、1968年に川端康成(かわばた・やすなり)さんが日本人で初めてとなる文学賞、1973年に江崎玲於奈(えさき・れおな)さんが物理学賞、1974年に佐藤栄作(さとう・えいさく)元総理大臣が日本人初の平和賞を受賞しました。 川端康成さん(左) 江崎玲於奈さん(中央) 佐藤栄作元首相(右) 日本人で初めての化学賞は1981年、福井謙一(ふくい・けんいち)さ

                        ノーベル賞 これまでに受賞した日本人は米国籍取得者含め28人|ノーベル賞2023 NHK NEWS WEB
                      • 芥川賞の市川沙央さん、障害当事者という取り上げ方「かまわない」…「中2病」でライトノベル

                        【読売新聞】 第169回芥川賞に決まった作家の市川沙央さん(43)は、作家の島田雅彦さんや大江健三郎さんの作品を愛読し、20歳を過ぎた頃から小説を書き始めたという。受賞前の取材で、執筆への思いを語っていた。 ◇ ――執筆を始めた時期

                          芥川賞の市川沙央さん、障害当事者という取り上げ方「かまわない」…「中2病」でライトノベル
                        • 編集者特権と文学賞 - jun-jun1965の日記

                          文学関係の有力出版社の編集者だった人が、引退とかして本を書くと、お世話になった作家たちが選考委員をする文学賞を貰えるという現象があるのはよく知られている。人物別に一覧にしてみた。 半藤一利(1930-2021)文藝春秋「漱石先生ぞな、もし」新田次郎賞(1993)「ノモンハンの夏」山本七平賞(98)、「昭和史」毎日出版文化賞(2006)菊池寛賞(2015) 高田宏(1932-2015)(エッソスタンダード「エナジー対話」)「言葉の海へ」大佛次郎賞(1978)「木に会う」読売文学賞(90) 宮脇俊三(1926-2003)中央公論社「殺意の風景」泉鏡花賞(1985)菊池寛賞(99) 石和鷹(1933-97)(「すばる」編集長)「野分酒場」泉鏡花賞(89)「クルー」芸術選奨(95)「地獄は一定すみかぞかし」伊藤整文学賞(97)、 大久保房男(1921-2014)「群像」編集長「海のまつりごと」芸術

                            編集者特権と文学賞 - jun-jun1965の日記
                          • 実験的な小説に授賞した川端賞に拍手!〈トヨザキ社長のヤツザキ文学賞〉 | レビュー | Book Bang -ブックバン-

                            「新潮」2016年5月号 日本で一番受賞が難しい文学賞は川端康成文学賞です。というのも、授賞対象が前年度に発表された短篇作品だから。書店に行って、五大文芸誌(「文學界」「新潮」「群像」「すばる」「文藝」)の目次を見てみて下さい。半分くらいが短篇小説で占められているのがわかるはずです。その一年分の中から選ばれるわけで、年に二回も開催され、対象が新人作家の発表した中短篇に限る芥川賞あたりと比べると、競争率の高さは半端じゃありません。 最終候補に残るのだって大変なことです。その意味で、受賞作以外のタイトルも公表してくれるのは小説ファンにとってありがたいかぎり。おそらくは三百篇近いであろう新作から候補に挙がったということは、たとえ落選したとしても優れた作品にちがいなく、読んでみたいという気にさせられるからです。 その証拠が過去のリスト。たとえば、色川武大「百」が受賞した第九回(一九八二年)の落選作

                              実験的な小説に授賞した川端賞に拍手!〈トヨザキ社長のヤツザキ文学賞〉 | レビュー | Book Bang -ブックバン-
                            • ひと目でわかる!イラストブックレビュー『個人的な体験』大江 健三郎 (著) |

                              脳ヘルニアで頭が二つあるような 姿をしていたの。そんな我が子を見て 動揺したバードは愛人のもとへ逃げ込み 子供が手術するべきかどうか悩み苦しむの。 『個人的な体験』大江 健三郎 (著)新潮文庫あらすじ広大なアフリカの地をいつか旅してみたい。 そんな夢を抱いていたバードだが、生まれてきたわが子を見て恐怖感に囚われた。 脳に異常を持った嬰児は大学病院へと移されるが、息子の死を願いながら旧知の友人、火見子と体を重ね、自ら禁じていた酒に手を出し、背徳と絶望の日々を送っていた。 わが子にふりかかる運命を受け入れることに迷い、その生と死の間で揺れ動く様を描く物語。 わが子の運命を受け入れられない男が選んだ道尊敬する教授の娘と結婚したバードは予備校の教師をしている二十七歳。 一時期酒をひたすら飲み続けるようになってしまったのですが、その理由は自分でも良くわかっていません。 アフリカ旅行を夢見て地図や書籍

