人の念や思いが込められ、儀式にも利用されてきた「呪物」。願いをかなえる一方、厄災をもたらす特別な力もあるとされる。漫画「呪術廻戦」が大人気で、国内外のいわく付きの品々を集めた展示会には長蛇の列ができる。人々はなぜ、呪物に魅せられるのか。【稲垣衆史】 <主な内容> ・収集のきっかけはチャーミー ・展示会に1万人以上が来場 ・「平凡だけど、幸せ」を再確認? ・「のろい」と「まじない」 「チャーミー」との出会い くぎが打たれたわら人形や日本人形、死者の顔をかたどったマスク……。 SNS(ネット交流サービス)には、「閲覧注意」を促しつつ、呪物を取り上げた動画が多数投稿されている。 中でも人気を集めているのが、怪談師として活動する田中俊行さんの呪物だ。 数百万円をかけ、日本だけでなく、東南アジア、南米にも足を運び、200点あまりを収集。自宅を埋め尽くす呪物を紹介する動画の再生回数は数百万回にのぼり、