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観たら読むに関するエントリは233件あります。 将棋game などが関連タグです。 人気エントリには 『「なぜ女性棋士はまだいないのか」女流棋士の私が考えてみた | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン』などがあります。
  • 「なぜ女性棋士はまだいないのか」女流棋士の私が考えてみた | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

    第2期ヒューリック杯清麗戦五番勝負は2-3で里見香奈清麗に負けた。7月・8月と番勝負を戦っていく中でたくさんの温かいメッセージをいただいた。将棋指しは盤の前では常に一人で考え抜き、決断をし続けていかなければならない。対局中は応援の声は聞こえないが、その心を支えてくれるのは応援してくれる人たちだ。いつも応援してくださる皆様、そして清麗戦を主催していただいているヒューリック株式会社様に改めてお礼を申し上げたい。また1歩ずつ山を登っていこうと思う。 女流棋士と棋士には棋力に差がある 番勝負終了後に少人数で打ち上げが行われた。そこで「なぜ女性棋士はまだいないのか」という話題が出た。将棋界において棋力があれば「棋士」になるのに男性も女性も関係はない。今回はこの話題について書いていきたい。 まず前提として「女流棋士」と「女性棋士」が混同されがちだが、この2つは制度が異なる。女流棋士になるためには、「研

      「なぜ女性棋士はまだいないのか」女流棋士の私が考えてみた | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン
    • 3年ぶりの陣屋 その日、“将棋の強いおじさん”は百折不撓だった | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

      正直な話をすると、やけ酒で酩酊した頭でこれを書いていたときも、僕はこれが希望的観測に過ぎないことを自覚していました。なぜならこのとき王位戦に挑戦した俺のかずきは43歳。一般的に30代までがピークと言われる将棋界において、「年齢的におそらくこれが最後の輝きになるだろう」ということは多少将棋を知っている人であれば否が応でも理解せざるを得ないことだったからです。 その後は僕も仕事とかいう1ミリも棋力が上がらない無駄な行為に勤しむ時間が増え、将棋をじっくり見る時間もあまり取れなくなっていました。大人の階段を登り切り、シンデレラでもなんでもないつまらない大人になりました。極めて愚かな行為なので皆さんは真似しないようにしてください。 「世界将棋強いベストイレブン」であるA級棋士に返り咲き ところが。僕が人生の停滞を続けている間に、俺のかずきはそこからさらにトップ棋士の階段を登っていました。46歳にして

        3年ぶりの陣屋 その日、“将棋の強いおじさん”は百折不撓だった | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン
      • 藤井聡太七段との対局に向けて 47歳おじさん棋士は「今までにないほど勉強している」 | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

        将棋の順位戦C級1組が佳境を迎えている。 2月4日火曜日に第9回戦が予定されており、現在8連勝中の藤井聡太七段(17)が勝利すれば、B級2組への昇級が確定する。 この注目の対局の対戦相手は高野秀行六段。

          藤井聡太七段との対局に向けて 47歳おじさん棋士は「今までにないほど勉強している」 | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン
        • 「里見がいま女流をやめるのは、連盟として困るんだ」里見香奈女流五冠(30)の奨励会挑戦を止めた師匠が語る後悔 史上初の女性棋士を目指す弟子に送ったメールは… | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

          そして弟子の里見五冠は5月27日、棋王戦コナミグループ杯予選決勝で古森悠太五段(26)に勝ち、公式戦の直近成績を10勝4敗としたことで棋士編入試験の受験資格(10勝以上かつ6割5分以上の勝率)を獲得した。 「里見は編入試験を受けるか」――その決断に大きな注目が集まるなか、森九段は「どうも本人は試験を受けない意向のようだ」という棋界関係者の憶測を耳にしたという。 森九段にとって里見は弟子ではあるが、女流のタイトルを獲得するようになってからは「もう将棋のことで教えることは何もない」とあえて距離を置いてきた。しかし人生の岐路に直面した弟子に対し、どうしても伝えたい思いがあった。 「編入試験を受けるかどうかまだ決めていないのであれば、私としては受けて欲しい、チャレンジするべきだという考えをメールで伝えました。その後、すぐに本人から返信がありまして『まだ迷っています。ぎりぎりまで考えて結論を出したい

            「里見がいま女流をやめるのは、連盟として困るんだ」里見香奈女流五冠(30)の奨励会挑戦を止めた師匠が語る後悔 史上初の女性棋士を目指す弟子に送ったメールは… | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン
          • 「えっ、師匠に挨拶しないで帰るの?」“30歳差”藤井聡太七段vs木村一基王位の知られざる舞台裏――教授は見た | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

            豊橋行きの新幹線に乗り、うたた寝をしながら神奈川県鶴巻温泉の陣屋での出来事が次々と頭に浮かんでいた。私は陣屋でたくさんの喜びと悲しみを見てきた。しかし木村に関するドラマはほとんどが悲劇だった。 たったひとつを除いては――。 4年前の「新宿行って終電なくなるまで飲んじゃったよ」 2016年9月27日、木村の6回目のタイトル挑戦が終わった。羽生善治王位に挑んだ王位戦7番勝負に3勝4敗で敗れたのだ。勝てばタイトル獲得の一番を負けるのはこれが8回目。控室には木村から3連敗から4連勝で王位の逆転防衛(2009年)を果たした深浦康市九段がいた。木村がタイトルを取ったら「おめでとう」を言うつもりだったが、その機会はなかった。 打ち上げからかなり時間が経ったころ、木村に話しかけられた。 2016年、第57期王位戦第7局。挑戦者の木村一基八段(当時、右)は羽生善治王位に敗れる ©共同通信社 「これが最後のチ

              「えっ、師匠に挨拶しないで帰るの?」“30歳差”藤井聡太七段vs木村一基王位の知られざる舞台裏――教授は見た | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン
            • 羽生善治九段の“壁ドン”、藤井聡太をにらむ先輩棋士…棋士を撮り続けてきたカメラマンが「忘れられない7つの名場面」 | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