                              • 蓮實重彦が大江健三郎について書いた文章を読んでふざけんじゃねぇと思ったので、蓮實の原罪を断罪することにした

                                東京創元社に対する告発文の更新が滞っていますが、純粋に私自身が忙しかったというだけのことであって、それ以外の理由はありません。全体として長篇小説に相当する程度の分量にはなるため、引き続き少しずつ更新を続けていきます。 ただ、今回は、どうしてもこれだけは書いておかなければならないということがあったため、そちらの方を優先してアップします。……とはいえ、大きい文脈の中では、日本の出版業界・文芸業界の腐敗という点で関連してくることでもあります。 少し前のことだが、蓮實重彦が大江健三郎について書いた文章を読み、そのあまりにも大江に対して不当である悪辣な仕打ちについて、心の底から憤激するということがあった。 一応断っておくと、問題の文章は、大江が亡くなる以前に執筆され、公表されたものだ。ただし、大江が亡くなった後に公表された蓮實による追悼文を一読しても同じ論旨があったため、「蓮實重彦による大江健三郎に

                                  蓮實重彦が大江健三郎について書いた文章を読んでふざけんじゃねぇと思ったので、蓮實の原罪を断罪することにした
                                • 90歳の田原総一朗氏「今の若者は空気を読み過ぎる」

                                  この記事の3つのポイント 田原総一朗氏はジャーナリストとして60年以上活動してきた 今の若者を「空気を読み過ぎ、傷つきやすい」と田原氏は見る 戦争を知る世代として「自分の経験などを伝えたい」と主張する この4月15日で僕は90歳になった。多くの方に温かい祝福の言葉をいただき、ありがたいことだと感じている。誰よりも僕自身が、この年齢まで生きていること、まだ現役で仕事ができていることに驚いている。 これに合わせて、自伝的著書の新書『全身ジャーナリスト』を出版した。これまでも何冊か自伝的著書は出したが、今回は仕事仲間である倉重篤郎氏(毎日新聞客員編集委員)に構成をお任せし、一味違うものにできたと自負している。僕だけでなく、僕を知る多くの方々の田原総一朗評も載せているので、これまでにない著作になったと思う。 90歳になった僕の人生を少し振り返ってみたい。 もともとは文学青年で作家志望だった僕がその

                                    90歳の田原総一朗氏「今の若者は空気を読み過ぎる」
                                  • 大江健三郎文庫発足 ―ノーベル賞作家のアーカイブ設立へ―2023年9月1日 │ 東京大学文学部・大学院人文社会系研究科

                                    東京大学大学院人文社会系研究科・文学部(以下、東大文学部)は、大江健三郎氏から自筆原稿などの資料の寄託を受け、この度、大江健三郎文庫を正式に発足することになりました。 2021年1月、大江健三郎氏と大西克也研究科長(当時)のあいだで寄託に関する契約を締結したのち、資料の整備と並行して、資料の利用について双方で検討を重ね、2023年7月4日、大江健三郎氏の著作権継承者と納富信留研究科長とのあいだで寄託資料の利用に関する契約が締結されました。 寄託資料は、大江氏の自筆原稿・校正刷など1万8千枚を超えており、このような規模で現代作家のデジタルアーカイブが構築されるのは国内でも稀有なことになります。 東大文学部では、2023年9月1日、大江健三郎文庫発足記念式典を開催し、同文庫を正式にオープンします。研究者に対して、1万8千枚におよぶデジタルアーカイブ、3500点を超える資料の閲覧の場を提供するほ

                                    • 『大東亜共栄圏』/安達宏昭インタビュー

                                      『大東亜共栄圏』(2022年7月25日刊)は版を重ね、各紙誌でも取り上げられ高い評価を得ています。加藤陽子(東大教授・日本近代史専攻)さんからは「毎年夏に読み返したい必読の本だ」(『毎日新聞』2022年8月20日)との書評も得ました。 そこで夏のこの時期に、あらためて著者・安達宏昭さんに、著書『大東亜共栄圏』について、またご自身の来歴や関心などについてうかがいました。 ――そもそもなぜ日本近代史に関心を持ったのでしょうか? 安達:もともとは、城が好きで歴史に興味を持ちました。だから、小学生の頃は戦国時代が好きでした。父と各地のお城を巡ったり、お城のプラモデルを作ったりしていました。 それが近代に関心を持つようになったのは、中学校の歴史の先生の影響です。その先生は日本と韓国の交流に大変、熱心で、当時から韓国に何度も行っており、日本の朝鮮に対する植民地化の歴史を「選択」の授業で教えていました。

                                        『大東亜共栄圏』/安達宏昭インタビュー
                                      • 大江健三郎さん自筆原稿をデジタル化した研究拠点 東大に設立 | NHK

