欧州連合(EU)の加盟諸国は25日、イギリスの離脱(ブレグジット)延期に同意すると表明した。新しい期限は来週まで未定という。現時点では10月31日が離脱期限となっている。 欧州委員会のミナ・アンドレーワ報道官は、「27加盟国は延期という考えに合意した」と述べ、新しい期限を決める作業を「これから数日かけて続ける」と明らかにした。報道官はさらに、加盟各国の首脳は緊急会合を開くことなく期日を決定する意向だと述べた。
ブレグジット(イギリスのEU〈欧州連合〉離脱)が、2020年12月31日の23時をもって完了した。21年1月1日からイギリスはEUのルールに縛られない。 イギリスが国民投票でブレグジットを選択したのは16年。離脱交渉はイバラの道だったが、何とかEUとの離脱協定に合意して、20年1月31日にイギリスはEU離脱を確定。その後、EUとの新たな貿易ルールを決める交渉も難航して、移行期間の年内に決着しなければ、何の取り決めもないまま「合意なき離脱」もやむなし、という見方もあった。しかし、交渉期限が残り1週間に迫った12月24日、イギリスとEUの通商協定が合意に達し、12月31日の移行期間終了を迎えたのだ。 通商協定の詳細は1000ページ以上にわたる契約書をマスコミも十分に消化し切れていないので、まだ明らかになっていないとみていいだろう。貿易に関しては21年1月以降も全品目で「関税ゼロ」が5年間は維持
英国が1月31日に欧州連合(EU)を離脱した。離脱を決めた国民投票から約3年半、ようやく達成できたブレグジット(英国のEU離脱)だが、これに伴って足もとの国内が揺れている。 英国という連合王国を形成する「国」の一つ、スコットランドで独立機運が再燃する気配を見せているのだ。スコットランドは人口比でイングランドの10分の1程度の約540万人の「小国」だが、もともと独立志向が強い。2014年に独立の是非を問う住民投票を行い、反対多数となって独立に向けた動きはいったん沈静化した。 しかし、16年のEU離脱を問う国民投票では約62%がEU残留を支持した。英国内の他の「国」に比べてずぬけた「親欧州」であるスコットランドでは今、「独立したうえでEUに再加盟」という考え方が勢いづきつつある。なぜ独立を望み、どうしてそれほど「親欧州」なのか――。探っていくと、イングランドなど他の英国の「国」とは異なった、ス
<北アイルランド紛争が終結して20年余り、EU離脱で国境が復活すれば南北統合の機運は高まる> 丘を越え、緑の草原や深い森を抜けて延々500キロ。英領北アイルランドと南の独立国アイルランド共和国を分かつ国境線を車で走破するのは楽じゃない。カーナビは役に立たず、携帯電話の電波も時に途絶える。村の一本道かと思えば泥んこの農地を突っ切り、境界が分からない場所も多い。 今はそれでも困らない。国境を越えたかどうかは、道路標識を見れば一目瞭然だ(制限速度の標示が、北ならマイル、南ならキロで書いてある)。しかしそう遠くない昔には、この国境沿いに208カ所の検問所があり、あちこちに爆弾の炸裂した痕があった。丘の上にはイギリス軍の監視塔があり、その下で何度も銃撃戦が繰り返され、人の命が奪われていた。 1960年代後半から30年以上も続いた北アイルランド紛争では、約3600人が犠牲になった。南の独立国と一緒にな
<EUへの交渉カードになるとのもくろみは外れ、足並みのそろわない議員たちを結束させるだけ> EUとの合意の有無にかかわらず、期限の10月31日にEUを離脱する――そう公言してきたジョンソン英首相が新たな賭けに打って出た。 8月28日、ジョンソンは9月12日から10月14日のエリザベス女王の演説まで議会を閉会することを女王に要請し、承認を得た。議会日程を大幅に縮小することで、合意なき離脱を阻止したい勢力の動きを封じ込める狙いがあるとみられる。だがこの決定は非民主的で憲法違反の恐れもあるとして、与野党双方から批判が噴出している。 ジョンソンはEUと英議会に対する交渉カードとして議会の閉会に踏み切ったのだろうが、思惑どおりになる見込みは薄い。議会の閉会自体は違法ではないが、問題はその期間が1カ月以上と長いことにある。与党・保守党は過半数の議席を持っておらず、野党・労働党を中心とする勢力は審議を通