              『師弟 棋士たち 魂の伝承』(光文社)や『将棋世界』の「師弟」の連載、文春オンラインでの棋士インタビューで脚光を浴びたカメラマンの野澤亘伸氏による写真集が発売される。その名も『棋士の瞬き』(マイナビ出版)。 一流の写真家は、被写体の内面まで写し出すのか――。 今回は、『棋士の瞬き』を撮影するなかでとりわけ印象に残った7枚を野澤氏に選んでいただいた(文中の段位・肩書は、いずれも撮影当時のもの)。 ――まずこちらは第5期叡王戦、神奈川県秦野市にある旅館「陣屋」で行われた第8局からです。 野澤 いやあ、このタイトル戦は本当に熱かったですね。永遠に終わらないんじゃないかと思うくらいに。永瀬拓矢叡王(王座)に豊島将之竜王・名人が挑戦したシリーズでした(豊島は名人戦との同時進行で、叡王戦第7局終了後に名人を失冠した)。第1局が千日手指し直しで、第2局、第3局が持将棋になった。200手超えが3局あり、シ

                羽生善治九段の“壁ドン”、藤井聡太をにらむ先輩棋士…棋士を撮り続けてきたカメラマンが「忘れられない7つの名場面」 | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン
              • 初タイトル奪取の木村一基王位、帰宅しての一言目は「泣かされちゃったよ」 | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

                木村王位が、タイトル獲得後初めて登場 10月6日の日曜日。渋谷のイベントスペース「LOFT9」で行われた「観る将ナイト2019」は、観る将ファン向けに企画された異色の将棋イベント。この直前の9月26日には、木村九段が豊島将之王位から初めてとなるタイトル「王位」を奪取。観る将ファンの間でも絶大な人気を誇る木村王位が、タイトル獲得後初めてイベントに登場するとあって事前から大きな注目を集めていた。 第1部では、「観戦記者のおしごと」「“棋譜コメ”ソムリエ選手権」などの企画が行われた。このレポートでは、木村一基王位、遠山雄亮六段、漫画『将棋めし』の作者である松本渚さんが登壇して大いに盛り上がった、第2部トークショーの模様をお届けしよう。 木村王位は、冒頭で乾杯を促されると「お茶じゃないだろうね」と軽いジャブ。ビールジョッキを片手に、遠山六段と集まったファンの「おめでとう」コールで乾杯した。 まず

                  初タイトル奪取の木村一基王位、帰宅しての一言目は「泣かされちゃったよ」 | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン
                • 「就職活動をしよう」31歳プロ棋士が副業をしようと思い立った結果 | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

                  目星をつけていた健康麻雀店は…… フリーランスやYouTubeなどで活動する人が増えている今だからこそ、棋士が正社員として就職したら面白いんじゃないかと思った。アマチュアからの棋士編入試験ができたんだから、プロ棋士の就職編入試験をしてもいいじゃないか。 とりあえず、目星をつけていた健康麻雀店のホームページを開いてみる。以前と同じようにスタッフを募集していたが、よく見ると「ホール業務全般(麻雀をする場合あり)」と書いてある。滅多に麻雀をしないならここにする意味ないな……ほかにタバコが嫌いな私ができそうな店はあまり見当たらなかった。 ゲーム実況配信も以前から考えたことがある。少し専門的な話になってしまうが、Hearthstoneというカードゲームの闘技場というフォーマットで平均6勝ぐらいできていた。月間ランキングに入れるラインがだいたい7勝ぐらいと聞いたので、もう少し集中してやって運を味方につ

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                  • 「出会いは詰将棋チャット、初めて会ったのは将棋連盟の隣の鳩森神社で…」 『将棋の渡辺くん』で伊奈めぐみさんが描く、夫・渡辺明名人のキュートな“素顔” | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

                    異色の将棋漫画が注目を集めている。タイトルは『将棋の渡辺くん』(講談社)。著者は、棋士である渡辺明名人の妻・伊奈めぐみさんだ。 渡辺明名人といえば、現在、名人のほか、棋王、王将の3つのタイトルを持つトップ棋士のひとり。理知的で研究家といった印象だが、この漫画で描かれる名人は「ぬいぐるみ好きの虫きらい」など、意外な一面がたくさんある。 連載開始は2013年で、これまで単行本が5冊出ている。将棋界に与えたインパクトも大きく、日本屈指の将棋本を揃えるジュンク堂書店池袋本店の中崎悠人さんは、自身も大ファンだとし「将棋ファンを増やしている作品だと書店の店頭からも感じます。気軽に将棋界の雰囲気や棋士のキャラクターを味わえるので、将棋棚にはかならず揃えておきたい作品ですね。ちなみに販売数は池袋本店だけで、5冊合計で1200冊を超えています」とその人気ぶりを語る。

                      「出会いは詰将棋チャット、初めて会ったのは将棋連盟の隣の鳩森神社で…」 『将棋の渡辺くん』で伊奈めぐみさんが描く、夫・渡辺明名人のキュートな“素顔” | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン
                    • 「とにかく、たっくんよりも良い結果を…」伊藤匠四段のライバルが奨励会を目指さなかった理由とは | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

                      現役最年少の棋士・伊藤匠四段(19)が、新人王戦で優勝するなど活躍している。さらにABEMAトーナメントでは、「最年少+1」で同い年のチームメイト藤井聡太三冠とともに優勝を果たした。その際にネットで大きな話題となったのが、2人が小学校3年生のときに参加した「第9回小学館学年誌杯争奪全国小学生将棋大会・3年生の部」の上位3人の写真だ。 準優勝は伊藤四段、3位は藤井三冠、そして優勝して真ん中に写るのが川島滉生さん(19)。伊藤四段と同じ「三軒茶屋将棋倶楽部」で腕を磨いてきた幼馴染だ。プロは目指さないと自分で決めたという川島さんに、伊藤四段との激しいライバル争いや「あの写真」の思い出について、なぜ奨励会試験を受けなかったのかを聞いてみた。 川島滉生(かわしま・こうせい)さん。2002年生まれ。神奈川県横浜市出身。私立攻玉社中学高校卒業。2018年、高1で全国高等学校将棋選手権男子個人の部優勝。現