                                        日本人として2人目のノーベル文学賞作家で、ことし3月に亡くなった大江健三郎さんの自筆原稿など、1万8000枚以上をデジタル化した研究拠点が大江さんの母校の東京大学に設立されました。 現代日本を代表する小説家で日本人で2人目となるノーベル文学賞を受賞した大江さんは、ことし3月に88歳で亡くなる前から、大学に自筆原稿などを寄託してきたということです。 室内には専用のパソコンがあり、1957年のデビュー以降、発表してきた小説や評論など131作品の自筆原稿など1万8000枚以上をスキャンした画像が閲覧可能です。 このほか ▽2013年の大江さんの最後の小説「晩年様式集(イン・レイト・スタイル)」では、数多くの加筆・修正のあとが確認できます。 大学によりますと現代作家のデジタルアーカイブとしては国内屈指の規模だということです。 利用には事前申請が必要で、研究・教育を目的とする人を対象としていて、大学

                                          大江健三郎さん自筆原稿をデジタル化した研究拠点 東大に設立 | NHK
                                        • 【心に沁みる名言】今日を精一杯生きるために…。#146 - ioritorei’s blog

                                          #146 心に沁みる名言 心に沁みる名言 今日を精一杯生きるために… 鞠谷アンジュ(『あ、安部礼司 ~BEYOND THE AVERAGE~』より) 今日を精一杯生きるために… 明日ではなく今日。 今、この時を精一杯生きるあなたのために素敵な言葉を綴ろう。 鞠谷アンジュ(『あ、安部礼司 ~BEYOND THE AVERAGE~』より) 鞠谷アンジュ 声:稲村梓 1990年12月1日生まれ。 高尾在住。 愛称「アンジュっち」。 名前の由来は調和を意味する「マリアージュ(mariage)」の洒落。 シーズン8から登場。 2013年度入社。 「なにか持っているアンジュ」と評される事もある。 口癖は「栄えるのじゃ」で、「える」にアクセントを置く。 勉強が出来てスポーツ万能らしい。 愛車はラシーン。 3人の兄がいて、アンジュはそれぞれ大兄ちゃん、中兄ちゃん、小兄ちゃんと呼んでいる。 シーズン12以降

                                            【心に沁みる名言】今日を精一杯生きるために…。#146 - ioritorei’s blog
                                          • 横道誠 著『創作者の体感世界』より。天才による天才たちの当事者批評を味わう。 - 田舎教師ときどき都会教師

                                            当事者批評は、患者の側が作品論ないし作者論をおこなうことで自己の体験世界を表明する点で、「逆病跡学」と位置づけられると考える。本書は、そのようなものとしての当事者批評を、論集のかたちで実践し、筆者の体験世界を改めて立ちあげていく。それはどのような体験世界か? 筆者が、さまざまな創作者をじぶんの分身と見なし、慰められ、生きる勇気を与えられてきたという体験世界だ。 (横道誠『創作者の体感世界』光文社新書、2024) おはようございます。先週、出張先の小学校で60歳の担任の先生の授業を参観する機会がありました。出張に行くと通常業務が全方位的に滞りまくるため、心の底から行きたくなかったのですが、「人生とは、計画されたこと以外のことが起こる、別の出来事のこと」とはよく言ったものです。 この先生と、飲みたい。 コミュ障の私にも、そう思わせてくれる先生だったんですよね。で、授業後に声をかけて少しお喋りし

                                              横道誠 著『創作者の体感世界』より。天才による天才たちの当事者批評を味わう。 - 田舎教師ときどき都会教師
                                            • 猪瀬直樹 著『ニッポンを読み解く!』より。戦後50年は金属疲労を起こしはじめた時間。では、その次の50年は? - 田舎教師ときどき都会教師

                                              ⚪先日、あるテレビ番組で東京HIV訴訟原告団の川田龍平君といっしょになった。番組終了後、彼と雑談していたら、「いま、『日本/権力構造の謎』を読んでいるところなんです」と言うのです。つまり、ウォルフレンさんのいう日本的な〈システム〉、この場合は厚生省とか製薬会社といったものですが、そういった日本的システムにぶつかった人間は、ぶつかってみて初めて ”謎” の存在に気づく。でも、ぶつかったことのない人間にはそれが見えない。 ⚫今回の薬害エイズ問題に関していうなら、菅直人厚生大臣の決断は、将来、この出来事を振り返ってみたとき、「大きな前進だった」と評価されると思います。大臣が公権を使って、それまでまったく情報を提出する気持ちのなかった役人たちに「情報を公開せよ」と命じた。 (猪瀬直樹『ニッポンを読み解く!』小学館、1996) こんばんは。注文していた猪瀬直樹さんの『ニッポンを読み解く!』が自宅に届

