沖縄の人々の心のよりどころとなってきた那覇市の首里城の火災から2週間あまりが過ぎた。正殿など主要施設が焼失した。 琉球の歴史と、独自に育まれてきた文化の象徴でもある。精神的、文化的側面のみならず、年間300万人近くが訪れていただけに観光面でも打撃が大きかろう。 まだ喪失感は癒えぬが、早くも再建に向けた動きが出ている。 那覇市が開設したクラウドファンディングのウェブサイトには、5億円を超える寄付が集まっている。寄付者は延べ3万5000人以上に上る。経済界でも支援の動きがあるのは心強い。 第二次大戦で損壊した首里城は、沖縄の本土復帰20周年記念事業として国が整備復元した。所有者である国は、責任を持って再建に取り組む姿勢を示している。 沖縄県は、国と連携し、復帰50周年を迎える2022年までの再建計画策定を目指す考えだ。 前回は、戦争などで多くの資料が失われた中で復元した。その図面や資材のデータ