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  • 文豪スイング 菊池寛『桶狭間合戦』風呂にあるモノ「桶」 - 素振り文武両道

    皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【160】バットを振りました。 風呂にある代表的なものは、 桶、蛇口、手拭い、湯船。 今日は「桶」始まりの題名の 小説を読んで、バットを振りました。 青空文庫より引用、出だしだけ。 菊池寛。 『桶狭間合戦』 天文十八年三月のこと、相遠参三ヶ国の大名であった今川氏を始めとし四方の豪族に対抗して、尾張の国に織田氏あることを知らしめた信秀が年四十二をもって死んだ。信秀死する三年前に古渡こわたり城で元服して幼名吉法師を改めた三郎信長は、直ただちに父の跡を継いで上総介と号した。 これを8行にして、 【言ってバットを振り】ました。 1行5回ずつ繰り返しました。 40スイングです。 『桶狭間合戦』 天文十八年三月、 四方の豪族に対抗して、 尾張の国に織田氏あり、 と知らしめた信秀が死去。42歳。 三年前に幼名を改めた三郎信長は、 ただちに父信秀の跡を継いで 上総介と

      文豪スイング 菊池寛『桶狭間合戦』風呂にあるモノ「桶」 - 素振り文武両道
    • 文豪スイング 野村胡堂『九つの鍵』 - 素振り文武両道

      皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【150】バットを振りました。 日本を大きく分けると、 北海道、本州、四国、九州です。 本日は「九」で始まるタイトルの 小説を読みながら、 バットを振りました。 青空文庫より引用。 野村胡堂, 『九つの鍵』 「今晩はまったくすばらしかったよ。愛ちゃんが、あんなにピアノがうまいとは夢にも思わなかったぜ。練習しているのを聴くと、ピアノというものは、うるさい楽器だからな」 「まア、お兄さん、それじゃ褒ほめているんだか、くさしているんだか、わからないじゃありませんか」 狩屋かりや三郎と妹の愛子は、日比谷音楽堂の帰り、まだおさまらぬ興奮を追って、電車にも乗らずに、番町の住居すまいまで、歩いて帰るところでした。 10行にしてバットスイング。 1行【言って1振り】を、 3回ずつ繰り返しました。 女性のセリフはちょっとだけ 高い声を出しましたが、 淡谷紀子さんみたいに

        文豪スイング 野村胡堂『九つの鍵』 - 素振り文武両道
      • 文豪スイング 片山廣子 『四つの市』 - 素振り文武両道

        皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【150】バットを振りました。 日本を大きく分けると、 北海道、本州、四国、九州です。 本日は「四」で始まるタイトルの 文学を読みながら、 バットを振りました。 青空文庫より引用。出だしだけ。 片山廣子, 『四つの市』 グレレゴリイ夫人の伝説によると、むかしゲエル人の先住民ダナ人らがアイルランドに渡つて来た時には、大ぞらの空気の中を通つて霧に乗つて来たさうである。ダナ人は北の方から来たと書いてあるが、その北の方に四つの都市があつた。まづ大きな市ファリアス、それから光りかがやくゴリアスとフィニアス、ずうつと南の方にムリアスがあつた。ダナ人はその四つの市から四つの宝を持つて来た。まづファリアスからはリア・フエールと名づけられた「運命の石」。ゴリアスからは一本の剣。フィニアスからは「勝利の槍」。ムリアスからは大きな鍋、その鍋があれば、いかほど大勢の人数にも充

          文豪スイング 片山廣子 『四つの市』 - 素振り文武両道
        • 明治の文豪が名作を生んだ家 | 森鷗外・夏目漱石住宅 - 平日腰掛けOLのメモ帳

          おつかれさまです。 明治時代の建築物が大好きな腰掛けOLです。 今日は、「博物館明治村」にある明治の文豪が名作を生んだ家を紹介します! 森鷗外・夏目漱石住宅 もともとは、明治20年(1887)頃に東京都文京区千駄木町に医学士・中島襄吉の新居として建てられたものです。 空家になったこの家に、 明治23年(1890)から森鷗外が住み、 『舞姫』を発表! その後、 明治36年(1903)から夏目漱石が住み、 『吾輩は猫である』を発表! 昭和38年(1963)に解体され、 昭和39年(1964)に明治村に移築されました。 同じ家に相次いで文豪が住むなんて! そして、その家で名作が生まれるなんて! 事実は小説よりも奇なり。 田の字型の平面をベースにした明治時代の典型的な中流住宅の間取り。 南面に突き出した書斎は陽当り良好! 文豪目線でのぞくお庭。 走って怒られたい、長い渡り廊下。 小物まで忠実に再現

            明治の文豪が名作を生んだ家 | 森鷗外・夏目漱石住宅 - 平日腰掛けOLのメモ帳
          • 文豪スイング 芥川龍之介『本所両国』 - 素振り文武両道

            皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【160】バットを振りました。 文豪スイングをしました。 日本を大きく分けると、 北海道、本州、四国、九州です。 今日は本州の「本」 で始まるタイトルの 小説を読みながら、 バットを振りました。 青空文庫より引用。 芥川龍之介 『本所両国』 僕は本所界隈のことをスケッチしろという社命を受け、同じ社のO君と一しょに久振りに本所へ出かけて行った。今その印象記を書くのに当り、本所両国と題したのは或は意味を成していないかも知れない。しかしなぜか両国は本所区のうちにあるものの、本所以外の土地の空気も漂っていることは確かである。 8行にしてバットスイング。 1行を【言って1振り】して、 5回ずつ繰り返しました。 本所界隈をスケッチしろとの社命。 同じ社のO君と一しょに本所へ。 その印象記を書くのに当り、 本所両国と題したのは 意味を成していないかも。 しかしなぜか