よく分かるブレグジット:こうして英国は袋小路に迷い込んだ 昔々、ある島国が欧州共同体(EC)に加盟した。それは英国、1973年のことだった。2年後、英国民はそこにとどまることを確認した。だが2016年、今度はそこから離脱したいと意思表明をした。 数十年間、英国は貿易や規制など、欧州地域の政策を共有してきた。しかし、統一通貨ユーロを採用することはなく、加盟国間なら出入国審査なしに行き来できるシェンゲン協定に加わることもなかった。そしてブレグジットで英国は完全に欧州連合(EU)を離れようとしている。 すべては2013年に始まった。再選を狙う保守党のキャメロン首相(当時)が反EU票を取り込もうと、離脱か残留かを問う国民投票の実施を約束した。 キャメロン氏は2015年の総選挙で勝利。1年後に国民投票を実施した。キャメロン氏は残留キャンペーンを支持した。
英エディンバラのスコットランド議会で、マスクを着用したニコラ・スタージョン行政府首相(2020年12月23日撮影)。(c)Andy Buchanan / POOL / AFP 【12月25日 AFP】英国と欧州連合(EU)が英EU離脱(ブレグジット、Brexit)後の貿易協定交渉で合意にこぎつけたことを受け、英スコットランド行政府のニコラ・スタージョン(Nicola Sturgeon)首相は24日、スコットランドが「独立した欧州国家」になる時が来たとの見解を発表した。 スタージョン氏はツイッター(Twitter)に、「ブレグジットはスコットランドの意思に反して起きているという点を、忘れてはならない」と投稿。「ブレグジットがわれわれから奪うものは、いかなる協定でも埋め合わせることはできない。今こそ、独立した欧州国家としてわれわれの未来を描く時だ」と続けた。(c)AFP
英国のEU離脱(Brexit、ブレグジット)の混迷が深まっている。英国のボリス・ジョンソン首相は17日、EUと離脱案について合意した。22日には合意案を原則として支持するかを英議会に諮り、英下院では可決にこぎつけたが、24日までに関連法案を審議する議事進行動議については否決された。 つまり、ジョンソン首相の離脱案は大枠では支持されたものの、詳細を審議する時間が足りないとして、10月末までの合意は難しくなった。それでもジョンソン首相は「10月末までに離脱する」と強気の姿勢を崩していない。 英議会は細かい手続きで局面が大きく変わる。ただ、問題が複雑になり日々のニュースを追うだけでは迷走の根源や、日本視点での学びは見えにくい。この連載では現場を訪れ、当事者やそれに近い人に会い、直接疑問をぶつけることで、改めて英国の構造的な問題について探っていきたい。 特に2016年6月のブレグジットに関する国民
ブレグジット(イギリスの欧州連合離脱)をめぐる英下院の19日の決定を受け、ボリス・ジョンソン英首相は同日夜、欧州連合(EU)に離脱期限の延期を求める手紙を送った。ただし、署名はしていない。 ジョンソン首相は、この日の下院決議に従い、欧州理事会のドナルド・トゥスク議長(EU大統領に相当)に、離脱期限の延期を求める手紙を送ったものの、署名しなかった。その一方で、「親愛なるドナルド」と同時に送った手紙では、延期は間違いだと書き、こちらには署名している。 イギリスは10月31日にEUを離脱することになっているが、下院は離脱に関する法整備を終えるまでは離脱協定案を採決しないという議員案を322対306で可決。これによって、ジョンソン首相は19日中にEUに離脱延期を要請することが義務付けられた。
日経の記事利用サービスについて 企業での記事共有や会議資料への転載・複製、注文印刷などをご希望の方は、リンク先をご覧ください。 詳しくはこちら 【ブリュッセル=竹内康雄】英国の欧州連合(EU)離脱を巡り、EUは28日、10月31日としていた離脱期限を最長で2020年1月31日まで3カ月延期することで合意した。英国に時間の猶予を与え、社会や経済に混乱をもたらす「合意なき離脱」の回避を優先する。長期の延期に慎重姿勢を示していたフランスも、英国で総選挙の可能性が高まっているとして方針を転換した。 EUのトゥスク大統領はツイッターへの投稿で「EU27カ国は20年1月31日までの柔軟な離脱延期を求める英国の要請を受け入れることで合意した」と明かした。 英国を除くEU加盟27カ国は28日、ブリュッセルで大使級会合を開き、対応を協議した。各国は合意なき離脱を避けるため、ジョンソン英首相が書簡で申請してい
