政情不安などで母国を離れた外国人の境遇を知ってもらう異色の「フェス」が、首都圏で開かれた。その名も「難民・移民フェス」。2022年11月に埼玉県川口市の野外広場で開かれた第2回は、雨にもかかわらず日本人を含めた多様な国の人々が交流を楽しんだ。定期的な開催を望む声が多く、イベントとして大きく育ちそうな気配もある。 なぜ難民や移民をテーマにしてたフェスを思いたったのか。主催者に聞くと、チリからの移民で、シェフとして働いていた男性が作ったミートパイがきっかけだった。その美味しさに感激し「もっとみんなに食べて、知ってもらいたい」と考えるようになった。日本には想像以上に多様な国の人が暮らし、それぞれが「母国の味」を再現できる。ただ、中には入国管理当局から就労を禁止され、腕を振るえない人もいる。そこで発案したのがさまざまな特技を持ち寄る「フェス」だった。(共同通信=大森瑚子) ▽土砂降りでも大盛況 2