2023年10月7日の奇襲攻撃に始まった、パレスチナのイスラム組織ハマスとイスラエルとの紛争。イスラエル、ハイファ大学社会科学部コミュニケーション学の名誉教授で、マスメディアと政治キャンペーン、サイバーテロリズムなどを専門にするガブリエル・ワイマンは、ハマスによる「心理戦略」は10月7日以前から綿密に練られていたという。仏誌「レクスプレス」が詳しく聞いた。 「戦争の分析」には通常、民間の犠牲者数や物理的被害、軍事的損失といった尺度が用いられる。しかし、『サイバー空間におけるテロリズム』(未邦訳)の著者で、コミュニケーション学の教鞭をとるハイファ大学名誉教授ガブリエル・ワイマンは、ガザでの戦争における「心理戦」という側面に注目する。 ワイマンは、社会心理学者である娘のダナ・ワイマン・サックスとの共著論文「ガザでの戦争におけるハマスの心理戦への対抗」において、イスラエル社会に心理面から打撃を与