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                      • 育児が将棋にプラスになることはない。一方で子どもから受け取る愛情は計り知れない | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

                        7月4日に開幕した第2期ヒューリック杯清麗戦五番勝負。幸運にも里見香奈清麗への挑戦権を得た私だったが、第1局・第2局と連敗した。特に2局目は悔いの残る内容になった。五番勝負だから、あと1つ負けたらそれで終わりになってしまう。 ピリピリしていくのが本来の正しい姿であるのに 嫌な予感は開幕前からあった。挑戦権を獲得してから約1ケ月、本来ならば開幕に向けて少しずつ神経を研ぎ澄ませながら準備を進めていくのだが、この「神経を研ぎ澄ませながら」という部分が思うようにいかない。家には4歳と1歳の子どもがいるのだ。 私は比較的気持ちの切り替えが上手い方だと思う。対局で負けても、それを家に長期的に持ち込むことはないし、普段の対局前にピリピリとすることなく子どもに接しているつもりだ。しかし舞台が大きくなるとこのバランスの取り方がより難しくなった。 タイトル戦とは参加者みんなが目指している、紛れもない大舞台だ。

                          育児が将棋にプラスになることはない。一方で子どもから受け取る愛情は計り知れない | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン
                        • 我らが「地球代表」は、「将棋星人」羽生善治九段と藤井聡太七段の将棋をどう見るのか | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

                          《竜王と地球代表が、日本のど真ん中で対決。》 9月22日の『中日新聞』にこんなコピーが踊った。これは「将棋日本シリーズ」東海大会の広告で、対局するのは広瀬章人竜王と深浦康市九段。つまり「地球代表」というのは、深浦康市九段のことを指している。 なぜ、深浦康市九段が「地球代表」なのか? 少し説明を要するかもしれない。 もともとは、10年ほど前にネット掲示板発の荒唐無稽な洒落から生まれたものであるが、最近では「もし羽生善治と藤井聡太が地球を侵略する『将棋星人』だったならば、地球代表は深浦康市に任せたい」という文脈になっている。いつのまにかファンの間で定着し、今回、新聞広告のコピーにまでなったというわけだ。そこで、今回はちょっとこの洒落にのって、話を進めてみたい。 羽生善治九段といえば「羽生マジック」と呼ばれる妙手の数々。 藤井聡太七段といえば、詰将棋選手権5連覇という圧倒的な終盤力。 このように

                            我らが「地球代表」は、「将棋星人」羽生善治九段と藤井聡太七段の将棋をどう見るのか | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン
                          • 「なんなんだこの1手は」羽生善治九段が藤井聡太王将から勝ちをつかんだ“異次元の攻め”とは | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

                            第72期ALSOK杯王将戦七番勝負第1局は藤井聡太王将も羽生善治九段も存分に持てる力と技を駆使して、素晴らしい将棋だったが、大阪府高槻市の「摂津峡花の里温泉 山水館」で行われた第2局はそれ以上の名局だった 羽生の先手で相掛かりに。令和の相掛かりは形が多種多彩にわたるが、羽生が誘導したのは、2021年9月の藤井-横山泰明七段のB1順位戦と同一だった。後手の藤井が自陣角を打って盤面を制圧するというアイディアを見せて快勝し、そのまま定跡となり、その後数局指されている。羽生はあえて藤井の守備範囲に飛び込んでいったのだ。 第1局の感想は「なんなんだこの2人は」 両者の念頭にあったのは、今季のA級順位戦の豊島将之九段-斎藤慎太郎八段戦だ。先手の豊島が角を盤上から消すという工夫で勝っている。途中までその将棋と同様に進むが、藤井が手を変え、羽生が端から戦端を開き、飛車交換となる。

                              「なんなんだこの1手は」羽生善治九段が藤井聡太王将から勝ちをつかんだ“異次元の攻め”とは | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン
                            • 藤井聡太七段の師匠・杉本八段が明かす“東海の師弟物語”「永瀬さんは名古屋の終電に詳しくなった(笑)」 | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

                              史上最年少タイトル挑戦の記録を塗り替えた17歳の藤井聡太七段。藤井の師匠・杉本昌隆八段と一門でいえば“イトコ関係”にあたる“教授”勝又清和七段が、東海の棋士の系譜と師弟の物語に迫る。 ◆◆◆ 藤井聡太の大師匠・板谷進は「弟子の成長を何よりも喜ぶ」 板谷四郎九段(1913-1995)は、40代で引退すると名古屋で板谷将棋教室を開き、中京棋界の発展に尽力し、多くの弟子を育成。私の師匠の石田和雄九段など5人の棋士が誕生した。やがて四郎の次男の板谷進九段(1940-1988)が親であり師匠でもある板谷四郎から引き継いでいく。板谷進は名古屋に将棋会館を建てよう、東海地区にタイトルを持ちかえろうとパワフルに活動した。東海が栄えるためには棋士を増やさなければならないと弟子をとった。内弟子からは小林健二九段が活躍する。小林は18歳の若さで四段に上がると、順位戦も順調に昇級し、20代でB級1組まで昇級した。

                                藤井聡太七段の師匠・杉本八段が明かす“東海の師弟物語”「永瀬さんは名古屋の終電に詳しくなった(笑)」 | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン
                              • 「かなり将棋がお好きなんですねえ」藤井聡太の師匠がパソコンショップに行ったところ… | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

