日本オリンピック委員会の山口香理事が19日、共同通信のインタビューに応じ、東京五輪開催について「国民の多くが疑義を感じているのに、国際オリンピック委員会も日本政府も大会組織委員会も声を聞く気がない。平和構築の基本は対話であり、それを拒否する五輪に意義はない」と厳しい意見を展開した。
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1年の延期を経て、東京オリンピック・パラリンピック(以下、東京五輪と表記)の開幕まであと5カ月。果たして開催できるのか? それとも中止にすべきなのか? 延期も考えられるのか? 1年前に「延期すべき」と声を上げたJOC(日本オリンピック委員会)理事・山口香氏は、いまの状況をどう見ているのだろうか。アスリートたちへの思いも含めて話をうかがった。 開催でリスクを負うのは私たち日本国民──東京五輪は今年開催できるのでしょうか。 「厳しい状況にはあると言わざるを得ません。国民は疲弊し、医療現場はひっ迫…去年よりも状況が悪くなっているという実感です。世論調査によると、国民の約8割が『五輪を開催すべきではない』と考えています。このことは重要視すべきです。 また、去年と今年ではコロナに対する認識も世界的に変わってきています。去年のいま頃は、未知のウイルスに世界中が怯えていました。コロナの全容が見えなかった
<JOC(日本オリンピック委員会)理事だが、東京五輪の開催を危惧する山口香氏。なぜ政府は国民の不安や反対に応えないのか。今回の五輪、そして今後の五輪にどのような懸念があるか。単独取材に答えた> 東京五輪の開会式(7月23日)まで50日を切ったが、新型コロナウイルスの感染が収まらない中での大会開催には、多くの国民が不安や反対の声を上げている。 しかし日本政府や東京五輪・パラリンピック大会組織委員会はひたすら「安心・安全」を繰り返すばかりで、人々の疑問に答えているとはいいにくい。 そんな状況を危惧する1人が、柔道の五輪メダリストで現在は筑波大学教授を務める山口香JOC(日本オリンピック委員会)理事だ。 「五輪は開催されると思うが、今回の五輪は『安全ではなく危険です』から入ったほうがいいと思う」と話す山口氏に、仏リベラシオン紙東京特派員の西村カリンが話を聞いた(*回答はJOC理事ではなく、個人と
騒動のキーパーソンが痛烈な緊急提言だ。「女性が多い理事会は時間がかかる」という女性蔑視発言で世界中から批判を浴びる東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)に対し、日本オリンピック委員会(JOC)理事で柔道元世界女王の山口香氏(56)が一刀両断。森会長の脳裏に浮かぶ「話の長い女」の一人として、かねての天敵だった〝女三四郎〟が忖度なしの批判を展開しつつ、会長辞任勧告を突き付けた。 【写真】五輪中止パロディーTシャツが大人気 ――森会長の会見はご覧になりましたか 山口氏(以下山口) 全部は見てないのですが、一つ言えるのは、私は話は長くないわよ(笑い)。ただ、意見はちゃんと言う。疑問に思ったことをストレートに発言し、とことん議論するのが理事会ですから。でも、そういうスタイルが嫌いな人もいるでしょ。シャンシャンでおしまいにするのが好きな人。そういう方が雑談で「女は面倒くさいなあ」と言っ
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矮小化せず、招致段階から 6月まで日本オリンピック委員会(JOC)理事を務めた筑波大教授の山口香さん=2016年4月、東京・日本武道館【時事通信社】 東京五輪が今夏、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言下で実施され、大きな混乱がなく終了した。6月まで日本オリンピック委員会(JOC)理事を務めた筑波大教授の山口香さん(56)は、開幕前からこの時期の開催に疑問を呈してきた。JOC理事としては異例の立場をとり続けたことでも注目を集めた。柔道の元世界女王でもある山口さん。国際オリンピック委員会(IOC)が掲げるジェンダー・イコーリティー(平等)のテーマと合わせ、率直な思いを聞いた。(聞き手・時事通信ロンドン特派員 長谷部良太) ◇ ◇ ◇ ―東京五輪をどう振り返るか。 選手たちは活躍の場や自分を表現する場を与えられたことに感謝しつつ、ベストのパフォーマンスを出そうというところが見えました