                                                猪瀬直樹 著『ニッポンを読み解く!』より。戦後50年は金属疲労を起こしはじめた時間。では、その次の50年は? - 田舎教師ときどき都会教師
                                              • ガブリエル・ガルシア=マルケス『百年の孤独』が文庫化されようとしている今、残された「最後の大物」は何か? - YAMDAS現更新履歴

                                                prtimes.jp 情報は昨年既に公になっていたが、ガブリエル・ガルシア=マルケスの『百年の孤独』が、彼の死去から10年になる今年、遂に新潮文庫より文庫化される。 百年の孤独 作者:ガブリエル・ガルシア=マルケス新潮社Amazon いつからか「文庫化したら世界が滅びる?」などと一部で言われていたらしいが、6月26日にそれが本当か確かめられる。 やはり新潮社の純文学書下ろし特別作品はなかなか文庫化されなかったことで知られ、安部公房『砂の女』、大江健三郎『個人的な体験』、遠藤周作『沈黙』といった昭和文学を代表する作品は、文庫化まで15年以上かかっている……が、それは随分前の話である。 生前の文庫化を拒否していた埴谷雄高、小島信夫『別れる理由』のような一種の事故物件(失礼)といったレアケースはあるが、『百年の孤独』のように、1972年の刊行から50年以上を経ての文庫化というのは、海外文学である

                                                  ガブリエル・ガルシア=マルケス『百年の孤独』が文庫化されようとしている今、残された「最後の大物」は何か? - YAMDAS現更新履歴
                                                • 文学は永遠だと思っていた新人批評家時代:私の謎 柄谷行人回想録⑨|じんぶん堂

                                                  記事:じんぶん堂企画室 批評家として活動を始めた頃の柄谷さん=本人提供 書籍情報はこちら ――1969年6月号の「群像」(講談社)に「〈意識〉と〈自然〉――漱石試論」が群像新人賞受賞作として掲載され、本格的に文芸批評家としての活動に入りますよね。ここからの数年間はいわゆる文芸批評をたくさん書かれています。1972年の第1評論集『畏怖する人間』には、「漱石試論」をはじめ1969年から1972年に発表された評論が収録されていますが、年譜によると受賞後最初に発表したのは、「群像」69年11月号の「江藤淳論」でした。江藤さんはどんな存在でしたか? 柄谷 やはり、批評家としていい仕事をしている先行者、という感じですね。僕はそれ以前に五月祭賞に応募した「思想はいかに可能か」で、吉本隆明、三島由紀夫、江藤淳の3人を、思想の基本的なあり方として示したんだけど、それくらい大きな存在として捉えていたのは確かで

                                                    文学は永遠だと思っていた新人批評家時代:私の謎 柄谷行人回想録⑨|じんぶん堂
                                                  • 【前編】ヤマシタトモコ×岩川ありさが語る「物語の力」:『違国日記』のフェアさ、社会と物語の関わり | CINRA

                                                    漫画、小説、映画やドラマ──さまざまな「物語」が私たちの日常を彩り、ときに新たな気づきを与えてくれたり、ときに怒りの原動力となったり、その存在は多くの人にとって欠かせないだろう。 現代日本文学を中心に、クィア批評とトラウマ研究をしている岩川ありささん。2022年に刊行した『物語とトラウマ: クィア・フェミニズム批評の可能性』(青土社)で「トラウマ的な出来事を経験した人びとにとって、文学や文化は生きのびるための表現となりうるのか」という問いから現代小説を丁寧に読み解き、物語の必要性について切実な言葉で語る。 「物語に居場所を見つける」「物語に救われる」という感覚──ヤマシタトモコさんによる漫画『違国日記』(FEEL COMICS swing、祥伝社)でも、物語の力を信じる少女小説家と彼女らから言葉を受け取る少女たちが描かれる。 今回はそんなふたりを迎えて「物語が持つ力」をテーマに対談を実施。

                                                      【前編】ヤマシタトモコ×岩川ありさが語る「物語の力」:『違国日記』のフェアさ、社会と物語の関わり | CINRA
                                                    • 試験勉強でつかんだマルクスの「本領」:私の謎 柄谷行人回想録⑤|じんぶん堂

                                                      記事:じんぶん堂企画室 マルクス『資本論』の初版本(1867年) 書籍情報はこちら ――前回は東大駒場寮時代のお話を伺いました。午前10時まで寝ていたということは、寮では先輩たちと夜中まで議論するような生活ですか? 柄谷 いや、本を読んでいた。誰かと一緒ではない。ひとりですよ。一番よく読んでいたのは、マルクス経済学者の宇野弘蔵です。ブント系は宇野を読むものだと聞いてたからだと思うけど、『経済原論』など、入学して早速買いましたね。マルクス主義について通俗的には知っていたけど、初めてマルクスについて考えた。マルクスの本領は『資本論』なんだと、宇野を通じて知った。 経済学者の宇野弘蔵 ――62年、経済学部に進みます。宇野弘蔵は58年に東大を退官していますが、当時は弟子の鈴木鴻一郎が教えていますね。宇野派の経済学を学ぶのが目的ですか? 柄谷 勉強しないでいいからです(笑)。当時、文科一類からは基本