EU残留派はコロナやウクライナ戦争の影響などそっちのけで、イギリスの苦境の原因は全てブレグジットにありと訴えている(写真は2022年10月、ロンドンで行われたEU再加盟を求める人々によるデモ) Toby Melville-REUTERS <イギリスの現在の苦境を全てブレグジットのせいにする論調があるが、これは典型的な「EU残留派」のやり口だ> 最近、とあるジャーナリストがブレグジット(イギリスのEU離脱)の悲惨さを書いた記事がたまたま送られてきた。僕はその日のほとんど、この記事の数々のおかしなところを考え込んで過ごしてしまった。 そのうちいくつか、例えば今のイギリスよりも、ロシアの侵攻を受けているウクライナのほうがよほど仕事をしやすい環境だった、などといった奇妙な記述は独特のもので、他にも例えば、今のイギリスでは(サプライチェーンの問題で)ジャガイモも卵もひどく不足しているなどといった奇抜
英国では、12月12日に総選挙が行われる。総選挙の仕組みと、結果が判明する時間についてまとめた。写真はロンドンのバッキンガム宮殿の前で3日撮影(2019年 ロイター/Kevin Coombs) 12日投開票の英総選挙の仕組みと、結果が判明する時間についてまとめた。 ◎投票の仕組み ―英国には650の選挙区がある。 ―1区につき下院議員1人が選出される。 ―地域ごとの選挙区数は イングランド 533区 スコットランド 59区 ウェールズ 40区 北アイルランド 18区 ―有権者は地元選挙区の候補に投票する。 ―候補者は政党に属する場合と無所属の場合がある。 ―得票数が最も多かった候補者が下院議席を得る。 ―投票時間は12日0700GMT(日本時間12日午後4時)から2200GMT(13日午前7時)まで。 ―投票の方法は、投票所に出向くか事前投函。 ◎有権者 ―イングランド、ウェールズ、スコッ
欧州議会は29日、英国の欧州連合(EU)離脱協定案を賛成621、反対49、棄権13で正式に承認した。今週31日に英国はEUを離脱する見通し。ロンドンで2016年6月撮影(2020年 ロイター/Toby Melville) 欧州議会は29日、英国の欧州連合(EU)離脱協定案を賛成621、反対49、棄権13で正式に承認した。今週31日に英国はEUを離脱する見通し。 半世紀近くにわたった英加盟に終止符が打たれ、欧州統合の理念が大きく後退することになる。 ブリュッセルでの本会議で行われた審議では、複数の議員が涙を流すなど、感情的になる場面もあった。採決後、議場の議員らは「蛍の光」を歌い、英国に別れを告げた。 英国は31日2300GMT(日本時間2月1日午前8時)にEUを離脱する。その後、激変緩和のために設けられた年末までの「移行期間」に入る。英国とEUは間もなく、貿易や安全保障などに関する新たな関
(酒井吉廣:中部大学教授) 圧倒的な有利な結果に持ち込んだ英国 英国と欧州連合(EU)の「合意なき離脱」を避けるための交渉は、その期限であった12月20日(日)の後も昼夜を徹して行われ、EU議会が承認できる年内最後の議会開催日(30日)から逆算したギリギリの最終期限とされる12月23日を過ぎた翌24日、ようやく合意に達した。 合意後の記者会見では、まずEUのフォンデアライエン欧州委員長がブリュッセルで「長く風の強い道を歩いてきたが、公平でバランスの取れた合意に達した」と両方の努力を称える発表をした。一方、英国のジョンソン首相はロンドンで「英国は主権を取り戻し、EUを一つとしたFTA(自由貿易協定)の締結交渉に勝利した」と、EUを大切なパートナーと表現しつつも、英国がBrexit(ブレクジット、英国のEU離脱)交渉を成功させたことを強調した。両者はとても対照的だった。 筆者は、2020年10
北アイルランドで英国のEU離脱(Brexit、ブレグジット)の影響を最も受ける産業は、食品関連だ。同地の食品産業は英本土やアイルランドと密接なサプライチェーンを構築しているからである。北アイルランド最大の食品飲料団体である北アイルランド・フード&ドリンク協会(NIFDA)のマイケル・ベル代表に、ブレグジットの影響を聞いた。 多くの北アイルランドの関係者が指摘しているように、英国のEU離脱(Brexit、ブレグジット)の影響を最も受ける産業は食品関連だ。北アイルランド各地を歩くと広大な農地が広がり、農業が盛んであることが分かる。北アイルランド最大の食品飲料団体である北アイルランド・フード&ドリンク協会(NIFDA)を訪れた。 NIFDAの事務所は、かつてのベルファストの紛争地帯にあり、すぐそばにはカトリック系住民とプロテスタント系住民の居住地を分けるピースウォールがある。この事務所でマイケル