                                次々とタイトルを奪取し、将棋界を席巻する天才・藤井聡太。その師匠である杉本昌隆八段が、瞬く間に頂点に立った弟子との交流と、将棋界のちょっとユーモラスな出来事を綴ったエッセイ集『師匠はつらいよ 藤井聡太のいる日常』(文藝春秋)。 その中の一篇「パソコンショップでの攻防」(2022年5月26日号)を転載する。 (段位・肩書などは、誌面掲載時のものです) ◆ ◆ ◆ パソコンの買い替えを藤井竜王に相談 私たちの仕事道具は将棋盤と駒だが、現代はそれとは別に欠かせないものがある。研究用のパソコンだ。 DL(ディープラーニング)系の将棋ソフトが形勢判断に優れているそうで、従来のものより評価が高い。藤井聡太竜王がそれで研究をしているとのことで、注目度は高いのだ。 起動させるためには高性能パソコンが必要で、これがかなり値が張る。昨年、渡辺明名人が購入されたパソコンは約130万円だとか。 実は私、長年使って

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                                • 「藤井さんの対局を見ると、『勝たないでくれ』と…」連勝記録の最中に同い年のライバルが抱いていた“悔しさ” | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

                                  「彼が勝ちに近づいていくうちに、気持ちが落ち込んで…」 目の前のステージでは、自分と同じ15歳の青年がスポットライトを浴びている。2018年2月17日、第11回朝日杯将棋トーナメント決勝。タイトル獲得経験もある広瀬章人八段と向き合うのは、中学3年生の藤井聡太五段だった。 この日、史上初の中学生による全棋士参加棋戦優勝がかかった一戦は、棋界のみならず大きな注目を集めていた。公開対局場となった有楽町朝日ホールは、584席が観客で埋め尽くされ、ABEMA、ニコニコ動画、将棋連盟モバイルでの中継が入っていた。 伊藤は、この対局の2ヶ月前に棋士養成機関である奨励会で三段昇段を決めた。将棋界でプロになれるのは四段からであり、一部の若手棋戦を除いて伊藤にはまだ一般棋戦への出場資格はなかった。 「最高峰の舞台で記録を務めるのは、勉強になる。でも藤井さんの勝つ姿は見たくない。ただ悔しいという気持ちですね。こ

                                    「藤井さんの対局を見ると、『勝たないでくれ』と…」連勝記録の最中に同い年のライバルが抱いていた“悔しさ” | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン
                                  • 「女子には絶対勝てる」と油断の相手をボコボコに 終盤力をみがいた松山将棋センターでの日々 | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

                                    4月27日に開幕する女流王位戦五番勝負。ここに初めてタイトル挑戦者となった山根ことみ女流二段が登場する。近年、里見香奈女流四冠と西山朋佳女流三冠の「二強」に実績のある女流棋士が挑むという構図が多く、「初挑戦」は2018年度女流王位戦の渡部愛女流三段以来となる。 山根女流二段は愛媛県松山市で育った23歳。2020年度には17連勝を記録し、優秀女流棋士賞も受賞した。女流トップクラスと評価されている終盤力は、子ども時代に身に付けたものだ。インタビュー前半では、毎日通ったという松山将棋センターでの日々とアマ大会での活躍について聞いてみた。(全2回の1回目) 山根ことみ(やまね・ことみ)女流二段 愛媛県松山市出身。1998年3月生まれ。2010年、2011年、中学選抜全国大会女子の部優勝。2013年10月、高校1年で女流3級。2019年、勝数規定により女流二段。 東京に出て強い女の子と指すのは負けて

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                                    • 軍曹の「千日手」めぐる駆け引き、ニコ生も控室も大いに盛り上がった | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

                                      永瀬叡王の期待を裏切らない決断に人々のテンションは爆上がり 一方、永瀬拓矢叡王の期待を裏切らない決断に観戦している人々のテンションは爆上がりだ。それは控室の関係者も同様であった。 「千日手筋に入ってから消費時間1分しかないよ!」 印刷された棋譜用紙を見ながらスタッフが驚く。 「もう(千日手するって)決めてたんじゃん」 「好きだからやったんでしょ」 「指し足りなかったのかなあ……」 呆れのような、尊敬のような、畏怖ともいえる感情のこもったやり取り。でもまあみんなやると思ってたよね。永瀬叡王だし。 千日手局の検討を行う青野九段 指し直し局は角換わりの進行。前局と違って早繰り銀ではないようだ。角換わりはいまもっとも指されている戦法だが、交換した角の打ち込みに常に気を配らなくてはならないため、繊細で深い研究を要求される。しかし、2人の指し手はとても速かった。 「永瀬叡王だからでしょ」と我々は受け入

                                        軍曹の「千日手」めぐる駆け引き、ニコ生も控室も大いに盛り上がった | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン
                                      • 永瀬七段の「多すぎる」食事注文で高見叡王は「妖術」にかかったのかもしれない | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

                                        何も起きないはずはない。 永瀬七段のかたわらにはすでにバナナが用意されており 第1局は台湾台北の「圓山大飯店」で行われた。世界10大ホテルに選ばれたことのある超有名ホテルである。 対局開始は10時、持ち時間は各5時間。昼と夜それぞれに食事が出る。永瀬七段のかたわらにはすでにバナナが用意されており、万全の状態といったところだろう。戦型はファンの間で「親の顔」とまで呼ばれるほど頻出する「角換わり」の中では前例の少ない「早繰り銀」となった。同じアジア圏だが違う国、同じ将棋だが特別な対局で二人はどんな食事を注文するのか? しかし昼食の報道がなされたとき、あまりのことに自分の目を疑った。 高見叡王 揚州チャーハン、小籠包、ウーロン茶 永瀬七段 揚州チャーハン、小籠包、豚肉とへちまとえび蒸餃子、麻婆豆腐、クラブハウスサンド、グレープフルーツジュース、ホットコーヒー 【第4期 #叡王戦 七番勝負】 第1

                                          永瀬七段の「多すぎる」食事注文で高見叡王は「妖術」にかかったのかもしれない | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン
                                        • 将棋ソフト「ハニーワッフル」開発者が掲げる「不利飛車とは呼ばせない」という冷静な情熱 | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