                                                        試験勉強でつかんだマルクスの「本領」:私の謎 柄谷行人回想録⑤|じんぶん堂
                                                      • なぜ岡村靖幸は勉強しつづけるのか?俳句やラップ、コントなど未知のジャンルに初挑戦した『岡村靖幸のカモンエブリバディ』発売記念インタビュー | ダ・ヴィンチWeb

                                                        トップインタビュー・対談なぜ岡村靖幸は勉強しつづけるのか?俳句やラップ、コントなど未知のジャンルに初挑戦した『岡村靖幸のカモンエブリバディ』発売記念インタビュー ミュージシャンの岡村靖幸さんにとって、「勉強」はひとつのトレードマークになっている。「Super Girl」「家庭教師」といったソロ楽曲、DAOKOさんとコラボした「ステップアップLOVE」、プロデュースを担当した川本真琴さんの「愛の才能」など、数多くの楽曲に「勉強」というフレーズが登場する。 6月9日に発売された『岡村靖幸のカモンエブリバディ』(双葉社)は、岡村さん自身が勉強する姿が収録されている。本作は、様々なゲストを招いて、俳句やラップ、コント、歴史、ポエトリーリーディングなどを学ぶNHKのラジオ番組が書籍化されたものだ。 本記事では、岡村さんの単独インタビューを実施。本作の魅力はもちろん、あまりメディアに出演してこなかった

                                                          なぜ岡村靖幸は勉強しつづけるのか?俳句やラップ、コントなど未知のジャンルに初挑戦した『岡村靖幸のカモンエブリバディ』発売記念インタビュー | ダ・ヴィンチWeb
                                                        • 新潮新人賞・赤松りかこさん 大江健三郎の新作がもう出ない世界を生きるために 連載「小説家になりたい人が、なった人に聞いてみた。」#7|好書好日

                                                          赤松りかこさん=撮影・武藤奈緒美 第55回新潮新人賞 受賞作品「シャーマンと爆弾男」 南米で生まれたアリチャイは、族長である母からシャーマンとして育てられたが、帰国し30代になった今も精霊の声は聞こえない。彼女を巡る神秘的な物語をいつも語り聞かせていた母は、今は老人ホームで好物の蒸しパンを楽しみに過ごす。アリチャイは多摩川の河川敷でカワウの幼鳥を見つけ、やがてくる水害から彼らを救おうとする。彼女に心酔したホームレスのヨハネ四郎は元活動家の血が騒ぎ、手製爆弾で協力を申し出る――。 困った。何を聞いても大江健三郎の話になってしまう――。 新潮新人賞を受賞した赤松りかこさんのことだ。応募の際、略歴を提出するのだが、赤松さんはそこにも〇歳で大江文学と出会い、〇歳のときに大江のこの作品に感銘を受け……と〈マイ大江ヒストリー〉をぎっしり書き、編集部から「ひょっとして関係者のかた?」と聞かれたそうだ。筋

                                                            新潮新人賞・赤松りかこさん 大江健三郎の新作がもう出ない世界を生きるために 連載「小説家になりたい人が、なった人に聞いてみた。」#7|好書好日
                                                          • 初めての論考、読み直して再発見した自分:私の謎 柄谷行人回想録⑥|じんぶん堂

                                                            記事:じんぶん堂企画室 柄谷行人さん 撮影:篠田英美 書籍情報はこちら ――1965年、東京大学経済学部を卒業し、東京大学大学院人文科学研究科英文学専攻課程へ。フォークナーの研究や翻訳で知られる大橋健三郎さんのゼミに入ります。 柄谷 学部のときに大橋さんの授業を聴講していて、フォークナーも好きだったからね。文学部に入り直すのは面倒だったから、1年留年してから、大学院に進むことにしました。英文科に入ったとはいえ、僕の専攻は実はアメリカ文学なんですよ。当時、アメリカ文学を専攻する人はまだ少なかった。大学院生では、僕1人だけだったんだから。 アメリカ文学者の大橋健三郎 ――原真佐子さん(1939~1995)と結婚したのもこの頃ですね。翻訳家としても活動し、後に「冥王まさ子」の名で文芸賞を受賞する作家でもあります。 柄谷 大学院で知り合ってすぐに結婚しました。彼女は、年が二つ上、学年で言うと一つ上