              文豪スイング 芥川龍之介『本所両国』 - 素振り文武両道
            • 文豪スイング 宮沢賢治『北守将軍と三人兄弟の医者』 - 素振り文武両道

              皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【150】バットを振りました。 文豪スイングをしました。 日本を大きく分けると、 北海道、本州、四国、九州です。 そこで、 「北」「本」「四」「九」で 始まるタイトルの小説を読み、 バットを振って行きます。 本日は「北」で バットを振りました。 出だしだけ。 宮沢賢治, 『北守将軍と三人兄弟の医者』 (ほくもり将軍) むかしラユーといふ首都に、兄弟三人の医者がいた。いちばん上のリンパーは、普通の人の医者だつた。その弟のリンプーは、馬や羊の医者だつた。いちばん末のリンポーは、草だの木だのの医者だつた。そして兄弟三人は、町のいちばん南にあたる、黄いろな崖のとつぱなへ、青い瓦の病院を、三つならべて建てていて、てんでに白や朱の旗を、風にぱたぱた云いはせていた。 10行にしてバットスイング。 1行を【言って1振り】し、 3回ずつ繰り返しました。 昔、ラユーという

                文豪スイング 宮沢賢治『北守将軍と三人兄弟の医者』 - 素振り文武両道
              • 「全然大丈夫」「全然良い」は間違いか? 名だたる文豪も使った“全然”+肯定語 正誤を有識者に聞く(ラジトピ ラジオ関西トピックス) - Yahoo!ニュース

                新年度が始まりました。新たな職場・学校で新生活がスタートする人はもちろん、先輩や上司として新入生・新社会人を迎えるこの時期は新たな人間関係を築くチャンスでもあります。そこで改めて見直したいのが“正しい言葉使い”。健康食品や化粧品を取り扱う「株式会社グラフィコ」が新入社員に向けて行った意識調査によると、新社会人が心配だと感じているビジネスマナーの1位が「敬語・言葉使い」だそうです。そんな中でも筆者が気になっているのが、「全然良い」や「全然できる」などといった“全然”の使い方です。 【写真】「全然+肯定」を使っていた文豪 お札にもなっていた人です 主に否定として使われる“全然”に肯定や可能を表す動詞・形容詞を組み合わせることについて、「大丈夫」「ダメ」という両極の意見を聞きますが結局どちらなのでしょうか? 文化庁国語課の国語調査官・武田康宏さんに話を聞きました。 ☆☆☆☆ 時代によって言葉の使

                  「全然大丈夫」「全然良い」は間違いか? 名だたる文豪も使った“全然”+肯定語 正誤を有識者に聞く(ラジトピ ラジオ関西トピックス) - Yahoo!ニュース
                • 文豪スイング 片山廣子『赤とピンクの世界』 - 素振り文武両道

                  皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【160】バットを振りました。 色にちなんだ小説を読みながら、 バットを振っています。 今日はピンク色です。 青空文庫より引用。 片山廣子, 『赤とピンクの世界』 農村が町となり、ながめが好く空気もきれいなので、だんだん新しい家が出来て、住む人も多くなつて来た。町のひらけ始めた時分に出来た十軒ばかりの家は、それぞれ屋根の色がちがひ坪数もちがつてゐるが、どの家もみんなみづみづしい生垣で、庭に椿や海棠やぼけ、また木犀や山茶花なぞ植ゑてあり、門前の道は何時もきれいに掃かれてこの辺一帯は裕福なインテリ層のすまひとすぐわかる。その中の一軒に、 11行にして、ピンクの10行を 【言ってバットを振り】ました。 1行につき3回ずつ繰り返し。 農村が町となり、 眺めが好く空気も綺麗なので、 だんだん新しい家が出来て、 住む人も多くなって来た。 町のひらけ始めた時分に出来

                    文豪スイング 片山廣子『赤とピンクの世界』 - 素振り文武両道
                  • はてな匿名ダイアリーにアップされていた『タイミー疲れたよ日記』という日記が野生の文豪が書いた現代のプロレタリア文学で凄かった

                    月夜 のかに @Tsukiyono_KANI パートのおばちゃん出た辺りから読み物としてのクオリティがとんでもなくて草。 世界にはまだ見ぬ文豪が居るんだなぁ…… x.com/tjo_datasci/st… 2024-04-04 05:36:22

                      はてな匿名ダイアリーにアップされていた『タイミー疲れたよ日記』という日記が野生の文豪が書いた現代のプロレタリア文学で凄かった
                    • 文豪スイング 小川未明『灰色の姉と桃色の妹』 - 素振り文武両道

                      皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【160】バットを振りました。 色にちなんだ小説を読みながら、 バットを振っています。 今日は桃色です。 青空文庫より引用。 小川未明, 『灰色の姉と桃色の妹』 青空文庫より引用。 あるところに、性質のちがった姉妹がありました。同じ母の腹から産まれたとは、どうしても考えることができなかったほどであります。 妹は、つねに桃色の着物をきていました。きわめて快活な性質でありますが、姉は灰色の着物をきて、きわめて沈んだ、口数の少ない性質でありました。 8行にしました。 1行につき5回ずつ繰り返し、 【言ってバットを振りました】 性質の違う姉妹があった。 同じ母の腹から産まれたとは、 考えられないほどだった。 妹は、つねに桃色の着物をきて、 きわめて快活な性質だが、 姉は灰色の着物をきて、 きわめて沈んだ、 口数の少ない性質だった。 ということで、 今度買う服は

                        文豪スイング 小川未明『灰色の姉と桃色の妹』 - 素振り文武両道
                      • 文豪スイング 宮本百合子『茶色っぽい町』 - 素振り文武両道