                                          将棋の戦法は、大きく分けて二つある。序盤に大駒である飛車を動かさない「居飛車」、そして飛車を横に移動させる「振り飛車」だ。振り飛車は、大駒が盤上を飛び交う派手な展開がファンにも人気で、かつて棋界に君臨していた大山康晴十五世名人も得意としていた。 本当に振り飛車に未来はないのか ところが、近年では振り飛車党の受難の時代が続いている。現在8つあるタイトルを保持しているのは、いずれも居飛車党。名人への挑戦権を争う順位戦A級リーグに所属している棋士10人のうち、純粋な振り飛車党は1人しかいない。 理由の一つとして、コンピュータ将棋のレベルが飛躍的に上がる中で、「振り飛車は不利である」と半ば結論付けられている点がある。飛車を横に振っただけで、コンピュータによる形成判断を示す「評価値」は大幅に下がる。すると、コンピュータを研究に取り入れている棋士の多くにとって、振り飛車は端から選択肢にならないのだ。

                                            将棋ソフト「ハニーワッフル」開発者が掲げる「不利飛車とは呼ばせない」という冷静な情熱 | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン
                                          • 負けを覚悟した藤井聡太はガックリと…その後の逆転劇を棋士は誰でも経験している「血が逆流し、全身から汗が吹き出す」 | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

                                            夕食休憩明けの再開後、永瀬拓矢王座は香を成って手を渡す。このシリーズの特徴は、こういう手渡しが多いこと。挑戦者の藤井聡太竜王・名人は本局最長のほぼ1時間を使って、飛車の頭に歩を打ち、飛車の直射を消してから勝負に出た。 銀をぶつけて銀交換し、桂を中央に跳ね出したのだ。香から金を守っていた桂がいなくなり、渡した銀で飛車金両取りの割り打ちもある。捨て身の反撃だ。 だが永瀬はまたも踏み込んだ。銀で割り打ちをして、56手目、25分の考慮で△6六飛と、飛車を角と交換した。そして金を取り、先手の守りの金の上からごつく金を打ったのだ。控室で歓声があがる。この踏み込みも将棋AIは最有力と上げていたが、駒を渡すので怖いだろうと言っていた。だが現実にこの局面になってみると先手が困っている。 端攻めに続いて、永瀬はすごい踏み込みをした。事前の宣言どおり、人間を捨てているのか、恐怖心をなくすことができたのか。 藤井

                                              負けを覚悟した藤井聡太はガックリと…その後の逆転劇を棋士は誰でも経験している「血が逆流し、全身から汗が吹き出す」 | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン
                                            • 『銀河英雄伝説』は、どの作品から観たら(読んだら)いいのか? - 黒色中国BLOG

                                              【教えて下さい】アマプラで『銀河英雄伝説』を観ようと思っているのですが、どの作品から視聴するのがベストでしょうか?当方、この作品を全く観たこともなく、原作も読んだことがなく、予備知識は一切ありません。詳しい方がいらっしゃいましたら、教えて下さい。よろしくお願いいたしますm(_ _)m — 黒色中国 (@bci_) May 27, 2019 こんな質問をしたら、たくさんのお返事をいただけました\(^o^)/ (全てのリプライをご覧になるには、上のツイートのタイムスタンプをクリックしてください) 全て丁寧な説明で、皆さんの「銀英伝愛」がよく伝わってきました。その詳細は上掲のツイートのリプライを見ていただくとして、それらの説明でわかった「銀英伝の始め方」をまとめておこうと思います。 【目次】 なぜいま『銀河英雄伝説』? アニメから観るか?原作から読むか? 追記1:『我が行くは星の大海』はバンダイ

                                                『銀河英雄伝説』は、どの作品から観たら(読んだら)いいのか? - 黒色中国BLOG
                                              • 将棋の「もう一人の藤井」。藤井猛九段は、何がすごいのか? | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

                                                「観る将」ということばが、テレビの特集や書籍のタイトルになるなど、広がりを見せている。 ことばの意味は「将棋観戦を楽しむファン」のこと。これまで、将棋ファンといえば、当然のように将棋を指す人のことを意味していた。しかし、この「観る将」ということばの登場によって、自らはほとんど指さないものの、熱心に対局を観るファンの存在が、大きく認識されるようになった。 ただの「解説が面白いおじさん」じゃない また「観る将」は、たとえ棋力が低くとも、将棋を観戦し、集い、みんなで楽しめるんだと思わせてくれる、魔法のようなことばでもあると感じている。

                                                  将棋の「もう一人の藤井」。藤井猛九段は、何がすごいのか? | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン
                                                • 女流棋界に順位戦創設 私たちも苦しみながら「白玲」を作っていく | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

                                                  順位戦とはごく簡単に言うと、すべての女流棋士が順位付けされる形式のことだ。白玲戦では第1期でA~Dのリーグ及び順位を確定し、第2期以降はそれぞれのリーグで戦っていく。 女流棋戦はトーナメント形式が多く、すべて1回戦で負けてしまうと年間10局に届かないという、対局数の少なさが長年懸念されていた。それが2019年度には清麗戦(現・大成建設杯清麗戦)が創設され、今回の白玲戦と合わせると1人当たり10局程の対局数の増加が確定する。 出すだけで真剣度が増す、我が家の6寸盤 ©上田初美 女流トップグループは、この増加によって棋士と遜色ない対局数になる。将棋は見た目以上に体力を使うので、体力の強化は必須項目だ。棋力・体力、両面で今まで以上に鍛えられていくのだろう。私自身も夫の対局数と合わせると年間70~80局程が予想される。2019年度の棋士の対局数ランキング1位が67局なので、育児を含めるとスケジュー

                                                    女流棋界に順位戦創設 私たちも苦しみながら「白玲」を作っていく | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン
                                                  • 「なんなんだこの2人は…」藤井聡太-羽生善治、2日間にわたる“世紀の決戦”後にプロ棋士を驚かせたこと | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