騒動のキーパーソンが痛烈な緊急提言だ。「女性が多い理事会は時間がかかる」という女性蔑視発言で世界中から批判を浴びる東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長(83)に対し、日本オリンピック委員会(JOC)理事で柔道元世界女王の山口香氏(56)が一刀両断。森会長の脳裏に浮かぶ「話の長い女」の一人として、かねての天敵だった〝女三四郎〟が忖度なしの批判を展開しつつ、会長辞任勧告を突き付けた。 ――森会長の会見はご覧になりましたか 山口氏(以下山口) 全部は見てないのですが、一つ言えるのは、私は話は長くないわよ(笑い)。ただ、意見はちゃんと言う。疑問に思ったことをストレートに発言し、とことん議論するのが理事会ですから。でも、そういうスタイルが嫌いな人もいるでしょ。シャンシャンでおしまいにするのが好きな人。そういう方が雑談で「女は面倒くさいなあ」と言ったのが伝言ゲームのように森会長の耳にインプッ
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五輪貴族もバッサリだ。かねて東京五輪の強行開催を疑問視してきた日本オリンピック委員会(JOC)の元理事・山口香氏(56)が、本紙の単独インタビューに応じた。歯に衣着せぬ、スポーツ界きっての論客は、昨年の新型コロナウイルス流行初期にいち早く五輪延期を主張。今回は〝ぼったくり男爵〟らがはびこる国際オリンピック委員会(IOC)の「貴族体質」に鋭く斬り込んだ。 ――五輪直前の現状をどう見るか 山口氏(以下山口) 切ない気持ちですね。「やる」か「やらないか」の議論もないままにズルズルときてしまいました。連日、報道されている有観客か無観客かの議論や(選手団と外部を接触させない)バブル方式のもろさなど、やる前からすでに疲れてしまった感覚があります。前向きな議論や努力であれば心地良い疲れですが、議論すらなく、なし崩し的な進め方に対する徒労感でしょうか。日本人の自己肯定感が低いというのも納得ですね。最近では
森喜朗会長がJOC会議で“女性差別”丸出し発言し国際問題化必至! 山口香、高橋尚子ら女性理事が理事会密室化に反対したことへの腹いせか 東京五輪大会組織委員会の森喜朗会長が、とんでもない女性差別発言をおこなった。本日3日におこなわれた日本オリンピック委員会(JOC)の臨時評議員会で、女性理事を増やすというJOCの方針に対して「女性の理事を増やしていく場合は、発言時間をある程度、規制をしないとなかなか終わらないので困る」などと発言したのだ。 朝日新聞デジタルの報道によると、森会長は「これはテレビがあるからやりにくいんだが」と前置きしながら、「女性理事を選ぶというのは、日本は文科省がうるさくいうんですよね。だけど、女性がたくさん入っている理事会は、理事会の会議は時間がかかります」と発言。こうつづけたという。 「女性っていうのは競争意識が強い。誰か1人が手をあげていうと、自分もいわなきゃいけないと
新型コロナウイルスの感染拡大で開催への懸念が高まっている東京オリンピック(五輪)について、日本オリンピック委員会(JOC)理事でソウル五輪女子柔道銅メダリストの山口香氏(55)が19日、朝日新聞の取材に応じ、「アスリートが十分に練習できていない状況での開催は、アスリートファーストではない。延期すべき」との考えを示した。27日のJOC理事会でも同様の趣旨の発言をするという。 【地図】ひと目でわかる国内感染者の推移 開催国のオリンピック委員会の理事からも、今夏の開催への異論が出始めた。山口氏は「世界中で正常な生活が送れない状況がある中で、7月に開催して誰が喜ぶのか」と指摘。その上で「コロナウイルスとの戦いは戦争に例えられているが、日本は負けると分かっていても反対できない空気がある。JOCもアスリートも『延期の方が良いのでは』と言えない空気があるのではないか」と話した。 JOCの山下泰裕会長はこ