A pedestrian holds an umbrella, featuring the design of the EU flag, as he shelters from the rain in City of London financial district in London. Photographer: Hollie Adams/Bloomberg 英国は欧州連合(EU)離脱を巡り何年にもわたって分断や激論を続けている。それでもまだ、議論は尽きない様子だ。 EU離脱方針を決めた国民投票から6年以上が経過した。英国は長引く不況や深刻な生活費危機、労働者不足に直面している。先週の秋季財政報告では、何年にも及ぶ増税と公共支出削減が続く見通しが示された。 英国すでに景気後退とハント財務相、大規模増税・支出削減発表 (1) 見通しの暗さは、英与党・保守党が極度に避けてきたEU離脱を巡る
新たな離脱協定がまとまり前に進み始めた英国のEU離脱が再び岩礁に乗り上げたように見える。新離脱協定案の採決が延期されることになった。だが、欧州情勢に詳しい慶応義塾大学の庄司克宏教授は「合意なき離脱がなくなったことで、新離脱協定案に賛成する議員が出てくる。10月末が無理でも11月中の離脱が現実に近づいている」と見る。(聞き手 森 永輔) 新たな離脱協定がまとまり前に進み始めた英国のEU(欧州連合)離脱が再び岩礁に乗り上げたように見えます。英議会下院が10月19日にレトウィン動議を可決。これにより、ボリス・ジョンソン首相がEUとまとめた新離脱協定案の採決は延期。その結果、9月に下院が可決していたベン法にのっとって、同首相はEUに対し3度目の離脱を要請するはめに陥りました。 庄司:レトウィン動議は、保守党を除名されて無所属となったオリバー・レトウィン議員が出した動議。ジョンソン首相がまとめた新離
日経の記事利用サービスについて 企業での記事共有や会議資料への転載・複製、注文印刷などをご希望の方は、リンク先をご覧ください。 詳しくはこちら 【ロンドン=中島裕介】ジョンソン英首相は24日、10月末の期限通りの欧州連合(EU)離脱が難しくなったと判断し、打開のため議会下院を解散し、12月12日投票で総選挙を実施する意向を表明した。近く動議を提出し、28日に採決する見通しだ。解散には下院総議員の3分の2以上が同意しなければならない。最大野党・労働党のコービン党首は早期の総選挙になお慎重で、動議が通るかどうかは不透明だ。 離脱を巡っては、22日の英議会で英国とEUが合意した新たな離脱協定案の施行に必要な関連法案の骨格を可決した。だが、24日までに法案を成立させるというスピード審議を求めた提案は否決された。月内に関連法が成立すれば公約の10月末離脱が実現するところだったが、22日の採決結果で事
英南部ドーバーで、欧州旗の星の一つを削り落とす作業員を描いた覆面アーティスト、バンクシーの壁画(2019年1月7日撮影)。(c)Glyn KIRK / AFP 【12月11日 AFP】英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)をめぐるEUとの通商協議が大詰めを迎える中、ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)英首相は10日、交渉が決裂する恐れがあるとし、「合意なき離脱」に備えるべきだとの見解を示した。 ジョンソン氏は「カナダではなくオーストラリアとEUの関係により近い解決策となる可能性が大きくなった」と説明。「協議をやめることはなく、交渉は続けるが、現状を踏まえると、皆がオーストラリア的な選択肢を覚悟することが非常に重要になると考える」と述べた。 英国は今年1月にEUを離脱。今月9日には英国とEUの交渉団が通商協定の合意に向けた72時間の追加交渉時間を与えられており、
欧州連合(EU)離脱移行期間が終わりに近づく英国では、輸入需要が急増している。英仏海峡の主要港やそれに向かう高速道路では大規模な渋滞が発生し、ホンダの英工場は操業停止に追い込まれた。 ホンダは10日、部品の到着が遅れているため週内は英スウィンドン工場の操業を停止すると発表した。9日から操業を停止していた。英食品小売り最大手のテスコは、主要港ドーバーでの遅れを回避するための措置を取っている。 ホンダ、14日に英工場の操業再開目指すとサプライヤーに伝達 フランス側で英国に向かうトラックの主要出発地点であるカレー港では、トラックの交通量が年初来で最高の水準に上っていると、同港幹部が明らかにした。一方で新型コロナウイルスの影響でフェリー運航便数は減り、建設作業のため駐車スペースは限られているという。