                                                    ここぞというところで結果を残してきた戦法 後手番となった羽生が選んだのは、王将リーグを全勝したときの原動力である横歩取りではなく、1手損角換わりだった。しかも本局の8手目角交換タイプは、2019年12月の三枚堂達也七段との朝日オープン戦以来、まる3年ぶりだ。藤井は局後に「想定はしていなかった」と語った。 一方、羽生は「まだ可能性もあるのかなと思ったので。いろんなことを試みる中の一環で、やってみました」と語っている。羽生にとっては60局近くも採用し、タイトル戦の舞台だけでも19局も登板させている。ここぞというところで結果を残してきた戦法だ。経験の差で勝負しようとした。 藤井は1手損対策で最有力とされている早繰り銀を採用。藤井といえば腰掛け銀だが、早繰り銀も永瀬拓矢王座との王位戦挑戦者決定戦と豊島将之九段との竜王戦七番勝負で採用しており、似た形の経験はある。 だが、羽生は秘策を用意していた。3

                                                      「なんなんだこの2人は…」藤井聡太-羽生善治、2日間にわたる“世紀の決戦”後にプロ棋士を驚かせたこと | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン
                                                    • 藤井聡太は「見た目と能力が違いすぎる『驚きの少年』」だった | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

                                                      藤井聡太七段の進化が止まらない。 ヒューリック杯棋聖戦五番勝負では、渡辺明棋聖を相手に2勝0敗の成績で7月9日に行われる第3局を迎える。最年少タイトル記録を塗り替え、棋界初の“17歳タイトルホルダー”が誕生するシナリオも現実味を帯びつつある。 そうなれば「藤井聡太“七段”」という呼称は「藤井聡太棋聖」となり、ややもすれば、今後数年、いや十数年もの間、「藤井聡太○段」と呼ばれることもないかもしれない――。こんな仮定の話も、あながち冗談とは思えないほどに、強い。ただ勝っているだけではなく、その内容も圧巻で、プロ棋士が揃って驚きの声をあげている。(全2回の1回目/後編に続く) プロ棋士のことばでわかる、藤井聡太七段の進化ぶり 本稿は「藤井聡太七段 初タイトル獲得か――」というこの契機に、その強さをプロ棋士のことばを借りて表現してみようとするものだが、様々な証言を時系列に並べてみると、その進化ぶり

                                                        藤井聡太は「見た目と能力が違いすぎる『驚きの少年』」だった | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン
                                                      • 藤井聡太の表情は「もう終わっちゃうの?」と…激闘の最終盤で一瞬の「詰み」を見逃さなかった“規格外の読み” | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

                                                        あのとき永瀬が角換わりで右桂速攻を見せたのに対し斎藤は早繰り銀にして仕掛けを誘い、居玉のまま超急戦となっていたが、まさか同じ展開に。しかし藤井は手堅く守りの手を選んだ。ほっとして眠りにつく。新大阪で乗り換えの際、再びモバイル中継の画面を開くと、なんと藤井が右玉にしている! 王座戦第2局に臨む永瀬拓矢王座(右)と挑戦者の藤井聡太竜王・名人 ©時事通信社 藤井の右玉は、中盤の組み換えや雁木からの流れで見ることはあるが、角換わり後手番でダイレクトに右玉にしたのは初めてだ。とはいえ、いつかは採用するだろうなと私は思っていた。7月3日の佐々木大地七段との第94期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第3局では、佐々木の右玉に対して端に桂を跳ね、玉頭から攻めるという衝撃的な構想を見せた。私は副立会だったので、藤井に話を聞いたのだが「相手の玉が左辺に戻りにくい配置のときのみ端桂は成立していると思います」と答えた。

                                                          藤井聡太の表情は「もう終わっちゃうの?」と…激闘の最終盤で一瞬の「詰み」を見逃さなかった“規格外の読み” | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン
                                                        • 3位・藤井聡太と準優勝・伊藤匠 優勝した川島滉生さんが“伝説の写真”に抱える複雑な思い | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

                                                          藤井聡太三冠と伊藤匠四段が並んでいた「第9回小学館学年誌杯争奪全国小学生将棋大会・3年生の部」の写真。その真ん中に写っているのが、現在は早稲田大学将棋部に所属している川島滉生さんだ。 インタビュー後編では、川島さんの将棋との関わり、大学受験と現在のこと、活躍する藤井三冠や伊藤四段への思い、あまりに有名になってしまったあの写真を見て思うことを聞いてみた。 川島滉生(かわしま・こうせい)さん。2002年生まれ。神奈川県横浜市出身。私立攻玉社中学高校卒業。2018年、高1で全国高等学校将棋選手権男子個人の部優勝。現在は早稲田大学法学部1年生。将棋部に所属 ©石川啓次/文藝春秋 2016年9月、史上最年少の14歳2カ月で藤井聡太四段昇段のニュースを聞いて川島さんは、あの大会のことを思い出した。 プロにはならないという選択をした川島さんは、中学受験をして都内の私立中高一貫男子校・攻玉社中学の2年生に

                                                            3位・藤井聡太と準優勝・伊藤匠 優勝した川島滉生さんが“伝説の写真”に抱える複雑な思い | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン
                                                          • 山崎隆之八段が語る“鬼の棲み処”B級1組のすごみ「来期初参加の藤井聡太さんは…」 | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

                                                            ◆ ◆ ◆ 危機感と調子が連動している ――13年いたB1からA級へ。どんな感慨をお持ちですか。 山崎 「やったー」という気持ちはないですね。去年はB1で3勝9敗で、本来ならB2に落ちてしまっているような成績ですから。 ――同じ3勝9敗の棋士が3人いて、いわゆる「頭ハネ」の順位の関係で山崎さんが降級を免れたと。 山崎 そうです。しかも3勝したうちのひとつは相手が五手詰めを見逃していたからで、実質負けです。昨年度は中盤くらいから完敗するような将棋が続いて、はっきり力が足りないと思う内容でした。 ――それが今期は初戦から5連勝で、最終局を待たずに昇級を決めました。復調のきっかけはなんですか。 山崎 私は危機感と調子が連動しているところがあります。今期は降級の可能性が高かったので、1局目からかなり集中して臨めました。それが降級の可能性がなくなったとたん、知らず知らずに負け始めまして……。 11月