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国立競技場の前で東京オリンピック・パラリンピックについて語る筑波大の山口香教授=東京都新宿区で2021年4月14日、宮間俊樹撮影 24日に開幕する東京パラリンピックでは、小中高校生らが学校単位で参加する「学校連携観戦プログラム」が組まれている。18日に開かれた東京都教育委員会の臨時会で、山口香・筑波大教授(56)ら4人の教育委員は反対意見を述べた。山口氏に改めて真意を聞いた。【聞き手・松本晃】 20日から13都府県に緊急事態宣言が拡大され、オリンピックの時よりも感染状況は悪化している。五輪の時も東京都は学校連携観戦をさせなかったが、パラリンピックも同様にすべきだ。デルタ株の脅威があり、私たちもこれからどうなっていくか正直分からない。子供たちのリスクももちろんあるが、医療崩壊が見えてきている中で、今は感染状況を抑え込むことを優先すべきだ。教育効果も当然あるが、それ以上にリスクの方が大きい。
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身内の「正論」に、JOC(日本オリンピック委員会)幹部も大慌てだろう。 JOC理事で柔道元世界女王の山口香氏(56)が、「米ニューズウィーク日本版」のインタビューで東京五輪開催についての持論を唱え、話題になっている。 山口氏はJOC理事としてではなく、個人の立場としてインタビューに応じ、〈五輪は開催されると思うが、今回の五輪は「安全ではなく危険です」から入ったほうがいいと思う〉と話している。 その上で、〈しかも今回は、練習パートナーを日本に連れてくることができない。ものすごいハンデです。それは柔道だけでなく、いろんな種目で起きていること。でも日本人選手は通常の練習や準備をしてから、本番を迎えられる。「ホスト国のアドバンテージ」となるかもしれないが、そういうアンフェアなことがあちこち出てくる〉と不公平さを指摘している。 さらに〈このなんとなく嫌な空気の中でみなさんに来て頂くことになる。それは
日本オリンピック委員会(JOC)の理事で1988年ソウル五輪柔道女子銅メダリストの山口香氏(55)が20日、毎日新聞の取材に応じ、新型コロナウイルスの感染拡大で開催が懸念されている東京オリンピックについて、「アスリートが十分に練習できていない現状では延期すべきだ」と話した。 海外のメダリストや五輪委員会のトップから延期を求める声が上がる中、開催国のスポーツ統括団体幹部からも今夏開催へ疑問の声が上がった。27日のJOC理事会で同様の発言をするという。 山口氏は「世界で正常な生活ができていない。予定通り開催すると言い続ければ、無理して準備するアスリートを危険にさらす。世界から応援されない状況で開催すれば、誰のための五輪かと言われてしまう」と指摘した。
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五輪貴族もバッサリだ。かねて東京五輪の強行開催を疑問視してきた日本オリンピック委員会(JOC)の元理事・山口香氏(56)が、本紙の単独インタビューに応じた。歯に衣着せぬ、スポーツ界きっての論客は、昨年の新型コロナウイルス流行初期にいち早く五輪延期を主張。今回は〝ぼったくり男爵〟らがはびこる国際オリンピック委員会(IOC)の「貴族体質」に鋭く斬り込んだ。 【写真】〝五輪中止〟Tシャツが再びバカ売れ! ――五輪直前の現状をどう見るか 山口氏(以下山口) 切ない気持ちですね。「やる」か「やらないか」の議論もないままにズルズルときてしまいました。連日、報道されている有観客か無観客かの議論や(選手団と外部を接触させない)バブル方式のもろさなど、やる前からすでに疲れてしまった感覚があります。前向きな議論や努力であれば心地良い疲れですが、議論すらなく、なし崩し的な進め方に対する徒労感でしょうか。日本人の