英国の最高裁判所はジョンソン首相による議会の長期間閉鎖措置は違法との判決を下した。写真は最高裁の外で議会の再開を求めるデモ参加者。9月24日、ロンドンで撮影(2019年 ロイター/Henry Nicholls) 英国の最高裁判所は24日、ジョンソン首相が10月末の欧州連合(EU)離脱期日直前まで議会を閉鎖した措置を巡る訴訟で、首相の措置は違法との判決を下した。裁判官11人が全会一致で判断した。これにより、下院は25日午前11時半(日本時間午後7時半)に再開する運びとなった。 一方、ジョンソン首相はどのような状況になろうと10月31日にEUを離脱すると改めて主張した。議会再開に伴い、合意なき離脱に反対する議員らが強硬離脱に向けた首相の動きを封じ込める余地が広がる。一部議員からは、ジョンソン首相の辞任を求める声も上がった。 最高裁のヘイル裁判長は「女王に議会閉会を進言するという決定は、憲法が定
ジョンソン新政権は近くEUとの協議を再開する見通しで、北アイルランドの国境管理問題を巡る「安全策(バックストップ)」条項を撤廃し、テクノロジーの活用でこれを解決すること、さらに離脱精算金の支払い保留すること、サービス分野を含む包括的な自由貿易協定の締結を望んでいることなどを伝えるとみられる。 EU側がこうした英国側の提案に応じる可能性は、限りなくゼロに等しい。こう着状態のまま10月末の離脱期限が近づき、合意なき離脱への不安が再び高まりそうだ。 英議会は合意なき離脱の阻止に動くとみられるが、政府の暴走を止める手立ては限られる。ジョンソン氏は、合意なき離脱の可能性を排除しないことが、議会やEUとの協議で強力な交渉カードになると考えている。与野党の穏健派議員の動きを封じ込めるため、投票機会を極力与えないだろう。 10月末の離脱期限を再延長するには、英国からの要請を受けたEU全加盟国の賛成が必要と
ベルギーのブリュッセルで1月29日(現地時間)、イギリスのEU離脱協定案が可決されると、さまざまな加盟国、政党から集まった欧州議会議員らは手をつないで「オールド・ラング・サイン(「蛍の光」の原曲)」を歌って、別れを惜しんだ。 イギリスは1月31日午後11時(日本時間2月1日午前8時)、3年以上に及ぶ戦いと行き詰まりを経て、EUを離脱する。離脱協定案は29日、621対49の賛成多数で可決した。 Singing of Auld Lang Syne starts in the European Parliament as the Brexit Withdrawal Agreement is approved by MEPshttps://t.co/tzNNPSGZXc pic.twitter.com/pTiLrW0Qlf — BBC Politics (@BBCPolitics) January
The UK will leave the European aviation safety regulator after the Brexit transition period, Transport Secretary Grant Shapps has confirmed. He said UK membership of the European Aviation Safety Agency - responsible for certifying the airworthiness of planes - would end on 31 December. He said the UK's Civil Aviation Authority would "bring expertise home". But the owner of British Airways said the
英議会議事堂前に掲げられた英国旗と欧州連合(EU)旗(2017年3月25日撮影、資料写真)。(c)Daniel LEAL-OLIVAS / AFP 【12月13日 AFP】英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)をめぐる英EUの通商協議で、EUのウルズラ・フォンデアライエン(Ursula von der Leyen)欧州委員長とボリス・ジョンソン(Boris Johnson)英首相は13日、妥結に向けた協議の継続で合意した。 ジョンソン氏との共同声明を読み上げたフォンデアライエン氏は、電話会談で両者が未解決の懸案について話し合ったと述べ、「期限が繰り返し過ぎているが、現時点で私たちは、もうひと頑張りする責任があると考えている」と述べた。 また、「私たちは適宜、交渉代表に対し、協議を継続し、遅れが生じているこの時点での妥結が可能か見極めるよう命じた」と述べた。(c)AFP