                        皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【180】バットを振りました。 色にちなんだ小説を読みながら、 バットを振っています。 今日は茶色です。 青空文庫より引用。 宮本百合子, 『茶色っぽい町』出だしだけ。 小石川――目白台へ住むようになってから、自然近いので山伏町、神楽坂などへ夜散歩に出かけることが多くなった。元、椿山荘のあった前の通りをずっと、講釈場裏の坂へおり、江戸川橋を彼方に渡って山伏町の通りに出る。そして近頃、その通りのつき当りに、何という医者だったか屋根の上へ、大万燈のように仰山な電飾(イルミネーション)広告をつけたのを遙か中空に見上げながら、だらだら坂をのぼって左、神楽坂へ行く。時には、神田辺へ行った帰り、廻って逆に音羽通を戻って来ることなどもある。――本郷辺にいると神楽坂は全く縁遠い場所だ。 10行にして、バットを振りました。 1行につき3回ずつ繰り返し、 【言って振り】ま

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                        • 文豪スイング 大倉燁子おおくらてるこ 『黒猫十三』くろねことみ - 素振り文武両道

                          皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【160】バットを振りました。 色にちなんだ小説を読みながら、 バットを振っています。 今日は「黒」の4回目。 大倉燁子(おおくら てるこ) 『黒猫十三』(くろねこ とみ) 青空文庫より引用。出だしだけ。 本庄恒夫と辰馬久は篠突く雨の中を夢中で逃げた。体を二つにへし折り、風に追われながら、夜の市街をひた走りに走った。その時、一緒に馳けていた辰馬久が、ふいと身をかわして横町へ折れた。続いて曲ろうとした途端、本庄は行手の暗がりから、ぬッと出て来た大男が、辰馬の後を飛ぶ如く追跡するのを見た。 「危い! 捕りやしないか?」 ぎょッとして思わず心で叫びながら、立ち縮すくんだ。辰馬に誘われ、初めて行ってみた賭場とばに運悪く手入れがあって、二人は命からがらここまで落ちのびて来たのである。 コトバンクより引用。 しの【篠】を 突(つ)く。 篠を突き立てるように、大粒の

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                          • 文豪スイング エドガー・アラン・ポー 『黒猫』 - 素振り文武両道

                            皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【160】バットを振りました。 色にちなんだ小説を読みながら、 バットを振っています。 今日は「黒」色の3回目。 『黒猫』の出だしです。 青空文庫より引用。出だしだけ。 エドガー・アラン・ポー 『黒猫』 佐々木直次郎訳 私がこれから書こうとしているきわめて奇怪な、またきわめて素朴な物語については、自分はそれを信じてもらえるとも思わないし、そう願いもしない。自分の感覚でさえが自分の経験したことを信じないような場合に、他人に信じてもらおうなどと期待するのは、ほんとに正気の沙汰とは言えないと思う。だが、私は正気を失っている訳ではなく、――また決して夢みているのでもない。 8行にして、5回ずつ 【言ってバットを振り】ました。 この奇怪で素朴な物語は、 信じてもらえるとは思わない。 自分の経験したことが、 自分で信じられないのに、 他人に信じてもらうのは 正気の

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                            • KDcolle『文豪ストレイドッグス』 太宰治 原作版 15歳ver. 1/7 完成品フィギュア - アニメ大好き館

                              KDcolle『文豪ストレイドッグス』 太宰治 原作版 15歳ver. 1/7 完成品フィギュア 大人気コミック「文豪ストレイドッグス」より、太宰治が15歳の姿で登場! 春河35先生のイラストを元に繊細な色遣いや達観した表情などが忠実に再現されています。 黒外套を肩にかけたアンニュイなポーズが印象的な佇まい。15歳だからこそのスラリとした手足と、それを包む上等なスーツ、服の下を覆う包帯というアンバランスなギャップが素晴らしいフィギュア。 【スケール】1/7  【サイズ】全高:約230mm 発売日 :24年12月未定 👇 予約・購入はこちら ランキング参加中ドール・人形・フィギュア ランキング参加中はてなブログ同盟!初心者歓迎・なんでもOK!日記・雑記10・20・30・40・50・60代 にほんブログ村

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                              • 文豪スイング 江戸川乱歩『黒蜥蜴』 - 素振り文武両道

                                皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【150】バットを振りました。 色にちなんだ小説を読みながら、 バットを振っています。 今日は「黒」色の2回目。 『黒トカゲ』の出だしです。 青空文庫より。 江戸川乱歩,『黒蜥蜴』出だしだけ。 この国でも一夜に数千羽の七面鳥がしめられるという、あるクリスマス・イヴの出来事だ。 帝都最大の殷賑地帯、ネオン・ライトの闇夜の虹が、幾万の通行者を五色にそめるG街、その表通りを一歩裏へ入ると、そこにこの都の暗黒街が横たわっている。 6行にしました。1行5回ずつ 【言ってバットを振り】ました あるクリスマス・イヴの出来事。 帝都最大の殷賑(いんしん)地帯、 ネオン・ライトの闇夜の虹が、 幾万の通行者を五色にそめるG街、 表通りを一歩裏へ入ると、 暗黒街が横たわっている。 コトバンクより引用, いん‐しん【殷賑】 〘名〙 (形動)非常ににぎやかで活気に満ちていること

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                                • 文豪スイング 宮沢賢治『黒ぶだう』 色にちなんだ小説「黒」 - 素振り文武両道

