2023年11月、酒飲みにとって、実に「ありがたくない」と思われるガイドライン(案)がメディアを賑わした。 その名は「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン(案)」(以下、「飲酒ガイドライン」)。 タイトルから想像できるように、酒と健康の関係や、適切な飲酒量の目安を示した厚生労働省による国内初のガイドラインが、登場間近なのだ。 ガイドラインには強制力こそないものの、酒飲みにすればこれは「御触れ」。 それでなくとも、最近は酒の害に関する耳の痛い研究報告が相次ぎ、酒飲みは肩身が狭いのに、これではまるで真綿で首を締められているかのようだ。 内容をよく知らない酒飲みの間では、この「飲酒ガイドライン」は“令和の禁酒法”ではないのかという声も上がっているほどだ。 果たして、実際はどうなのだろうか。「飲酒ガイドライン」の策定に専門家として携わっている、筑波大学健幸ライフスタイル開発研究センターのセンター