ボリス・ジョンソン英首相の退場は、自身のカリスマ性や、首相の座を射止める要因となった英国の欧州連合(EU)からの離脱支持で示した大胆さと劇的に釣り合う、歴史に残る出来事だ。在任中の失政は、与党保守党ひいては世界中の保守政党に対して、経済政策の左傾化は敗北につながる戦略だという警告を発している。 保守党が長年にわたり決断できず、分裂した末に、ジョンソン氏は2019年の総選挙でEU離脱(ブレグジット)の実現を公約に掲げて保守党を歴史的な勝利に導いた。保守党は下院で、全野党を80議席上回る過半数を得た。北アイルランド問題ではEUとの対立が続いているが、英国の政治問題としてのEU離脱は解決されたように見える。ジョンソン氏はまた、ジェレミー・コービン氏が率いていた急進的な労働党に政権が移るのを防いだ。これはかなり重要な実績だ。 ジョンソン氏は7日に党首を辞任し、後任が選出されるまで首相の座にとどまる
ロンドン西部アクスブリッジの開票所で、開票速報に喜ぶボリス・ジョンソン英首相(2019年12月13日撮影)。(c)Oli SCARFF / AFP 【12月13日 AFP】英国の欧州連合(EU)からの離脱(ブレグジット、Brexit)が最大の争点となった英下院総選挙は、英BBCやスカイニューズ(Sky News)が13日、ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)首相率いる与党・保守党が過半数議席を確保したと報じた。 BBCによると、定数650議席中600議席の勝敗が明らかになった時点で、保守党は改選前から43議席伸ばし、過半数ラインの326議席を確保。一方、最大野党・労働党は55議席減らして197議席となっている。 出口調査では、保守党が368議席を獲得する可能性があるとみられていた。(c)AFP
イギリス議会下院ではEU=ヨーロッパ連合からの離脱期限を来月末から来年1月末まで延期するよう求める法案が可決されました。これに対し、ジョンソン首相は来月、総選挙を実施する動議を議会下院に提出していましたが、必要な支持を得られず否決されていて相次ぐ敗北で厳しい立場に追い込まれています。 これに対し、ジョンソン首相は離脱の延期は受け入れられないとして法案を強く批判し、残された選択肢は国民に信を問うことだと強調しましたが、提出していた来月15日に総選挙を実施する動議は可決に必要な議会下院の3分の2以上となる支持を得られず否決されました。 ジョンソン首相にとっては前日に続く、相次ぐ敗北となり厳しい立場に追い込まれています。 最大野党、労働党のコービン党首は、総選挙の求めに離脱の延期を求める法案の成立が先だとして現時点では受け入れない方針を明確にしています。 離脱の延期を求める法案は早ければ5日にも
欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会のユンケル委員長は、英国とEUが新たなブレグジット(英国のEU離脱)合意に達したと明らかにした。写真は1月28日、ロンドンで撮影(2019年 ロイター/Hannah McKay) 欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会のユンケル委員長は、英国とEUが新たなブレグジット(英国のEU離脱)合意に達したと明らかにした。 ユンケル委員長は「意思があるところに合意がある。われわれはそれを達成した。これはEUと英国にとり、公平でバランスのとれた合意で、解決策を見つけるというわれわれの決意の証である。わたしは、(EU首脳会議に)この合意の承認を勧告する」と述べた。 ジョンソン英首相は同日、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)に関する新たな「素晴らしい」合意をEUととりまとめたと表明し、議員に対し19日の下院での特別審議で合意を承認するよう呼び掛けた。
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