                                  皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【180】バットを振りました。 色にちなんだ小説を読みながら、 バットを振っています。 今日は「黒」色ということで、 宮沢賢治, 『黒ぶだう』 (多分、葡萄でしょう) 青空文庫より引用。出だしだけ。 仔牛が厭きて頭をぶらぶら振ってゐましたら向ふの丘の上を通りかかった赤狐が風のやうに走って来ました。 「おい、散歩に出ようぢゃないか。僕がこの柵を持ちあげてゐるから早くくぐっておしまひ。」 仔牛は云はれた通りまづ前あしを折って生え出したばかりの角を大事にくぐしそれから後あしをちゞめて首尾よく柵を抜けました。二人は林の方へ行きました。 狐が青ぞらを見ては何べんもタンと舌を鳴らしました。 そして二人は樺林の中のベチュラ公爵の別荘の前を通りました。 ところが別荘の中はしいんとして煙突からはいつものコルク抜きのやうな煙も出ず鉄の垣が行儀よくみちに影法師を落してゐるだ

                                    文豪スイング 宮沢賢治『黒ぶだう』 色にちなんだ小説「黒」 - 素振り文武両道
                                  • 文豪スイング リルケ『白』 - 素振り文武両道

                                    皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【190】バットを振りました。 色にちなんだ小説を読み、 バットを振ってます。 白色は前回のグリムに続き、 3回目ですが、 森鴎外の訳なので 気になっていました。 青空文庫より引用。 『白』 リルケ, 森鴎外訳 保険会社の役人テオドル・フィンクは汽車でウィインからリヴィエラへ立った。途中で旅行案内を調べて見ると、ヴェロナへ夜中に着いて、接続汽車を二時間待たなくてはならないということが分かった。一体気分が好くないのだから、こんなことを見付けて見れば、気はいよいよ塞いで来る。 8行にして、1行5回ずつ 【言ってバットを振り】ました。 保険会社役人テオドル・フィンク。 汽車でウィインからリヴィエラへ。 旅行案内を調べると、 ヴェロナへ夜中に着いて、 接続汽車を二時間待ち。 一体気分が好くないのだから、 こんなことを見付けて見れば、 気はいよいよ塞いで来る。

                                      文豪スイング リルケ『白』 - 素振り文武両道
                                    • 文豪スイング グリム『白雪姫』「白色」2回目 - 素振り文武両道

                                      皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【190】バットを振りました。 色にちなんだ小説を読み、 バットを振ってます。 白色は前回の芥川龍之介に続き、 2回目ですが、菊池寛の訳なので気になっていました。 青空文庫より、出だしだけ。 『白雪姫』 グリム。菊池寛訳。 むかしむかし、冬のさなかのことでした。雪が、鳥の羽のように、ヒラヒラと天からふっていましたときに、ひとりの女王さまが、こくたんのわくのはまった窓のところにすわって、ぬいものをしておいでになりました。女王さまは、ぬいものをしながら、雪をながめておいでになりましたが、チクリとゆびを針でおさしになりました。すると、雪のつもった中に、ポタポタポタと三滴の血がおちました。まっ白い雪の中で、そのまっ赤な血の色が、たいへんきれいに見えたものですから、女王さまはひとりで、こんなことをお考えになりました。 「どうかして、わたしは、雪のようにからだが白

                                        文豪スイング グリム『白雪姫』「白色」2回目 - 素振り文武両道
                                      • 目黒雅叙園「大正ロマン×百段階段 ~文豪が誘うノスタルジックの世界~」 - なにをいまさら…

                                        目黒雅叙園でのイベント、昭和の前には大正ロマンのイベントもい開催されていました。今年もきっと開催されるでしょう。では昨年の「大正ロマン×百段階段 ~文豪が誘うノスタルジックの世界~」の様子を。 このクリームソーダ、冬の昭和の時もありましたね。クリームソーダの一つは別のフロアに。大正、昭和と人気の一品。いたるところに大正モダンガールがいました。大正ガールズコレクションをどうぞ。 彼女たちの部屋でしょうか。 猫たち。大正キャットコレクションw こちらは文豪たちが執筆中? 文豪の生活。 一番上のフロアは文豪たちの寛ぎポイントでしょうか。 さあ、登ってきた100段、いや99段を降りていきましょう。今回のコンセプトにあった大正時代の作家の本が並んでいました。 DATA この日の機材 SONY α7R V フォクトレンダー HELIAR classic 50mm F1.5 行った日 2023年6月 行

                                          目黒雅叙園「大正ロマン×百段階段 ~文豪が誘うノスタルジックの世界~」 - なにをいまさら…
                                        • 文豪スイング 芥川龍之介『白』 - 素振り文武両道

                                          皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【160】バットを振りました。 色にちなんだ小説を読み、 バットを振ってます。 今日は白色ということで、 芥川龍之介, 『白』 青空文庫より引用。出だしだけ。 ある春の昼過ぎです。白と云う犬は土を嗅かぎ嗅ぎ、静かな往来を歩いていました。狭い往来の両側にはずっと芽をふいた生垣が続き、そのまた生垣の間にはちらほら桜なども咲いています。白は生垣に沿いながら、ふとある横町へ曲りました。が、そちらへ曲ったと思うと、さもびっくりしたように、突然立ち止ってしまいました。 それも無理はありません。その横町の七八間先には印半纏(しるしばんてん)を着た犬殺しが一人、罠を後ろに隠したまま、一匹の黒犬を狙っているのです。しかも黒犬は何も知らずに、犬殺しの投げてくれたパンか何かを食べているのです。けれども白が驚いたのはそのせいばかりではありません。見知らぬ犬ならばともかくも、今

                                            文豪スイング 芥川龍之介『白』 - 素振り文武両道
                                          • 文豪が愛した「山の上ホテル」きょうから休業 - アニメ大好き館