                                                              山崎隆之八段が語る“鬼の棲み処”B級1組のすごみ「来期初参加の藤井聡太さんは…」 | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン
                                                            • 将棋一家に育ったYouTuber棋士は「近所のお兄さんが教えてくれる」感覚で | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

                                                              昨年の1年間で、YouTubeを用いて将棋動画を配信する棋士が大きく増えた。その一人が「将棋放浪記」の配信者、藤森哲也五段である。以前から執筆した書籍や大盤解説における独自のトーンが人気を博しているが、「藤森節」を生んだ源流はどこにあるのだろうか。 小さい頃はTVゲーム好き ――藤森五段はお父さんがアマ強豪(アマチュア名人戦準優勝2回の保さん)で、お母さんが女流棋士(奈津子女流四段)という将棋一家の出身ですが、ご自身が将棋を始めたきっかけはどのようなものだったのでしょうか。 藤森 両親は最初から将棋をやって欲しかったようですが、小さい頃の僕はTVゲームが好きで、将棋はほとんどやっていなかったですね。確か、スーパーファミコンの「風林火山」というソフトで将棋を覚えたはずです。こちらは初心者だから当時のソフトにもまったく勝てない。でも母にやってもらうと、あっさり勝った。 ――そりゃ、勝ちますよね

                                                                将棋一家に育ったYouTuber棋士は「近所のお兄さんが教えてくれる」感覚で | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン
                                                              • 「評価値ディストピア」の世界をトップ棋士はどのように見ているのか | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

                                                                ようこそ、「評価値ディストピア」の世界へ。将棋ソフトが局面を数値化して形勢を示す「評価値」、そして「暗黒世界(ディストピア)」を掛け合わせた言葉は、2020月7月のニコニコ生放送で佐藤天彦九段が発したものだ。これはソフトによる研究が過熱した結果、盤上が息苦しくなったことを意味する。将棋の戦術が先の先まで突き詰められるようになった結果、事前準備や序盤が緻密になり、棋士は戦う前に神経をすり減らすようになった。 同放送で、佐藤天彦九段は身振り手振りを交えて力説した。スナイパーに赤外線レーザーで常に狙われている。そこに触れようものなら相手の研究にハマり、ノーチャンスで負けてしまう。だから匍匐前進で慎重に慎重に、指していかなければいけないのだと。 将棋の進化は情報革命と密接に結びついている。データベースは定跡の整備を促し、ネット将棋で時間と場所を選ばずに練習できるようになった。そして、圧倒的な実力を

                                                                  「評価値ディストピア」の世界をトップ棋士はどのように見ているのか | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン
                                                                • 「激闘、死闘であります」めったに起きない将棋の引き分け「持将棋伝説」を追う | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

                                                                  図がその局面である。手数の280手は持将棋局としても長いほうだが、それ以上に注目を集めたのが盤上の様相だ。40枚中33枚の駒が盤上にあり、そのほとんどがお互いの相手陣に集中している。持将棋局といえども、ここまで盤上に駒が集まったのは相当に珍しい。例えば、史上最長手数とされる420手で持将棋が成立した2018年2月の竜王戦、▲牧野光則五段―△中尾敏之五段戦でも、420手目における盤上の駒の枚数は24枚である。 「途中から駒の数は数えていました。何度も持将棋を打診しようとは思いましたが、長谷部さんのほうが駒数が多いので、待っていました。△1七香を打たれて、一度記録係に時間を止めてもらい打診すると、お互いの合意で持将棋になりました。改めて振り返り、客観的にみると、相当に珍しい形ですよね」(阿部六段) 「途中の展開としては、こちらが入玉できるかどうか怪しく、まずは入玉を確定させようとしていました(

                                                                    「激闘、死闘であります」めったに起きない将棋の引き分け「持将棋伝説」を追う | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン
                                                                  • 「連続王手」「リュックサックひとつで…」藤井聡太二冠はなぜファンの心を震わせるのか | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

                                                                    将棋界では年度末に将棋連盟が主催する「将棋大賞」が発表されて、「最優秀棋士賞」や「最優秀女流棋士」などが表彰されている。 こういった将棋界の1年を振り返る企画を「観る将」の視点で行ったらどうなるだろう――。そんな思いで昨年度から始まった「観る将アワード」、今年は「名局」「最優秀棋士」「最優秀女流棋士」「最優秀解説者」「最優秀聞き手」「ベストエッセイスト」「ベスト棋譜コメント」の7つの部門に、130名を超える方々から熱い投票をいただいた。 今年も審査員を務めるのは深浦康市九段と遠山雄亮六段。

                                                                      「連続王手」「リュックサックひとつで…」藤井聡太二冠はなぜファンの心を震わせるのか | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン
                                                                    • 「栃木にはこんな戦法はない!」地方出身の棋士が全国大会でビックリしたこと | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

                                                                      東京や大阪の棋士とは異なる経験がある? ただ、東京と大阪から離れれば、それだけ棋士が少なくなるというわけでもなく、たとえば北海道出身の棋士は15人もいるが、沖縄県出身の棋士はひとりもいない。これは、将棋は室内で行うため、降雪量が多く冬季に室内で遊ぶことになる東日本に多いという事情もあるという。また、当該地域での普及活動の多寡など、いろんな要因が重なり合った結果でもありそうだ。 棋士・女流棋士と都道府県ごとの出身数には様々な因果関係があり、棋士が少ない県の出身者は、東京や大阪の棋士とは異なる経験があると耳にする。そこで、今回はそんな経験談をお聞きできればと《「県でひとりだけ棋士・女流棋士」座談会》を行なった。文字通り、現在、県下においてたった一人の棋士もしくは女流棋士による鼎談である。 それぞれのお住まいからZoomで 出席いただいたのは、まず1994年栃木県小山市生まれの長谷部浩平四段。2

                                                                        「栃木にはこんな戦法はない!」地方出身の棋士が全国大会でビックリしたこと | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン
                                                                      • 通算成績は“棋士人生の集約” 将棋夫婦の我が家で「当分の間、争いになりそうなこと」 | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