日本オリンピック委員会(JOC)の山口香理事(56)が4日、取材に応じ、森会長を巡る今回の事態について、問題点を突いた。 五輪・パラリンピックをめぐる国民の方々の反感は大きいですが、この国民感情は、コロナのためだけではないと感じてます。その1つに今回のような発言があるのかなと感じざるを得ません。気になったのは、昨日の発言の「わきまえている」です。国民も「わきまえろ」と言われているように感じるのでは。いまの政治スタイルにも重なります。議論もせずに「わきまえて行動して」と上から言われている印象があるのだと思います。 3日の発言の場はJOCの臨時評議員会でした。国の指針で進めているガバナンスコードが念頭にあったと思います。現在20%の女性理事の割合を40%以上にすることが目標で、それに対して「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかります」と発言されたと受け止めています。であるならば、もしJO
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発言する――。そこから絶対に逃げない人だ。東京オリンピックを目前に、柔道家の山口香さん(56)が日本オリンピック委員会(JOC)の10年間の任期を終え、理事を退任した。JOCの中でただ一人、コロナ禍の五輪開催に懸念を表明してきた人だった。アスリートとして自身も五輪を体験した彼女が理想とする五輪は、本当はどんなものだったのか。【小国綾子/オピニオングループ】 臆せず声を 山口さんは自分の考えを恐れず述べる。新型コロナウイルス感染がじわじわと拡大していた昨年3月、「私の中では開催する根拠が見つからない」と東京五輪の延期を主張した。今年2月、「会議に女性が入ると長くなる」という森喜朗氏の問題発言に対し、「東京五輪やパラリンピックのイメージがダウンしかねない」ときっぱりと批判した。ジェンダー的視点からだけではない。異論を抑圧するような発言を許してはいけない、と考えたからだ。 五輪の問題に限らない。
河合薫氏:東京オリンピックから、ちょっと話題を変えますね。山口さんのこちらの本(『女子柔道の歴史と課題』)を読ませていただいて、(講道館柔道の創始者である)嘉納治五郎がかなり早い時期から女子柔道というものをつくっていた、ということに驚きました。私がやっていた剣道とは全く違うんですね。私は剣友会ではいつもお豆でしたから(笑)。 山口香氏:スポーツ界は圧倒的に男社会ですよね。ところが今の柔道をつくり上げた嘉納治五郎は、非常に先見の明があった方で、明治15年(1882年)に講道館柔道をつくった約10年後に、女性の門下生を入れているんです。これからの時代は、女性の活躍も国益になると考えたのです。当時はご承知の通り、女性は家にいて、自分の健康より夫と子供を最優先するのが当たり前でした。でも、嘉納治五郎は、これからの世の中は、性役割とは関係なしに、女性も自分の心と体の健康をしっかりつくることが、国の力
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ソウル五輪の柔道で銅メダルを獲得し、日本オリンピック委員会理事も務めてきた筑波大学教授の山口香さんが、東京五輪の問題点を総括し、その教訓を指摘する。 (『中央公論』2021年9月号より抜粋) 開催の決定プロセスが曖昧なままに 東京オリンピック・パラリンピックがスケジュール通りに行われていれば、8月8日にはオリンピックが閉幕しているはずです。本誌発売の10日を、皆さん、そして私はどのように迎えているでしょうか。7月19日の現時点で予測するには不安要素があまりに多いのですが、とにかく、「喉元過ぎれば熱さを忘れる」ようであってはいけないと思います。 新型コロナウイルスの感染拡大により、昨年3月に五輪の1年延期が決定しました。その後、感染拡大の波が押し寄せるたびに「五輪は開催されるのか?」が話題となった。私の記憶では、公式見解は出ないものの、関係者からそのたびに「(2021年)3月ぐらいには開催す