                                            news.yahoo.co.jp 川端康成や三島由紀夫など、名だたる文豪がここで執筆活動を行ったことでも知られている、東京・千代田区、JR御茶ノ水駅近くの高台にある「山の上ホテル」が、休業に入ることになった。 休業の理由は創業70年を迎えたことによる、建物の老朽化が原因だ。 「一回は泊まってみたいと思っていた」など、ファンなどから惜しむ声が続々と出ている。 とはいえ、「休業」。 建物の老朽化が原因というのなら、建物を新しくして、新たにオープンしたりするのだろうか。 再開は決まっていないが、支配人は「再開したとすれば、また山の上ホテルらしいおもてなしを提供したい」と述べている。 しかし、建物を建て替えたら、もうそれは元の「山の上ホテル」ではなくなるから、ファンには複雑なのだろうか。 できるだけ、元の素材を生かしつつの、再開が望まれるところだ。 山の音 (新潮文庫) [ 川端 康成 ] 楽天で

                                              文豪が愛した「山の上ホテル」きょうから休業 - アニメ大好き館
                                            • 文豪スイング 豊島与志雄『紫の壜』 - 素振り文武両道

                                              皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【200】バットを振りました。 色にちなんだ小説を読みながら、 バットを振ってます。 今日は紫色ということで、 『紫の壜』 推理小説っぽいですが、そうなのか、どうか分かりません。 青空文庫より。出だしだけ。 豊島与志雄, 『紫の壜』 検察当局は私を、殺人罪もしくは自殺幇助罪に問おうとしている。私は自白を強いられている。だが、身に覚えないことを告白するのは、嘘をつくことだ。この期に及んで嘘をつきたくはない。軍隊生活では平然と嘘をつくことを教えられてきた。それを清算したい意味もあるのだ。私は真実だけを語りたい。 8行にして、1行5回ずつ繰り返し、 【言って振り】ました。 検察は私を殺人か自殺幇助に、 問おうとしている。 私は自白を強いられている。 だが身に覚えのないことの告白は、 嘘をつくことだ。 嘘はつきたくはない。 軍隊では嘘をつくことを教わった。 が

                                                文豪スイング 豊島与志雄『紫の壜』 - 素振り文武両道
                                              • 文豪スイング 藍色編 田中貢太郎『藍微塵の衣服 - 素振り文武両道

                                                皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【160】バットを振りました。 色にちなんだ小説を読みながら、 バットを振ってます。 今日は藍色です。 田中貢太郎の 『藍微塵の衣服』の出だしです。 これは怪談なので、お化けが出てくる前でストップしました。 青空文庫より 田中貢太郎『藍微塵の衣服』 これは東京の芝区にあった話である。芝区の某町に質屋があって、そこの女房が五歳か六歳になる女の子を残して病死したので、所天(ていしゅ)は後妻を貰った。 後妻と云うのは、気質の従順な、何時いつも愉快そうな顔をしている女で、継子ままこに対しても真の母親のような愛情を見せたので、継子も非常に懐なついて、所天も安心することができた。 10行にして、1行4回ずつ繰り返し 【言って振り】ました。 東京の芝区に質屋があり、 その女房が五、六歳になる 女の子を残して病死した。 所天(亭主)は後妻を貰った。 後妻は、気質の従順

                                                  文豪スイング 藍色編 田中貢太郎『藍微塵の衣服 - 素振り文武両道
                                                • 文豪スイング ペロー『青ひげ』を読みながらバットを振りました。 - 素振り文武両道

                                                  皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【160】バットを振りました。 青色にちなんだ小説を読んで、 バットを振りました。 青空文庫より引用。出だしだけ。 ペロー, 楠山正雄訳, 『青ひげ』 むかしむかし、町といなかに、大きなやしきをかまえて、金の盆ぼんと銀のお皿さらをもって、きれいなお飾かざりとぬいはくのある、いす、つくえと、それに、総金そうきんぬりの馬車までももっている男がありました。こんなしあわせな身分でしたけれど、ただひとつ、運のわるいことは、おそろしい青ひげをはやしていることで、それはどこのおくさんでも、むすめさんでも、この男の顔を見て、あっといって、逃げ出さないものはありませんでした。 10行にして、1行5回ずつ 【言って振り】ました。 町と田舎に大屋敷、 金の盆と銀の皿、 縫い箔の椅子と机、 総金塗りの馬車を持つ男があった。 こんな幸せな身分でしたが、 運の悪いことは、 恐ろし

                                                    文豪スイング ペロー『青ひげ』を読みながらバットを振りました。 - 素振り文武両道
                                                  • 文豪スイング 岸田國士『緑の星』 - 素振り文武両道

                                                    皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【140】バットを振りました。 色にちなんだ小説を読みながら、 バットを振ってます。 今日は「緑」です。 青空文庫より引用。出だしだけ。 岸田國士(きしだ くにお) 『緑の星』 ヨーロッパ通ひの船が印度洋をすぎて、例の紅海にさしかかると、そこではもう、太古以来の沙漠の風が吹き、日が沈む頃には、駱駝の背越しに、モーヴ色の空がはてしなくつづくのが見える。 その時、海の旅にあきた誰れかれの眼に、きまつて妖あやしく映るのは、地平線のうへに、次ぎから次ぎへと湧きでる、あの星ともいへぬ星、ひとつひとつが胸飾りのやうに鮮明な、エメラルドの星のまたたきである。 8行にしました。そして、 1行5回ずつ繰り返し 【言って振り】ました。 船が紅海にさしかかるそこには、 太古以来の沙漠の風が吹く。 日が沈む頃、駱駝の背越しに、 モーヴ色の空が続く。 その時、眼に映るのは、 地

                                                      文豪スイング 岸田國士『緑の星』 - 素振り文武両道
                                                    • 文豪スイング 小川未明『黄色い晩』 - 素振り文武両道

