昨年4月の1回目の緊急事態宣言発令から1年以上が経った。感染拡大が続くなか、東京都の人口が転出超過となる月が多くなり、「脱東京」を掲げる記事が散見されるようになった。本当にそうした流れが進んでいれば、東京一極集中にも変化が見られるはずだ。 実態はどうなっているだろうか。 2021年4月下旬に公表された総務省の「2020年住民基本台帳人口移動報告」の詳細データ(参考表)と2021年4月1日現在の東京都人口(住民基本台帳による世帯と人口)の2つを基に、「東京の人口」を検証してみた。 東京の「日本人人口」はむしろ増えている 結論から言おう。初の緊急事態宣言が出た2020年4月と、3回目の緊急事態宣言が出た今年4月のデータ(それぞれ1日時点)を比較すると、コロナ禍の1年で「東京の日本人人口」は依然として増えていた。 東京都のホームページに公開されている住民基本台帳ベースの4月1日時点の人口は次のと