                                                              初めての論考、読み直して再発見した自分:私の謎 柄谷行人回想録⑥|じんぶん堂
                                                            • 村上春樹さんの新作「街とその不確かな壁」、識者はどう読んだか 「対談」独文学者・松永美穂さん×英米文学者・阿部公彦さん | 47NEWS

                                                              村上春樹さんの新作「街とその不確かな壁」、識者はどう読んだか 「対談」独文学者・松永美穂さん×英米文学者・阿部公彦さん By 田村文 人気作家、村上春樹さん(74)の6年ぶりとなる新作長編小説「街とその不確かな壁」が4月13日に発売された。発売日には書店でカウントダウンイベントが行われるなど話題を集め、出版取次大手の日本出版販売とトーハンが発表した2023年上半期のベストセラーランキングでいずれも1位に輝いた。本書は1985年の長編「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」と同様、80年に文芸誌に発表した中編が下敷きになっている。ドイツ文学者の松永美穂さん(64)と英米文学者の阿部公彦さん(56)が、新作について率直に語り合った。(司会・聞き手は田村文・共同通信編集委員) ▽「最近の村上作品には違和感を覚えることが多かったが…」 ―「街とその不確かな壁」は村上春樹さんの6年ぶりの長編小

                                                                村上春樹さんの新作「街とその不確かな壁」、識者はどう読んだか 「対談」独文学者・松永美穂さん×英米文学者・阿部公彦さん | 47NEWS
                                                              • 2月10日は納めの金比羅(安井金比羅宮)、大湯祭(氷川神社)、歳暮、ごめんねの日、アロエヨーグルトの日、ノーベル賞授賞式、世界人権デー、三億円事件の日、無人航空機記念日、いつでもニットの日、マネーキャリアの日、 等の日&話題 - 風に吹かれて旅するブログ (話題・記念日&ハッピートーク)

                                                                おこしやす♪~ 12月10日は何の日? その時、何してた? 2023年(令和5年) 12月10日は納めの金比羅(安井金比羅宮)、大湯祭(氷川神社)、歳暮、ごめんねの日、アロエヨーグルトの日、ノーベル賞授賞式、世界人権デー、三億円事件の日、無人航空機記念日、いつでもニットの日、マネーキャリアの日、 等の日です。 ■納めの金比羅(安井金比羅宮) www.youtube.com 古式ゆかしい正月飾り「稲宝来」が授与される 平安末期、保元の乱に敗れて讃岐(香川)に配流となった崇徳天皇を主祭神として祀る。天皇は讃岐の金刀比羅宮に参籠し、一切の欲を断ち切ることを祈願されたことから、現在は悪縁を切って、良縁を結ぶ「縁切り縁結び」の神社として信仰を集めている。 12月10日はその年の最後の縁日。この日から新年の初金比羅祭(1/10)までの期間(数量限定につき無くなり次第、授与終了)、稲穂に神札、松竹梅など

                                                                  2月10日は納めの金比羅(安井金比羅宮)、大湯祭(氷川神社)、歳暮、ごめんねの日、アロエヨーグルトの日、ノーベル賞授賞式、世界人権デー、三億円事件の日、無人航空機記念日、いつでもニットの日、マネーキャリアの日、 等の日&話題 - 風に吹かれて旅するブログ (話題・記念日&ハッピートーク)
                                                                • 国のために死ねるか、人のために生きられるか。戦後右翼も左翼も超えてゴジラが平和と愛国を問い直す! - Something Orange

                                                                  映画『ゴジラ-1.0』(以下『マイナスワン』)を批判する動画を見ました。 非常に面白い。 ある種の政治的観点からこの映画を批判する意見は当然、出て来ると思っていました。 単なる難癖に過ぎないような批判は無数にあるけれど、この動画はきわめてロジカルだし、非常に説得力がある感じ。 そしてその上で、まったく共感できない(笑)。 この動画は主に映画の「リアリティ」と「人間ドラマ」について批判しているのですが、物凄く丹念に批判されているにもかかわらず、ほとんど納得がいかない。 ほんとうに作品の本質が理解されていない、何ひとつ伝わっていないんだなあといっそ感心するくらい。 そしてまた、山崎貴という監督はほんとうに舐められている、あなどられているんだということもあらためて感じますね。 小説でもマンガでもそうだけれど、カルト的に「とがった」作家に比べ、一見して「わかりやすい」エンターテインメントを展開する

                                                                    国のために死ねるか、人のために生きられるか。戦後右翼も左翼も超えてゴジラが平和と愛国を問い直す! - Something Orange
                                                                  • 無機質な言葉 書くコトでしか表現できない魅力ある文体  - 京都案内  こうへいブログ