                                                      皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【170】バットを振りました。 黄色にちなんだ小説で バットを振りました。 青空文庫より引用。 小川未明『黄色い晩』 垣根の楓かえでが芽を萌ふく頃だ。彼方あちらの往来で――杉林の下の薄暗い中で子供等らが隠れ事をしている。きゃっきゃっという声が重い頭に響く。北から西にかけて空は一面に黄色く――真黒な雲がその上に掩おおい被かぶさって、黄色な空をだんだんに押しつけて、下に沈ませているようだ。刻々に黄色な空が減じて終しまいには一直線となって、はっきりと地平線から此方こちらを覗き込んでいる。それが厭らしい細長い眼付で笑っているように思われた。 悪寒わるさむい風が北方の海から吹いて来る。煤すすけた障子を閉めて灰色の壁に向った周蔵は、頭を手拭てぬぐいで鉢巻して、床の上に起上って考え込んでいた。 12行にしました。 1行5回ずつ繰り返し【言って振り】ました。60振りで

                                                        文豪スイング 小川未明『黄色い晩』 - 素振り文武両道
                                                      • 文豪スイング シャーロック・ホームズ『橙の種5粒』 - 素振り文武両道

                                                        皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【130】バットを振りました。 虹の色は、赤、橙、黄、、など 7つありますが、 色にちなんだ文豪の作品を読み、 バットを振ってます。 今日は「だいだい(橙)色」 青空文庫より引用。出だしだけ。 『橙(オレンジ)の種五粒』 "THE FIVE ORANGE PIPS" アーサー・コナン・ドイル 加藤朝鳥訳、大久保ゆう改訳 さて、八二年から九〇年にわたるシャーロック・ホームズの事件記録を瞥見してみると、面妖で面白いものが続々と現れるため、どれを取捨したものか難儀なものである。とはいえ、なかには既に新聞を通じ世に知られたものもあれば、我が友の有する高度な特技の出る幕なく本連載でわざわざ語るまでもないものもある。またその分析力が挫かれ物語としても尻切れになりかねないものや、一方で全容が明らかならずその説明も友人の好む曇りない論理の決め手というより揣摩憶測にしか

                                                          文豪スイング シャーロック・ホームズ『橙の種5粒』 - 素振り文武両道
                                                        • ネットの終わってる人間がたまに文豪になる現象に名前をつけたい→いくつか案が出てくるも最終的に身も蓋もない結論に辿り着いてしまう

                                                          Caliz @Caliz77242170 文豪って稀にマトモな人間がいるだけで、クズのが圧倒的に多くねぇか?って思ったらリプ欄でしっかり言及されててにっこりした twitter.com/oseti2215/stat… 2024-01-11 09:00:34

                                                            ネットの終わってる人間がたまに文豪になる現象に名前をつけたい→いくつか案が出てくるも最終的に身も蓋もない結論に辿り着いてしまう
                                                          • 文豪・坂口安吾のオジヤはスープづくりに3日かける

                                                            坂口安吾全集の八巻をペラペラめくっていたら、オジヤについて書かれた文章が目に入った。「わが工夫せるオジヤ」という短いエッセイだ。 ”私は今から二ヶ月ほど前に胃から黒い血をはいた”という、おおよそ飯についての文章とは思えない書き出しに興奮しながら読み進めると、安吾流のオジヤの作り方が説明されているページを見つけた。 曰く、野菜や鶏肉を3日以上煮て作ったスープストックを使用するだの、京都のギボシという店の昆布をのせて食べるだの、文章からでも彼のこだわりが感じられてなんだか微笑ましく思った。 よし、いっちょ作ってやろうか!坂口安吾のオジヤを!

                                                              文豪・坂口安吾のオジヤはスープづくりに3日かける
                                                            • 文豪スイング 江戸川乱歩『赤い部屋』 - 素振り文武両道

                                                              皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【130】バットを振りました。 虹の色は、赤、橙、黄、、など 7つありますが、 色にちなんだ文豪の作品を読み、 バットを振って行きます。 今日は「赤色」で『赤い部屋』 青空文庫より。出だしだけ。 『赤い部屋』 江戸川乱歩, 異常な興奮を求めて集った、七人のしかつめらしい男が(私もその中の一人だった)わざわざそのためにしつらえた「赤い部屋」の、緋色の天鵞絨びろうどで張った深い肘掛椅子にもたれ込んで、今晩の話手が何事か怪異な物語を話し出すのを、今か今かと待ち構えていた。 次の8行にして【言って振り】ました。 5回ずつ繰り返し40スイングでした。 異常な興奮を求めて集った、 七人のしかつめらしい男が わざわざそのためにしつらえた 「赤い部屋」の深い 肘掛椅子にもたれ込んで、 今晩の話手が何事か怪異な 物語を話し出すのを、 今か今かと待ち構えていた。 こういう

                                                                文豪スイング 江戸川乱歩『赤い部屋』 - 素振り文武両道
                                                              • 文豪スイング 沖野岩三郎『熊と猪』 干支にちなんだ動物シリーズラスト - 素振り文武両道

                                                                皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【170】バットを振りました。 干支の動物にちなんだ 文学を読んで、 バットを振って来ました。 今日は「猪」で このシリーズラストです。 父、佐次兵衛さんと、 子、京内(きょうない)くんとの、 やり取りです。 青空文庫より。出だしだけ。 『熊と猪』沖野岩三郎。 紀州の山奥に、佐次兵衛といふ炭焼がありました。五十の時、かみさんに死なれたので、たつた一人子の京内きやうないを伴つれて、山の奥の奥に行つて、毎日々々木を伐きつて、それを炭に焼いてゐました。或日の事京内は此んな事を言ひ出したのです。 「お父さん、俺おれアもう此んな山奥に居るのは嫌いやだ。今日から里へ帰る。」 《後略》 次の桃色の字12行を【言いながら、バットを振り】ました。 1行5回ずつ繰り返し。 佐次兵衛は50でかみさんを亡くす。 毎日子供の京内と山奥で木を伐る。 ある日京内は里へ帰ると言い出す