国立競技場の前で東京オリンピック・パラリンピックについて語る日本オリンピック委員会理事の山口香さん=東京都新宿区で2021年4月14日、宮間俊樹撮影 今年の夏、東京オリンピック・パラリンピックは開催できるのだろうか。新型コロナウイルスの変異株が猛威を振るい、開催に向けて黄色信号はともったままだ。答えを求めてスポーツ界の論客に疑問をぶつけた。 五輪開幕100日前を迎えた14日、メイン会場の国立競技場(東京都新宿区)前で待ち合わせた。昨年3月の大会延期、今年3月の海外観客の受け入れ断念のいずれも正式決定の前から提言してきた日本オリンピック委員会(JOC)理事の山口香さん(56)だ。 あいにくの雨模様とあって天気に例えて五輪開催の見通しを聞くと、こう返ってきた。「嵐ではないですが、どんよりしています。この後大雨になるのか、少なくとも雨は降ってきそうです」。目の前の空がまさにそんな感じだった。さら
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JOC理事の山口香氏。東京五輪開催への考えを国民に問うべきだと訴えている=東京都文京区で2019年12月24日午後3時26分、滝川大貴撮影 東京オリンピック・パラリンピック組織委員会は、森喜朗前会長(83)が女性蔑視発言で引責辞任し、後任に橋本聖子会長(56)が就いた。新型コロナウイルスの感染拡大で開催が危ぶまれる大会とどう向き合うべきか。女子柔道界の草分け的存在で日本オリンピック委員会(JOC)理事の山口香氏(56)は、暗雲漂う中で離陸準備に入る飛行機に組織委の現状をなぞらえる。その心は――。【聞き手・松本晃】 橋本氏の就任あいさつで「変えるべきところは変えていく必要がある」という趣旨の発言があったと記憶している。これまでとは違う情報公開を強く期待したい。 大会開催に向けた議論も情報公開が圧倒的に不足している。組織委は開催に向けた検討状況を公開すると、(国民の)不安をあおってしまうと思っ
北京オリンピックでアスリートの安全は守られるのか。そう懸念するのは、1988年ソウル五輪柔道女子52キロ級銅メダリストの山口香さん(57)だ。中国の著名テニス選手の彭帥さんが元副首相から性的関係を強要されたと訴えた問題などについて、政治的中立を理由に静観する国際オリンピック委員会(IOC)に対し、主体的な行動を求める。【聞き手・松本晃】 「平和の祭典に限界」 彭帥さんの問題に関する中国やIOCの対応では、アスリートの観点から見ても心配を拭いきれない。IOCのトーマス・バッハ会長は彭帥さんとビデオ通話したから安全だというが、理解できない。問題をうやむやにするのではなく、調査して事実を明らかにすべきだと声明を出すなど、毅然(きぜん)とした態度を示してほしい。 中国を巡っては、新疆ウイグル自治区での人権問題にも批判が集まっている。IOCは東京大会から(国や組織、人を標的にしない、妨害行為とならな
アスリートにとって、五輪は他の大会とは異なるやりがいがある。いろいろな競技のアスリートが一堂に会し、マイナー競技にも光が当たる。メディアの扱いも大きく、日本人は五輪が好きだと感じてきた。 しかし今回、五輪の延期が決まるまでの過程で、多くの人はぼんやりとしか知らなかった一面が見えた。さまざまな利害が絡み合い、政治的な理由で意思決定がなされていく、五輪の「裏側」とでも言うべき部分だ。 今、「なんとか五輪を開催してほしい」と真剣に思っているのは、選手や関係者などコアな人たちだけだろう。新型コロナウイルス感染が拡大している諸外国の人たちが「なんとしてでも」と思っているだろうか。そうは思えない。新型コロナの影響や経済対策に関することで頭がいっぱいだろう。それは日本の人たちも同じだ。開催地でも、五輪が好かれる国でも、多くの人が「五輪がなくなっても仕方ない」と思っている状況だということ…
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