                                                                    読みにくさの魅力 明治期の近代以降、とくに戦後の現代において、欧文脈というものが日本語の文章に大きく影響を与えることになります。 欧文脈とは、つまり「翻訳調」と言い換えていいと思いますが、それは、あたかも英語などの欧文を翻訳したかのように感じられる文体のことです。 あくまで翻訳っぽく見える文体ですので、背後に本当の欧文がある直訳体ではありません。 その特徴は、文の組み立てや語彙の選択、およびその背後にある発想にあるんですね。 たとえば、翻訳調のわかりやすい例が無生物主語や連体修飾節が多用され表現されている文に多く見ることができます。 それは決して読みやすいわけではないのですが、意味をとろうと強く意識して読むことによって、文意がツルリと逃げていくことなく、鮮やかに印象を残していくのです。 読み応えというか、引っ掛かるような感覚でもって読み手の脳裏に強い印象を刻んでいくんですね。 翻訳調の文が

                                                                      無機質な言葉 書くコトでしか表現できない魅力ある文体  - 京都案内  こうへいブログ  
                                                                    • 最近読んだ本、読んでる本、買った本、借りた本 - on the road

                                                                      〇最近読んだ本 高丘哲次『最果ての泥徒』 前作『約束の果て 黒と紫の国』を読んでファンになったので、発売してすぐに買った。数年前はamazonで頼むことが多かったのだけれど、最近では本屋で取り置きしてもらうことが増えた。本屋で取り置きしてもらってでも買うことで、少しでも自分の趣味が反映された本が棚に並ぶんじゃないか、という期待。取り置きしてもらった本がレジ奥のキャビネットから取り出される特別感。この本も取り置きしてもらった。 尖筆師とその泥徒のふたりの半生を描いた話。尖筆師というのは、泥で作られた躯体に霊息を吹き込んで、泥徒を創る職業。1890~1910年くらいのヨーロッパを舞台にしていて、当時の情勢が妙にリアルなので、まるっきりファンタジーと言うことでもない。旅順を防衛するため、日本とロシアが戦闘するシーンが相当グロテスクで迫力があった。描写でグッと引き込まれた場面でいちばん印象に残って

                                                                        最近読んだ本、読んでる本、買った本、借りた本 - on the road
                                                                      • 横道誠 著『村上春樹研究』より。目には目を、ポリフォニーにはポリフォニーを。 - 田舎教師ときどき都会教師

                                                                        確実に言えることは、大江がいなければ村上は存在しなかったということだ。そして、村上が大江を否定しながらサンプリングすることで、村上は村上になることができた。ふたりの「魂」はあまりにも近すぎて、年少の作家として出発した村上は、自分が自分になるために、己に似た「魂」を否定せねばならなかった。 (横道誠『村上春樹研究』文学通信、2023) こんばんは。確実に言えることは、小学校の教員の年度末の仕事量は異常ということです。村上春樹さんの作品をサンプリングすれば、 やれやれ。 そうつぶやきたくなります。が、正直なところ、やれやれどころではありません。夜遅くに通知表の所見を書いていると、どこからか「書くんだよ、とにかく書き続けるんだ。おいらの言っていることはわかるかい(?)。書くんだ。書き続けるんだ。何故書くかなんて考えちゃいけない。意味なんてことは考えちゃいけない。通知表の所見に意味なんてもともとな

                                                                          横道誠 著『村上春樹研究』より。目には目を、ポリフォニーにはポリフォニーを。 - 田舎教師ときどき都会教師
                                                                        • ベストエンタメ2023 - 石をつかんで潜め(Nip the Buds)

                                                                          今年はエンタメの当たり年だったのと、本来だったら、適宜感想を書けばいいのですけど、そんな余力がないので、年末にドバッと言いたかったことを言ってきます。 第10位 藤井健太郎チーム「大脱出」 番組開始10年目に突入した2023年において、第二次の黄金期を迎えている「水曜日のダウンタウン」のプロデューサーである藤井健太郎が企画、演出を務めたDMMTV限定のバラエティ番組「大脱出」。続編の希望を込めて、あえてこう呼ぶ1stシーズンにおいては、首から下が埋まっている安田大サーカスの黒川の強烈なビジュアルが印象的だが、他の脱出しなければならない、トム・ブラウン、おみおくり芸人しんいち&みなみかわ、岡野陽一&きしたかの高野の3チームのパートも良かった。それだけでなく、さまざまな仕掛けが施されていて、たまんなかった。 読んでいる人には分かるはずですけど、これはほとんど大江健三郎の「芽むしり仔撃ち」です。

                                                                            ベストエンタメ2023 - 石をつかんで潜め(Nip the Buds)
                                                                          • 黒柳徹子さん「100歳になったら…」 ユニセフ親善大使、40年 :時事ドットコム