                                                                  文豪スイング 沖野岩三郎『熊と猪』 干支にちなんだ動物シリーズラスト - 素振り文武両道
                                                                • 「文豪ナツメは料理人が嫌い」 :我々はみんなKPIのことは考えるがその手前にあるKSFをないがしろにし過ぎじゃないだろうか - 頭の上にミカンをのせる

                                                                  私が好きな漫画が90%offの50円というセールになってたので紹介します。 全3巻で終わる作品なのですが、2巻まで50円。3冊全て買っても858円です。 結論から言うと「1巻は」本当に面白いのでオススメです! ラーメンハゲで有名なラーメン才遊記などを手掛けた人が原作者なのだからそのあたりは安心感あります。 たった50円で読めるのですが、確実に50円以上の価値はあるので、軽い気持ちで読んだり読まなかったりしろ! 文豪ナツメは料理人が嫌い 1 (ヒューコミックス) 作者:松本 渚,大久保 一彦KADOKAWAAmazon 文豪ナツメは料理人が嫌い 2 (ヒューコミックス) 作者:松本 渚,大久保 一彦KADOKAWAAmazon文豪ナツメは料理人が嫌い 3 (ヒューコミックス) 作者:松本 渚,大久保 一彦KADOKAWAAmazon 2巻以降は人を選ぶので、お好みでどうぞ。 どんな話かと言う

                                                                    「文豪ナツメは料理人が嫌い」 :我々はみんなKPIのことは考えるがその手前にあるKSFをないがしろにし過ぎじゃないだろうか - 頭の上にミカンをのせる
                                                                  • 文豪スイング 山川方夫『メリイ・クリスマス』 - 素振り文武両道

                                                                    皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【170】バットを振りました。 文豪の文章を読みながら、バットを振りました。 青空文庫より。出だしだけ。 『メリイ・クリスマス』 山川方夫 やまかわまさお, ある秋の夜。むし暑く、寝苦しいまま、彼はアパートの手すりにもたれて、目の下にひろがる都会の夜を、ぼんやりと眺めていた。彼の部屋は、都心に近い高層アパートの、それも最上階にあった。 月の美しい夜ふけで、空は月のまわりだけ穴をあけたように明るく澄み、淡い煙に似た薄い雲が、ときどきそのまんまるな月の前を流れていた。 ここで止めます。 14行にして、1行5回ずつ繰り返し【言って振り】ました。 ある秋の夜。 彼はアパートの手すりにもたれ、 目の下の都会の夜を眺めていた。 彼の部屋は、高層アパートの 最上階にあった。 しばらく風に吹かれてから、 彼が部屋に戻ろうとしたとき、 背後にごく小さな、 女の忍び笑いが

                                                                      文豪スイング 山川方夫『メリイ・クリスマス』 - 素振り文武両道
                                                                    • 文豪スイング 小山清『犬の生活』 干支の動物にちなんだ文豪の文章 - 素振り文武両道

                                                                      皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【200】バットを振りました。 干支にちなんだ動物文学を読みながら、バットマン振ってます。 今日は11番目の「犬」で、 『犬の生活』 青空文庫より。出だしだけ。 『犬の生活』小山清こやまきよし, 私はその犬を飼うことにした。「神様が私にあなたのもとへゆけと告げたのです。あなたに見放されたら、私は途方に暮れてしまいます。」とその眼が訴えているように思われたので。またその眼はこうも云いっているように思われた。「あなたはいつぞや石をぶつける子供達から、私を助けて下さったではないですか。」私には覚えのないことだが、しかし全然あり得ないことではない。 10行にして【言って振り】ました。 1行10回ずつ繰り返しました。 私はその犬を飼うことにした。 「神様が私にあなたのもとへ ゆけと告げたのです」 と眼が訴えている。 またその眼はこうもいっていた。 「あなたはいつ

                                                                        文豪スイング 小山清『犬の生活』 干支の動物にちなんだ文豪の文章 - 素振り文武両道
                                                                      • 文豪スイング 小川未明『こいのぼりと鶏』 - 素振り文武両道

                                                                        皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【130】バットを振りました。 干支の動物にちなんだ文豪の文章を読みながら、バットを振ってまして、 今日は鶏でした。 青空文庫より。 『こいのぼりと鶏』小川未明 泉水の中に、鯉と金魚が、楽しそうに泳いでいました。しかし、黒い猫が、よく狙っていますので、油断ができませんでした。いつ、つかまえられて、食たられてしまうかしれないからです。 「わたくしが、見張りをしてあげましょう。」と、毎日、泉水のほとりで遊んでいる鶏(ニワトリ)がいいました。鶏は、すばしこかったから、けっして、猫にとらえられるようなことはありませんでした。 「どうぞ、おたのみいたします。」と、鯉と、金魚はいいました。 10行にしました。 1行5回ずつ繰り返し【言ってバットを振りました】50スイングです。 泉水の中に、鯉と金魚が、 楽しそうに泳いでいた。 しかし黒猫がよく狙っており、 油断がで

                                                                          文豪スイング 小川未明『こいのぼりと鶏』 - 素振り文武両道
                                                                        • 文豪スイング 太宰治『猿ヶ島』干支の「申」にちなんだ『猿ヶ島』 - 素振り文武両道