                                                                        最近、年中の長女が「おもいだしてごぉーらんー」と、聴き馴染みのあるフレーズを歌っている。今月卒園する年長さんに歌のプレゼントをするそうだ。そういえば道端には、微かに沈丁花の香りが漂っている。私にとって、沈丁花は別れ、桜は出会いの花である。今年も節目の時期がやってきたのだ。 将棋界も3月が節目の月になる 将棋界は小学生の頃に将棋道場で出会った友人と、何十年の付き合いになることも少なくない。「別れ」を体験する機会が、他の業界より少ないだろう。その分、私は「別れ」というものに耐性がなく、来年迎える予定の長女の卒園式に、果たして何枚のハンカチを持っていけばいいのか想像も出来ない。 それにしても私が子どもの頃にも歌った歌が今でも歌われているなんて、歌って不思議なものだな、と思いながら、絶妙な音程の長女の歌を聴くのであった。 将棋界も年度締めなので、3月が節目の月になる。 今年度の私の目標は「通算30

                                                                          通算成績は“棋士人生の集約” 将棋夫婦の我が家で「当分の間、争いになりそうなこと」 | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン
                                                                        • 『「なぜ女性棋士はまだいないのか」女流棋士の私が考えてみた | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン』へのコメント

                                                                          Twitter連携機能をご利用のみなさまへ 代替手段として、ブックマーク完了後の共有メニューを新たに追加いたしました Twitter共有ダイアログの追加 こちらは、シェアアイコンがONの場合のみ表示されます Twitter・マストドン共有ボタンの追加

                                                                            『「なぜ女性棋士はまだいないのか」女流棋士の私が考えてみた | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン』へのコメント
                                                                          • 「今日からキミは将棋担当だ」「ええー!?」“超にわか”記者がタイトル戦の会場に向かうと… | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

                                                                            「今日からキミは将棋担当だ」「ええー!?」“超にわか”記者がタイトル戦の会場に向かうと… 「盤記者!」第1話

                                                                              「今日からキミは将棋担当だ」「ええー!?」“超にわか”記者がタイトル戦の会場に向かうと… | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン
                                                                            • 「ジェット機に乗って楽しく旅ができた」藤井聡太七段に敗れた棋士の“充実感” | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

                                                                              「より対局が楽しみになった」 記事を読んだ人からのこんなコメントには、ライターである私も編集部も今まであまり例のない「対局前インタビュー」に、大きな手応えを感じることができた。そして、対局後の話も聞いてみたいと思うようになった。 「今までにないほどした」という勉強は、実際の対局で活かされたのか? 一度も話したことがないという藤井聡太と盤を挟んでみて、どういった印象を受けたのか? そして事前インタビューで「いいスーツを着ていく」と言っていたのに、なぜスーツを着ていなかったのか? あの対局からちょうど1週間経った夜に、高野秀行六段に話を聞いてみた。藤井聡太七段との対局を終えた後日談インタビューである。 ◆ ◆ ◆ 実は私、前科がありまして…… ――いろいろ質問したいことはあるんですが、まずスーツのことを聞いていいですか? スーツじゃなかったですよね(笑)。 高野 あの事前インタビューの少し前に

                                                                                「ジェット機に乗って楽しく旅ができた」藤井聡太七段に敗れた棋士の“充実感” | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン
                                                                              • 苦悩の表情を浮かべていた羽生善治が笑い、藤井聡太も楽しそうに会話している《王将戦決着局、“宇宙人たち”の感想戦》 | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

                                                                                藤井は扇子を回しながら一心不乱に読んでいる。扇子を1秒間に10回は回しているだろうか。対局開始直後からスーツを脱いでいるが、それでも暑そうだ。特別対局室の空調を確認したら設定温度は20度で、暑いと感じるほどではなかった。パソコンのCPUのように脳がフル回転して発熱しているのだろう。 やがて藤井はすっと金を引いた。えっ、持ち駒を使わないの? 広瀬は端攻めを絡めて藤井玉に迫る。 次に金頭に歩を打つ手が厳しいが、どう受けるんだ? ところが、彼は受けなかった。わずか1分の考慮で自陣に桂を打つ。なんなんだこの桂は! いくら「桂は控えて打て」と言っても、中盤じゃないんだから。しかし検討してみると、この手で勝負が決まったことがわかり皆が驚愕した。歩を打っても取られ、馬が動くとつなぎ桂の桂打で広瀬玉が詰む。歩を打つ以外に詰めろはかからない。 また、変化手順の中には、桂を打ってわざと玉の退路を絶ち、自玉を打

                                                                                  苦悩の表情を浮かべていた羽生善治が笑い、藤井聡太も楽しそうに会話している《王将戦決着局、“宇宙人たち”の感想戦》 | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン
                                                                                • 「一昔前なら破門」雨の将棋会館で豊島将之竜王・名人が繰り出した序盤戦術 | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

                                                                                  観る将にとっては絶好の引きこもりイベント 第5局は4連休の初日、7月23日(木、祝)に千駄ヶ谷の将棋会館で行われた。もともとこの4連休は東京オリンピックを想定して設定されたものだ。7月24日が開会式予定日だったため、「体育の日」(10月の第2月曜日)を「スポーツの日」と改称して移動。いくつかの五輪イベントの予選が開会式の前に7月23日からスタートするのに合わせて、海の日を7月20日から7月23日にスライドさせた。 コロナ禍で海水浴場もほぼ閉鎖され、オリンピックも延期になって、4連休だけが残ってしまったのはなんとも寂しいが、将棋ファンにとっては願ってもない連休だ。本局が連休の開幕日に、連休2日目には藤井聡太棋聖の竜王戦本戦、連休3日目にはAbemaTVトーナメントと、観る将にとっては絶好の引きこもりイベントが続いている。 本局の観戦記を書くに当たって、あいにくの雨だったためタクシーでの移動も

                                                                                    「一昔前なら破門」雨の将棋会館で豊島将之竜王・名人が繰り出した序盤戦術 | 観る将棋、読む将棋 | 文春オンライン

                                                                                  新着記事