                                                                            ネパール中部ガンダキ州で、子供を抱く黒柳徹子さん=2009年5月(UNICEF提供) 国民的俳優の黒柳徹子さんが国連児童基金(ユニセフ)の親善大使に就任してから、2024年で40年となる。黒柳さんは時事通信の取材に応じ、ロシアによる侵攻が続くウクライナをはじめ世界各地で紛争や飢餓に苦しむ子供たちに対し、「大人があなたたちを助けてあげられなくてごめんなさいと謝りたい」と語った。(時事通信外国経済部 櫻田玲子) 「なぜ繰り返すのか」 ネパールのユニセフ支援現場を訪れた黒柳徹子さんと、同国の子供たち=2009年5月(UNICEF提供) 紛争や飢饉(ききん)で命を落とす子供の数は年々減少傾向にある。それでも、ロシアによるウクライナ侵攻が1年半以上続くなど、今も世界各地で子供たちが苦しんでいる。「人間というのは学ばないんだなと思いますよね。ビートルズの『イマジン』を聴かなくたって、みんな戦争になった

                                                                              黒柳徹子さん「100歳になったら…」 ユニセフ親善大使、40年 :時事ドットコム
                                                                            • 村上春樹と物語の現在――最新作『街とその不確かな壁』をゆっくり読む|文学+WEB版

                                                                              【書評】松田樹 「ゆっくり歩け、そしてたっぷり水を飲めってね」鼠はジェイに向って微笑み、ドアを開け、階段を上る。(村上春樹『1973年のピンボール』) 「…ねえ、少し歩かない?」とマリは言う。 「いいよ。歩こう。歩くのはいいことだ。ゆっくり歩け、たくさん水を飲め」 「何、それ?」 「僕の人生のモットーだ。ゆっくり歩け、たくさん水を飲め。」(村上春樹『アフターダーク』) 一、なぜいまさら『街とその不確かな壁』か――「ハルキ現象」の現在 村上春樹の最新長編『街とその不確かな壁』(新潮社)が、2023年4月13日に刊行された。 本作が作家自身によって葬られた幻の旧作「街と、その不確かな壁」(『文学界』1980.9)のリライトであるとか、改作によってコロナ禍の下でのロックダウン状態が反映されているといった時事的な話題は、いまさらもう、問わない。 注目したいのは、刊行直後の瞬間風速的な反応が終息して

                                                                                村上春樹と物語の現在――最新作『街とその不確かな壁』をゆっくり読む|文学+WEB版
                                                                              • 中央公論新社編『対談 日本の文学』全三巻 - Close To The Wall

                                                                                『対談 日本の文学 素顔の文豪たち』 『対談 日本の文学 わが文学の道程』 『対談 日本の文学 作家の肖像』 『対談 日本の文学 素顔の文豪たち』 対談 日本の文学-素顔の文豪たち (中公文庫 ち 8-16) 中央公論新社Amazon1960年代後半に刊行された中央公論社の80巻にわたる文学全集の月報に載っていた対談・座談を全三巻に再編集したもの。この巻では作家の親族が参加したものをメインに収録している。一篇が手頃な短さで家族から見た作家のエピソードがたくさん読めてなかなか面白い。 目次が重要なのに中央公論の公式サイトには何にも載ってないのでhontoをリンクする。公式が一番情報ないのなんなの。 対談日本の文学 素顔の文豪たちの通販/中央公論新社 中公文庫 - 紙の本:honto本の通販ストア 森鴎外のことを森茉莉に三島由紀夫が聞くとか、親族ではない対談者の方も既に文学史上の人物ばかりが並

                                                                                  中央公論新社編『対談 日本の文学』全三巻 - Close To The Wall
                                                                                • 【文学】精神障害と関係がありそうな小説を淡々と紹介していくスレ : 哲学ニュースnwk

                                                                                  2024年03月26日20:06 【文学】精神障害と関係がありそうな小説を淡々と紹介していくスレ Tweet 2: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2024/03/26(火) 16:37:12.642 ID:HwYxyc2m0 1.異邦人/カミュ 関係ありそうな精神障害:発達障害 説明:名作。主人公のムルソーが謎。ムルソーは親が死んだ翌日に海水浴にいき、事のなりゆきで殺人を犯し、その動機を尋ねられても「太陽がまぶしかったから」と答える。死刑を宣告されても平然としている。ムルソーは普通の人間なら悲しむようなときに悲しまない。自分の起こした事件や起きた出来事に対して常識的な反応を示さない。特に自己主張しないが空気を読まなすぎて社会から排除される。これが今でいうところの発達障害っぽい。湿っぽい内面描写を排した簡素な文体が、何を考えているのかわからないムルソーを主人公とした物語とマッチ

                                                                                    【文学】精神障害と関係がありそうな小説を淡々と紹介していくスレ : 哲学ニュースnwk