                                                                          皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【160】バットを振りました。 青空文庫より、出だしだけ。 『猿ヶ島』太宰治, 干支の動物にちなんだ 文豪の文章を読みながら バットを振ってます。 今日は申年の「猿」。 太宰治さんの『猿ヶ島』の出だしだけ。 青空文庫より。 はるばると海を越えて、この島に着いたときの私の憂愁を思い給え。夜なのか昼なのか、島は深い霧に包まれて眠っていた。私は眼をしばたたいて、島の全貌を見すかそうと努めたのである。裸の大きい岩が急な勾配こうばいを作っていくつもいくつも積みかさなり、ところどころに洞窟どうくつのくろい口のあいているのがおぼろに見えた。これは山であろうか。一本の青草もない。 12行にして、1行5回ずつ繰り返し【言って振り】、60振りでした。 海を越えこの島に着いたときの、 私の憂愁を思い給え。 夜なのか昼なのか、 島は霧に包まれて眠っていた。 私は島の全貌を 見

                                                                            文豪スイング 太宰治『猿ヶ島』干支の「申」にちなんだ『猿ヶ島』 - 素振り文武両道
                                                                          • 明治から令和へ 文豪が集った街の書店がリニューアルオープン:文京区・南天堂書房|じんぶん堂

                                                                            記事:じんぶん堂企画室 「南天堂書房」代表取締役の奥村麻理さん 書籍情報はこちら 出版社を辞め、店を支えるために戻ってきた 「私は会ったことがないのですが、祖父はもともと銀行員。脱サラで銀行を辞めて、南天堂書房を引き継いでやることになったのですが、その後すぐ、1944(昭和19)年に戦争に行ってしまって、サイパンで戦死。実質的には子どもを抱えた祖母がこの店を切り盛りしていたそうです。長男だった父も学生時代から店を手伝っていて、大学卒業後の1960(昭和35)年に店を継ぎました。当時は、祖母が社長でした。父(専務)が代表になったのは、1991(平成3)年です」 そう話すのは、代表取締役の奥村麻理さん。そういう奥村さんも大学卒業後に約10年間出版社の広告部で働き、1996(平成8)年に店に戻ってきた。 ガラス張りで入りやすい雰囲気の外観 「父に店に入ってほしいということは一切言われませんでした

                                                                              明治から令和へ 文豪が集った街の書店がリニューアルオープン:文京区・南天堂書房|じんぶん堂
                                                                            • 文豪スイング 豊島与志雄, 『銀の笛と金の毛皮』干支にちなんだ文学、羊編 - 素振り文武両道

                                                                              皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【130】バットを振りました。 干支にちなんだ文章を読みながら、バットを振ってます。 今日は未年の羊です。 青空文庫より、出だしだけ。 『銀の笛と金の毛皮』 豊島与志雄, むかし、あるところに、エキモスという羊飼いの少年がいました。父も母もないみなし児で、毎日、羊のむれの番をしてくらしていました。 青々とした野原に、羊たちはたのしくあそんでいます。野の花のあいだに、うつくしい蝶がとびまわっています。木立こだちのなかや空たかくに、いろんな鳥がさえずっています。日がうららかにてっています。 エキモスは草の上にねころんで、歌をうたいました。口笛をふきました。草の葉でいろいろな笛をこしらえました。葦あしの茎くきでも笛をこしらえました。 ――自分も、あの小鳥のようにうたいたい。けれども、いくらうたっても、笛をふいても、小鳥にはおよびませんでした。 10行にしまし

                                                                                文豪スイング 豊島与志雄, 『銀の笛と金の毛皮』干支にちなんだ文学、羊編 - 素振り文武両道
                                                                              • 文豪スイング 豊島与志雄『天下一の馬』 - 素振り文武両道

                                                                                皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【150】バットを振りました。 干支の動物にちなんだ文学作品を読みながら、バットを振っています。 今日は7つ目の馬です。 青空文庫より、出だしだけ。 『天下一の馬』 豊島与志雄 ある田舎の山里に、甚兵衛という馬方がいました。至ってのんき者で、お金がある間はぶらぶら遊んでいまして、お金がなくなると働きます。仕事というのは、山から出る材木を、五里ばかり先の町へ運ぶのです。ぷーんと新しい木の香りがする丸や四角の材木を、丈夫な荷馬車に積み上げ、首のまわりに鈴をつけた黒馬にひかして、しゃんしゃんぱっかぱっか……と、朝早くから五里の街道を出かけて、夕方までには家へ帰って来ます。その馬がまた甚兵衛の自慢でした。 10行に要約して、1行5回繰り返し【言って振り】ました。 ある山里の馬方、甚兵衛、 お金がある間はぶらぶら遊び、 お金がないと働く。 仕事は、山から材木を町

                                                                                  文豪スイング 豊島与志雄『天下一の馬』 - 素振り文武両道
                                                                                • 文豪スイング 片山廣子『大ヘビ子ヘビ』 - 素振り文武両道

                                                                                  皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【130】バットを振りました。 干支にちなんだ文豪の文章を読みながら、バットを振ってます。 今日は巳年のヘビでした。 青空文庫より。 『大へび小へび』 片山廣子, 日本では蛇の昔ばなしがたくさんあるが、アイルランドの伝説にも蛇が多いやうである。同じやうに島国のせゐかもしれない。初めに私が読んだのはごく太古のこと、北方の山の湖水に劫ごふを経た大蛇が、将来えらい人がこの国に来て蛇族全部を退治してしまふといふ予言をきいたので、さういふ災禍の来ない前に海に逃げてしまはうと思つて、一生けんめいに湖水から逃げ路を作り始める。行くみちみちで沿岸の家畜どもを喰ひ荒し、時々休息し、さうして又水路を掘る。いさましい人間どもが大蛇を攻撃してくるが、いつも人間の方が負けてしまふ。しかし大蛇も負傷したり殺されかかつたりして、 ここまで。 10行にして、1行5回ずつ繰り返し【言っ

                                                                                    文豪スイング 片山廣子『大ヘビ子ヘビ』 - 素振り文武両道